1.ゼリーと寒天の違いって?
2.猫にゼリーを与えても良い?
2-1.ゼラチンの成分・期待できる効果
2-2.猫にゼリーを与えるメリット
3.ゼリーの与え方
3-1.おやつとして
3-2.入れる食材に注意する
3-3.人間用のゼリーは与えない
3-4.ゼリーを作る時は砂糖を入れない
4.寒天も食べられる?
4-1.寒天に含まれる栄養素
4-2.寒天を与えるメリット
4-3.寒天ゼリーとは
5.寒天の与え方
5-1.少量で与える
5-2.小さくカットする
5-3.猫用寒天のレシピ
ゼリーと寒天の違いって?
私たち人間の食生活の中でも、身近な食材として知られているゼリーと寒天ですが、ゼリーはデザートやおやつに、寒天はおかずになるといったイメージを、持たれている方も多いのではないでしょうか。
見た目や食感の似ているゼリーと寒天ですが、どのような違いがあるのかも気になるところですよね。
市販で売られているゼリーのほとんどは、原材料に「ゼラチン」が使用されています。
寒天を使用している商品もありますが、寒天は「海藻」が原料となっており、料理などに使用されることが多いようです。
ゼリーはゲルの通称となるため、寒天もゼリーの一種となりますが、ゼリー(ゼラチン)と寒天の大きな違いは、固さにあると言えるでしょう。
滑らかな口溶け重視であればゼラチンを使っているゼリー、固めの食感を好むようであれば寒天がおすすめです。
猫にゼリーを与えても良い?
食材を優しく包み込んでくれるゼリーは、猫に有害な成分は含まれていないため、猫に与えても問題のない食材と言えるでしょう。
しかし、あくまで猫用に作られたものや、猫が食べられるように手作りしたゼリーに限ります。
◆ゼラチンの成分・期待できる効果
ゼラチンの主成分はコラーゲン由来の、動物(主に牛や豚)の骨や皮が原料となる動物性タンパク質です。
猫にとってもコラーゲンは大切な栄養素と言われており、生体内にもっとも多く含まれているタンパク質の一種となるため、細胞と細胞を繋ぎながら健康や美容を保つといった、大切な役割を担っています。
皮膚に潤いや弾力を与えるだけでなく、丈夫な骨の形成、関節の動きを滑らかにする、丈夫な腱(筋肉)をつくる、血管や内臓の強化といった効果が期待できます。
◆猫にゼリーを与えるメリット
飲水量の少ない猫にとっては、ゼリーを食べることで水分補給が可能となります。
とくに水を与えても上手に飲めない病気の猫ちゃんや、脱水症状を起こして身体が弱っている猫ちゃんなどは、自分の力で飲み込むことが難しい場合もありますよね。
少し柔らかめに作ったゼリーであれば、つるっとしたのど越しから吸う力を必要としないため、難しい水分補給の手助けとなってくれます。
ほかにも投薬が必要な猫ちゃんに対して、好きな味付けをしたゼリーに薬を忍ばせれば、薬に気付かずスルッと食べてくれることでしょう。
ゼリーの与え方
実際に愛猫へゼリーを与える際には、以下のようなことも心掛けてください。
◆おやつとして
ゼリー(ゼラチン)からはさまざまな効果が得られますが、毎日の食事に置き換えて与えるのではなく、おやつのような嗜好品として与えるようにしましょう。
ゼリーを主食にしてしまうと栄養が偏ってしまいますし、ゼリーでなければ口をつけないといった、偏食も懸念されるためおすすめできません。
◆入れる食材に注意する
ゼラチンと水だけで作ったゼリーでは香りも味もしないため、好んで食べる猫ちゃんはほぼ居ないはずですが、愛猫の好物を入れて固めたゼリーであれば、喜んで食べてくれることでしょう。
しかし、中に入れる食材には注意することも大切となり、
中毒症状を起こしやすいネギ類やチョコレート、鮮度が保てない生肉生卵、温度によって湯葉になってしまう牛乳(乳製品)などは、手作りの際には使用しないことが一番です。
◆人間用のゼリーは与えない
当然のことながら、人間が食べるように販売されているゼリーは、猫に与えることができません。
人間用のゼリーは、たくさんの砂糖漬けされたフルーツや、糖分が含まれている上に、猫が中毒を起こしやすいブドウが入っているものも売られています。
猫にゼリーを与える際には猫用のものを購入するか、安全な食材のみを使った手作りゼリーを与えるようにしましょう。
◆ゼリーを作る時は砂糖を入れない
飼い主さんが愛猫のために手作りでゼリーを作る際には、砂糖は入れないようにしてください。
ゼラチンを使ったレシピが知りたいと思った方は、こちらのレシピを参考にされてみてはいかがでしょうか。
★カンガルー肉と夏野菜のゼリー寄せ
見た目にも鮮やかで涼しげなこちらのレシピは、低脂肪・低アレルゲンのカンガルー肉を使用しているため、ヘルシーなのに満足度の高い一品となります。
もちろん鶏肉などで代用することも可能となり、中の野菜を変えても楽しめるゼリーとなっています。
寒天も食べられる?
ゼリーの一種となる寒天は海藻が原料となっていることから、猫が食べても問題ないのか気になるところですが、猫の缶詰やウェットフードの原料としても使われているため、猫が食べても安全な食材と言えます。
◆寒天に含まれる栄養素
寒天は主に「天草(テングサ)」と呼ばれる海藻から作られており、成分の約80%が食物繊維となります。
海の恵みを受けていることから、ミネラル類も豊富です。
◆寒天を与えるメリット
寒天には水分を保持するといった高い能力があることから、体内で体積が増大し、腸やコレステロールの吸収を妨げる効果が生じるため、血液の上昇が穏やかになり、腸の中では水分を吸収して便を柔らかくします。
ダイエットや毛玉ケアはもちろん、無理のない便秘対策ができることも嬉しいですよね。
◆寒天ゼリーとは
寒天は水分を取り除いて乾燥させたものです。この寒天を水に浸して柔らかくし、水と一緒に鍋へ入れて沸騰させ、容器に入れて固めると寒天ゼリーとなります。
鍋で煮る際に猫ちゃんの好きな食材を入れれば、美味しく食べられる寒天ゼリーとなるためおすすめです。
寒天の与え方
寒天はゼリーよりも固さがありますが、猫に与える際にはどのようにして与えれば良いのでしょうか。
◆少量で与える
寒天に限らずどの食べ物でもそうですが、猫に与える際にはまず少量で与えることを心掛けましょう。
大量に食べてお腹を壊したり、アレルギー反応を起こしたりする可能性もあるため、人間の食べ物を与えるときには少量が基本となります。
また、寒天はミネラル類が豊富なことから、尿路結石などを患っている猫ちゃんの場合は、ミネラルの過剰摂取となってしまう可能性もあるため注意が必要です。
◆小さくカットする
ゼリーほどの滑らかさがない寒天を猫に与える際には、食べやすくなるように小さ目にカットして与えるようにしてください。
適度な固さがあることから、ある程度の大きさがあると喉に詰まらせてしまうことも否めません。
安全に美味しく食べてもらうためにも必ず、与える際には小さくカットをして食べさせてあげるようにしましょう。
◆猫用寒天のレシピ
特別なデザートメニューを愛猫に作りたいときは、以下のようなレシピもおすすめです。
★小豆ミルク寒天
寒天はゼリー(ゼラチン)よりも低い温度で固まるため、牛乳を使ったアレンジメニューが作れます。
同量の水で薄めて作ることから、猫ちゃんにも安心して食べさせられるレシピです。
猫用のゼリーと寒天のおやつがある
ゼリーや寒天を使った手作りご飯やおやつが面倒に感じる方は、市販の商品を上手に活用してみてはいかがでしょうか。
手軽に購入できる上に、水分補給をさせたいときにも重宝するため、ご家庭に常備しておくと安心です。
◆無一物
無一物シリーズは寒天を使用しているため、食物繊維が豊富で食べやすく、シンプルな材料のみで作られていることからも、好んで食べてくれる猫ちゃんが多いようです。
食物繊維が豊富です。寒天で固めたので取り出しやすくなりました。
猫ちゃんの好きなまぐろ、かつお、ぶり、鶏肉といった厳選素材が使用されているため、愛猫の好みに合わせて選んであげましょう。
◆モンプチ ナチュラルキッス ゼリー
おやつ感覚で水分補給ができる、ナチュラルキッスシリーズはいかがでしょうか。
合成添加物不使用のナチュラルおやつ、目に見える品質で安心。
柔らかいゼリーに旨味の強い厳選素材を混ぜ合わせているため、のど越しの良い食感と相まって、猫ちゃんに至福のひとときを提供してくれます。
猫にゼリーや寒天を与える時の注意点
さまざまな効果や利点のあるゼリーと寒天ではありますが、基本的には猫が食べる必要のない食べ物となるため、とくに理由がなく与える必要はありません。
水分補給をさせたい、滑らかでのど越しの良い食べ物を与える必要がある、ダイエットさせたいなど、特別な理由がない限りは積極的に与えなくて大丈夫です。
とくに寒天は与えすぎると豊富な食物繊維により、お腹を壊すことや下痢の原因になり兼ねないため、愛猫が安全に食べられるように細心の注意を払いながら、手作りのメニューを作るようにしてください。
まとめ
暑い季節や食欲のないときには、ゼリーや寒天といった食材が重宝しますが、どちらも猫が食べても問題のない食材であることが分かりました。
猫にも嬉しい効果があることから、頻繁に与えたいような気もしますが、基本的には猫が積極的に食べるべき食材でもないため、手作りご飯を固めるときや、水分補給を促したいときなどに与えることがおすすめです。
寒天はゼリー(ゼラチン)よりもカロリーは低いですが、圧倒的な食物繊維量から食べ過ぎるとお腹がゆるくなってしまうため、そのようなことを踏まえた上で、安全に食べさせてあげるように飼い主さんは心掛けていきましょう。
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