猫の「ふみふみ」は赤ちゃんの時の名残だった
猫を飼っている方であれは、おうちの猫ちゃんが前足をベッドや布団、毛布など柔らかいところでもみもみと動かしている光景を見たことがあるのではないでしょうか。
このなんともかわいい行動は、「ふみふみ」とも呼ばれていて、猫飼いさんの間でかわいい動作として愛されていますよね。
実はこのふみふみ動作は「子猫の時の習性の名残」ということが分かっています。
子猫は母猫からお乳をもらうのですが、母乳の出をよくするために乳首をくわえたあと手を乳首の近くに添えて揉むしぐさをします。この動きは生まれた直後からすでに行っていて、子猫に母猫が授乳しているときの様子をよく観察してみると、小さな手がしっかりと母親のおなかに添えられていて、小さく動いている姿を確認することができます。
このもみもみする動作がくせになって、大きくなってからも母親のおなかとおなじような柔らかさのものに手をあててふみふみしてしまう動作が、このふみふみの正体なのです。
その証拠に、ふみふみの動作を確認してみると、手のふみふみと一緒に柔らかいものにかみついていたり、吸い付くような動作をしていたりする猫ちゃんもいます。
猫が「ふみふみ」をするのはどんな時?
猫がふみふみを行うのは、自分が子猫だった時を思い出して甘えている時や、まだ子猫気分が抜けきっていなくて自分が大きな子猫だと思っている場合が多いようです。
成長する前に母猫と離されてしまった猫でも多く確認されています。
そのため、自分の子供がいる大人猫や、外で暮らしている野良猫などはこのふみふみ動作をすることがとても少ないです。
また、このふみふみ動作をするときは、猫がとてもリラックスしている時や、親に甘えたいと思っている時の動作だといわれています。
飼い猫にとって、「親猫=飼い主さん」であることが多く、飼い主さんに甘えたくてふみふみしたり、飼い主さんと一緒にいることがうれしくてリラックスしているからこの動作をすることもあるようです。飼い主さんによくなついていて、かわいがってもらいたいからことふみふみをするようですね。
もしも自分の飼い猫がふみふみをしていた時は、猫ちゃんが好きな方法で思いっきりかわいがってあげるといいでしょう。その子よって遊んでもらうことが嬉しかったり、なでてほしかったり、かと思えばただそばにいてもらうだけで嬉しい場合もあるので、よく観察してその猫の性格を知ることが大切です。そういった気難しさも猫の魅力の一つではないでしょうか。
「ふみふみ」以外のもあった赤ちゃんの時の習性
飼い猫がよく行う何気ない動作の中には、子猫時代の名残のものがほかにもいろいろあります。
例えば、猫がうれしいときや楽しいときにのどを「ゴロゴロ」と鳴らすのも子猫時代の名残です。このゴロゴロという音は、母親と子猫の間で交わされるコミュニケーション方法の一つで、本来は子猫の間か、母親になった大人猫しか発さない音だったりします。
しかし、飼い猫は日ごろから親のような存在の飼い主さんと一緒に過ごしていて、外敵などもいない平和な空間で過ごしているため、子猫の気分で飼い主にゴロゴロと喉を鳴らしているようです。
また、猫といえば「にゃー」と高い声で鳴く生き物だと思われていますが、実はこれも子猫時代の名残といわれています。本来ネコ科の生き物は単独で狩りを行って生活しているため、ほとんど声を発せず生活する生き物です。子猫の時は親を呼んだりアピールするため高い声で鳴くのですが、猫は人間と生活する中で、飼い主さんに甘えるために大きくなってもかわいらしく高い声で鳴くようになったといわれています。
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