猫の目やにって何?涙との関係
目やにとは、目から流れた涙が、ホコリやゴミ・古くなった細胞と混ざって出来た老廃物です。通常の量の目やには、体の代謝の働きなので心配することはありません。
ただ、体調が悪い時や病気にかかった時には、涙に膿が混ざるので、目やにが濁り、目を守るために涙が大量に出ることもあります。
このような理由で、涙と目やにをチェックすることは、猫の健康チェックをすることにもなるのです。
猫の目やにから健康チェック!
簡単に判断するには、目やにの色、量を見てみましょう。寝起きには目頭の方によく目やにがついていますね。
◆赤褐色、茶色(チョコレート色・コーヒー色)の目やに
猫にとっては、通常の目やにの色です。量も目頭に小さく付いている程度で、目を開けたり閉じたりするのに問題なければ、心配ありません。
◆黄色、緑色、白色の目やに
目を傷つけるなどして、感染症にかかっている可能性があります。黄色くなり、粘り気があるのは、膿が混ざっているからです。
緑色や白い目やにの場合も、感染症が疑われます。ウイルスに感染していると、このような色の目やにが出ます。猫風邪や、アレルギー性の病気にかかっている可能性もあります。
猫の目やにと涙をチェックして見つけられる病気
以下は、涙や目やにをよく観察していれば、見つけやすい病気です。目やにの色や量、涙で顔(目の下)の皮膚が濡れたり、色が変わったりしていないかなどに注意して目の健康チェックをしてみましょう。
◆結膜炎
目が赤く腫れて、充血し、目やにがたくさん出て目が開けにくくなるほどの症状が出ます。涙も流れて出ますので、目の周りが濡れています。ウイルス感染が原因の他、目にゴミなどが入り、傷がつくことで起こることもあります。
◆角膜炎
目がかゆいのでこすったり、痛がったりして、涙が流れるほど出て、目やにも増えます。角膜に傷がつくことで炎症が起こります。原因は、喧嘩などでの傷や、ウイルスや細菌に感染してなる場合などがあります。結膜炎になり、その影響で角膜炎にもなることがあります。
◆白内障
目のレンズである水晶体が、白く濁ってしまう病気です。視覚が低下して、見えにくくなっているはずです。原因は、猫同士の喧嘩や、何かにぶつけたりする怪我などです。かなり進行してから白濁に気づきますが、その前に、涙や目やにの量が増えたり、食欲が落ちたりするので気づくことが出来ます。
◆流涙症
涙がたくさん流れている状態です。健康な猫なら、こんなことはありません。結膜炎、角膜炎などの目の病気や、煙などで目を痛めているという原因が考えられます。目の下まで被毛が濡れていて、変色したりすることもあります。
◆眼瞼内反症
瞼(まぶた)が、目の内側にそり返ってしまう病気です。涙もたくさん出ますし、結膜炎や角膜炎になってしまうこともあります。目やには、粘り気のある膿をもったものが出ます。目をよくこするようになり、そのことでさらに悪化させてしまいます。
◆気管支炎
気管に炎症が出ることで、症状としては咳が出て鼻水も出ますが、涙や目やにも増えます。原因はウイルスの感染と、ホコリや刺激のあるガスを吸い込んだ場合にもなることがあります。
涙や目やにを見て異変を感じたら、すぐ獣医さんへ!
猫は、体調が悪くても、言葉では飼い主さんに伝えられません。また、我慢強いので、なかなか態度にもあらわさないと言われます。
普段の目やにであれば、綿棒や、水を軽く含ませて軽く絞ったコットンに優しくとってあげましょう。猫の扱いに不安がある、取れにくい、という場合は、迷わず獣医さんで綺麗にしてもらいましょう。
特にいつも見る猫の大きな目の異変は、注意して見ていれば気づくことができます。目やにと涙の状態を見て、健康チェックしてください。
– おすすめ記事 –
・実は病気のサインかも!猫の目やにの色別、症状の見分け方と嫌がられない取り方 |
・瞬膜が飛び出す!?猫のチェリーアイの症状、原因、治療法とは? |
・猫も結膜炎になる?その原因と対策法は? |
・健康チェック《おしっこ編》 |