クリリアンボブテイルの性格・特徴・購入ルートは?

2018.04.02

クリリアンボブテイルの性格・特徴・購入ルートは?

日本では「クリリアンボブテイル」と聞いてもあまりピンとこない人が多いかもしれません。「ボブテイル」と猫種名に入っていることから分かるように、尻尾に特徴があります。見た目も美しく、その特徴や性格、発生のルーツなどを知るとかなり魅力的な猫ということを知ってもらえるかと思います。本記事では、クリリアンボブテイルの魅力ポイントについて、徹底的にせまってみたいと思います。

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クリリアンボブテイルってどんな猫?

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クリリアンボブテイルは、いったいどんな特徴があるのでしょうか。

◆がっちり体型だけど太っているわけではない

クリリアンボブテイルは体全体的に筋肉がついていますが、太っているのではなく「がっしりした」という感じです。
後ろ足の方がやや長めで、横からだと弓のようなフォルムの特徴があります。

◆丸々したフォルムでふんわりした印象

クリクリとした丸い瞳、そして丸型の頭と顔と丸めの印象が強いクリリアンボブテイル。丸いフォルムのおかげで、全体的にふんわり感があります。

◆まるでウサギ?!丸みのある特徴的な尻尾

クリリアンボブテイルを語るうえで外せない大きな特徴が「短い尻尾」です。
短いものだと1.5センチ程度とかなり短めですが、長くても8センチくらいです。一般的な猫と比較すると、結構短いですよね。

その短い尻尾には、冬に人間が被るニット帽の真上についているようなフワフワした「ポンポン」にかなり似ているのがとても可愛らしいですよ。
ポンポンと見た目が激似していることから「ポンポンテイル」とも言われています。

その丸いポンポンのような尻尾のクリリアンボブテイルを後ろから見ていると、ウサギっぽくも見えるのも大きな特徴になっています。

◆被毛タイプは2パターン

クリリアンボブテイルの毛の長さは、短毛と長毛と2パターン。
長い被毛だと「クリリアンボブテイル・ロングヘアー」というように呼ばれています。

被毛は指定色がなく、ブラックやチョコレート、シナモンなどの単色もあれば、柄が混ざった色もあり、バラエティに富んでいます。色が変わるだけで、見た目は違った印象になるでしょう。

◆体重はそれほど重くもない?!

全体的に丸みを帯びている特徴があり、「体が大きい?」と感じるかもしれません。
でも、体の内側は適度な筋肉バランスでキュッと引き締まっている感じ。無駄な筋肉はなく、スマートな方だと言えるでしょう。

性別によっても大きくなる傾向は違いますが、3.5~5キロ前後が平均的な体重です。猫界全体で考えると「中型」に属しているのかもしれませんね。

ただ、オスのクリリアンボブテイルの場合、かなり大きく育つこともあり、なかには8キロ超えのビッグなサイズになることもあります。

◆父ネコも育児に参加する

普通、猫の恋愛というと繁殖行動までが燃え上がるカタチ。交尾が終わってしまうと、オスたちはさっさとどこかに行ってしまいます。「恋愛→交尾→妊娠」まで進めば、後はメスが「母」としてシングルで生み育てるのが一般的です。

でも、クリリアンボブテイルのオスたちは、出産してからも母猫や子猫の近くにいて、育児に少しの間参加することもあるのだとか…!
一緒に育児をしてくれるなんて、素敵なスタイルですね。


クリリアンボブテイルはどうやって誕生した?ルーツにせまってみる

クリリアンボブテイルが生まれたルーツについてお話しします。

◆クリルアイランドに自然繁殖していた猫

クリリアンボブテイルは「クリルアイランド・ボブテイル」と呼ばれることもあります。

「クリルアイランド(Kuril Islands)」というのは、北海道の北東側にある「択捉島」を始まりとし、ロシアの「カムチャッカ半島」の南の島に続く小さな島々をまとめた呼び方です。日本では「千島列島」と呼ばれていますね。
この「クリルアイランド」の島々、そして北海道の北方に位置している樺太半島の一部に住んでいたとされるのが「クリリアンボブテイル」です。

ただ、ご存知のようにこの島々は、ロシアと日本でいわゆる北方領土問題として「どちらの領土なのか」が曖昧になっている状況。
そのため、クリルアイランドはロシア原産と表記されていることがほとんどなのですが、「千島列島生まれ」と言われるケースもあるようです。

◆ヨーロッパでは人気がある猫

クリルアイランドでは200年以上前と古い時代から、すでに地元に存在していたと言われる猫です。

20世紀中になるとロシアの軍人らの手により、ロシア本土へと渡ることになります。
島々だけでなくロシア本土に渡ったクリリアンボブテイルは、「こんな猫が自然発生していたのだ」と珍しがられ、「ネズミを捕獲してもらう」という目的のために、一般家庭でも重宝されるようになっていきます。

性質的に「社交性がある」という性格からか、人との接点がなかった島々の暮らしからスムーズに「イエネコ」として生きるようになりました。

今でも、ヨーロッパでは人気の猫種です。

◆集団行動が得意な猫

一般的には、野生の猫といえば孤独な生活をするものですよね。
でも、クリリアンボブテイルの生活スタイルは「集団生活」。みんなで力を合わせ狩猟しながら生きていくスタイルで、集団でウサギ狩りをすることもあるのだそうです。

犬の祖先であるオオカミに近いかもしれませんね。

◆陸でも海でも狩りができるワイルドタイプの猫

野生のクリリアンボブテイルは、陸だけでなく海でもハンティングができる猫でした。

普通、猫というと「水が苦手」な動物なので、泳いで狩りをするなんて考えられませんよね。
でも、クリリアンボブテイルは泳ぐのも大得意。水に入るのが怖くないので、魚を捕まえて食べることもできます。
「陸も海もOK」というオールマイティーでワイルドなカッコいい猫なんですね。

◆ジャパニーズボブテイルとは親戚?違う?

短い尻尾が特徴的なクリリアンボブテイルと似ている猫種に、「ジャパニーズボブテイル」があります。尻尾が短いという特徴が似ているので、「親戚関係にあるのでは?」と思われることが多いです。

「過去に祖先同士が繋がっていたのではないか?」と議論されることは多いものの、遺伝的にどうだったかについてははっきりとした解明には未だいたっていません。

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クリリアンボブテイルの性格とは?

クリリアンボブテイルの性格について紹介していきたいと思います。

◆温厚で優しい性格

筋肉質でたくましい見た目のクリリアンボブテイルなので、「クールなのでは?」と神経質そうなイメージを持つかもしれません。
イメージとは真逆ですが、実は穏やかで優しい性格の猫ちゃんです。

◆社交性がある

クリリアンボブテイルは優しい気質なので、周囲との関係を良好に保てる「社交性」も持っています。
そもそも野生のクリリアンボブテイルは、群れで生活をしているためなのかもしれませんね。

一緒に暮らしていると周りに愛情を注げる寛大な性格で、多頭飼いでも適応力もあるので大丈夫です。
犬などの猫以外の動物や人間の子供とも仲良くでき、家族が多くても比較的馴染みやすいでしょう。

◆知的で犬のように忠実を見せる

クリリアンボブテイルは、飼い主さんには忠実な態度で接してくれます。
飼い主さんの性格やコミュニケーションなどによって違いますが、賢い猫なので教え込めば「ボール遊び」なども可能なのだとか…。

仲の良い人間には、愛情をしっかり示してくれるのでスキンシップも嫌がらない子が多いようですね。
「膝の上で抱っこしたい」「名前を呼んだらこちらに来て欲しい」というベッタリ感が好きな飼い主さんにはぴったりかもしれませんね。

◆活発でよく動く

ロシアの極寒地で狩りをする毎日で過ごしたルーツを持つクリリアンボブテイル。過酷な状況下に耐えられるようなアクティブな性格です。

がっちり体型で筋肉質、動くのが好きなので、留守番をしていると退屈だと感じやすいようです。
暇になると、イタズラで気を紛らわすなどお茶目な一面もあります。

◆狩りもできるワイルド系

クリリアンボブテイルの性格は、基本的に「穏やか」「社交的」「賢い」と家庭ではおとなしく毎日を過ごしてくれるかと思います。

ただ、やはり「猟猫」というルーツがあるためか、ちょっとワイルドな一面もあります。
「狩りをしたい」という欲求が心の奥底に潜んでいるのでしょうか。「獲物を捕まえたい」という狩猟本能から、オモチャを使って遊ぶと喜んでくれるでしょう。


クリリアンボブテイルを飼いたくなったら購入ルートは?

クリリアンボブテイルは、ヨーロッパでは今や人気がある猫種です。
しかし、日本では「珍しい」猫ちゃん。ブリーダーさんもいなく、日本国内で入手できるルートはないようです。

そのため、クリリアンボブテイルを飼いたい場合には、ロシアからの購入となるでしょう。

ロシアではクリリアンボブテイルは、人気ランキングの上位なのでブリーダーさんも多いです。購入価格は25~30万円くらいが一般的なようです。

ただ、海外からの購入となると、猫そのものの価格にプラスして、運搬費や輸送にともなう手数料などをトータルした金額となります。
輸入代行業者を利用すれば、仲介手数料などもかかるので、かなり高額になるかもしれません。


クリリアンボブテイルを育てるときの注意点とは?

クリリアンボブテイルを育てるときには、どんな点に気をつければいいのでしょうか。

◆太りやすい!?運動不足には注意しよう

クリリアンボブテイルは、もともと野生で狩りが好きだった猫です。好奇心があって「狩りたい」という本能から、がっしり体型の割にアクティブな動きをします。体力があるので、運動できない状況だと太りやすい傾向にあります。

社交性があり、人間と遊ぶのも大好きなので、猫用のオモチャを使って、時々一緒に遊んであげるとストレスが溜まりにくくなるでしょう。
また、一人でいるときにも自由気ままに遊べるスペースを準備してあげてくださいね。

体のサイズにあったキャットタワーがあると、運動不足防止にも役立つのでおススメです。

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◆家庭内では水回りの侵入させないように注意しよう

クリリアンボブテイルは、猫にしては珍しく、水を怖がらない猫ちゃんです。
そのため、家のなかの「お風呂」「トイレ」「洗濯機」など、水が溜まっているところも怖がらずに冒険しようとすることがあります。

水を怖がらないからといって事故がないわけではありません。思わぬ事故に繋がらないように、蓋を閉める、浴室やトイレのドアを閉めるなど、しっかりと配慮をしてくださいね。

◆小動物の飼育には注意しよう

クリリアンボブテイルは、ハンター気質がある猫です。
そのため、家のなかに猫よりも小さな小動物がいるとターゲットにされる確率が高くなります。

水を怖がらないので潜ってまで捕まえようとするかもしれません。水槽のなかに小さな魚を飼っているケースだと特に注意が必要です。

◆温度管理に注意しよう

ロシアという寒い地域に生息していたため、被毛が発達しています。「寒さには強い」のですが、夏の暑さには弱いようです。
暑い空気が溜まらないように室内ドアを開けて空気の流れをすることも大事ですが、本格的な夏になったらエアコンをつけて涼しく快適な温度管理をしてあげてくださいね。

部屋の広さやその日の気温にもよりますが、だいたい28℃くらいに設定しておくとクリリアンボブテイルが過ごすための快適な温度となるでしょう。


まとめ

クリリアンボブテイルは、一般的な猫と違った特徴がいくつかありましたね。ウサギのような丸い尻尾もとても魅力的でチャーミングです。
クリリアンボブテイルは、千島列島で自然に生まれ育った猫種ですが、集団生活で培ってきた性質からイエネコとしても人間との生活に馴染める抜群の順応力も魅力のひとつです。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。


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