1.猫が床にゴロンと転がる理由は?
1-1.安心しているので転がる
1-2.相手を信頼しているので転がる
1-3.相手を遊びに誘っているため転がる
1-4.暑さを逃すため転がる
1-5.日向ぼっこするため転がる
2.猫が床でくねくねする理由は?
2-1.メス猫の発情期
2-2.相手を遊びに誘っている
2-3.興奮しているためくねくねする
2-4.一人遊びしているのでくねくねする
2-5.背中がかゆいのでくねくねする
猫が床にゴロンと転がる理由は?
猫がお腹を出してゴロンと転がる時には、次の理由が考えられます。
◆安心しているので転がる
骨で覆われていないお腹部分は、猫にとっては急所だと言えます。襲われては困るお腹を見せるということですから、安心しているということでしょう。
ゴロンと転がるという体勢をとるということも、何か起きた時とっさにすばやく逃げることができないことから、安心しているからこそ出来る行動です。
たとえ野良猫でも、安心できる場所であれば、ゴロンと転がってお腹を見せてリラックスしている時があります。自分の縄張りで安心できることがわかっているというほか、家族の猫がいて安心できているという環境だと考えられます。
◆相手を信頼しているので転がる
お腹は急所であり、そこを見せるということは、相手が危害を加えない存在だと認識しているということになります。飼い猫がゴロンとお腹を見せて転がる理由は、飼い主を信頼しているからと言えるでしょう。
また、子猫は親猫にお腹を見せて転がると、母猫にグルーミングされたり遊んでもらったりして過ごしています。お腹を見せるということは、一緒にいる相手を信頼している気持ちからです。相手が人間でも猫でも、信頼しているために、安心してお腹を見せてゴロンとできるということです。
猫に近づいた時に、ゴロンとお腹を見せてくれたら、あなたを信頼しているよという気持ちの現れということですね。
◆相手を遊びに誘っているため転がる
子猫は、親猫やきょうだい猫達と遊びたい時に、ゴロンとお腹を見せて遊びに誘うことがあります。成猫になっても、飼い主さんに対してこのようにお腹を見せた時にも、遊んでほしいというアピールの理由が考えられます。
また、遊ぶだけでなく、かまってほしい、相手をして欲しい、撫でて欲しいなどの希望を表現していることもあります。
たとえ野良猫でも、人に慣れていて、このようにお腹を見せてきたとしたら、構って欲しいという気持ちだと考えられます。
お腹をすぐに触って良いというわけではありませんが、そっと頭や背中を撫でてみると良いでしょう。
◆暑さを逃すため転がる
夏など暑い時期で、体にこもった熱を逃がすためにお腹を見せているという理由もあります。
外にいる猫はもちろん、室内でもこのようにゴロンとしてお腹を見せて寝ていたら、暑いと感じている可能性があります。
もちろん、安心している場所だからこそ、暑い時にお腹を見せた体勢がとれるということでもあります。普段は横になって寝そべる程度ですが、安全が確認できて、さらに暑さを感じている時にはお腹を上に向けてさらに熱を逃しているということです。
暑い時、猫がお腹を見せて休んでいたら、できるだけ驚かさないようにしましょう。また、室内でお腹を見せていたら、室内の温度を確認し、高ければエアコンや扇風機を使うなどして、温度を下げることも必要です。
◆日向ぼっこするため転がる
猫が日向ぼっこをするために、お腹を見せてゴロンとしているという理由もあります。
日光があたる窓際で、カーペットやクッションの上でお腹を見せていたら、リラックスして日光浴をしているのでしょう。もちろん、安心できる場所にいるために、お腹を見せて日向ぼっこができるという面もあります。
野良猫も、日中などには、敵が来ない場所や周りに仲間がいるところで、日向ぼっこをしていることがあります。警戒心が強い野良猫でも、日光にあたることは、気持ちの良いことなのでしょう。
猫が床でくねくねする理由は?
猫がお腹を見せて転がる時に、背中を床にこすりつけるようにくねくねしている時には、次のような理由が考えられます。
◆メス猫の発情期
避妊手術をしていないメス猫であれば、生後半年以降から、春先や秋の初めに発情期になる可能性があります。
メス猫は発情期になると、ころんころんと転がる仕草をし、背中を床につけてくねくねと体を動かしたりして、オス猫にアピールをします。メス猫が出すフェロモンにつられてオス猫が寄ってきますが、くねくねしているのはメス猫が発情しているということです。
たとえ室内でメス猫だけを飼っていても、発情の時期が来ると、転がってくねくねと体を動かして、大きな声で鳴いたりするようになります。
◆相手を遊びに誘っている
お腹を見せてゴロンとするだけでも、猫が相手を遊びに誘っている仕草になりますが、さらにくねくねして、もっとアピールすることもあります。
遊びに誘うだけではなく、構って欲しい、撫でて欲しいといった気持ちから体をくねくねさせてしまうこともあります。
◆興奮しているためくねくねする
マタタビやキャットニップなどの匂いを嗅いで興奮した時、恍惚状態になった時などに、転がる動作に加えてくねくねと体を動かすことがあります。
猫が興奮する匂いには、マタタビやキャットニップはもちろんですが、塩素系の洗剤や、キウイなどマタタビ科の植物の枝、また男性が着ていたシャツなどを嗅いでも反応することがあるようです。
男性のシャツは問題ありませんが、塩素系の洗剤は、もし猫が舐めたりすると大変危険ですね。
掃除や洗濯、食器洗いの時には、猫が舐めたりしないように気をつけましょう。洗剤類の保管も、猫がいたずらをしないように、猫が触れないところに片付けてください。
また、マタタビの与えすぎは猫にとって良くないので、注意してくださいね。
◆一人遊びしているのでくねくねする
猫は1日のうち長い時間眠る生き物なので、ゴロンと寝転がるとそのまま眠っていることもありますが、くねくねして一人遊びをしている時もあります。飼っている猫でも、なぜか誰もいない場所で転がると、くねくねしているところを見た飼い主さんもいるのではないでしょうか?
子猫時代には、獲物がいないのに遊ぶ、想像遊びをしますが、転がった状態で手足を動かしたりグルーミングしたりして遊んでいる場合もあります。
◆背中がかゆいのでくねくねする
背中がかゆいという理由で、背中をくねくねさせている場合もあります。背中の真ん中あたりは、猫は自分で掻くことができませんから、床に転がると背中をくねくねこすりつけることで背中を掻いているのですね。
野良猫が、わざと土の上で背中をくねくねしているのも、背中がかゆかったり、何か背中や体に違和感があったりするためにしていると考えられます。
猫が転がらなくなった時に考えられる理由
よくお腹を見せていた猫が、お腹を見せなくなった時に考えられる理由は、次のようなものです。
◆病気にかかっている
猫が何らかの病気にかかっているために、痛みがある、つらいといった理由から、お腹を見せようとしないという場合があります。
胃炎・胃潰瘍・子宮内膜炎・ヘルニア・腸閉塞などは、特にお腹に痛みを感じます。また、フィラリア・心不全・心筋症・脂肪肝・白血病などは、お腹が膨れてくることもあります。
病気の場合には、お腹の痛みや違和感のほか、下痢や腹痛、発熱、食欲不振、元気がないなどの症状もよく見られます。
猫がお腹を見せなくなった以外にも、何か他に症状が出ていないかを確認してみましょう。
◆怪我をしている
お腹や胸、または足の付け根などに怪我をして痛みがあるために、お腹を見せたりゴロンと転がったりしなくなっている可能性があります。
猫同士の喧嘩で傷ができていたり、高いところから落ちて怪我や骨折をしていたり、何か尖ったものに引っ掛けて傷ができている場合もあります。
出血がなくても、痛みを感じてお腹を見せないことがあるので、猫の体を優しく触ってみましょう。お腹を触られることを嫌がるようであれば、痛みがあると考えられますので、動物病院に連れて行きましょう。
猫が床にゴロンと転がる、お腹を見せてくねくねしたりする理由のまとめ
猫が床にお腹を見せて転がる行為は、猫にとって急所をさらすことになるため、安心や信頼といった気持ちの状態のことが多いと言えます。特に、飼い主さんのそばでゴロンとお腹を見せるということは、環境に慣れて、安心しており、危害を加えるような相手ではないと認識しているということです。
転がるだけでなく、くねくねする時にも安心したりリラックスしたり、喜んでいる気持ちだと考えられます。
猫のお腹を触るのは、猫にとっては嫌がることもあるので、猫の性格を見極めて慎重に触りましょう。
猫がお腹を撫でたり、触らせてくれたりする時には、スキンシップしながら病気や怪我の兆候がないかを確認する良い機会です。お腹を触ることで何か異常があれば、すぐに動物病院に連れていってくださいね。
普段から、猫がお腹を見せてゴロンと転がるほど信頼して、安心してもらえるように、良い関係を築いていきましょう。
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