1.猫のごはんの種類について
1-1.ドライタイプ(カリカリ)
1-2.ウェットタイプ
1-3.セミモイスト、ソフトドライタイプ
2.猫のカリカリの与え方は?
2-1.一日に必要なエネルギー量を計算する
2-2.食事の回数を分ける
2-3.時間を決める
2-4.お皿は常に清潔な物を使用する
3.猫のカリカリに関するお悩みの対処法!
3-1.カリカリを食べない
3-2.カリカリを噛まない、丸呑みする
3-3.カリカリを吐く
猫のごはんの種類について
猫と一緒に暮らしているご家庭では、ドライフードを与えている方が多いことだと思います。
一言でドライフードと言っても、成分や産地なども様々となり、猫の好みによって選ぶこともあることでしょう。そしてドライフード以外にも、猫のごはんには色々な種類があることをご存知でしょうか?
猫のごはんの種類は大きく分けて3つだけなので、愛猫の性格や好みなどを考慮して、選んでみてくださいね。
◆ドライタイプ(カリカリ)
「カリッカリッ」と美味しそうな音を立てて食べることから、「カリカリ」とも呼ばれるようになったドライフードですが、代表的な猫のごはんと言えます。
ドライフードは水分含有量が10%以下となり、長期保存も利くので、利便性と安全性に長けたごはんとも言えるでしょう。
お皿に入れる際のカリカリ特有の軽快な音を聞くだけで、喜ぶ子もとても多いですよね。
歯の生え変わりした子猫から老猫まで楽しむことの出来る、理想的なキャットフードとして親しまれています。
◆ウェットタイプ
主に缶詰やパウチに充填されたごはんを、ウェットフードと呼びます。水分含有量が75%ほどになり柔らかいので、子猫や老猫にも安心して与えることが出来るのです。
グルメな子ほど好む傾向にあるウェットフードですが、あまり水を飲まない猫にとっても需要性があるごはんであると言えますよね。
ただ、味や香りにこだわっている商品が多いので、カロリーが高めの物も多いです。猫に与える際にはしっかりと分量を守って、与えるようにしましょう。
◆セミモイスト、ソフトドライタイプ
あまり聞き慣れない方もいらっしゃるかと思いますが、セミモイストとはドライでもなく、ウェットでもない半生状態のごはんのことを言います。
水分含有量は25%~35%ほどとなりますが、発泡処理していない物を「セミモイストフード」、発砲処理をしている物を「ソフトドライフード」と分類します。
「カリカリもウェットも食いつきがいまいち…」とのお悩みをお持ちの飼い主さんに、是非試していただきたいごはんになります。
この食感のタイプは嗜好品である猫のおやつに採用されていることも多く、特別感の味わえるタイプの種類とも言えるでしょう。
猫のカリカリの与え方は?
猫のごはんの種類は大きく分けて3種類あることが分かりましたが、ここでは主流であるカリカリ(ドライフード)の与え方をご紹介していきます。
「単純にお皿にザラザラ~と、食べたい分だけ与えておけばいいんじゃないの?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、大切な家族の毎日の食事ですから、気を遣って長生きしてもらいたいものです。
そのためには、与え方もしっかりと量や回数などを守らなくてはいけません。
どんな点に注意してカリカリを与えるべきなのでしょうか?
◆一日に必要なエネルギー量を計算する
猫に一日でも長く健康で暮らしてもらうためにも、愛猫の体重に対して一日のごはんの量がどれぐらいかを計算して与える必要があります。
「欲しがるから」「沢山食べて満足して欲しいから」などの飼い主の主観で、何も考えずに与え続けてしまうと、肥満にも繋がってしまいますし、様々な病気にもかかりやすくなってしまいます。
室内飼いの猫であれば当然運動量も少ないと思いますので、体重1kgに対して約70kcalを目安に、カリカリのパッケージ表記を見て与えるようにしましょう。
また、肥満気味の子であれば低カロリーの物を選び間食(おやつ)は控え、妊娠中や授乳中の母猫であれば通常の約2~4倍のエネルギーが摂取出来る、栄養価の高いカリカリを選んであげてください。
◆食事の回数を分ける
一日に必要なエネルギー量を計算したのなら、その分量をお皿に持って置いておけばいいのでは?とも思ってしまいますが、この与え方は推奨出来兼ねます。
室内飼いの猫は、与えられた分だけ食べてしまうこともあります。そうすると空腹で過ごす時間が長くなり、「もっと欲しい」「全然足りない」と催促してくるようになり、肥満になりやすくなるのです。
そのため、一度に一日の分量を与えるのではなく、数回に分けて与えるようにしましょう。
◆時間を決める
体内時計が正確な猫は、ごはんの時間にも非常に敏感です。食事の回数を分けるのでしたら、最低でも朝晩の2回に分けるのが理想的と言えるでしょう。
飼い主さんの生活のリズムに合わせて猫も活動することが多いので、12時間サイクルが望ましいです。
例として朝7時にごはんを与えるのなら、夜も同様に19時に与える方が、極端な猫の空腹も減らすことが出来るので、是非時間も調整してみてくださいね。
◆お皿は常に清潔な物を使用する
猫によっては一度与えられたごはんを一気に食べることなく、ちょこっとずつ分けて食べるダラダラ食いをする子もいます。
カリカリなどのフードは、一度口をつけてしまうと、雑菌が増えやすくなってしまいとても不衛生です。
そして空になったお皿に継ぎ足しを繰り返して、カリカリを与えることも同様です。カリカリだけが入っていたお皿は、空になれば一見綺麗なようにも見えますが、既に雑菌は繁殖し続けているのです。
ダラダラ食いが目立つ子には、更に少量ずつにして、ごはんの回数を増やして与えるようにし、常に清潔なお皿で食べられる状況を作ってあげましょう。
猫のカリカリに関するお悩みの対処法!
猫にカリカリを与えて普通に食べてくれれば問題はないのですが、中には興味がないのか食べない子も存在します。
水分量が少ないごはんなのに全然噛まないで丸呑みする子までいるので、カリカリに対しての悩みをお持ちの飼い主さんは、意外と多いように思えます。
悩み別に原因と対処法を挙げていきますので、是非参考にしてみてくださいね。
◆カリカリを食べない
「愛猫がカリカリを食べない」という声は、結構耳にしたりもします。どんなことが原因でカリカリを食べないのでしょうか?
・フードの切り替えで食べない
・食欲不振で食べない
・歯が弱っているので食べない
毎日同じ物を食べ続けていると、人間でも飽きてしまいますよね。一度でも興味を失ってしまうと、全く見向きもしなくなってしまうのが猫のかわいいところでもあります。
そして急なフードの切り替えも、猫にとって食べない理由となってしまうことがよくあります。
同じ味に飽き、フードを切り替える際には、少量ずつ混ぜるようにして数日かけて切り替えを行うようにしましょう。
また、歯が弱っている子や食欲不振が目立つ子には、お湯などでカリカリをふやかし、少量ずつ与えて様子を見るようにしてください。
◆カリカリを噛まない、丸呑みする
カリカリを噛まない子や丸呑みする子も多いです。原因は以下のようなものが考えられます。
・噛むことに適さない歯並びのため
・多頭飼育などにより焦って食事をしている
猫がカリカリを噛まないのにはしっかりと理由があり、歯の形状が噛むことに適さず、噛みきることに特化しているからです。磨り潰したり細かくしたりする臼歯(きゅうし)が発達していないので、噛まないで丸呑みしているのが目立ちます。
猫は胃酸が濃く胃の中で消化が出来ているので、そこまで心配は要りません。
気になるようでしたら、大きめの粒のカリカリに切り替えて噛ませるようにするか、細かく噛み砕く必要のある小魚などを与えてみるのも良いかもしれません。
多頭飼いの場合によく見られるのは、他の猫に取られてしまう前に噛まないで丸呑みしてしまう子の存在です。このような状態が目立つようでしたら、部屋を隔離してゆっくり食事が出来る環境を整えてあげてくださいね。
◆カリカリを吐く
カリカリを食べてすぐ吐いてしまう子ももちろんいます。原因として考えられるのは、以下の通りです。
・沢山の量を食べてしまい吐く
・お腹が空きすぎて吐く
・環境の変化で吐く
早食いや沢山の量を一気に食べてしまうことによって、吐くことは多いです。
この場合は食べたばかりのごはんは胃まで到達しておらず、食道に溜まってしまった食べ物を吐き戻している行為なので、心配は要りません。
お腹が空きすぎの場合には、胃液などが逆流して吐いてしまうこともあります。いずれにしてもこのような行為が目立つ場合には、ごはんの回数を増やして少量ずつあげるようにしてください。
環境の変化で吐いてしまう場合は、ストレスの要因を取り除くことが一番ですが、慣れることによって嘔吐がなくなるのなら問題はないです。
ごはんの度に嘔吐を繰り返すことが続くのであれば、すぐに動物病院に受診することをお勧めします。
まとめ
猫のごはんとして認知されているカリカリですが、昨今のペットブームにより多様化も進み、飼い主側としては選択肢が増えて嬉しい反面、様々な悩みが出て来てしまうようにもなりました。
どの子も美味しそうに食べてくれれば問題はないですが、個体によって味の好みも多種多様。中には全く食べない子や噛まない子がいる中で、毎日のごはんを考えるのは結構労力が要ることは確かですよね。
「猫のごはんはカリカリ!」と決めている方でも、どんな種類が販売されているかは知っておくと良いでしょう。
大切な愛猫のために、苦労を被るのが嬉しい飼い主さんも多いはずです。愛猫にとってお気に入りの逸品を見つけてみてあげてくださいね!
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