猫同士でもいじめが起きる!?多頭飼いで他の猫をいじめる原因と対処法は?

2019.03.30

猫同士でもいじめが起きる!?多頭飼いで他の猫をいじめる原因と対処法は?

常に問題が挙がることの多い人間社会の「いじめ」ですが、猫の社会にもいじめが存在すると思いますか?脳の構造が人間とよく似ていると言われている猫なので、いじめが存在していたとしても不思議ではないような気もしますよね。この猫のいじめは、多頭飼いが原因となってしまうこともあるようです。 猫同士で起きるいじめの行動やその原因、対処法についてご紹介します。

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猫同士でもいじめが起きる!?

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家族であっても兄弟猫であったとしても、一匹がちょっかいを出してじゃれ合い、喧嘩をしているように見えてしまうこともあるかと思います。

この猫同士の喧嘩というのは、ルールを学ぶという意味で、猫社会では必要不可欠な時間であることに間違いはありません。

ただし、幼いころからこのルールを学んでいない猫は、成猫になった際に喧嘩の引き際が分からず、大きな怪我に繋がってしまうことがあります。
また、縄張りから省かれてしまい、生き難くなってしまうのも事実なのです。

猫は元々争いごとを好まず、仲間内でも出来るだけ距離を保って生活をする動物ですが、この距離的なバランスが崩れてしまうと、喧嘩やいじめへと繋がっていくことがあります。


猫同士で起きるいじめの行動は?

人間から見ていて微妙な喧嘩やいじめの境目は、猫同士のどんな行動から見分けることが出来るのでしょうか。

◆エサを横取りする

猫の楽しみであるご飯の時間ですが、別の猫のエサを横取りしたり、独り占めをしたりする行動は、猫同士のいじめと考えて良いでしょう。

この猫の行動は多頭飼いの場合によく見られる行動でもあり、年功序列のような上下関係が常に付きまとってきます。

「隣の芝ほど青く見える」といったように、単純に他のエサが美味しそうに見えてしまうのも原因として考えられるようですが、エサを取られてしまった猫にとってはいい迷惑でしかないですよね。

◆場所を横取りする

エサの横取りと同様、場所をあえて横取りする猫も意外と多いです。

こちらも隣の芝が青く見える現象と言えるようで、別の猫が居座る場所に特別な魅力を感じてしまう子も多いそう。

気の強い猫同士であればすぐに喧嘩に発展してしまいますが、気の弱い猫であれば理不尽ながらも事を荒立てないために、そこから立ち去る行動をとります。

◆追いかけ回す

これも猫同士によく見られる行動ではありますが、一匹にまったくその気がないのに執拗に追いかける行為は、例え追いかける側がじゃれているつもりであっても、追いかけられている側にとっては迷惑でしかありません。

極力争いごともなく穏やかに過ごしたいと願っていたとしても、自分の気持ちを無視されてこのような行動をとられてしまえば、誰だってストレスを抱えてしまいます。

◆脅かす

猫によって性格もそれぞれですが、好奇心旺盛で活発な性格であればあるほど、他の猫や飼い主さんにちょっかいを出す傾向にあるようです。

静かに眠っているのに自分は遊びたいからといって、急に起こしたり脅かしたりして、睡眠を妨害する…なんてこともよくあります。

猫はとても耳がいいので、些細なことでも驚きやすい動物です。予測していないことが起きてしまうと、極端に驚いてしまうこともあるので、反応が面白いからといって猫が猫を驚かしているのであれば、いじめと捉えることも出来るでしょう。

◆噛みつく

何かでムシャクシャしているときに、他の猫に攻撃をしてストレス発散する子も実際にいます。甘噛みならまだしも、思いっきり力を込めて噛みつくようなことがあれば、明らかにいじめと受け取って良いでしょう。

噛まれて嬉しい子なんてもちろんいませんし、理由もなく噛まれるなんて理不尽極まりないですよね。


猫のいじめの原因は?

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人の目からみてじゃれ合いや喧嘩に見えていたとしても、やられている側が不満や覚えている様子が見られるとしたら、あきらかに猫同士のいじめ問題として原因を探る必要があります。

飼い主として出来る限りの対策をしてあげない限り、弱い立場の子の劣悪な環境は自然に解決していくことは、ほぼ無いと言えるでしょう。

なかなか見分けが難しい猫のいじめですが、発展していくのにはどんな原因が考えられるのでしょうか?

◆ストレス発散

猫のいじめの原因として、一番に挙げることが出来る理由としてストレス発散が挙げられます。

特に多頭飼いの場合、生存競争や縄張り意識からの窮屈な環境から、ストレスを溜めやすくなってしまいます。独りになりたくてもそのような環境が整っていない場合には、ストレスの怒りの矛先は、どうしても他の猫に向かいやすくなってしまうのです。

◆上下関係

人間社会にも上下関係があるように、猫の社会にももちろん上下関係は存在しています。

弱い立場の者は、猫社会でもいじめの対象になりやすいです。「生理的に受け付けない」「仲間として認められない」などの気持ちから、いじめてしまうことも少なくはないのです。

新参者に対して警戒心を抱くように、一緒に暮していくうちに必ず関係が温和されていくとは言い切ることは出来ません。

◆所有権の争い

飼い主さんやエサ、お気に入りのおもちゃなどの所有権の争いもいじめに繋がります。

所有権の争いが始まってしまうと、力の強い者が勝ってしまうのも、自然の摂理と言えるのではないでしょうか。

どうしても力の弱い子は争いごとに勝つことが出来ませんので、結果的にいじめに繋がってしまうのです。

◆喧嘩などの延長線

じゃれ合いや喧嘩が原因で、いじめに繋がってしまうこともよくあります。

例え仲が良かった同士でも、一度関係がこじれてしまえば修復するのに時間はかかってしまうものでしょう。これは人間にも同じことが言えますよね。

猫もしっかりと感情を持っていますので、人間と一緒です。抑えられない気持ちが爆発してしまった際に、一方がやられ続けてしまうとしたら、いじめとして飼い主さんは解釈してあげる必要があるのです。

◆本能

家猫であっても野生の血が色濃く残っている動物でもある猫は、気持ちのボルテージが上がると野生の本能が蘇ってきてしまいます。

自分が生き残るため、子孫を残すために、他の猫を排除しなくてはいけないという本能が働いてしまい、他の猫を傷つける行動に出てしまう子もいます。

ある意味自然の摂理と思って目を背けたくなってしまいますが、家猫でこのような事態に陥っているのなら、飼い主さんが何かしらの対処を行う必要があるでしょう。


猫のいじめの対処法は?

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では、猫のいじめが発覚した場合、飼い主はどのように対処するべきなのでしょうか?

◆猫同士を隔離する

いじめが発覚した際に、まず飼い主さんがすぐにでも行動に移さなくていけないことは、当事者たちを隔離することです。

部屋を別々にすることが理想的ではありますが、多頭飼いなどで難しい場合には大きめのケージなどに入れて距離をとりましょう。この状態でしばらく様子を見て、ほとぼりが冷めたころにまた共同生活をさせてみます。

時間が経過しても修復が難しいと判断出来た場合には、再び隔離して様子を見続けるか、どちらかの猫を里親に出すかを考えなくてはいけません。

◆猫が落ち着ける場所を増やす

猫は環境に馴染む動物ですので、自分が落ち着ける場所をその中で見つけていきます。しかし、多頭飼いや生活環境が狭いなどの場合には、なかなか落ち着いてゆっくり休むことが出来ず、ストレスを抱えやすくなってしまいます。

ストレスが溜まると、気の強い子はストレス発散のために弱い子を攻撃してしまうこともあるので、落ち着ける場所を数か所確保してあげましょう。

場所の確保が難しい場合は、縦の空間スペースを利用するのがおすすめです。キャットタワーやキャットステップなどを設置して、縦方向の空間を利用するのです。

上下運動にもなりますし、運動することによってストレス発散効果も期待出来ます。

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◆分け隔てなく所有物を与える

エサやおもちゃの横取りにより、所有権の争いが頻繁に起きてしまっているようでしたら、双方に分け隔てなく所有物を与えてあげるようにしましょう。

猫は執着心や嫉妬心も強い動物なので、誰よりも自分が一番でないと気が済まないのです。飼い主さんを奪い合うようなことがあれば、同じように可愛がってあげてください。

このような双方の感情もしっかりと考慮した上で、飼い主さんにしか出来ない分け隔てのない愛情を与えてあげるようにしましょう。


まとめ

人間社会でも常に問題沙汰にされているいじめ問題ですが、猫の社会にもいじめは存在していることが分かりました。

多頭飼いなどの劣悪な環境が原因となってしまうことも多く、ストレスを受けやすい環境であればあるほど、攻撃的な性格になりやすくなってしまっても仕方のないことですよね。

そのため、飼い主さんは、いじめられる側の子だけではなく、いじめる側の子のケアもしてあげなくてはいけないのです。

双方に長生きしてもらうためにも、ストレスフリーな環境づくりをしていくことが必要不可欠です。

ただのじゃれ合い、喧嘩と見過ごすことをせず、原因を突き止め改善していくことによって、猫たちも落ち着いた生活が出来るようになるので、常に猫同士の行動には意識して生活していくようにしましょう。



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たぬ吉

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小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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