【掲載:2019.10.03 更新:2022.11.28/2024.10.22】
猫にカニカマをあげてもいいの?
「猫に人間の食べ物を与えてはいけない」ということは基本ですが、中には飼い主さんが食べているものに興味を持つ子もいますよね。
販売されている猫用のフードやおやつには「カニカマ入り」という商品もありますが、人用に作られているカニカマは基本的に猫に与えてはいけません。
カニカマは、魚のすり身を加工した食べ物で、一見猫に与えても問題なさそうですよね。
もちろん、猫が少し食べたからといってすぐに重篤な状態になるようなものではありませんが、それでも猫が食べることはおすすめできません。
なぜカニカマが猫にNGなのでしょうか。
猫にカニカマをあげることをおすすめできない理由
カニカマを与え続ければ愛猫の体に負担をかけ、寿命を縮めるとも言われている所以をご紹介いたします。
人間の食べ物として親しまれているカニカマには、塩分の含有量が多いです。
料理にはもちろん、お酒のおつまみとして食されることの多いカニカマは、塩気がある分一口で美味しいと感じることが出来ますよね!
私たちには少ない塩分であったとしても、体の小さい猫にとっては、どうしても多すぎる塩分量となってしまうので、やはり猫に与えるべき食べ物でないことが分かるのではないでしょうか。
猫は体重1kgに対して4g以下の塩分を摂取してしまうと、致死量に値すると言われています。
カニカマは1本あたり約0.1g程度の塩分が含まれていることがほとんどですが、毎日おやつやフードに添えて与え続けてしまうと、健康によくないことは一目瞭然です。
塩分に含まれるナトリウムを多く摂取してしまうと、体内の循環血液量が増え、血圧が高くなってしまうので、結果的に細い血管が密集する腎臓に負担をかけてしまいます。
腎臓に負担をかけてしまうと、もっとも注意しなくてはいけない猫の病気である「腎不全」を引き起こしてしまう場合もありますので、注意が必要です。
カニカマは原料にカニを使用している訳ではなく、製造過程の途中で様々な添加物を入れることによって、カニのような見た目のカマボコに仕上げています。
アミノ酸などの旨味成分や長期保存を可能とするソルビトール、その他にも乳化剤や香料などが含まれています。
私たちが口にする分には特に問題はありませんが、やはり体の小さい猫に与えるのには、抵抗が出てしまうと言えるのではないでしょうか。
中でも色鮮やかなカニの見た目を表現している着色料には、天然の着色料が使われている製品の他に、合成の着色料が使用されていることも。
合成着色料は主にタール系色素を使用して色付けされていることが多いのですが、この色素の原料は石炭や石油です。
そう聞くと危険以外の何ものでもないですよね。
愛猫に長生きをしてもらうためにも、出来る限り添加物の入った食べ物は与えるべきではないと考えることが出来るでしょう。
猫によってはこの様々な添加物によって、アレルギー反応を引き起こしてしまうことがあります。
アレルギーに反応しなかったとしても、体がカニカマを異物と判断すれば、うまく消化が出来なかったり、下痢や嘔吐をしたりと、いずれにせよ辛い思いをさせてしまうことになってしまいます。
カニカマには、糖分も多く含まれています。
糖分も塩分と同じように、多量摂取してしまえば猫の体に害を及ぼしかねませんよね。
そして当分は摂取しすぎてしまえば肥満の原因になりますし、肥満を放置してしまえば糖尿病にかかるリスクも増えてしまいます。
猫の病気の中でも糖尿病は、治療が過酷であると言われており、愛猫だけでなく飼い主さんへの負担も大きいです。
出来ることならこのような糖尿病にかからないように、普段の愛猫の食生活には気を遣っていきたいものですよね。
甘味を感じる食べ物は私たちもおやつやデザートとして、口にする機会が多くあることかと思います。
猫に人間の甘い食べ物を与えることは出来ないので、少しでも甘味のあるカニカマをおやつとして与えたいと思う飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。
しかし猫は味覚を感じ取る器官(味蕾)が、人間の5分の1ほどしか発達していないため、糖分を感じることが出来ないと言われています。
なので猫にとって糖分による甘味はまったく必要がないとも言えるので、糖分の多いカニカマは、猫のおやつにも不向きであると言えるでしょう。
猫にカニカマをあげたい場合は?
猫にカニカマを与えるのはリスクがありますが、猫の中にはカニカマを食べたがる子もいるでしょう。
そういった場合は、以下のような方法があります。
猫が食べられるよう、塩分無添加のカニカマが猫用カニカマとして販売されています。
こちらは猫が食べる前提で作られている商品なので、猫に安心して与えられます。食べたがった場合はこちらを与えましょう。
食べやすく丁寧にスライスした、味わいのある国産かにかま。 |
メーカー | コジマ | 原産国 | 日本 | 代謝エネルギー | 347kcal/100g |
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猫のフードやおやつはさまざまなメーカーから販売されています。
その中には、「カニカマ入り」という商品もあります。多くの人が見たことあるのではないでしょうか。
こちらも猫が食べても大丈夫なよう作られているので、カニカマ好きな猫ちゃんの普段のご飯にいかがでしょうか。
まとめ
一度味を覚えてしまえば、また欲しくなってしまうのが生き物の性とも言えますよね。
私たちが普段食べているカニカマも一緒で、一度与えてしまえば貰えるまで欲しがる子が居たとしても、不思議ではありません。
極論を言ってしまえばカニカマの味を知ることのないように、与えないことこそが一番ですが、もし愛猫がカニカマの味を知ってしまった場合は、危険が伴ってしまうことも頭の片隅に入れておく必要があると言えるでしょう。
人間が口にする食べ物は、あくまで人間用の食べ物と認識し、猫には猫に合った食べ物を与えることこそが健康への近道です。
どうしても猫にカニカマを与えたい場合には、猫用のカニカマのおやつや、カニカマ入りのフードなどの商品を与えるようにしましょう。
そのように与える食べ物を徹底することによって、危険な病気を回避することも出来ますので、猫には猫用の商品を与えることを徹底するようにしてくださいね!