黒のマンチカンって知ってますか。実は豊富なマンチカンの毛色

2020.03.06

黒のマンチカンって知ってますか。実は豊富なマンチカンの毛色

マンチカンの毛色というと何色を思い浮かべるでしょうか?実はマンチカンの毛色や柄はとっても豊富な上に、あらゆる毛色が正式に認められている珍しいパターンなのです。多種多様な毛色や柄が誕生することとなった理由や、その中でも特に珍しい黒のマンチカンについてご紹介します。また、短足だけがマンチカンではないという意外な事実も併せてご紹介します。

レアカラー!黒いマンチカンの特徴

マンチカンは豊富なカラーバリエーションも人気の理由の一つですが、実は黒のマンチカンもいます。

◆マンチカンの基本の性格

小柄でちょこちょことした歩き方がかわいいマンチカン。短足で大きくクリクリした瞳が愛らしいチャームポイントです。

マンチカンの性格は穏やかで人懐っこく、一人遊びが好きなので、お留守番も得意といわれています。

◆黒色のマンチカンの性格

個体差はあるものの、猫の被毛の色は性格にも少なからず関係するといわれており、その中でも黒い猫は先ほどあげた性格とは逆で、甘えん坊で警戒心が強く、大人しい子が多いともいわれています。

マンチカンに限らず、黒猫は他に比べて警戒心が強いといわれることが多いです。その理由としては、黒猫は真っ黒の被毛が美しい分、目立ちやすいので敵に見つかってしまいやすいという点が挙げられます。

黒猫の特徴を引き継いだ黒いマンチカンは、他の毛色のマンチカンに比べて違った性格を持っていることが多いようです。

もちろん個体差はあるので、黒いマンチカンでも元気いっぱいで遊ぶことが大好きな子もいると思います。その子の性格に合わせて過ごし方を考えてみると、より仲良くなれそうです。


マンチカンって他にどんな毛色があるの?

マンチカンには黒以外にもさまざまなカラーが存在しています。他の猫種に似た色合いもありますが、やはり足が短めだとどのカラーでも他の猫に比べてかわいらしい印象ですね。

また、こんなにも種類が存在していますが、猫の血統登録機関TICAではどのカラーもきちんと正式に認められたカラーです。

◆毛色

・クリーム

マンチカンの子猫

クリ-ムタビ-の子猫 出典:ペットの専門店コジマ

クリームは柔らかく優しい印象で、人気のカラーです。小柄な体格も相まってよりかわいらしく守ってあげたくなる雰囲気が魅力です。

・レッド

マンチカンの子猫

レッドタビー&ホワイトの子猫 出典:ペットの専門店コジマ

猫のカラーの中で「レッド」とは、赤茶のような色を指します。

クリームよりも少し赤みを帯びたような色をしており、タビーという縞模様が入った「レッドタビー」というカラーがよく見られます。

・ホワイト
白猫は幸運を招くともいわれており、上品で高貴な印象で人気も高いですが、純白のマンチカンというのはなかなか珍しいようです。白くふわふわの毛並みと愛らしく幼げな顔の相性はとてもよいです。

また、色素の関係で目が青くなったり、オッドアイになる可能性が高くなります。

・ブラウン

マンチカンの子猫

ブラウンパッチドタビ-の子猫 出典:ペットの専門店コジマ

ブラウンはかなり濃い目の茶色のことをいいます。光の加減では黒っぽくも見えるようなこげ茶色をしています。

親猫の遺伝により模様はさまざまで、タビーが入っている子もいれば、ぶち模様が入った子などパターンが豊富です。

・キャリコ
キャリコというのはいわゆる「三毛」のことをいいます。白、黒、ブラウンの3色が混ざっており、珍しいカラーだといわれています。

マンチカンに限らず、キャリコはオスが生まれることがめったにありません。生まれた場合は数百万円の価値がつくこともあるほど貴重なパターンなのです。

また、もう少し色味が淡く柔らかくなった「ダイリュートキャリコ」というカラーは、キャリコの中でも特に珍しく、高い値段がつくことがあります。

・カメオ

マンチカンの子猫

カメオタビーの子猫 出典:ペットの専門店コジマ

カメオとは薄いオレンジとグレーの間のような色をしています。クリームと似たような色ですが、カメオの方がより薄い色とされています。

カメオとは大理石や貝殻を彫ってつくられる芸術品のことで、その絶妙な淡い色合いに似ていることから名付けられたのかもしれません。

・ブルー

マンチカンの子猫

ブルーの子猫 出典:ペットの専門店コジマ

レッドと同様、猫特有のカラー名です。ブルーがかったグレーのことを指し、ロシアンブルーなどと似たような色味です。

美しい色で人気がありますが、ブルーのマンチカンはあまりペットショップに出回ることがないので、ブリーダーさんなどに聞いてみるといいかもしれません。

◆柄

マンチカンの子猫

ブラック&ホワイトの子猫 出典:ペットの専門店コジマ

マンチカンは毛色だけでも豊富ですが、柄にもたくさん種類があります。

一般的なのは「タビー」と呼ばれる縞模様です。白い縞模様が入ることが多く、例えばクリームタビーやレッドタビーなど、その組み合わせはさまざまです。

さらに黒の中でも模様がかなり豊富で、1本の黒い毛の中で根元だけがシルバーになっているグラデーションのような模様を「ブラックスモーク」と呼びます。

他にもブラック&ホワイトや、黒い毛の中に赤系の模様が混ざっているものは「トーティブラック」と呼びます。

同じ色でも模様が入るだけで印象がかなり変わりますし、特に黒は白が入っていたりスモークになっていると、単色に比べてもう少し柔らかな印象に変わります。

模様の入り方だけで見ても、個体差があるのでいろいろと見比べてみると面白いかもしれませんね。

◆毛の長さ

ふわふわとした印象が強いマンチカンですが、毛の長さも長毛種と短毛種の2種類が存在します。もちろんこれもどちらも正式な純血種として登録されています。

短毛種はより幼い印象で、長毛種はふわっとゴージャスですが、やはり足の短さが幼く愛らしい印象を感じさせてくれますね。


マンチカンの飼い方

マンチカンのふわふわときれいな毛を保つためには、食事の管理とお手入れに注力してみてください。

◆食事の管理

まずはしっかりと十分な栄養素を含んでいることが大前提となります。さらに毛のツヤなど維持するなら、良質な動物性の脂肪分が大切です。

肉や魚が含まれたフードが良いですが、栄養の摂りすぎは肥満の原因となります。肥満になると、椎間板ヘルニアなどの病気の恐れもあるので、普段からきちんと気を付けておきたいところです。

また、特に長毛種の場合、抜け毛が多くなる時期などにグルーミングをして毛球症になってしまうことも考えられます。

食物繊維を十分に摂らせて排出を促してあげることが病気や便秘の予防につながります。

◆お手入れ

長毛、短毛にかかわらず、どちらも「ダブルコートタイプ」と呼ばれる構造をしています。

ダブルコートタイプは皮膚を保護する外側の毛(オーバーコート)と体温を調節するための内側の毛(アンダーコート)の二層構造になっています。

このタイプは季節の変わり目に内側のアンダーコートの量を調節して体温調節をおこなっています。そのため、換毛期と呼ばれる春と秋ごろになるといつも以上に抜け毛の量が増えるのです。

基本的にはどちらのタイプでも1日1回は必ずブラッシングをおこなうようにしましょう。これはコミュニケーションや猫の健康状態を観察するためにも大切なことで、皮膚に異常が起きていないかをきちんと見ておくようにします。

短毛種はそこまでではないのですが、長毛種は特に抜け毛の量が多いので、ブラッシングなどのお手入れを放置してしまうと毛玉を飲み込んで毛球症になってしまう恐れがあります。

普段から1日1回のブラッシング、換毛期は1日2~3回といつもより多めにブラッシングした方がよいでしょう。

また、同じく放置してしまうと毛が絡まりあってもつれることもあります。猫の毛は長く細いので、非常に絡まりやすいのです。

まずは目の粗いスリッカーブラシを使いながら毛を解きほぐし、目の細かいコームを使って毛の表面を整えます。

また、シャンプーのしすぎはかえって皮膚に刺激を与えすぎることになってしまうので、多くても2週間に1回程度にしておきましょう。すすぐ際も泡が残らないようにしっかりとすすぐことが美しい被毛を保つためのポイントです。


マンチカンの歴史

マンチカン

◆短足の猫種が誕生することになったきっかけ

今でこそ飼い猫として大人気のマンチカンですが、実は正式に認定されたのは1995年と最近のことです。それまでは「突然変異体」とまでいわれ、なかなか認められることができなかったのです。

その理由は、今ではかわいいと大評判の短い足でした。

1983年のアメリカ・ルイジアナ州にて、たまたま女性に保護された野良猫は、華奢なイメージの強い猫には珍しい短足の子でした。その短足猫は「ブラックベリー」と名付けられ、かわいがられました。

やがてブラックベリーは妊娠し、たくさんの子猫を生んだのですが、なんとその半数以上が足の短い猫たちだったのです。通常の足の長さの猫と交配したはずなのに、ブラックベリーの短足が受け継がれることとなりました。

ブラックベリーやその子どもたちは足が短くても、障害が残っているなどの問題はありませんでした。見た目以外には他の猫と変わりなく健康に過ごすことができていたため、短足の猫を残そうと、その子猫たちのうちの1匹を基にマンチカンの繁殖活動が広がっていきました。

障害は特にないものの、やはり足が短い見た目はなかなか容易には認められず、1991年に開催されたキャットショーでは「公認するべきではない」という声が多数挙げられていたそうです。

ですが、もちろん賛成派もいたようで、それ以降もマンチカンの繁殖活動は続けられ、1995年になるとようやく猫の血統登録機関TICAに正式に猫種として認められることとなりました。

◆毛色・柄が豊富な理由

歴史を振り返るとわかるように、マンチカンは正式に猫種として認められるまでにさまざまな異種交配を重ねてきました。

そのため、純血種とされるマンチカンでも他の猫種の色を受け継いでいることが多く、カラーバリエーションが豊富になっていきました。これがマンチカンにかなりいろいろな見た目の子が存在する理由です。

「マンチカンといえばこの色!」という強い印象もあまりないですよね。毛色だけでも豊富なカラーバリエーションに、さまざまな柄、長毛種と短毛種、また足が長いマンチカンもいるので組み合わせ次第でかなり多くの種類が存在します。

マンチカンといえば短足というイメージが強いですが、実は短足で生まれるのは全体の20~30%ほどと言われており、足が長い(一般的な猫に比べると若干短い)マンチカンも生まれてきます。


飼い猫として大人気!

カラーバリエーションが豊富なマンチカン。カラーだけでなく、毛の長さや体格まで違ってくるのでまったく同じ見た目のマンチカンを探す方が難しいかもしれません。

さらに短足のみだと思っていた人が多い「足の長さ」についても意外な事実です!

お好きなカラータイプを見つけても、短足タイプの子が見つかるとは限らないので、見た目にこだわりたい場合は信頼できるブリーダーさんやペットショップをいくつも回ってみる必要があるかもしれません。

さらにマンチカンが飼い猫として人気を博しているのは、見た目のかわいさだけではありません。マンチカンは性格がとっても穏やかで、多頭飼いや小さなお子さんがいるご家庭、初めて猫を飼うという方にもおすすめの猫種なのです。

人懐っこくありながらお留守番ができるといった面もあり、飼いやすいと大人気です。

個体差はありますが、性格は基本的にどんなカラーでも穏やかな子が多いです。その豊富な見た目のバリエーションに迷ってしまうかもしれませんね。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。

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