猫のケージの置き場所はどこがいいのか
一昔前まで家の中と外との生活の行き来が当たり前だった猫ですが、最近ではペットとしてではなく家族として迎え入れる需要が高まったこともあり、完全室内飼いのご家庭が増えてきましたよね。
事故や病気のリスクを減らすこともできるので、大変喜ばしいことではありますが、猫自身はというと、隙あらば外の世界に行ってみたい!なんて好奇心いっぱいの子も居ます。
そのような外に出たがることが多い猫ちゃんや、猫に入って欲しくない場所がある、限られた部屋の中で猫を生活させたい…など、ご家庭の数だけそれぞれの生活事情があるのではないでしょうか。
猫が室内を自由に行き来できないような理由があるご家庭では、ペット用のケージを普段から活用していることかと思います。
ケージは一時的な隔離を目的とした小さいサイズから、部屋のように快適に過ごすことのできる大きいサイズまで、目的別に選ぶことができるので便利ですよね。
ですが大きい買い物となりますので、用途を明確にした上で購入する飼い主さんが多くいらっしゃることでしょう。
そんな大きい買い物である猫のケージですが、今まで置き場所について考えたことはありますか?
深く考えずに置き場所を決めてしまったのなら、猫ちゃんはそのケージで過ごす時間を快適だとは思っていないかもしれません…!
猫は縄張り意識の強い動物ですので、ケージ内の環境にストレスを感じていないかどうかは、とても重要となってきます。
ケージに愛猫を入れてもすぐに出たがる場合は、ケージ内の環境や置き場所に不満を抱いている可能性大です。
このようなことからも、猫にとってケージの置き場所は重要となってきますので、ただ単純に室内の空きスペースに設置しているのであれば、この機会に置き場所を見直していきましょう。
猫のケージの置き場所で注意すること
まずは現在室内のどのような場所が、ケージの置き場所になっているかの確認をしてください。
もし以下のような場所にケージを設置しているのなら、猫ちゃんはケージの中でストレスを溜めているかもしれません。
◆窓際
猫は窓際から外の世界を眺めることが好きなので、窓際をケージの置き場所にすることが、正しいような気もしますがどうでしょうか。
あえて猫が外を眺めることができるように、窓際にケージを設置しているのなら、様々なことに注意をしなくてはいけません。
例えば開閉をよくする窓であれば、窓が空いているタイミングで、万が一ケージの扉が開いてしまえば、猫はそのまま脱走してしまう可能性があります。
そして雨や雷、風や道路の音などの影響を受けやすく、大きな音が継続的にしていれば、その場所で安心して眠ることなんてできませんよね。
また、窓際は日差しの影響を直に受けることも多いので、室温とは比べ物にならないほど、窓際の温度が上がっていることもあります。
ケージに猫を入れる時間帯やタイミングにもよりますが、日常的にケージを利用しているのなら、窓際は理想的な置き場所とは言い難いのかもしれません。
◆人の出入りが多い
ケージに愛猫を入れている間も、寂しい思いをしていないかなど、心配な気持ちになってしまう飼い主さんも多いことでしょう。
なので、なるべく人目につくような、人の出入りが多い場所にケージを設置していませんか?
飼い主さん側からしてみれば、室内の中で人の出入りが激しい場所であれば、猫は寂しい思いをしませんし、何か異変があってもすぐに気付いてあげることができますよね。
しかし、猫自身はどうでしょうか。
狭くて静かな場所を好む猫にとって、開放的な人の出入りの激しい場所は、常に人の気配や音を感じ続けなくてはいけないので、落ち着いて眠ることができないはずです。
飼い主側の都合でケージの置き場所を決めるのではなく、猫がどう思って過ごしてくれるかが肝心ですよね。
◆家族が見える場所
猫も家族の一員なので、家族が集まりやすい場所にケージを設置しているご家庭も多いことでしょう。
猫をケージに入れる理由はご家庭によっては様々ですが、もし自分だけ狭い場所に閉じ込められ、ほかの家族が楽しそうに目の前で過ごしていたとしたらどうでしょうか。
なんで自分だけ仲間外れにされているのだろうと、ケージに閉じ込められることに、苦痛を感じるようになってしまうかもしれません。
もちろんある程度飼い主さんの気配を感じられる場所に、ケージの置き場所を設けることが理想的ではありますが、家族団らんを見せつけられるような場所は置き場所として不向きです。
とくに人が集まりやすいリビングは、ケージの置き場所に向いていると思われがちですが、長時間電気が付いていたり、テレビの音がしたりするため、ケージを設置する選択肢の中から外すようにしましょう。
◆気温差がある場所
なるべく人が集まらない場所こそ、ケージの置き場所に相応しいのですが、そのような場所は季節によって、人の居る部屋との温度に差が生じやすいです。
夏場であればエアコンを利用している部屋は、涼しさを保つことができますが、ドアを一枚隔てた廊下に出てみると、気温差にびっくりしてしまうことがありますよね。
冬場もそれは同じで、家の中でも気温差には注意しておく必要があるのです。
猫は毛皮を着ているので、寒さに強いようなイメージがありますが、暑いのも寒いのも得意な動物ではありません。
暑い夏は自分で涼しい場所を探し、冬場は暖かい場所を探し求めていくので、ケージのような閉鎖空間ではそのような行動ができなく、気温によって不調を感じてしまうことも。
極端に普段の室温と異なるような場所は、ケージの置き場所として不向きなので、気温差の激しい場所には設置しないようにしましょう。
猫のトイレはどこに置けばいいのか
普段からケージをよく利用し、愛猫を中に入れておく時間も長いようでしたら、ケージ内に猫用のトイレも設置してあげなくてはいけません。
できればケージを購入の際には、猫用のトイレが入るかを基準にし、成猫でも快適に使用できる大きさの商品がおすすめです。
トイレが設置されていないと、自由に排泄することもできませんし、我慢できなくなってしまえば、ケージ内で粗相をしてしまうはずです。
ですので、ケージを設置する際には、必ずトイレも用意しておくようにしましょう。
2段や3段ケージのような、縦長で高さのあるケージを使用するのであれば、猫砂が飛び散らない対策として、一番下の段に設置してあげてください。
とくに段もないシンプルなケージの場合、トイレは端に設置し、その反対側にゆっくり休めるベッドや、食事や水を飲むことのできるスペースを確保してあげましょう。
ケージの中にあると猫が喜ぶ用品
飼い主さんのお留守番時や、就寝時にケージを利用する場合、1匹で過ごす時間は長くなりますので、退屈をしないように愛猫が喜ぶような、猫用品を一緒に入れてあげたいものですよね。
ケージの中でも安心してもらうために、普段お気に入りで使用しているベッドや毛布など、自分自身や飼い主さんのニオイが付いたアイテムを入れてあげるのもおすすめです。
また、ケージ内に十分なスペースがあるのなら、気分転換のできる爪とぎなども設置しておくと良いでしょう。
そして成猫ではなくまだ子猫の場合には、おもちゃなどを一緒に入れておくことによって、起きている時間も有意義に過ごすことができます。
その際誤飲してしまいそうなおもちゃは置かず、少しでも危険がありそうな物はケージ内に入れておかないようにしましょう。
猫の過ごしやすい室温
室内でのケージの置き場所が決まったのなら、あとはケージ内の環境を整え、室温を調整するのみです。
猫の適温は人間よりもやや高く、平均的に20~28度がちょうど良いと言われています。
夏場は28度前後、冬場は23度前後といったところでしょうか。
好きな場所に移動ができないケージの中では、常に愛猫の過ごしやすい室温を心掛け、ときどき快適に過ごせているのかを観察してあげるようにしましょう。
環境が整っていればその場所を気に入り、ケージの出入りが自由な状態であれば、自らお気に入りの場所として使ってくれるはずですよ!
まとめ
室内に設置をすると結構な場所をとる猫のケージですが、置く場所を誤ってしまうと、猫はその場所を警戒し、使用してくれなくなる可能性もあります。
愛猫が快適に過ごせるような工夫が必要となってきますので、最初の設置こそが肝心です。
大切なのはケージの中も、室内と同じように安心ができて、楽しく過ごすことができるということを、猫ちゃんに理解してもらうことですよね。
猫の性格や気持ちを尊重し、徐々にケージに慣れてもらえるような工夫を凝らし、ケージのある環境を好きになってもらえるような工夫を心掛けていきましょう。
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