幸福をもたらす猫と呼ばれるコラットについて詳しく知りたい!

2021.03.07

幸福をもたらす猫と呼ばれるコラットについて詳しく知りたい!

世界中にはたくさんの血統登録がされている猫種が存在していますが、日本ではあまり見る機会の少ない猫種も多く存在していますよね。 そんな猫種の中に幸福をもたらす猫として、現代でも親しまれている猫が居ることをご存知でしょうか? その猫の名を「コラット」と呼びますが、コラットとはどんな特徴を持つ猫なのかも気になるところですよね。 今回はコラットの魅力について、余すことなくご紹介させていただきます!

コラットってどんな猫?


「コラット(英:Korat)」の起源はタイとなりますが、タイ王国のコラット地方で自然発生した品種と言われているようです。

微笑みの国とも言われるタイで、古の時代から親しまれていたコラットですが、どのような特徴のある猫なのでしょうか?

◆体の特徴

コラットはコビータイプよりも四肢や胴体、尻尾が長く、コンパクトな体つきとなりますが、筋肉質のがっちりとした見た目の、セミコビータイプの猫となります。

標準体重は2.5~5kg程度となりますので、一般的な猫と同じぐらいの大きさであることがうかがえますよね。

そして美しい毛並みを持つコラットは「銀色の猫」と形容されるようにシルバーブルーの被毛を全身にまとっています。

起源が暑い国であることからも、アンダーコートの無いシングルコートの猫なので、毛質は柔らかいながらも光沢があり、より筋肉質な体のラインが目立つと言えます。

成猫になったころには毛先が銀色に輝くようになり、このようなことからも幸福をもたらす猫として、親しまれているのかもしれません。

瞳はグリーンのタイプが多く、宝石のような美しい輝きを持つことからも「ペリドットグリーン」などと呼ばれることもあります。

さらに最大の特徴と言われているのが、コラットの頭の形です。

正面から見ると顔の輪郭がハート形に見えるので、ほかの猫には見られない唯一無二の特徴を持った猫と言えるでしょう。

◆ロシアンブルーとの違い

コラットと似た毛色を持つと言われている、ロシアが起源となる「ロシアンブルー」は、同品種として間違われることが多いようです。

見分けるポイントとしては、やはり体つきを見るのが一番です。

シングルコートであるコラットと違い、ロシアンブルーはダブルコートの分厚い被毛を持ち、毛色は明るいシルバーとなります。

そしてフォーリンタイプのロシアンブルーは、スリムなイメージが強いですが、コラットは若干丸みを帯びた筋肉質な体型をしています。

また、ハート形の頭部を持つコラットとは異なり、ロシアンブルーは丸型の頭部を持っているので、じっくり見極めてみるとその違いは一目瞭然とも言えるでしょう。

◆性格

コラットの性格は一言でいうと、まさしく猫そのものといった性格をしています。

マイペースながらも自分の意思はしっかりと持ち、周りに左右されない芯の通った性格の持ち主と言えるでしょう。

社交性がある上に遊び好きでもあるので、自身が遊びたいときは飼い主さんに対し、かまってアピールが強く出る傾向があるようです。

そして飼い主さんに対しての忠誠心を持っているので、ペットの枠を超えてしっかりと家族の一員になってくれる猫と言えるのではないでしょうか。


コラットの歴史

コラットの歴史は古く、起源は500年以上前と言われており、コラットの存在がタイ以外で知られるようになったのは、1959年以降だと言われています。

贈呈用としてタイで扱われていたコラットは、長い間売買が禁止されていましたが、1959年にジーン・ジョンソンと呼ばれる婦人が、繁殖を目的としてアメリカへ持ちだしたことがきっかけとなっているようです。

1965年にはアメリカのCFA、1975年にはイギリスのGCCFといった血統登録機関によって、猫の一品種として公認されました。

ほかにも以下のような逸話があることからも、コラットの歴史が古いことがうかがえますよね。

◆幸運をもたらす猫(シ・サワット)

タイ族によるアユタヤ王朝(1351~1767年)の時代には、すでに誕生していたのではないかと言われているコラットですが、幸福と繁栄の象徴として大切にされてきました。

この時代に書かれた文献には、北東部のコラット地方で「シ・サワット(幸福をもたらす猫)」と呼ばれる銀青色の猫についての記述が残っています。

ほかにも銀色に輝く毛色を雨雲に、グリーンの瞳を若葉に見立て、雨乞いや豊穣の祈りを捧げられていたといった、逸話も残っているようです。

そして特徴的なハート形の輪郭や、宝石のような輝きを持つ瞳、銀色に輝く被毛が幸福をもたらすと言われていることからも、結婚祝いの贈りものとして扱われていたそうです。

◆タイ原産の猫たち

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タイにはコラット以外にも、代表的な猫種が存在しています。

その中でも白い被毛に黒のポイントが目を引く「シャム」は、とても有名な猫種ですよね。

コラットが1880年代にイギリスで行われたキャットショーに出陳されたときも、ブルーのシャム猫として紹介されたこともあり、シャムはタイを代表する猫種と言えるでしょう。

ほかにも白い宝石と呼ばれる「カオマニー」や、2009年に血統登録機関であるTICAに登録されたばかりの「タイ」などが存在しています。


コラットに会う方法


ロシアンブルーは日本でも目にする機会の多い猫種となりますが、コラットはどうなのかも気になるところですよね。

コラットに会いたい場合には、どのような手段を用いれば良いのでしょうか?

◆日本ではとても珍しい種類

歴史の古いコラットではありますが、日本ではまだまだ認知度も低く、珍しい品種と言われています。

なので市場にコラットの子猫が出回る機会はかなり少なく、飼育を望んだ瞬間にお迎えできるのは稀なこととして考えられますよね。

日本で数少ないブリーダーを見つけるか、相場よりも割高になっても良いのであれば、海外のブリーダーを介して輸入するかの2択になることでしょう。

じっくりと個体を見てお迎えを決めたいのであれば、多少時間がかかってでも、国内のブリーダーに紹介してもらうことをおすすめいたします。


コラットと健康に過ごすために

もしコラットをお迎えしたのなら、いつまでも健康に長生きしてほしいと願うものですよね。

コラットに健康で過ごしてもらうためにも、飼い主さんはどのようなことを心掛ければ良いのでしょうか?

◆コラットのお手入れ方法

コラットはアンダーコートの無い、シングルコートの猫なので、換毛期に大量の被毛が抜ける心配のない猫種となります。

そのかわり一年を通してある程度の抜け毛は出ますので、1日に1回程度のブラッシングを行うことが望ましいと言えるでしょう。

ですがシングルコートの猫は、頻繁にブラッシングをしすぎると、抜ける必要のない毛まで抜いてしまうこともあるので、優しくブラッシングすることを心掛けてあげてください。

また、お手入れの目的でするブラッシング以外にも、手で毛並みを整えてあげるだけでも毛艶が出る上に、マッサージ効果が望めますので、猫ちゃんもきっと喜んでくれるはずですよ。

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◆コラットがかかりやすい病気

コラットは筋肉質で丈夫な体つきをしていることからも、比較的病気をしにくい猫種としても知られています。

ですがその体質上、太りやすいとも言われているようです。

とくに去勢や避妊手術を行ったあとは、ホルモンバランスが変化することにより基礎代謝が低下し、食欲増加を招くことからも肥満になりやすくなります。

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そしてコラットはほかの猫よりも視覚や聴覚、そして嗅覚が優れているといった特徴があるので、敏感に物事に反応することからも、ストレスを溜めやすい猫とも言えますよね。

コラットの性格を考えた上でも、長時間のお留守番やストレスが溜まるような生活環境は、一度見直す必要があると言えるでしょう。

ほかには一般的な猫の病気となる腎不全や、膀胱炎などの尿路疾患には普段から気を付けておきたいものです。


まとめ

日本ではそこまで知名度の高くないコラットではありますが、コラットの特徴や歴史を詳しく知っていくと、その魅力にどんどん興味を持たれる方も多いのではないでしょうか。

コラットは幸福をもたらす猫と呼ばれる所以がある通り、遠い昔から現代まで人々に愛され、とても大切にされていたことがうかがえますよね。

日本ではない別の国でも、猫のことを大切に想ってくれている方がたくさんいらっしゃることは、本当にとても喜ばしいことです。

そんなコラットに会いたいと願っても、日本ではまだまだ一般的ではないかもしれませんが、飼育を強く望むようであればブリーダーを探して時間をかけてお迎えすることをおすすめいたします。

コラットは人懐っこく、とても忠誠心の強い猫でもありますので、きっと飼い主さんの生活にたくさんの幸福をもたらしてくれるはずです。

そしていつまでも健康に長生きしてもらうためにも、肥満やストレスには細心の注意をはらい、コラットが生活しやすい環境を常に整えることを心掛けてあげてくださいね。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。

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