1.幽霊が見えている?猫が空中を見つめる理由
1-1.フェレンゲルシュターデン現象
1-2.本当に幽霊が見えている?
2.猫が人間より優れている感覚器官
2-1.聴覚
2-2.嗅覚
2-3.触覚
3.猫が空中を見つめていたらどうすればいい?
3-1.そっと見守る
3-2.屋根裏などを確認してみる
4.まとめ
幽霊が見えている?猫が空中を見つめる理由
世の中には幽霊が見えるという方もいらっしゃいますが、見えない方からすればその存在は確認のしようがないので、本当に存在しているのか疑問に思っている方も多いことでしょう。
猫と一緒に暮らしている方の中には、何もない場所を愛猫がじっと見つめている姿を見た、という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私たちの目には見えないものが猫の目には見えているとしたら、やはり幽霊はこの世に存在していると思われたとしても、不思議ではないですよね。
しかし実際のところ、猫の目には本当に幽霊が見えているのでしょうか?
猫に直接聞くことは難しいので、猫が空中を見つめる理由を考えていきましょう。
◆フェレンゲルシュターデン現象
猫が何もない空中をじっと見つめる現象を「フェレンゲルシュターデン現象」と呼ぶのをご存知でしょうか。
第二次世界大戦の中、ドイツの物理学者であるリーゲンジー・シュターデン博士が、ナチスの極秘研究施設において、幽霊をはじめとした超常現象に関する研究を行っていました。
その際に猫が何もない空中を見つめることに着目し、そこには幽霊が存在しているのではないかと考え、シュターデン博士は数週間に渡って猫が凝視する周囲の温度を観測し続けたそうです。
「幽霊の存在する地点は、周囲より低温である」という仮説が、すでにナチスの極秘研究施設での研究で判明していたので、猫を使った研究がそこまで難しいものではなかったことがうかがえます。
そして研究の結果猫が見つめる目線の先の温度が、部屋の平均温度よりも2度ほど低いといった結論に辿り着き、着想のきっかけとなった愛猫「フェレンゲル」の名前を付けた学説を1957年に発表しました。
それが「フェレンゲルシュターデン現象」だと言われています。
しかし、この信憑性の高そうな研究結果ですが、研究内容も登場人物もすべて真っ赤な嘘だということが分かっています。
事の発端は某有名掲示板の「何となく怖い現象」というスレッドで一人のユーザーがついた嘘から始まりました。
この噂を聞きつけた人が誰かに話し、その話が別のニュアンスで伝わってしまえば、本当のことのように感じている方が居たとしても不思議ではないですよね。
それではこの現象自体が嘘なのであれば、猫は一体何を見つめているのでしょうか?
◆本当に幽霊が見えている?
猫が何もない空中を見つめることが、とくに立証もされていない現象だとすれば、今度はなぜ一点をじっと見つめているのかが気になってきますよね。
そこには猫の優れた聴覚が関係し、私たちには聞こえない音を聞き逃さないようにと、耳を澄まして音を拾っていることが第一に考えられます。
猫にしてみれば一点を見つめているわけではなく、音に集中しているだけなので、その姿が私たちには一点を見つめているように映っているだけなのかもしれません。
または、考え事をしていたり、ボーっとしたりすることもあるので、そんなときは尻尾の動きにも注目してみましょう。
ゆっくりと左右に揺らしているのであれば、心も体もリラックスしている状態なので、そのまま放っといてあげるのがベストです。
中には本当に幽霊が見えている子も居るかもしれませんが、やはりそれも立証することが難しいので、飼い主さんなりに色々な仮説を立ててみるのも面白いかもしれませんよね。
猫が人間より優れている感覚器官
猫は私たちとは比べ物にならないほど、優れている感覚器官を持った動物です。
幽霊が見えると思われてしまうのも、この発達した感覚器官が関係していると言えるので、どんな優れた感覚を持っているのかを見ていきましょう。
◆聴覚
幽霊が見えている、と猫が言われる所以は、やはり何といっても優れた聴覚を持っていることが根源となっているのではないでしょうか。
猫の聴覚は人間や犬よりも優れており、その可聴範囲は人間の3倍近くと言われています。
とくに高音を聞き取る能力に優れており、10万ヘルツの高音域まで脳は感じられるといった実験結果があるほど、猫は音に敏感な動物であることが分かりますよね。
猫にとって幸か不幸か、この優れた聴覚のせいで色々な音に反応してしまうので、一緒に暮らす際には生活音にも気を遣ってあげたいものです。
◆嗅覚
視覚があまり優れていない猫は、その分嗅覚が優れていることでも知られていますよね。
猫の嗅覚は人間の数十万倍と言われている通り、ニオイにも敏感に反応します。
そして猫の鼻はニオイだけではなく、温度を計る役割も担っているので、生きていく上に重要な働きをする器官であるとも言えるでしょう。
食べ物を選り好みすることや、掃除をしていないトイレ、アロマや花のニオイに敏感に反応するのも、鼻が利きすぎることが原因となるので、一緒に生活する際にはとくに気を付けなくてはいけません。
生きる上でもっとも重要な器官であるとも言えるので、普段から嗅覚が鈍るようなことをしないように注意をしてあげましょう。
◆触覚
猫にはヒゲといった愛称を持つ「触毛」が備わっており、このヒゲが触覚器官として重要な役割を担っています。
私たちは指先で感触を確かめますが猫はこのヒゲの振動を元に、知覚神経へと信号を送って、周囲にあるものを感知しているのです。
神経が通っているので触覚として利用するだけでなく、気分を表現することに使われることもありますので、猫特有の器官であると言えますよね。
また、猫には小さな鎖骨があるため、前足を大きく開いて動かせるといった特徴も持っています。
そのため器用に物を掴むことや、必殺技である猫パンチを繰り出せますので、生きていく上で必要だったからこそ、猫には器用さが求められる進化を遂げてきたのかもしれません。
猫が空中を見つめていたらどうすればいい?
人間よりも優れた感覚器官を持つ猫ではありますが、実際に空中を猫が見つめている場面に遭遇してしまったら、どんな風に対処すればいいのか悩むところですよね。
色々な感覚に敏感だからこそ、その対応次第で猫の反応も変わってくるはずですので、まずは以下のような対処方法を心掛けてみましょう。
◆そっと見守る
猫が空中をじっと見つめているということは、それだけ集中して何かに夢中になっているということです。
そのような様子で意識がそっちに向いているのであれば、あえて構うようなことはせず、そっと見守ってあげましょう。
そこで声をかけてしまえば猫はビックリしてしまいますし、もしその音の行方を探ることに楽しみを感じていたのであれば、猫にとって迷惑な行為となりますよね。
そのようなことが続けば猫はストレスを溜めてしまいますので、自分の時間を大切にしたいのは人間も猫も一緒なので、執拗に構わないようにしましょう。
◆屋根裏などを確認してみる
猫が私たちに聞こえないほどの音に反応しているとしたら、屋根裏などに虫や小動物などが居るのかもしれません。
一点を見つめるのではなく、目線が徐々に動いているのなら、その生き物が出す音を目で追っている証拠となります。
猫と一緒に生活していて、頻繁に空中を愛猫が見る時間が多いと感じるようであれば、一度屋根裏などを確認してみると良いでしょう。
もしかしたら小動物(害獣)が住み着いている場合もあるので、早急な対処が必要となってきますよね。
猫にとっても姿は見えずに音だけが頻繁に聞こえているのであれば、その音の正体が気になりますし、自分の家なのに落ち着けずにストレスを溜め込んでしまう可能性も否めません。
もし愛猫が幽霊を見ているかのような素振りを見せたのなら、確実に何かの音を感じているはずなので、その原因を突き止めて早急に対策をしてあげましょう。
まとめ
猫をはじめとした動物には、幽霊が見えると考えている方も少なくないとは思いますが、立証することが難しいので、真相はその動物にしか分からないこととなります。
「幽霊が見える猫」は話題性も高いので、動画サイトの投稿を探せば簡単に見つけられますが、映像を見てみるとやはり「音」に反応していると考えるのが妥当ですよね。
中には空中に対して見つめるだけでなく、威嚇する猫ちゃんなども居ますが、そこに何かが存在しているのは確実です。
もしかしたら本当に幽霊が見えているのかもしれませんが、目で何かを捉えている場合には、狩猟本能が働き体も同時に動かしていることでしょう。
ただじっと空中を見つめているのであれば、音に反応している証拠ですので、集中している猫の気持ちを害さないように、そっと見守ってあげてくださいね。
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