1.大好きなのに近づけない…!猫に逃げられる理由とは?
1-1.理由1:人間に慣れていない、警戒心がある
1-2.理由2:大きな声が怖い
1-3.理由3:猫のテリトリーに近づき過ぎている
1-4.理由4:急な動きでビックリする
1-5.理由5:じーっと見つめられる目線が怖い
1-6.理由6:苦手なニオイがする
2.初めて会う猫ちゃんに逃げられないための接し方
2-1.離れた距離で様子をうかがう
2-2.離れた距離で様子をうかがう
2-3.猫の目を見つめ過ぎない
2-4.少し高めの声色でゆっくりと話しかける
2-5.猫の方から近寄ってくるのを待ってみる
3.もっと仲良くなるためにはどうすべき?なつかれる接し方のポイント
3-1.ニオイをかがせて自分を知ってもらう
3-2.手を差し出すときには下側から
3-3.撫でる場所を間違わない…猫の喜ぶポイントを
3-4.おやつを与えて仲良くなろう
3-5.おもちゃで楽しい時間を過ごそう
4.「飼い猫」と「野良猫」…逃げる理由は違う?
4-1.飼い猫が逃げる…飼い主さんの行動に不満点があるのかも
4-2.野良猫が逃げる…人間に「恐怖」を抱いていることが多い
5.まとめ
大好きなのに近づけない…!猫に逃げられる理由とは?
猫が逃げるのには、何かしらの理由があります。
猫が逃げる理由を知らずにいると、逃げられてばかりで一向に距離が縮まりませんよね。
猫と仲良くなりたい気持ちがあるなら、まずは「猫がなぜ逃げる?」を知ることから始めましょう。
◆理由1:人間に慣れていない、警戒心がある
猫が逃げる理由で大きいのが「人間に慣れていない」「警戒心がある」というものです。
道端でばったり出会った野良猫が逃げるのは、慣れない人間に警戒心を持っているからでしょう。
こちらが優しく近づいても、猫ちゃん的には「この人は大丈夫なの?」「敵なのでは?」「この場にいて襲われたら大変」とあれこれ考えている最中。
猫ちゃんの警戒センサーが働き、「戦うよりもこの場を退散しよう」という状態なのでしょう。
また、ペットショップやブリーダーさんから猫を迎えたケースでも、初めのうちは逃げられることも多いでしょう。
この場合、人間には慣れていたとしても、ペットショップやブリーダーにいたときと環境が大きく違うことから、警戒しています。
◆理由2:大きな声が怖い
人間の大きな声が怖くて猫が逃げることもあります。
猫は、小動物を捕まえるのが得意です。
その理由のひとつは、聴覚が優れているからと言われています。
人間では聞こえないような小さな音を聞き分け、ネズミなどの獲物を探し出して捕まえることができます。
人間よりも音に敏感な猫ですから、突然大きな声を出されるとビックリします。
自分よりも体の大きな人間から大声を出されると、怖くて逃げるのかもしれませんね。
◆理由3:猫のテリトリーに近づき過ぎている
猫はもともと単独で行動する生き物なので、自分のテリトリーを大事にしています。
人間には、関係性によって近づかれたくないパーソナルスペースがあります。
知らない人がぴったり体を近づけてくると、怖さを感じ、自分から逃げたくなりますよね。
そんなパーソナルスペース的なものが、猫にもあります。
猫の体から一番近い「個人的距離」は、本当に気を許した相手だけが近づける距離です。
次の「社会的距離」は、「この相手は危険ではない」と感じた人だけが近づける距離です。
そして、知らない相手が入ると臨戦態勢になるのが「臨界距離」、侵入されたら逃げてしまうのが「逃走距離」と言われています。
この「逃走距離」は、猫の体から半径2m内です。
初対面の場合、この「逃走距離」の範囲、つまり2m近づくだけでも逃げられてしまうことは多いでしょう。
◆理由4:急な動きでビックリする
猫はオーバーアクションされるのが苦手です。
・「可愛い!」と両手を広げて猫の前に立つ
・触ろうとして猫の頭の上から手を差し出す
このように、人間のオーバーアクションは、猫にとっては苦手なもののひとつです。
◆理由5:じーっと見つめられる目線が怖い
人間界では、人と話すときは相手の目を見つめることは、不思議なことでもありませんし、マナー的にも問題はありません。
しかし猫の世界では、相手の目をじーっと見つめることは敵意の表れと言われています。
野生下においては、お互いに目を合わせてケンカが勃発し、それは猫の歴史上において普通のことでした。
その本能は、野良猫はもちろん、飼い猫となっても消えることはなく、見つめられることには苦手意識を感じているようです。
私達人間が「なんて可愛い猫なのだろう!」という優しい気持ちで猫を見つめても、猫側は「威嚇された」という気持ちになり逃げることもあるでしょう。
◆理由6:苦手なニオイがする
猫の嗅覚はとても発達しています。
そのため、人間とは香りの感じ方が違うと言われています。
人間にとっては「爽やか」な柑橘系の香りは、猫にとっては「肉が腐っているニオイ」に感じるのだとか。
柑橘系の香水をつけて猫に近づくと、本能的に逃げることもあるでしょう。
また、そもそもニオイに敏感なため、タバコや柔軟剤、ミントなど、人間にとってはあまり問題がないものも嫌がります。
「なんだ!このニオイは!」と、猫は思わず逃げてしまうのかもしれませんね。
初めて会う猫ちゃんに逃げられないための接し方
人間でも同じことが言えますが、なかなか初対面でグッと距離を縮めるのは難しいものです。
逃げられてしまっては仲良くなれませんよね。
まずは、猫との初対面のシーンで逃げられないような接し方を覚えておきましょう。
◆離れた距離で様子をうかがう
前述したように、猫には逃げ出したくなる距離感があります。
初めて会う猫なら、猫の体から2m以上は離れなければ、猫は逃げてしまいます。
少し離れたところから、猫の動きをさり気なく観察しましょう。
◆しゃがんで体を小さく、目線を同じ高さにする
猫は自分よりも大きな存在が苦手です。
猫から離れていても、見下ろすように立たれると恐怖を感じてしまいます。
猫と目線を同じにするように、しゃがんで体を小さく見せましょう。
◆猫の目を見つめ過ぎない
猫の目を見つめると「ケンカを売られている」と思われます。
一緒に暮らして絆が深まっているときは別ですが、初対面で猫の目をガン見することはやめましょう。
ここで大事なのは、「私は敵ではないよ」と猫に教えて警戒心をやわらげることです。
猫と目線が合ったときに
・横に目線をずらす
・目を見開かずに細めておく
などで、猫に「敵ではない」と伝えることができます。
◆少し高めの声色でゆっくりと話しかける
猫は、鳴き声でいろいろとアピールする動物で、「低い声」は相手に対する攻撃や不安の表れです。
高い声を出すときには、「嬉しい」「あなたに甘えたい」という感情を持つため、人間の男性が低い声を出すのが苦手に感じると言われています。
そのため、猫に近づくときには、できるだけ優しい温かい声でゆっくり話しかけてあげましょう。
◆猫の方から近寄ってくるのを待ってみる
人間からグイグイと近づかれるのは、猫は苦手です。
少し距離を保ちながら、猫側が興味を持ってくれるのを待ちましょう。
一般的に、猫の扱いに慣れている猫好きの人ほど興味津々に近寄ってしまいますが、猫に慣れていない人はなかなか近づけません。
猫的に見ると、後者の人間の方が「自分が嫌がることをしない敵とも言えない存在」に見え、自分から「ちょっと近づいてみようかな」と思える相手なのかもしれませんね。
猫好きさんにとっては、猫にすぐに近づけないのはもどかしいことかもしれませんが、「私はあなたに興味がないですよ」と離れてアピールしながらちょっと待ってみましょう。
もっと仲良くなるためにはどうすべき?なつかれる接し方のポイント
猫に逃げられずに近づけると嬉しいですよね。
さっそく、次のステップにうつりたいですが、いきなり触れようとすると怖がらせてしまいます。
猫との距離を縮めることに成功したら、次に試してみたい方法をいくつか紹介します。
◆ニオイをかがせて自分を知ってもらう
猫との距離が縮まったと感じると、「触れたい」「撫でたい」と先を急ぎがちですが、焦らないことが大事です。
やっとの思いで警戒心を解いてもらったのに、いきなりのスキンシップは再び逃げられる原因になるかもしれません。
まずは、猫を安心させるため、自分のニオイを嗅いでもらいましょう。
猫同士の挨拶には、「鼻をお互いに嗅ぎ合う」「相手のお尻のニオイを確認する」などがあります。
初対面のときには、猫の鼻に自分の指を近づけてニオイを嗅いでもらいましょう。
猫はニオイを嗅ぐことで、相手の情報を知ろうとします。
「イヤなニオイがしない」「怖いことをしない」と分かれば、猫は安心します。
◆手を差し出すときには下側から
猫に手を差し伸べるときに注意したいのは、「猫の見える下側から」という点です。
上から手を差し伸べると、急に手が出てきたことで猫は「叩かれる」「攻撃される」と勘違いするかもしれません。
とっさの判断で、ガブっと噛まれることもあるので注意が必要です。
◆撫でる場所を間違わない…猫の喜ぶポイントを
初対面でいきなり抱っこするのはハードルが高いので、まずは「撫でる」で仲良くなりましょう。
ただ、撫でる場所に注意です。
お尻やお腹は猫が撫でられるのを苦手とする場所なので気をつけましょう。
また、猫は自分で触れられないところを撫でられると喜びます。
特に、「首のまわり」や「あごの下」、「耳のウラ」などを撫でられると、リラックスして嬉しいようです。
くれぐれも優しく、猫が嫌がっていないか確認しながら撫でてあげてくださいね。
◆おやつを与えて仲良くなろう
猫と仲良くなるには、おやつを与えるのも近道です。
ここでポイントなのが、手から直接あげること。
おやつを手にとり猫にあげることで、「美味しいおやつをくれる手」を理解します。
おやつとともにニオイも認識するので、「このニオイが近づくと嬉しいことが起こる」と感じてくれるでしょう。
ただし、野良猫にはおやつを与えることが近所の迷惑になることがあるので注意が必要です。
◆おもちゃで楽しい時間を過ごそう
猫は狩猟本能が強く、小さく動くものが大好きです。
追いかけたいという衝動にかられるので、おもちゃを使った遊びにのってくれることもあります。
猫じゃらしなどを動かせば、本能的に楽しく遊んでくれるでしょう。
体を近づけて時間の共有ができるため、遊んでいるうちに関係性も深まっていきます。
遊ぶ前と比べると、距離感は縮まっているのが感じられるでしょう。
「飼い猫」と「野良猫」…逃げる理由は違う?
次に飼い猫と野良猫で、逃げる理由が違うかについて考えてみましょう。
◆飼い猫が逃げる…飼い主さんの行動に不満点があるのかも
初対面や飼い始めの頃ならともかく、飼ってから長い期間が経過しているのに逃げられるとなれば、「嫌われている?」と悲しくなりますよね。
飼い猫が逃げるときは、飼い主さんの行動に問題があることが多いです。
・寝ているときに抱っこしようとする
・食事の邪魔をして触ろうとする
・撫で方が強引で痛い
猫が逃げるときには、猫が嫌がることをしていないか見直してみましょう。
◆野良猫が逃げる…人間に「恐怖」を抱いていることが多い
大半の野良猫は、人間が苦手です。
「生まれも育ちも野生」の野良猫は、そもそも人間に慣れていません。
警戒心が強く、初対面から懐くのは難しいでしょう。
「もともとは人間に飼われていた」という野良猫もいます。
しかし、野良猫になっているということは「人間に虐待された」という過去がある可能性が高いです。
「人間=怖い存在」と認識し、なかなか心を開いてくれないでしょう。
近づくことさえ難しいかもしれませんね。
そんななか、人間に慣れていて近寄ってくれる野良猫もいます。
地域猫のようにふだんから人間に接しているケースでは、それほど逃げることはないかもしれませんね。
まとめ
可愛い猫を見ると、駆け寄って撫でたくなりますが、猫に嫌われては距離を縮めることができなくなります。
まずは、猫との距離感を縮められるように穏やかに近づき「敵じゃないよ」と教えてあげましょう。
総じて言えることは、「穏やかに近づくと猫は安心してくれる」ということです。
物静かで猫と距離を適度に保てる人の方が、猫からの安心感が得られやすいからです。
猫と仲良くなりたいときは、まずは「猫ちゃんファースト」で。
猫の方から近寄ってくれるまで、急かさずに静かに待ってあげましょう。
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