1.猫がいきなり噛んでくる!理由は?
1-1.これ以上撫でられたくない
1-2.手や足を獲物と勘違いしている
1-3.歯がかゆい
1-4.甘噛み
1-5.ストレス
1-6.怪我をしている
1-7.嬉しくて
2.いきなり噛む猫への対処法
2-1.しつこくしない
2-2.噛んで遊べるおもちゃを与える
2-3.噛まれたら手を押し込む
2-4.噛まれたら大声を出す
3.猫に噛まれると危険な場合も…
3-1.パスツレラ症
3-2.猫ひっかき病
4.まとめ
猫がいきなり噛んでくる!理由は?
理由にはさまざまです。愛猫を観察して当てはまるものを探してみましょう。
◆これ以上撫でられたくない
そろそろやめて欲しいサインを愛猫が出しているのに、飼い主さんが気付かず撫で続けていると噛まれます。
この場合の猫には噛む前に「デビルフェイス」が見られることが多々あります。
見極めるポイントは、目と耳です。
耳が横に広がり、目は瞳孔が開き黒目が大きく見られたら、かなりご機嫌ナナメの状態です。
すぐ撫でるのことを中断したほうがいいでしょう。
◆手や足を獲物と勘違いしている
猫は獲物を狩る行動に長けている動物です。
動く手や足に向かってくるのは
猫がもともと持っている狩猟本能からくるものです。
狩りに使うエネルギーを発散するべきところがないため、
飼い主さんの動く手や足に反応してしまうのです。
猫じゃらしや動くおもちゃを使って、エネルギーを発散させてあげましょう。
◆歯がかゆい
生後2週間から乳歯が生え始め生後1ヶ月齢で乳歯が生え揃い、
生後3-6ヶ月齢は乳歯から永久歯への生え変わり時期です。
この時期は歯や歯茎が痒くなります。なんでも噛みたくて仕方ないのですが、子猫が成長している証です。
生後2-3ヶ月齢は「社会化期」といって、猫社会を覚える大切な時期です。
この時期に親猫や兄弟猫と生活し、関わり合うことで噛む時の力加減を学習していきます。
ただ可愛いからといって、手や指を噛ませて遊ばせていると手や指を噛んでもいいと勘違いして
成長してしまい噛む猫になってしまいます。
噛んでも良いおもちゃを与えるようにしましょう。
子猫の歯や歯茎を傷付けないために、柔らかい素材のおもちゃがおすすめです。
歯の生え変わりが完了すると、ものを噛む行動も自然となくなっていきます。
◆甘噛み
猫の甘噛は愛情表現の場合もあります。
子猫の時のおっぱいを吸う「吸い付き行動」の延長として甘噛みが現れることがあります。
子猫だけでなく発情期のオス猫も甘噛みをします。
交尾の時にメス猫の首筋を噛んで動きを止める「ネックグリップ」と呼ばれる行動で、オス猫の本能です。
オス猫の本能な為、叱ってやめさせることはできませんが、動物病院で去勢手術を行うことで予防はできます。
避妊手術をしていないメス猫を近付けないことも予防としては必要です。
室内飼いをしていても家の外に発情期のメス猫に反応し、愛猫がオス猫で興奮して飼い主さんに
いきなり噛みつくケースもあるので、発情期を迎える前にオス猫は去勢手術の実施で予防する方が
いいでしょう。
◆ストレス
ストレスでイライラする気持ちが抑えきれず、いきなり噛んできたりします。
これを「転嫁行動」と言います。いわゆる八つ当たりですね。
ストレスの原因を探してあげましょう。
猫のストレスで代表的なものが生活環境からくるストレスです。
・部屋が汚い
・家の中に落ち着ける場所がない
・トイレが汚い(トイレの個数が足りない)
・新鮮な水がない
・お腹が空いているのにご飯がない
・同居の猫と相性が悪い
・新しい人間が増えた
・留守の時間が多くなり寂しい
生活環境が大きく変わる時は細心の注意を払いましょう。
今まで使っていたものを変えるときも要注意です。
トイレや食器を変える時は古いものと新しいものを併用して、
猫が慣れたことを確認してから古いものを撤去しましょう。
◆怪我をしている
怪我や病気をしていて痛い場所を触られたり、触ろうとしたら猫は噛んできます。
猫は痛みを隠す習性があります。自然界では弱ったすきに狙われ襲われるからです。
現在室内飼いになった猫でもこの習性を強く持ち続けています。
触ったら噛むや唸る以外に動きが不自然だったり、体の同じ場所をずっと舐め続ける子もいます。
部屋の隅や暗い場所から出てこなくなったりします。
普段と違う様子が見られるようであれば、すぐ動物病院に相談しましょう。
◆嬉しくて
感情の高ぶりからも猫はいきなり噛んできたりします。
嬉しかったり、甘えたかったり、喜んだ時など、気持ちとは逆に噛んでしまうこともあります。
撫でている時に噛んでくるのは、気持ちよくて噛んできているのかもしれません。
いきなり噛む猫への対処法
◆しつこくしない
噛む行動が見られたら、撫でることを中断することです。
撫でて欲しいなら猫自身から寄ってきます。
◆噛んで遊べるおもちゃを与える
噛んでも良いおもちゃを与えて、噛みたい欲求を満たしてあげることです。
たっぷり遊んであげることで、狩猟本能と愛情欲求を満たしてあげることが出来ます。
◆噛まれたら手を押し込む
噛まれた時にびっくりして引いてしまうと思いますが、
猫の歯は鋭いので引いてしまうと傷が大きくなってしまいます。
噛み付いて離れない時は、噛まれている手を喉の方に押し込んでみて下さい。
猫の口は小さいので力加減に注意して行って下さい。
◆噛まれたら大声を出す
猫同士がじゃれていて噛む力が強いと相手の猫に叫び声を上げられ、威嚇されます。
噛んできた時は「痛い!」と一言言って手を洋服の中などに隠して無視をします。
ただし悲鳴を上げたりすると逆効果です。
猫が落ち着いたら、またおもちゃで遊んであげましょう。
猫に噛まれると危険な場合も・・・
ネコ科の動物は獲物の首に噛みつき窒息させて仕留めます。
その習性を受け継ぐ猫も噛む力は相当強いと思われます。
甘噛みか本気噛みかで力の入れ加減も変わってきます。
特にパニックになっている猫は相当な力で本気噛みをしてくるので、大きな怪我に繋がります。
◆パスツレラ症
パスツレラ症はパスツレラ菌による感染症です。
猫のほぼ100%が保有している口腔内常在菌です。
猫はほとんど発症しません。稀に猫がパスツレラ菌を原因とする肺炎を発症する可能性がある程度です。
感染している猫に噛まれたりひっかかれたりする外傷性、口移しで餌やおやつを与えるなどの
過度なスキンシップで感染します。皮膚化膿症が主な症状ですが、呼吸器系疾患、骨髄炎や外耳炎などの
局所感染、敗血症や髄膜炎などの全身重症感染症、さらに重篤な場合は死に至ります。
予防対策としては猫の爪を短く切ること、猫と接触した場合は手指消毒、猫による外傷の消毒、
ノミの駆除などが一般的に挙げられます。
猫とキスしたり、口移しで食べ物を与えたりすることはやめましょう。
◆猫ひっかき病
猫に噛まれたりひっかかれたりして発症する病気です。バルトネラ症とも呼ばれています。
バルトネラ菌を持ったノミに吸血されることで猫に感染し、その猫による噛み傷やひっかき傷から
人に感染します。猫は常在菌ですので無症状ですが、人では傷口の化膿、発熱、リンパ節の腫脹が見られます。予防対策としてはパスツレラ症と同じく猫の爪を短く切ること、猫と接触した場合は手指消毒、
猫による外傷の消毒、ノミの駆除などが一般的に挙げられます。
まとめ
猫は環境の変化に敏感な動物です。
まずは猫にとってストレスのない環境作りが大切です。
猫が安心するフェロモン製品もあるので、試してみてもいいかもしれません。
猫が安心して過ごせる条件で重要なのが、
清潔な環境での生活、お腹が満たされていること、縄張りの安全が確保されていることです。
今一度愛猫の立場になって考えてあげて下さい。
どれか欠けているなら、改善してあげるだけでも噛む行動はなくなるかもしれません。
病気のことをふまえて猫の噛み傷は大事に至らなくてもすぐ消毒はした方がいいでしょう。
猫は急に甘えてきたり、全然寄ってこなかったりと日によって気分も違う、気ままな動物です。
そこが猫の魅力で引き込まれる所だと思います。私も普段から愛猫の表情や行動をみて読み取ることは
楽しみがあります。よく愛猫を観察して飼い猫ライフを楽しみましょう。
– おすすめ記事 –
・猫にコンセントや電気コードを噛ませない!噛む理由や対策 |
・猫が甘える時に見せる仕草8つ!甘える最中に噛む理由と対処法は? |
・猫がビニール袋をなめる・噛む理由と食べてしまった時の対処法は? |
・猫が髪の毛を狙ってくる!噛む時や舐めてくる時の理由、対処法は? |