1.猫にとって“テント”は好意的なアイテムなの?
1-1.テントは猫にとって“ホッと”できる空間
1-2.防寒性があるテントは冬に重宝する
3.猫用テントの作り方を解説
3-1.猫用テントを手作りするメリット
3-2.「Tシャツ&ハンガー」という身近な材料で猫用テントが手作りできる!
3-3.どうやって作るの?
3-4.お好みで毛布やクッションなどを敷いて
3-5.冬用バージョンとして、厚手のトレーナーを使うのもアリ!
4.猫用テントを使う場合に知っておきたいポイント
4-1.ポイント1:無理強いせずに、猫の思うままに使わせる
4-2.ポイント2:手作りするなら、強度や出っ張りに注意する
4-3.ポイント3:体のサイズに合わせたテント選びを
猫にとって“テント”は好意的なアイテムなの?
愛猫が小さなテントに入っている姿はとても可愛いのですが、まずは猫にとっての「テント」がどんなものかを知りたいですよね。
猫は、そもそもテントに入ってくれるのでしょうか?
◆テントは猫にとって“ホッと”できる空間
人間にとってのテントと言えば、キャンプや登山に行ったときの簡易的な寝床としてのイメージがあります。
野外では夜間になると怖いですし、防寒のためには周囲を布で覆われたテントは安心感がありますよね。
猫用テントも、猫にとっては同じ感覚です。
もともと、猫は眠るときに「敵から襲われたくない」と穴蔵のような狭いスペースに身をひそめる習性があります。
そのため、猫用サイズに合わせた小さなテントは、猫にとってぴったりの癒し空間になるのです。
私たち人間は「ひとりになりたい」というときに自分の部屋に閉じこもることができます。
家族が嫌いというわけではありませんが、時にはひとりでホッとくつろぐ空間にいることで、気分がリフレッシュするからです。
それは猫も同じで、大好きな飼い主さんといても、ふと「ひとりになりたい」「ゆっくり眠りたい」なんてことがあるかと思います。
テントのように囲われた空間は猫にとっての安心できる居心地の良い場所となるのです。
◆防寒性があるテントは冬に重宝する
寒がりな猫は、暖房がきいた室内でも暖かいエリアを追い求めています。
ストーブの前でぬくぬく丸まっている姿は、猫を飼っているお宅では冬の風物詩となっているかもしれません。
でも、ストーブの前だと暑過ぎるうえ、低音やけどや皮膚の乾燥から起こる肌トラブルのリスクも考えられます。
テントは周りが覆われ空気がこもるため防寒性があり、室内での猫の“避寒地”として重宝するでしょう。
飼い主さんの心配…本当にテントに入ってくれる?
愛猫が小さな猫用テントに入ってくつろぐ姿は、実際に入っていなくても、想像するだけで、とても可愛らしいですよね。
出入り口からゆっくり入っていく仕草、中に入って少しだけこちらをチラ見する表情…。
テントに満足している様子を見られたら、飼い主さんにとってもこの上ない幸せな時間となるでしょう。
既製品の猫用テントは、たくさんのラインナップがあります。
「可愛らしいデザイン」「お部屋に合うカラー」「お値段重視」と選ぶことができますが、心配なのは「本当にテントを使ってくれるの?」ということではないでしょうか。
猫の習性から考えると、傾向としてはテントに対して好感度は高いか思いますが、個体差があるので一概に言えません。
それに、「このテントはお好み」「これはちょっと…」などの使い心地は猫によって異なるでしょう。
市販の高額なテントを何個も買ってお試しするわけにはいきませんよね。
そこでおすすめなのが「手作りテント」です。
コスト的にもリーズナブルですから、「まずはテントの良さを愛猫に知ってもらいたい」というときに試してみてはいかがでしょうか。
次に、手作りできる猫用テントについてお伝えしていきます。
猫用テントの作り方を解説
手作りならではの「飼い主さんによる・愛猫だけのテント」というように、猫への愛情が感じられる一品となります。
手作りのメリット、そして実際の作り方を見ていきましょう。
◆猫用テントを手作りするメリット
「不器用な私にも作れるかしら…?」
「手作りよりも買った方が面倒くさくなさそう」
など猫用テントを手作りすることに関してマイナスなイメージが少なからずあるかもしれませんが、“手作り”だからこそ得られるメリットもあります。
◎世界にたった一つの“愛猫のためだけ”のアイテムに
手作りの大きなメリットは、何と言っても「オリジナル感」です。
飼い主さんが愛猫のことを想い描きながら作ったテントですから、可愛くないわけがありません。
ご自身の好みやお部屋のインテリア、愛猫の外見などにマッチした世界にたった一つの個性的なテントとなるでしょう。
◎材料費をかけずに製作が可能
手作りテントは、市販のものと比べると遥かにリーズナブルです。
もし、材料となるものがご自宅に揃っていれば、材料費がゼロで愛猫のテントを作ることができるでしょう。
◎小さなお子さんでも作れる
手作りテントは、とても簡単に作ることができます。
愛猫へのプレゼントとして、お子さんと一緒に作ってみてはいかがでしょうか。
愛猫にとっても、家族にとっても良い思い出になりそうですね。
◎壊れても、また作れる
ほとんど家にある材料ですから、もし「壊れてしまった」という場合でもまた作ることができます。
何個か作ってあげるのもいいかもしれませんね。
◆「Tシャツ&ハンガー」という身近な材料で猫用テントが手作りできる!
手作りのテントと聞くと、材料選びから大変なイメージを受けるかもしれません。
でも、特別な材料はいらないので、自宅に揃っていれば「作りたい!」と思ったときにすぐに行動開始が可能です。
ほとんどがどこのご家庭にもあるものだと思います。
●ハンガー2本(針金素材のもの)
●段ボール
●ガムテープ
●安全ピン(10本程度)or糸と針
●ラジオペンチ
などを準備しましょう。
「針金素材のハンガーが自宅にない」という場合は、100円均一でも購入できます。
◆どうやって作るの?
1.まずは、土台となる段ボールを猫ちゃんのサイズに合わせてカットしましょう。
35~40センチ角で正方形がおすすめです。
2.テントの“柱”となる針金ハンガーをカットします。
はさみは危ないので、ペンチを使って気をつけて切ってくださいね。
切った針金ハンガーはカーブを描くように形を整えましょう。
ラジオペンチなら、「切る・挟んで曲げる」などができます。
3.次は、段ボールの4つの角に穴をあけ、対角線となるようにハンガーを通しましょう。
ハンガーの先端は穴からスッと抜けないように、段ボールの裏側でペンチを使って折り曲げ固定してください。
そのままでは尖って危険ですから、ガムテープを貼って覆いましょう。
また、2本の針金ハンガーがクロスしているテントの頂部となる箇所は固定しないと動いてずれます。
ガムテープを貼って、動かないように補強しましょう。
4.段ボールと針金ハンガーで骨組みが完成したら、Tシャツを被せましょう。
Tシャツ全体がドーム状の屋根、首の穴部分が猫にとっての出入り口です。
猫ちゃんが出入りしやすいように、形を整えてくださいね。
5.仕上げはテント床面の裏側の部分です。
Tシャツの余った部分ができるため、折り込みながら安全ピンでとめていきます。
ただ、何らかの拍子にテントをひっくり返したとき「安全ピンが心配…」という方もいるかと思います。
そんなときには、Tシャツを折り込んだ部分を針と糸で縫い合わせてもいいでしょう。
糸でしっかり縫い合わせることができれば、布地がずれる心配も減ります。
また、安全ピンでとめたところの上から、ガムテープを貼って見えなくするのもいいかもしれませんね。
裏側を仕上げたら「完成」です。
◆お好みで毛布やクッションなどを敷いて
テントの床部分は、猫が直に寝るところです。
段ボールだけだと愛猫の寝心地が心配ですよね。
素材感の良いものを敷いて、ソフトな肌触りにしてはいかがでしょうか。
厚手の毛布だと、空間が狭く窮屈になるかもしれません。
小さめのモコモコ素材のひざ掛けなどがいいでしょう。
椅子のうえに敷くような薄手のクッション、モフモフ素材のひざ掛けなど、テントの床材になりそうなアイテムは100均でもお手軽に購入できます。
◆冬用バージョンとして、厚手のトレーナーを使うのもアリ!
人間用のTシャツは猫用テント作りの材料にぴったりです。
薄手のTシャツは春・夏・秋には申し分ない生地ですが、“冬バージョン”として、トレーナーを使ってみてはいかがでしょうか。
空気を通しにくいトレーナー素材ですから、Tシャツよりも防寒性と防音性が増します。
暖房の効いた室内は、一見、温度管理がされて寒さとは無縁な感じがするかもしれません。
でも、床近辺はフローリングの冷気が伝わって、「何だか寒いな…」と思っている猫もいることでしょう。
冬には、少し厚手の素材でもテント作りにトライしてみてくださいね。
猫用テントを使う場合に知っておきたいポイント
ここまでお伝えしたように、猫用テントはとても魅力的です。
でも、実際に猫が喜ぶかどうかは「猫の視点」になってみなければ分からないことかもしれません。
そこで、猫用テントを快適に使ってもらうため、知っておきたいポイントをご紹介していきます。
◆ポイント1:無理強いせずに、猫の思うままに使わせる
猫用テントで最も大事なことは「猫にとって快適な空間」であることです。
テントに入っている猫の可愛い姿を堪能したいものですが、それは飼い主さんの視点となってしまいます。
「テントに入って」と無理に引っ張ったりするのはやめましょう。
また、猫がテントに入ると可愛い姿を見たいあまり、出入り口からジーっと見つめたり、中を覗いたり…と注目し過ぎるのもよくありません。
「まったりリラックスしたい」とテントに入った猫にとって、ストレスになることも考えられます。
猫が自分から興味を持ち、自然に使えるように、飼い主さんは遠目で静かに見守ってくださいね。
◆ポイント2:手作りするなら、強度や出っ張りに注意する
猫用テントの手作りで注意したいのは「強度」です。
今回お伝えした猫用テントは、段ボールやハンガー、Tシャツという簡単な素材だけで出来上がります。
それゆえに、作り方が雑になってしまうと、壊れるリスクも高まるでしょう。
猫が何度も出入りするとき、体や足がぶつかっても強度を保てるように配慮しながら作りましょう。
また、材料が出っ張り過ぎないような構造にしましょう。
針金ハンガーの交差する部分はずれないようにガムテープを貼りますが、丁寧に留めていきます。
そして段ボールに穴をあけて裏側をガムテープで留めるときも、1枚だけだと剥がれるかもしれません。
ペンチでカットした先端は危ないですから、剥がれてこないように2重3重に貼って強度を高めましょう。
◆ポイント3:体のサイズに合わせたテント選びを
猫にとって落ち着く空間を提供できるのが猫用テントです。
猫は、狭いほど安心できるので、「ゆとりサイズ」よりも「ジャストフィット」を意識して選びましょう。
まとめ
近頃は、愛猫のためにさまざまな工夫で猫用テントを手作りする飼い主さんも増えています。
今回は、Tシャツとハンガー、段ボールという身近な材料でDIYできる猫用テントをご紹介しました。
足りない材料も100円均一でリーズナブルに買うことができます。
それほど難易度を必要としないため、丁寧に作ればしっかりとした見た目のテントが完成します。
心を込めて手作りしたテントに愛猫が入ってくれると嬉しいですよね。
愛猫に安心して使ってもらうためには、手作りするときに強度や安全性にもこだわってみてくださいね。
暗さや狭さが好きな習性のある猫は、テントという空間がきっとお気に入りとなるでしょう。
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