猫に鰹節(ねこにかつおぶし)の意味とは?猫が鰹節を好きなイメージは日本だけ?

2022.11.06

猫に鰹節(ねこにかつおぶし)の意味とは?猫が鰹節を好きなイメージは日本だけ?

猫に鰹節ということわざを聞いたことがありますか?油断できないこと、危険であることの例えで使われることわざです。 今よりもっと前の時代から、そのようなことわざが生まれるように、日本では昔から猫は魚が大好きなイメージが強いですよね。 カツオはキャットフードやおやつにも使用されていることが多いですが、鰹節は猫に与えても大丈夫なのでしょうか? 鰹節にはどのような成分が含まれており、与える際にはどんなことに注意するべきかなど、ご紹介します。

「猫は魚が好き」は日本だけ?

魚のぬいぐるみで遊ぶ猫

猫は魚が好きといったイメージが日本では定着していますが、海外ではそのような認識が持たれていないことをご存知でしょうか?
基本的に猫は小動物などの生肉を食べる動物であり、欧米ではキャットフードの原材料もチキンやビーフ、鹿肉や羊肉などが使用されているため、主食と言えば肉類が一般的な認識と言えるでしょう。

しかし、日本では猫の好きな食べ物が魚といった認識が広がっており、そのようなイメージが定着したことには、何かしらの理由があるはずですよね。このような認識が広がった理由として考えられるのは、以下のような所以が考えられています。

◆ことわざ「猫に鰹節」

猫に鰹節ということわざは、「猫の傍に好物の鰹節を置くといった行為は過ちが起こりやすい状況を示唆し、油断できないことや危険を招くこと」を意味します。
ことわざには庶民の生活の中で生まれた教訓が詰まっており、平安時代からさまざまなことわざが誕生してきたと言われているようです。

猫は日本人にとって古の時代から共存してきた動物となるため、魚を好み自由奔放な姿が人々の目に強い印象を残し、このように有名なことわざを誕生させたのかもしれません。

◆日本人と猫の歴史

江戸時代までの日本には仏教の影響で、獣肉は食べずに魚を主なたんぱく源としてきました。
猫は中国から仏教が伝来する際に、経典などの書物をネズミの被害から守るため、一緒の船に乗せられて日本にやってきたといわれており、そこから長い年月をかけて愛玩動物までの地位に上り詰めました。元々はネズミの駆除の助けに連れたと思うと、結果として人間が猫の魅力に虜になってしまったとも言えるでしょう。

猫の先祖は砂漠に生息するリビアヤマネコでしたので、本来であれば魚とは縁が遠い動物かと思いますが、なぜ魚が好きというイメージがこんなにも強く根付いたのでしょうか。
なにか決まった出来事がある訳ではありませんが、人間の傍で暮らしていく中で、魚の身は人間が食べ、余った頭や骨などを猫に与えるといった習慣が根付いたことから、猫は魚が好きといった認識が広がっていったと考えられます。

ですので日本では猫の好物は魚類という認識が多いですが、海外では牛乳や肉類のほうが猫の好物として主流です。


猫に鰹節を与えても大丈夫?

鰹節

鰹節はそのまま食べても美味しいですし、出汁を取る際にも重宝する食材のため、私たち日本人の食卓には欠かせない食べ物と言えますよね。

猫ちゃんの居るご家庭では、鰹節を料理に使用するタイミングでどこからか愛猫がやってきて、執拗におねだりをされたこともあるのではないでしょうか。昔から白米の上に鰹節をかけた一品を「ねこまんま」と呼んでいたり、猫の好きなものに鰹節をイメージする方も多いかもしれません。

結論から申し上げると、猫は鰹節を与えても大丈夫です。しかし、与える上で注意すべき点もありますので、紹介していきます。

◆鰹節の成分

鰹節というのはその名の通り、サバ科のかつおを原料としており、かつおの身をボイルして水分を26%以下まで煮熟(しゃじく)してから、燻製にし
たものです。この工程の後に、カビをつけるかつけないかで鰹節の種類が変わりますが、カビをつけて熟成させたものを「本枯節(ほんかれぶし)」、カビをつけないで熟成させたものを「荒節(あらぶし)」と呼びます。
生のかつおの水分をできるだけ抜いて燻製した鰹節は、保存食にも適しており、水分を抜いて乾燥させたことによって栄養成分が凝縮しています。

低カロリーで低脂質な食材となりますが、高たんぱくな上に9種類の必須アミノ酸が含まれていています。そのほかにも、カルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラル類や、猫が体内で合成できないビタミンDなどが含まれている為、猫に鰹節は理想的な食材であると言えるでしょう。

また、鰹節には三大旨味成分と言われているイノシン酸も含まれていて、嗜好性が高い食べ物となっています。

◆量に気をつければOK

鰹節は猫にとって有害な成分は含まれておらず、栄養も豊富であるため、基本的には与えたとしても問題ありません。
しかし、先ほどご紹介したように鰹節には「ミネラル」が多く含まれています。体にいいとされてるものも過剰に摂取すれば、時に体に悪影響を及ぼします。
猫はミネラルの取りすぎにより体内のミネラルバランスが崩れると、尿路結石が生じたり腎機能が低下したりと病気を引き起こす可能性が高まります。

また、塩分の過剰摂取というのも気になる点ですので、猫に鰹節を与える際は一つまみをフードにトッピングする程度、に抑えておくことをおすすめします。

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◆アレルギーにも注意しよう

鰹節にアレルゲン自体はありませんが、猫ちゃんの中には魚に対してアレルギーを持っている子が居ます。

アレルギーを持っている猫に鰹節を与えることはご法度ですが、免疫が弱いときや消化吸収がうまくいっていないときなどに、魚や豚肉などのたんぱく質が豊富な食材を食べることによって、アレルギーが引き起こされる原因となりやすいです。

猫がアレルゲンに反応した際には、皮膚に炎症が見られたりかゆみや湿疹といった症状が見られたりします。
ほかにも嘔吐や下痢などの症状が見られることもありますが、鰹節にはアレルギーに似た「ヒスタミン中毒」を発症することがあり、蕁麻疹や嘔吐といった症状が出ることもあるようです。


人用の鰹節と猫用の鰹節の違い

鰹節

鰹節には人が食べるものと、猫用のおやつコーナーに売られているものがありますよね。
どちらも同じ鰹節には変わりありませんが、猫用の商品が販売されている以上、私たちが普段食べている鰹節を猫に与えても良いのか、改めて疑問に思う飼い主さんもいらっしゃることでしょう。

人用と猫用の鰹節の違いは、主に塩分量です。
人用の鰹節は塩分量が高く、出汁を取る専用の鰹節などもあったりしますが、猫用の鰹節は人用に比べて塩分調節がされており、猫の体に配慮したものになっています。
塩分などが調整されているからといって、味が落ちているというわけではなく、鼻の利く猫にとっては減塩されていたとしても、嗜好性の高いご馳走であることに変わりありませんので、猫用を与えるようにしましょう。


猫用鰹節やおすすめのトッピング

猫に鰹節を与える際には、愛猫の健康を第一に考えて、猫用の鰹節を選んであげてください。
いくつかの商品をご紹介させていただきますので、是非購入の参考にしてみてくださいね。

◆無添加 鰹節厚削り 40g

無添加 鰹節厚削り 40g

本物の味とも言われている鹿児島県枕崎産の鰹節は、猫をもうならす一品です。
こちらの商品は無添加となっており、噛み応えも十分な厚削りとなっているため、嗜好性の高い猫ちゃんも納得してくれることでしょう。

愛猫へのご褒美として準備しておくと、ご飯やおやつを催促されたときに重宝するはずですよ。

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◆ねこ姫 厳選素材 減塩花かつお 25g

ねこ姫 厳選素材 減塩花かつお 25g

減塩と謳われている商品は安心感があるため、猫に鰹節を与えることが初めての飼い主さんにおすすめの商品となっています。
国産の厳選素材を原料にしているだけでなく、健康面が考慮されていることにより、一切塩が加えられていません。

鰹節が好きな猫ちゃんのために、一度は購入してみたい商品と言えるでしょう。

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◆ねこ姫 厳選素材 減塩かつお&にぼしふりかけ 30g

ねこ姫 厳選素材 減塩かつお&にぼしふりかけ 30g

ふりかけタイプの鰹節は使い勝手がよく、ドライフードでもウェットフードでも馴染みやすいことが特徴的です。

フードの食いつきが悪い場合や、フードを切り替えたタイミングでトッピングしてあげれば、芳醇な香りに誘われて喜んで食べてくれることでしょう。

鰹節だけでなく、にぼしが入っているところも嬉しいポイントとなります。

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まとめ

猫に鰹節といったことわざがあるように、猫が魚を好む傾向にあることは、日本の長い歴史の中で自然と定着していきました。
現代では食卓に並ぶ機会の多い鰹節は、猫が興味を示しやすい食材と言えますし、与えたとしても危険な成分は含まれていないため、比較的安全な食べ物と言えるでしょう。

しかし、私たちが普段口にしている鰹節は、塩分が添加されている商品も多く、猫にとっては塩分過多となってしまうためおすすめできません。
猫に鰹節を与える際には必ず猫用の商品を選ぶようにして、美味しく安全に食べてもらうようにしましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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