1.猫が人見知りをする理由
2.猫の人見知りは治るのか
2-1.猫の人見知りは3か月頃から始まる
3.猫に人見知りをさせない方法
3-1.多くの人と触れ合わせる
3-2.おやつやおもちゃでコミュニケーションをとる
4.人見知りの猫への接し方
4-1.子供や大きな音を避ける
4-2.関心なフリをする
4-3.目があったら挨拶を
4-4.ごはんをあげる
4-5.おもちゃで遊ぶ
【掲載:2016.05.25 更新:2023.06.29】
猫が人見知りをする理由
人見知りの猫は、多くいます。もちろん人懐っこい猫もたくさんいますが、人見知りの猫の方がはるかにたくさんいるのではないでしょうか。
猫はもともと群れを作らず、単独で生活している生き物です。そのため、警戒心が強く、自分のテリトリーを守る鼓動をします。
人間と暮らすようになり、飼い主を自分の家族においては、仲間だという認識をしているようです。
そのために、飼い主以外の人間を威嚇してしまうことがあります。
自分のテリトリーの中にいきなりやってくる外敵=来客は、猫にとっては不安で恐怖の対象でしかないのです。
外からやってきた見知らぬ敵が、自分のテリトリーを荒らし、危害を加えてくるかもしれないと思い、逃げたり隠れたり、威嚇攻撃してしまうのです。この猫の習性からくる行動が「人見知り」と呼ばれています。
人見知りをする原因には、人が嫌な触り方をした、人が大きな音をさせて怖がらせた、などがあります。
強い恐怖を感じて、シャーという音を出したりするのは、もう逃げられないと判断した猫が、次に何かあれば攻撃するぞという意思表示をしているのです。
お客さんや友達が来た時に、不用意に近づいたり、追い詰めたり、無理やり触ろうとしたりすることのないように気をつけてもらいましょう。威嚇しているにもかかわらず、無理に近づこう、触ろうとすれば、引っかかれたり噛み付かれたりしてしまいます。
猫の人見知りは治るのか
人見知りが猫の習性からくるものだとわかってはいるものの、来客の度に猫がお客様に威嚇したり攻撃したりするのでは困ります。果たして猫の人見知りは治るのでしょうか?
◆猫の人見知りは3か月頃から始まる
猫の社会化不足により、人見知りをして威嚇してしまうという場合があります。子猫のうちの経験は、その後成長した時の性格にも影響します。
子猫のうちにするべき色々な経験が少なかった、ということが原因です。
「三つ子の魂百まで」と言いますがこれは猫にも当てはまリます。猫の社交性は生後2ヶ月から6ヶ月頃の間に身につくと言います。人間の年齢でいうなら4歳くらいです。
その社会化を形成する時期に、親子や兄弟間でたくさん遊んだり、人に慣らしておくと、他の猫や動物や人間との「付き合い方」を学ぶことができます。
例えば、1日のうち数分ずつ、体に触られるなどして人の手に慣れさせる、なるべく多くの人に会う、物を見せる、触れさせるなど良いでしょう。
猫に人見知りをさせない方法
◆多くの人と触れ合わせる
人見知りしない猫に育てたいのならば、子猫のうちから私たち飼い主が猫とたくさん遊び、声をかけ、触れ合うことが重要になります。
生後2ヶ月から6ヶ月頃に猫が好きな人とたくさん触れ合うことができれば社交的な性格に育つことができます。
猫はもともと孤独を愛する動物なので、飼い主さんが必要最低限のお世話しかせず、ほったらかしにするような育て方をすれば猫の方もあえて人間と関わろうとはしなくなってしまいます。
猫が人見知りしないようにするためには飼い主さんにも努力が必要ということですね。
◆おやつやおもちゃでコミュニケーションをとる
では、すでにバリバリの人見知りになってしまった猫に社交性を持たせることはできるのでしょうか?
全く人見知りしなくなるようにすることは、難しいです。
、猫が人見知りをし、威嚇する原因は「恐怖」です。怖がっている猫を無理やり引きずりだし、触ろうとしてもそれは逆効果。
猫には多大なストレスがかかり、かわいそうな思いをさせてしまします。返り討ちに遭い、ますます人見知りや度合いが増すばかりです。
猫が好きなおやつやおもちゃを使って、少しずつコミュニケーションをとることで、
「人は怖くない」ということを覚えてもらい、人間に慣れてもらうことが大切です。
人見知りの猫への接し方
猫を迎えた時に、すでに成猫になっていて、人見知りが激しく、飼い主にも威嚇してくる、という場合があるかもしれませんね。そんな時はどうしたら良いでしょうか?
威嚇している猫は、とにかく疑心の塊になっているわけですから、「仲良くしよう」と撫でようとしても猫は「攻撃してきた!!」と反撃、ますます両者の関係は悪化してしまいます。人見知りして威嚇している猫に対しては段階を踏んで接していかなくてはなりません。
◆子供や大きな音を避ける
猫のいる部屋に入った途端、「猫だ!!」と大騒ぎして近寄らないようにしましょう。小さな子供がいるときはあらかじめ「静かにしていよう」と約束してから部屋に入れるといいですね。
◆無関心なフリをする
最初のうちは、猫が逃げたり隠れたりしても、放っておきましょう。無理に触って仲良くなろうとしても、人見知りは直りません。
ご飯とトイレの世話を行い、できるだけ猫を見ないようにして過ごします。じっと猫の目を見ることは、信頼関係ができていない場合、猫に対して恐怖を与えることになります。人はもちろんですが、部屋に慣れるまでは、そっとして過ごします。
猫がいてもいなくても平常心。普通に話していましょう。そのうち猫がふらりと姿を現してくるかもしれません。それでも嬉しい心をぐっと抑え、無関心なふりをします。猫を安心させるには猫を見ない、背中を向けるなど、無関心でいるふりをすることが一番効果的です。
◆目があったら挨拶を
猫がだんだん近寄ってきて目があった時は、ゆっくりと瞬きをします、ここで目をそらさずにじーっと見つめ合うことは猫に喧嘩を売っていることになります。ゆっくりと瞬きをしたら、そのまますっと視線を逸らしましょう。このアイコンタクトは「あなたが好きだよ」「信頼してるよ」という意味です。
この時に、触ることができるかもしれません。威嚇されたら、すぐにやめましょう。気をつけることは、猫に近づくときは動作を大きくせず、大きな音もたてないようにする、ということです。行動が雑だと、猫は怖がってなかなか近づいてきてくれません。
◆ごはんをあげる
猫が少し近づいてきたら、飼い主さんの了承を得ていつも与えているごはんをあげてみましょう。猫に「この人は優しい人だ」と思ってもらえるかも!
◆おもちゃで遊ぶ
猫じゃらしなどのおもちゃを借りて、猫と遊ばせてもらいます。最初から激しくヒートアップしないよう注意!
人見知りの猫を飼う際の注意点
◆隠れている猫はそっとしておく
猫は自分のなわばりを大切にします。自分のなわばりに入って来た知らない人間は、怖く、不安にさせる生き物なのです。
このため、敵かどうかを見極めるために、隠れて離れたところで様子をうかがったり、余計な争いを避けようとするために完全に隠れてしまったりします。
人見知りだね、と飼い主が簡単に思っていたとしても、猫にとってはとても不安な心境なのです。
この時に、無理に近づいて触ろうとしたりすれば、「シャー」とか「カッ」といって威嚇してきます。
猫が隠れて様子をうかがっている時は、こちらからは何もせずに、放っておきましょう。何も危害を加えないということがわかれば、自分の気分で、ふらりと近づいてくるかもしれません。
また、近づいて来なかったり、姿を見せたりしなくても、仕方がありません。飼い主は猫を無理に引っ張り出すことのないように、そっとしておいてあげましょう。
猫の性格にもよりますが、何度も顔を見て慣れていけば、その人に対する人見知りはなくなっていくでしょう。人がたまに来た時にも逃げないようになるには、小さい頃からの体験がないとなかなか難しいものです。また、成長すると、人見知りになったという猫もいます。
まとめ
猫の人見知りが激しく威嚇するのはそれなりの理由があります。
無理強いせずにゆっくりと「人間は怖くない。優しくて信頼できる生き物だ」と猫に思ってもらえるようにしましょう。
人や猫によって時間がかかるかもしれませんが、仲良くなることを急がずに、気長に接していきましょう!
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