ラグドールってどんな猫?
◆体の特徴
ラグドールの体は大型で、筋肉質な「ロング&サブスタンシャル」というタイプに分類されます。
体重はオスで4~7kgほど、メスは4~6kgほどになり、長めで滑らかな毛が密集して生えています。
がっしりした体型とふわふわな被毛、長くてふさふさとしたしっぽを持つためとてもボリュームのある見た目をしています。
通常猫は1年ほどで体が完成して成長が止まるといわれていますが、ラグドールは1年経っても大きくなり、3~4年ほどかけて完成されるようです。
◆カラーバリエーション
毛色は様々なカラーが認められており、顔の上半分や背中、しっぽに色が付いているバイカラー、シャムのようなポインテッド、ポインテッドに白が入ったミテッドの3パータンがあります。
やわらかできれいなカラーが特徴で、子猫の頃から3年ほどかけてカラーが決まります。ですから、子猫の時の写真を久々に見てみると今のカラーとかなり違っているという場合もあるでしょう。
目の色はブルーのみが認められています。
ラグドールの性格は?
ラグドールの性格で大きな特徴は「穏やかさ」です。おおらかで人懐っこい性格をしており、抱っこされると喜んでくれます。
これはほかの猫にはなかなか見られない特徴で飼い主さんにとってはとても魅力的です。
ラグドールは小さな子供にちょっかいをかけられても、根気よく接する優しさや懐の深さを持ち合わせています。遊ぶことも大好きな性格の猫です。
多頭飼いをしても他のペットとも上手に暮らしていける性格であることも、ラグドールの特徴です。飼い主さんに従順なので、とてもしつけがしやすいです。
とても賢く、人間の言うこともよく理解してくれます。ラグドールは猫を初めて飼う方にも安心で人気の猫です。
また、狩りや運動への関心は比較的に低い性格で、爪を立てたり引っ掻いたりもほとんどしません。
ラグドールの歴史
ラグドールの歴史は1960年代に、アメリカのブリーダーがシールポイントの長毛の猫を拾い、飼い始めたことから始まります。
似たようなシールポイントの長毛猫を生み出したいと考えたブリーダーは、初めに白のペルシャとシールポイントのバーマンを交配しました。
その時生まれた子供にセーブルのバーミーズを交配させて、シールポイントの長毛猫が生まれました。この子がラグドールの基礎となります。
それからさらに様々な交配を重ね、やがて今のラグドールのようながっしりとした筋肉質な体を持つ猫が誕生し、2000年にCFAで猫種として公認されました。
抱っこが好きなところや、穏やかで優しい性格、そして見た目の優美さで近年人気を集めており、アイペット損害保険株式会社の人気飼育犬種・猫種ランキング2020では7位と、日本国内でも注目を集めつつあります。
ラグドールを飼う時のポイント
◆毛のお手入れ
長くてふわふわな毛を持つラグドールですが、抜け毛は比較的少ないようです。
しかしながら、美しい毛並みを維持するためにもできれば1日1回のブラッシングを行ってあげるとよいでしょう。
ブラッシングは毛玉や毛球症の予防の他に、被毛の状態を見ることで健康チェックができたり、愛猫とのコミュニケーションになったりと重要な役割を持ちます。
ブラシを使ったブラッシングが苦手な場合には、飼い主さんが手で撫でてあげるだけでも良いでしょう。
また、手にはめて使用するグローブ型のブラシも販売されておりますので、そういった商品を上手に使用するのもおすすめです。
◆フードの与え方
前述したとおり、ラグドールは筋肉質で大型なボディを持ちます。
タンパク質が多く含まれるフードを選んで、しっかりと栄養を摂らせるようにしてあげましょう。
特に体が大きく成長する子猫の頃には、高タンパク質・高カロリーの子猫用フードを必ず与えてください。
年齢別、体質や猫種別のフードも販売されておりますので、おうちの子にあったフードを探して与えるようにしましょう。
◆室内環境
ラグドールは比較的運動量が少ないですが、子猫の頃には他の猫種同様に元気に遊びます。
キャットタワーやキャットウォークで上下運動ができるようにしてあげたり、おもちゃで遊んであげるようにしましょう。
キャットタワーは窓際に設置して、窓の外が見えるようにしてあげるのもおすすめです。
窓は猫にとってのテレビともいえる存在で、外の景色を楽しむことはストレス発散にもなります。
ラグドールの気をつけたい病気
ラグドールは純血種の猫となりますので、遺伝的にかかりやすい病気があります。
多くの病気は早期に発見して対応できるかがカギとなってきますので、あらかじめかかりやすい病気を把握しておいて日ごろから気をつけて愛猫の様子を見ておきましょう。
◆肥大型心筋症
左心室の心筋が厚くなっていくことで、心臓から全身に血液を送り出すことが困難になっていく病気です。
体へ送り出されずに心臓内に血液が溜まってしまうため、血栓症を起こして血管が詰まり、突然死を招いてしまうこともあります。
症状として現れる頃には病気がかなり進行している場合が多く、なかなか気付くことが難しい病気でもあります。
ラグドールは肥大型心筋症にかかりやすい好発品種といわれており、この病気は原因がはっきりとわからないものの、遺伝的なものである可能性が高いそうです。
早期発見をするためには、心臓のレントゲン検査やエコー検査によって大きさをチェックすることが重要となります。
健康診断などを受ける際には、追加で見てもらうとよいでしょう。
◆多発性嚢胞腎
腎臓に嚢胞ができて腎臓の組織を圧迫し、腎臓機能の低下を引き起こす病気です。
こちらも肥大型心筋症と同じく遺伝性疾患といわれており、ペルシャ系の猫に多いようです。
初期の多発性嚢胞腎は嚢胞の数も少なく小さいため、症状も出ずに飼い主さんも気付きにくいですが、症状が出始めたころには腎臓機能が4分の3以上失われています。
嚢胞の数が増え、大きくなってくるとわき腹が腫れてくるため飼い主さんが触って気付くことができます。
その他には食欲がなくなったり嘔吐をしたりという症状も出てくるので、異変があった場合はできるだけ早く動物病院に相談をしましょう。
◆年に一度健康診断を受けよう
人間が1年に1度の健康診断を受けるように、猫も1年に1度動物病院で健康診断を受けるようにするとよいでしょう。
猫は人間の年齢にすると1年で4歳分も歳を取るといわれています。つまり、人間の4倍のスピードで年を重ねていくということになります。
健康診断の内容は動物病院によって様々ですが、血液検査と尿検査・糞便検査などを行うところが多いようです。
この三つの検査を行うだけでも、外見からは判断できない多くの病気を発見することができるでしょう。
特に、猫は体の不調を隠すといわれていますので、飼い主は元気に過ごしていると思っていても思わぬ病気が発見されることも多いようです。
愛猫に健康で長生きしてもらうためにも、健康診断を受けることを強くおすすめします。
最後に…
優しくて穏やか、さらにとても賢いラグドールは、初めて猫を飼う人でも一緒に暮らしやすい猫種です。
近年は日本でも人気をあつめており、ラグドールと一緒に暮らし始める人も多いようです。
飼い主のいうことをよく聞き、壁などで爪をとがないところや鳴くことが少ないところも、集合住宅が多い日本の暮らしにあっていると言えるでしょう。
穏やかな猫ちゃんとまったりした暮らしを楽しみたい人には、ラグドールはとてもおすすめな猫種ですよ。
ただし、ラグドールも子猫の頃には元気に遊び、活発な子猫らしい姿を見せますので、その時にはおもちゃで遊んだり、お部屋の環境を整えたりしてあげてくださいね。
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