猫がなめてくるのは愛情表現!?
猫は人間のように、感情が表情に現れることはあまりないので、感情がわかりにくかったりしますよね。
でも、猫も人間と同じようにうれしかったり楽しかったりすると飼い主さんに対して愛情表現しているのです。その愛情表現の一つが「なめる」という表現方法です。
猫はなぜ愛情表現としてなめてくるのか、猫の愛情表現にはどのような方法があるのか調べてみました。猫の行動にもそれぞれ意味がありますので、猫の事しっかり理解してあげましょう。
猫がなめてくる理由とは?
猫はなぜ自分のグルーミングだけではなく、飼い主さんの事までもなめてくるのでしょうか?
◆猫がなめてくるのは信頼の証!
愛猫が飼い主さんをなめてくれるのを特別な事だと思っていない方もいらっしゃると思いますが、猫は基本的に信頼している人でなければなめたりしません。
猫は親子であったり、仲の良い猫同士間ではなめあったりして毛づくろいをします。よって猫が飼い主さんをなめてくるという事は、飼い主さんを「仲間と認識しているから」なのです。
飼い猫の場合、一匹で飼われている環境の猫も多くいます。生まれたときは母猫や兄弟も複数匹いて、なめられたりなめてあげたりと家族の中でやっていたのかもしれませんが、今は飼い主さんと猫だけという環境であれば、飼い主さんが母猫であり兄弟なのです。
◆自分の匂いをつけるためになめてくる
猫は嗅覚が優れている動物です。なので、飼い主さんが家でいつもと違う匂いがしたり、自分の匂いと違ったりした場合、「自分の匂いを飼い主さんにつけるため」になめてくる場合がります。
飼い主さんが外出先から戻ると外の匂いがしています。この外の匂いを消し、自分の匂いを一生懸命つけているのです。飼い主さんが外で他の猫の匂いを付けてきたら大変です。きっと「クサイ、クサイ」と怒りながらなめているのかもしれませんね。
この場合の注意点なのですが、毎日毎日違う匂いをつけて帰ってくると猫はストレスを感じ、なめるだけでは収まらず、マーキングをする可能性が出てきます。猫にとっては大切な行為であるマーキングですが、クセづくとなかなか治らないので、厄介です。
飼い主さんが見ているところでマーキングをするのであればすぐにふき取る事もできます。しかし、猫だけで留守番をしているときにマーキングをやられてしまうと、部屋に入った瞬間臭いのでどこかでマーキングしたのだということはわかりますが、いったいどこでやってしまったのかわからないと掃除の仕様がありません。
猫のオシッコ匂いは強烈で、しかも時間が経てば経つほど臭いは取れにくくなります。そうならないためにも猫の匂い対策はしっかりしましょう。
◆かまってほしくてなめてくる
猫と暮らしていると、眠っている時に顔や手をなめられて起こされた経験はないですか。
これは、完全に「飼い主さんへの構ってアピール」です。
猫は本来夜行性なので、飼い主さんが活動している昼間はひたすら寝ていて、飼い主さんが寝静まる夜中になると活動し出します。そして一通り遊び終わると、つまらなくなるのか寂しくなるのかわかりませんが、飼い主さんに構ってほしくなり、なめて起こそうとするのです。
これは飼い主さんと猫との根気比べになりますが、なめられて起きてしまうと、次からもなめて起こそうとします。
睡眠を確保したいのであれば、なめられても頑張って寝ていることです。そうすれば、猫も諦め、いつの間にか寝てくれます。
◆グルーミングをしているつもりでなめてくる
猫は親子や兄弟、仲間内で必ずグルーミングをします。飼い主さんに対してグルーミングをするのは、猫にとって飼い主さんが「仲間であること認識しているから」です。飼い主さんは猫のように全身が毛で覆われているわけではないので、飼い主さんをグルーミングするときはよく髪の毛をなめてくることがあります。
本来猫同士でグルーミングをすることが自然なのですが、飼い猫の場合一匹飼いで飼われている猫も多くいるので、飼い主さんをグルーミングすることで、「仲間と一緒」という安心感が得られているのかもしれません。
他にもある猫の愛情表現!
猫はうれしい時や何かを要求する時、犬のように全身で表現するようなボディーランゲージはしません。
しかし、猫もうれしい時や何かを要求する時には、飼い主さんにわかってもらおうとアピールをします。
猫がどのような愛情表現をするのかご紹介いたします。
◆頭をこすりつけてくる
猫が近くに寄ってきて頭を飼い主さんの足元などにこすり付けてくることありませんか?
なぜこのような事をするのかというと、実はこれも一種のマーキング。
この場合のマーキングとは、オシッコをひっかける行為ではなく、猫自身のフェロモンを分泌し、猫は親しみを込め飼い主さんのことを「この人は私のものです!」と周囲の猫達にアピールしていることを指します。
猫は嫌いな人にこのような行動をすることは絶対にないので、これも一種の愛情表現といえるでしょう。
◆お腹をみせてくる
猫が飼い主さんの前でゴロンと転がり、仰向けになってお腹を見せてくることが良くありますが、これは飼い主さんのことが「大好き」という意味を行動にしているのです。
猫がお腹を見せるという行為は猫にとってはとても危険な行動です。猫のお腹はとても柔らかく、臓器が入っているお腹は猫にとって弱点。その弱点であるお腹を見せてくるというのは信頼されている何よりの証拠です。
しかし、お腹を見せてくれたから、お腹をなでてあげようと手を伸ばした瞬間猫キックや猫パンチを繰り出す猫もいますので注意して下さい。これは、お腹を見せて甘えてはいますが、猫の中にはお腹を触られることを嫌う猫もいますので注意して下さい。
◆もみもみと手を動かす
子猫が母猫のおっぱいを飲むとき、出を良くするために乳腺を刺激しながらお乳をのみます。
大人になってまだこの行動をする理由はただ一つ、飼い主さんに甘えているのです。もみもみをして子猫に戻った気持ちで愛情表現しているのかもしれません。
◆甘噛みをする
猫をなでていて、急に甘噛みしてくることがあります。これも猫にとっては愛情表現の一つであると考えられます。
猫は甘噛みをすることで、飼い主さんに大好きだよというサインを出しているのです。猫にとってはなめる行為の延長上に甘噛みがあるのです。
しかし、猫は気持ちよくなりすぎ、甘噛みの度を超えかなりガブっと強めに噛んでしまう事があります。
いきなり噛まれると飼い主さんもびっくりして怒ってしまう事もあるかと思いますが、怒らずに気持ちを静めてあげてください。
◆しっぽの動かし方でわかる愛情表現
犬はしっぽを見ると今どのような感情を抱いているのか、よくわかりますが、猫も犬同様しっぽを見れば、今どのような状況なのかがしっぽで判断できます。
猫のしっぽを見ていると、よく動いていることがわかります。
ブンブン降ってみたり、ピーンと上に立ててみたりと様々な動きがありますが、その中でもうれしい時の愛情表現もしっぽで判断できます。甘えたい、ご飯をもらいたいなど何かしてもらいたいときのしっぽはピーンと立っていますし、ご機嫌でリラックスしている時のしっぽはゆっくり大きく動きます。
よって、猫のしっぽがピーンと上にまっすぐ伸びている状態であれば、猫は飼い主さんに甘えたい、抱っこしてもらいたいと思っているのです。
まとめ
いかがでしたか?
猫は犬と比べ飼い主さんへの態度がクールだと言われていますが、猫の事を知れば知るほど愛情表現豊かな動物なのだということがわかります。
猫も色々な性格の猫がいますので、ご自分の飼い猫がどのような愛情表現をするのか観察するのも楽しいですね。