犬や猫の適温は?何度から寒さ対策が必要?
ヒトも含め動物の体温は、一般的に個体が小さくなるほど高くなります。ヒトの体温は大人で通常36度前後で、小さな赤ちゃんや子どもは、大人よりも体温が比較的高くなります。
犬猫の体温は大体38.5度前後と、ヒトよりも少し高めです。
◆犬と猫の寒さの関係
犬や猫が快適と感じる室温はだいたい18~22度、湿度は40~60%が適温と言われており、寒がりの子であれば23~25度位が適温とされています。
エネルギーの消費量が多い子は、よく動き回るため少しぐらいの寒さは気にならないですが、老齢や疾患などであまり動かずエネルギー消費量が少なかったり、痩せている子などは寒さを感じやすいです。
– 犬の場合 –
犬はヒトよりも寒さに強いと言われていますが、それでも犬種(原産国)や年齢、被毛の構造がダブルコートかシングルコートか、個体の大きさなどによっても違うので一概には言えません。
また、室内飼いの場合には外気に晒される機会が少ないため、体温調節が上手にできないペットも多く、犬は寒さに強いといわれていてももともと弱い子もいます。
– 猫の場合 –
猫の祖先はアフリカや中近東の砂漠乾燥地帯に生息する「リビアヤマネコ」とされています。そのため、寒さは基本的に得意ではありません。
日本にいる猫は日本の四季に適応していますが、それでも寒さはそんなに得意ではありません。冬になると、自然と日の当たる場所や冷蔵庫の上、こたつなど温かいところへ移動します。
◆犬や猫が寒がっているときの行動
犬や猫が寒がっている時は、行動や状態に様々な変化があらわれます。以下のような症状が見られる前に、寒さ対策をしてあげましょう。
– 犬の場合 –
・身を縮めて丸くなる、動きが少なくなる
・居場所が、カーペットやこたつ、ベッドなど温かいところにかわっている
・震えている
・水を飲む量が減る
・お散歩に行きたがらなくなる
– 猫の場合 –
・前足で顔を覆うような仕草をしながら丸っこくなる
・居場所が、こたつや高い場所、温かい所などにかわっている
・普段入ってこないベッドに潜り込むようになる
・水を飲む量が減る
・毛を逆立てるようにして身体を膨らませる
・震えている
猫は寒さで震えるということはあまりありません。ただ、老猫や疾患がある場合、寒さをきっかけに身体の具合が悪くなったり、低体温になっている可能性もあるので、震えが続いている場合には病院でみてもらうことが大切です。
◆何度から寒さ対策が必要か?
「○度から寒さ対策をしましょう。」というのは、どのペットにも必ず当てはまるものではありません。なぜなら個体差で寒さを感じる体感は違うからです。ペット自身が寒いと感じれば、お散歩に行きたがらなくなったり、上記のような行動をし始めるので、それが寒さ対策を始めるサインです。
犬猫は四つの足で歩行する動物なので、普段過ごす場所というのは、床や地面に近い低い所です。室内の冷気は下に、暖気は上にいくので、ヒトが体感で感じる寒さよりも実は室内飼いのペットは下からの冷気を先に感じるため寒さを感じやすい傾向があります。
また、犬はお腹の毛が少ない分この時期下からの冷気でお腹を壊す子も少なくありません。老齢や疾患がある子ですと、他の元気な子よりも免疫力も低いため、秋から冬にかけての季節の変わり目で体調を崩すこともよくあります。子犬や子猫も寒さには弱いのでより一層の注意が必要です。
寒さ対策で一番大切なことは、ペットの様子を普段からよく観察し、その変化を見過ごさないということです。
お散歩時の寒さ対策は?
お散歩は運動面からみてもストレス解消になりますし、家族とのスキンシップやコミュニケーションなどの精神面からみても大切です。
しかし、秋から冬にかけて一番の変化は「気温低下」と「湿度低下」にあり、この時期には体調を崩したりするペットも少なくありません。
外気の変化で咳き込んだり、カッカッと吐くようなしぐさを見せたり、歩かなくなっりしたら無理はせず、ペットの体調をみながら冬のお散歩を楽しみましょう。
冬のお散歩でできる工夫についてご紹介します。
◆お散歩の前にウォーミングアップ
冬は室内外の気温差が激しいので、特にお散歩好きの老犬、呼吸器や心疾患または関節を痛めている子などは、急な気温差が大きな負担になり、ペットの症状悪化につながりかねません。
まずは、お散歩前のウォーミングアップとして、廊下や玄関などの少し寒いところでお散歩の準備を始めて、徐々に寒さに慣らしてからお外に向かうことをおすすめします。
◆冬のお散歩は暖かい午後がおすすめ
寒くなるとお散歩に行きたがらなくなる子もいると思います。そんなときには、いつものお散歩のルーティーンを変えてみましょう。
寒いのがへっちゃらな子ももちろんいますが、もしなんとなく行きたがらないな~と感じたら、一日の中でも日の良くでている午後にお散歩をします。日光に当たることは身体づくりにもとても大切なので、可能であれば暖かい時間帯に行ってあげるといいですね。
ただし、この時期の雨などは身体もいつも以上に冷えるので、飾り毛やお腹の毛など少しでも濡れた場合には、丁寧にタオルでふき取って乾かしてあげるといいでしょう。
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◆ウェアを利用する
室内飼いに慣れていると、体温調節が上手にできない子もいます。防寒対策として、普段は着なくても寒い冬にはお洋服を着せてあげましょう。
着慣れていないと、歩かなくなったり、動かなくなってしまう子もいるので、その子にあったお洋服を選んであげましょう。
袖があるものないもの、ボタンが前にくるもの後ろにくるもの、素材はシャカシャカ音のならないタイプなど、ペットが嫌がらないものを選ぶことはもちろん、飼い主さんが着脱させやすいものを選ぶこともポイントです。
ミニチュアピンシャーやウィペットなどの寒さに弱い犬種は、冷たい風を通さずに服の中で暖かい空気がたまるような素材、ダウンジャケットやウィンドブレーカータイプのものがおすすめです。
お散歩から帰ったら、お洋服は一度脱がせてあげましょう。ずっと着ていると、犬種によっては毛玉やもつれの原因にもなります。
◆散歩後のケアを必ずする
秋になると、枯葉や落ち葉などをあちこちにくっつけて帰ってくる子も多いかと思います。お腹の皮膚が薄いところにトゲトゲの植物がたくさん突き刺さっていたということもあるので、お散歩から戻ったら全身をまんべんなくチェックしながら軽くブラッシングをしてあげましょう。
また、冬はもっとも乾燥する季節です。この時期は、肉球がいつも以上にカサカサになっていることもあり、放っておくとヒビがはいってしまいます。それが気になって舐めているうちに、皮膚トラブルにつながっていくこともよくあります。
お散歩後には、足回りを軽く拭いてから、肉球をケアクリームなどのケアグッズで保護してあげることも大切です。
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天然成分がベースのクリームです。食品添加物として認められているプラチナをナノ粒子にして配合しています。ナノプラチナが皮膚の深くまで浸透し、雑菌を抑えます。
◆雪道の散歩は「雪玉」に注意
寒い地方では雪が降ると、飾り毛に雪玉がくっついてくることがあります。雪玉は取るのが大変ですが、そのままにしておくと冷たいですし、濡れた状態のままは皮膚にもよくありません。
温かい濡れタオルなどで雪玉をしっかり溶かしてあげて、ドライヤーで完全に乾かしてあげましょう。
また、雪道には融雪剤をまいているところもあり、融雪剤の上を歩いたことにより、肉球や指の間に皮膚トラブルが起こることもあります。融雪剤をまいているところは避けて歩くことも大切です。
最近のドッグブーツは、履きやすく、犬も歩きやすい設計のラバーグッズタイプも出ているので、そういったグッズも試してみるのもいいかもしれませんね。
●おすすめ商品
使いやすさを追求した、両手が使えるドライヤー。乾かしながらでも切り替え簡単。温度を切り替えても、風量は変わらずそのまま。
おうちでの寒さ対策は?
おうちの中でも、意外と隙間風が入るところや、暖かい空気が行き届かない場所というのがあります。ちょっとした見直しで快適に寒さ対策できるので、ペットのお気に入りの場所も冬仕様に変えあげましょう。
◆ちょっと変えるだけで寒さ対策!
ケージやハウスは床に直に置いていることが多いと思いますが、冷気は下にさがるため、ペットのお気に入りポイントは実はとても寒い場所になっていることがあります。
中に毛布やフリース素材のものを入れておくなどの寒さ対策が必要です。今は電気を使わない犬用のヒーターやゆたんぽもあるので、留守番中も安心して温めてあげることができます。
また、ケージの背面は壁側にあることが多いと思いますが、この壁もけっこう隙間風が入ってきたりするため、ひんやり寒いポイントの1つです。
家の中にあるブランケットや毛布、ダンボールなどでケージの後ろ側から包んであげると、留守の間などは冷気が入るのを防ぎ、暖かい空気が中から逃げるのも防ぐことができます。
留守時など、暖房器具を使わないで外出したいときなどは、このようなちょっとした工夫でも十分寒さ対策になります。
◆暖房やエアコンを使う時に気にかけてあげること
冬になると暖房やエアコンなどを使うことも多いと思いますが、ペットのいる家庭では様々な注意が必要です。
★床暖房
ペットには暑すぎたり乾燥する度合いが強くなるため、温度調節は様子を見ながら弱めに設定します。また、ブランケットやマットなどを敷いておくと良いでしょう。
★エアコン
乾燥しやすくなるため、咳き込んだり、乾燥でカサカサする子も増えます。カサカサするとフケやかゆみの原因にもなります。
加湿器やお湯を沸かしたり湿度も気にすると良いでしょう。ペット用の保湿用スプレーなどもあるので、そちらも使ってあげるといいですね。
★ストーブ、ファンヒーターなど
ストーブ、ファンヒーターなどは、顔を近づけすぎたため温風や熱さで目が乾燥したり、低温やけどをすることがあります。また、ペットは気づかずそのまま寝てしまっていることも多いので、気を付けてあげましょう。
柵をおくなど、暖房器具に直接近づかないような工夫が必要です。
★こたつ
こたつは一度入ると気持ちよくて出てこない子も多いですよね。ペットだけが入っている場合には、こたつの電源は完全に切りましょう。十分暖かいので問題ありません。
中には気づかず脱水症状を起こす子もいるので、注意が必要です。
◆あったかグッズを利用する
最近では、ペット用のあったかグッズやベッドなども充実しています。爪で引っ掻いても壊れにくいグッズや湯たんぽも良いものが沢山でています。
★ベッド
ベッドに潜り込むのが大好きなペットには、形状が巣穴タイプになっているものやドーム型など、囲うタイプのベッドグッズがおすすめです。素材もフリース素材のものやふわふわのものなど、暖かく心地のよいものを選んであげましょう。
コードを差し込める穴があるベッドは、ペット用ヒーターをいれて置くことも可能です。
●おすすめ商品
保温力の高い機能性寝具。抗菌・防臭加工生地を使用。電気不要で留守番時も安心。
すっぽり包まれるふわふわベッド。ドーム形状で、ぬくもりと安心感を。
★クッション
クッションはあたたかい熱を逃がさないものを選んであげましょう。また巣穴ベッドを買い与えても、上に乗ってつぶしてしまって中に入ってくれないペットもいると思います。そんなときは、もこもこした暖かいクッションを選んであげてもいいでしょう。毛足の長いものや肌触りの良いものもたくさんあります。
●おすすめ商品
和柄の和風猫座布団。底面はやわらか生地であたたかく、裏返しても使用できます。手洗い可能。
あったかく、やわらかいボア生地の長座布団のようなクッション型ベッドです。広々ゆったりくつろげるワイド幅約850mm。
★ウェア・ブランケット
ブランケットは、寒さからも、暑すぎるものからも守ってくれる便利なグッズです。
犬や猫は基礎体温が高いので、ヒーターや湯たんぽの上にずっといると、気づかずにいつのまにか低温やけどになっている子もいます。そんなときのために、ブランケットなどは必ずセットで置いておきましょう。
●おすすめ商品
もぐり込んだニャンコも抱っこした飼い主さんもどちらもぬくぬく。ポケットに手を入れることで指先まであたたかい。内側のふかふかボアで心地よいぬくもり。お洗濯できるから、ヨゴレもニオイも洗い流せる。
ふんわりやわらか手ざわりのブランケットで、パピーやシニアにもぴったり。サークルやキャリーなどのお気に入りスペースに最適です。
ヒツジとトナカイの2種類です。
とろける手触りで、やさしく包みこむ締め付けが少ないワンちゃんの部屋着。
・ワンちゃんの抜け毛飛散防止にも
・ふんわり極上素材
★こたつ
最近ではペット用こたつも出ています。ヒトの使うものよりも温度設定が低めに設定されているので長居しても安心です。
また、子供用のテーブルを買ってきて、その上にブランケットをかけて、テーブルの中にペット用ヒーターを入れると、簡単DIYでペットの簡易こたつもつくることができます。
●おすすめ商品
ペット専用の遠赤外線暖房器具。ヒーターが皮膚に直接あたらず、からだを暖かく包み込む。
ふとん、マット付き。コードを壁に沿わせてスッキリ、L型電源プラグ採用。ラセン管が、コードを噛みつきから保護
入口を作れる取り外し可能なワイヤー付き。天面がラウンドしてるのでくつろげる。
★マット・ヒーター
ヒト用のヒーターよりも、ペット用のものがやはり安心です。温度設定が低く設定されており、コードは噛み癖のあるペットにも対応して保護チューブ仕様になっているものがほとんどです。ベッドやケージにセッティングしたりサイズも色々あるので、ペットに合わせて選びましょう。
また、電気を使用しないタイプのマットは、キャリーなどにも安心して入れることができるので人気です。
●おすすめ商品
電気を使わないエコ商品。高級で上品な生地にキルティング加工を施し、マットがよれにくくなっています。
★トンネル・バッグ
トンネルは、犬や猫とかくれんぼなどで遊ぶ際に人気のグッズです。トンネルにも寒い冬に活躍するタイプのものがあり、ふわふわとした素材のものなどがあります。トンネルに潜って遊んでいたら、そのまま寝てしまった…なんてこともあるかもしれませんね。
猫の場合は、全体的に包まれるバッグタイプのものもおすすめです。
●おすすめ商品
超ながいトンネル型毛布であったか~い。
・可愛くもぐる猫が見られる!多頭飼いにも!ループが付いているので、吊り下げても使える!
もぐり込むのが大好きなネコちゃんが、かくれんぼ気分で入れるベッド。袋タイプのベッドをつり下げるので、より深くもぐれてグッスリ眠れる。
床についているのでバッグが安定し、ネコちゃん安心。ふかふか心地いいクッション付き。お洗濯できるから、ヨゴレもニオイも洗い流せる。
★キャリー
動物病院などで外に出かける際、キャリーを出したら中に入ってくれなかった…なんて経験がある方もいるのではないでしょうか。
ベッドにもなるタイプのキャリーは、普段から室内に置いておくことでキャリーに慣れさせることができ、寒い時はベッドとして活用することができます。ブランケットなどを中に入れておくと、より安心して使ってくれるでしょう。
●おすすめ商品
ハウスにもなるリラックスキャリー。ねこちゃんをストレスなく誘導できるバッグインメッシュキャリー付き。
まとめ
いかがでしたか?
冬本番がやってくるまえに、ペットにぴったりの、あったかグッズや寒さ対策を見つけてもらえたら幸いです。
皆さんとペットたちの冬が楽しく暖かい時間になりますように。
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