あなたの猫はどう?老猫の特徴とは?
ますは、どれくらいの年齢になったら老猫と呼ばれるのか、どんな行動が老化のサインなのかを知りましょう。
◆何歳から老猫?
猫の寿命は10年~15年と言われます。飼い主さんが猫の健康に気をつけたり、動物に対する医療技術が発達したことなどから、20年くらいまで生きる猫も増えて来ています。
猫を人間の年齢と照らし合わせてみますと、
7~8歳=40代半ば
8~10歳=40台後半~50台後半
11~15歳=60~70歳
15歳以降=70台半ば以上
このように言われています。
7歳くらいから体の衰えが始まり、一般的には11歳からが「猫の高齢期」「老猫」と言えます。
もちろん個体差もあり、猫種によっての違いもあります。飼い主さんは、猫が7歳を過ぎた頃から猫の健康により気を使うと良いでしょう。
◆猫の老化のサイン
一般的に老猫の特徴として、以下が挙げられます。
★あまり動かなくなる
老猫になると、筋力が衰えて来ますので、あまり動かなくなります。寝て過ごす時間も増えて、あまり遊ばなくなって来ます。
筋力が衰えるので高いところにも登れなくなったり、素早い動きが出来なくなったりします。フラフラして家具にぶつかる、歩いていても足元がおぼつかない、ということも出て来ます。
★毛艶がなくなる
老猫と言えば、毛並みがボサボサになってしまうのも特徴です。グルーミングをうまく出来なくなったり、全くしなくなったりするので、毛艶がなくなって来ます。
年を取ったことですぐ疲れてしまったり、体がうまく動かせず隅々まで綺麗に出来なかったりすることも理由の一つです。
★食事が変化する
老猫の多くは食事の量が減り、水もあまり飲まなくなるのが特徴です。動く事が減りお腹が空かないということや、フードのある場所まで行くのが辛くなったからなどの理由があります。口の中にトラブルが起きて、食べたり飲んだり出来ないということもあります。
また逆に、認知症のような症状から、フードを食べ過ぎるようになる猫もいます。
★トイレのトラブルが増える
老猫になると、トイレではない場所で、排泄をしてしまうことも出て来ます。
トイレまで間に合わないのが主な理由ですが、他にもトイレに長く入っていたり、何回も入ったりする場合は、泌尿器系の病気や、下痢・便秘などの排便の問題が起こっている可能性もあります。また、老猫のため、おしっこの感覚や、コントロールがうまく出来なくなってきたとも考えられます。
★爪が伸びる
老猫になると爪研ぎをする回数が減って、爪が伸びたままになっていることもあります。また、爪を出し入れする役割の靭帯が衰える事で、爪が出たままになっていることもあります。
爪が出たままでいると、引っかかったり、自分を傷つけたりすることにもつながります。
★歯が抜ける、口臭がする
老化は歯にも現れます。老猫は歯がすり減り、歯茎に色素沈着が見られたり、抜けてしまったりします。また、口腔内の疾患が増え、口内炎や歯肉炎などにかかっているため口臭がひどくなることもあります。
老猫のためにできる部屋作りのポイント5つ!
老猫になると、少しの気温の変化が体調を崩すきっかけになったり、今までできていた動きができなくなったりもします。
愛猫が快適な高齢期を過ごせるよう、室内環境を見直してみましょう。
◆室温・湿度をできるだけ一定に保つ
老猫になると、体力が衰え、急激な温度変化に体がついていけなくなります。若い頃のように、自分で快適な場所を探して動き回ることも難しくなって来ます。
このような理由から、室温はできるだけ一定に保ち、快適な環境を用意してあげることが必要です。また、老猫の健康ための部屋作りには、湿度もコントロールする必要があります。
★夏の注意点
夏はエアコンを使い温度、湿度を調節しましょう。冷やし過ぎないように設定し、老猫が動ける範囲に、カーテンや猫ベッドなどを置いて調節できるようにしましょう。
他にも窓を開けて自然の風を入れて風通しを良くしたり、日向と日陰を作ったり、エアコンの風があたらない場所を作るなどの環境を作る必要があります。
老猫に最適な温度は25~28度、湿度はおよそ60%です。
★冬の注意点
冬はエアコンや暖房器具で室温を調整し、湿度においても、乾燥しすぎないようにしましょう。
ストーブやこたつ、カーペットなどを使っている場合、老猫は感覚が鈍くなっている可能性がありますので、やけどや低温やけどにならないように気をつける必要があります。
猫が長毛か短毛か、また住んでいる地域、個体差によっても、適温は違ってきます。また、猫は寒さには特に弱いと言われますので、人間が最適だと思う温度よりも少し暖かい環境の部屋作りをする必要があります。
猫ベッドや毛布など、猫が自分で寒さを感じた時にもぐってあたたまれるような場所を用意してあげましょう。
老猫に最適な温度は23~26度、湿度はおよそ60%です。
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◆安全のために大きな段差は減らす
老猫は筋力が衰えているため、生活する範囲で高い段差があるような場所を出来る限り作らない部屋作りが必要になってきます。
例えば、階段を上り下りしないとトイレやベッドに行けない、という場合は、同じ部屋の高さの部屋に移動してあげてください。必要であればトイレに入るために階段などを作り、登りやすく降りやすくしてあげることも良いでしょう。
また、今まで座っていたソファなどに上がりにくくなっていれば、そこにも階段状に登れるような物を置いてあげると良いでしょう。登り降りする時に怪我をする心配をしなくても済みます。
大きな段差を出来るだけ減らしてあげて、飼い主さんと一緒に今まで通り過ごせるような部屋作りをしてあげましょう。
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◆柱、角、出っ張りなどの障害物に注意
老猫になると、体がふらつくのも特徴です。体が弱って来た猫が、家の柱にぶつかったり、机や棚などの角にぶつかったり、出っ張りを避けられなくなったりということがおきます。
角や出っ張りなどには、クッション材を貼れば、猫がぶつかっても大きな怪我をすることがありません。また、柱や大きな家具など、老猫がぶつかりそうでも移動できないものがある場合には、猫の生活で必要なものをできるだけその側に置かないようにしましょう。
老猫にとって、環境を大きく変えるのは好ましくありませんが、少しずつ移動させて、危険が無いような部屋づくりをしていくと良いでしょう。
◆コードや植物などの危険物はなるべく目立たないように
老猫になると、動きが鈍くなるので、部屋にあるコードに引っかかることもあります。壁に沿わせたり、留めたりして、危険がないようにしましょう。
また、部屋の中の植物も老猫にとっては危険な場合があります。植物を食べてしまったりすると中毒を起こす可能性もありますので、できる限り置かない方が良いでしょう。老猫になると、今まで見向きをしなかったものでも、かじってしまうこともあります。
危険なものを極力置かないという部屋作りは、猫と暮らすにはとても大切です。
●猫と植物についての記事はコチラ
普段私たちが食べたり、飾ったりしている野菜や観葉植物。 ネギやタマネギ、ニラなどはよく知られていますが、猫にとって有毒・有害な危険植物は一説では700種類以上もあるそうです。 食べてもお腹を壊すくらい?病院に連れて行けば大丈夫? いえいえ、食べたり接触することで中毒症状を起こし、時には命を落とす危険もあるのです。 今回は猫が食べたら危険な有毒植物を紹介していきます。
◆危険な場所をなくす
老猫になってくると、運動神経が衰え、判断する力も鈍ってくるのが特徴です。危険な場所を減らしてあげる必要があります。
・家具の隙間に入り込んで、出られなくなってしまう
・ソファと家具の隙間などが開いていて、落ちてしまう
・いつも行かない場所や隙間に入り込み、飼い主が知らないうちに閉じ込めてしまう
・フローリングの床などで滑って足や腰を痛めてしまう
猫の運動能力をよく観察して、今まで問題なかった場所も危険になりそうだと判断したら、環境を変える必要があります。
家具と家具をぴったりつけるなどして猫が入り込んでしまいそうな所をなくすようにしたり、滑りやすいところにはマットを敷くなどの対策をしましょう。
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老猫との暮らしのポイント4つ!
◆水は複数カ所に設置
老猫になると、動きも鈍くなり、広い範囲を行動することが減ります。もし水場がひとつだけだと、遠いからという理由で水を飲まなくなる可能性があります。
また、もともとあまり水を飲まない習性がありますので、老猫になればより水を飲むことが減る傾向にあります。そうなると、腎不全や尿路疾患などの病気になる可能性も高くなってしまいます。
できるだけ水を複数の場所に置いて、気が向いたらすぐ水が飲める環境にしておきましょう。
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◆トイレはすぐ入れる場所に
老猫になると、トイレに行く前に排泄してしまうことがあります。筋力が落ちて運動能力が低下することが大きな原因です。他にも、病気によってトイレに行けない、認知症でトイレの場所がわからないなどの理由もあります。
トイレは、猫が普段生活しているところの近くに置いてあげましょう。静かで落ち着けるような場所を選ぶことも必要です。
◆キャットタワーは高すぎないものを
猫には必要な高低差のある運動ができるキャットタワーですが、体の弱った老猫にとっては危険になる場合もあります。危険な事が判断出来なくなってしまうのも老猫の特徴です。
登って降りられなくなったり、誤って落ちてしまったりということが無いよう、キャットタワーを低いものにすることも考えましょう。
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◆寝る場所について
老猫の特徴として、眠る時間が増えます。猫ベッドはあまり高い所にせず、危険のないような安全な所に置いてあげることです。
体温調節がうまく出来なくなっているので、夏は風通しが良い日陰、冬であれば毛布を置いてあげるなどの配慮をしてあげましょう。高いところで眠るのが好きな場合は、階段やスロープを設置して登りやすくしてあげることも良いでしょう。
まとめ
老猫になると、生活範囲が狭まるので、その中で快適な部屋作りをしてあげる必要が出て来ます。
温度と湿度が快適なように配慮して、安全な空間を作って、老猫が落ち着いて過ごせるようにしなければなりません。また、トイレや食事と水の場所なども、猫の寝床とあまり距離を置かないですぐに行けるような場所にしてあげます。そこで快適さを保つには、清潔にしておくことも必要ですね。
老猫でもずっと幸せで快適に暮らせるように工夫して、過ごしやすい環境の部屋作りをしてあげてください。
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