猫にとっての理想のトイレとは?
猫にとって理想のトイレは、しつけにも重要なポイントになります。
・猫の好みの猫砂
・猫の体の大きさや癖にあったもの
猫にとってトイレは大変ナーバスな問題です。家に来たばかりの猫がトイレの場所が認識できず、数日おしっこやうんちを我慢してしまうということも珍しくありません。
猫はここがトイレだということを「自分のおしっこの臭い」や「それまで使っていたトイレの感触」また「場所」などで認識します。
◆トイレの場所は猫が落ち着ける場所に
猫のトイレを置く場所はとても重要です。猫は犬と違い、人前で堂々とトイレをということはあまりありません。常に周囲を警戒する生き物なので、無防備になるトイレタイムは、邪魔の入らない落ち着ける場所がポイントになります。
猫のトイレを設置する時は、静かな場所、物音があまりしない環境、無防備で安心してトイレが済ませられる場所を選んであげましょう。
また、猫がトイレを済ませた後、飼い主がお掃除するタイミングがわかりやすい場所というのも大切です。
一旦決めたトイレの場所を何回も変えてしまうと、せっかくうまくいっていたしつけも粗相の原因になります。人間の都合でトイレの場所を変える場合は、少しずつ移動する、または併設して変えたい場所に慣らしてからにしましょう。
◆猫にはそれぞれ好みの猫砂がある?
猫はそれまで使っていた猫砂以外を使うと、「感触が違う!」とトイレで排泄できなくなったりすることがあります。
猫砂の種類や特に大きさ、柔らかさが違うものに変えるときは、一気に変えず、それまで使用した砂に少しずつ混ぜて慣らしていきましょう。猫が初めて家に来た時は、トイレのしつけのためにもそれまで使っていた猫砂をもらってくるのがおすすめです。
個体差もありますが、猫砂が嫌いな猫もいます。猫砂で遊びはするものの、トイレは床やカーペットなどでしてしまう困ったちゃんは、犬用のペットシートを代用してみましょう。おしっこはシートで、うんちは猫砂でという猫もいます。
◆猫の体の大きさや癖にあったトイレを
トイレの大きさは子猫と成猫では違い、体の大きさに合わせてあげることも大切です。
市販されている深い猫トイレは、縁の高さが子猫にとっては出入りしづらいことがあります。大人になるまでは、浅めのものを用意してあげましょう。
また、ヘリに掴まって、後ろ足で立ち上がったままトイレをする癖があるなど、ちょっと変わった癖のある猫もいます。中にはカバーがある猫トイレだと、成長するにしたがって頭が突っかかってしまうことも。
カバーがないと砂を撒き散らしてしまいお掃除が大変なのですが、カバーレスかバケツタイプの猫トイレがおすすめなこともあります。踏ん張れないと便秘になってしまったりしますので、その猫に適したトイレを用意してあげましょう。
猫のトイレのしつけ方(子猫の場合)
もともと猫には、トイレの場所をしっかり覚える習性があります。
◆しつけの第一歩はトイレの場所を覚えさせること
猫のトイレのしつけは、最初が肝心です。完全室内飼いの猫の場合、家に着いた当日にトイレを覚えられたら、ほとんどの猫はトイレを置いた場所で済ませることができます。トイレのしつけは難しいことではありません。
ただ、子猫の時期は一日に何度もおしっこをするため、お掃除もこまめにする必要があります。そして、遊びに夢中になっていて粗相をしてしまうこともあります。子猫のうちはトイレが近くにあったほうがいいでしょう。
また、いくつか部屋ごとや猫の過ごす場所などに、分散しておいてあげてもいいですね。
◆しつけはトイレのサインを見逃さないこと
トイレの場所を覚えるまでしつけで大切なことは、猫がトイレをしたいというサインを見逃さないことです。
猫のトイレに行きたいしぐさは、以下のようなものがあります。
・床のニオイを嗅いだりそわそわ、ウロウロしている
・床をひっかくような動作をする
・腰を落としてかがみ始める
猫がこんなしぐさをしていたら、トイレのサインです。すぐにトイレに連れて行きましょう。
サインを見逃してしまったり、猫が違う場所でトイレを済ませてしまったりそんな失敗もあるでしょう。
そんな時は、失敗した場所の排泄物を一旦猫砂に置いて、臭いをつけることも有効です。自分の排泄物の臭いで、トイレを認識するからです。
トイレに失敗しても騒ぎ立てず、何回も繰り返してしつけをすれば、ここがトイレだということを認知してくれます。
猫が自分からトイレに入ってくれたらしつけは成功です。猫がトイレの場所を覚え、ちゃんとトイレでしてくれるようになります。
◆トイレはすぐに消臭しない
トイレのしつけの段階でのポイントに、すぐに消臭しないということがあります。
きれい好きな猫はトイレが汚いとそこでしなくなってしまうこともあるのですが、しつけの段階では自分の臭いがついていることが優先です。
そのまま丸々放置するのではなく、おしっこなら少し湿った部分を残したり、うんちはしばらく置いてから片付けることで臭いが砂に付きます。
トイレのしつけは、長くても4~5日で覚えてもらえる事が多く、早ければその日のうちに完了することも。猫が覚えるまで、サインを見逃さずトイレへ連れていき、失敗しても静かに見守りましょう。
◆失敗を叱っても逆効果
しつけには叱ることもありますね。ですが猫の場合、失敗して叱るのは効果があるどころか、逆効果になってしまうことがあります。
猫には、失敗して叱られているという認識がないのです。それどころか、もともと感情的な人を嫌う猫は、叱る人を怖い人だと認定してしまいます。あるいは、飼い主にわかるところでトイレするといけないことだと勘違いする可能性もあります。
このような誤解は、トイレを我慢したり、わからないような場所でしてしまうこともあるので逆効果になってしまいかねません。
おしっこやうんちを我慢すると、便秘や膀胱炎などになってしまい、健康被害に繋がります。失敗したら叱らずに、どうして失敗したのかを想像して対処していくことが必要です。
猫のトイレのしつけ方(成猫の場合)
◆サインが見えたらトイレへ誘導
成猫の場合は、子猫ほどトイレのしつけに配慮しなくても大丈夫な場合がほとんどです。新しいトイレを教えてあげるだけでいいのですから。
トイレのサイン、そわそわ、ウロウロしているタイミングでトイレに連れて行けば、猫はトイレだとわかってくれます。
◆野良猫や外猫の場合
野良猫や外猫の場合、なかなか家の中でしてくれないことがあるかもしれません。
トイレに行きたいと外に出たがるようなら、一旦ゲージなど人目に触れない場所にトイレを作り、隔離するのも一案です。大部分の猫は砂状のものにトイレをするので、自分の臭いがつけば徐々に室内のトイレに慣れてくれます。
トイレを置いた部屋が臭う時は、直接猫砂を脱臭するのではなく、部屋全体を消臭するのがポイントです。
猫が粗相してしまう時の対策は?
◆猫の粗相の原因は?
しつけが完璧だった猫が、突然粗相をしてしまうことがあります。原因は、以下のようなものがあげられます。
・先住猫と新しい猫の折り合いが悪い
・トイレの場所が落ち着かない場所にある
・トイレの砂が好みではない
・汚いトイレはいや
・猫の習性スプレー行為
・環境の変化に対するストレス
これらの原因を探って取り除いてあげましょう。
◆トイレの粗相はすぐ対処が肝心
粗相をした場所は、臭いを徹底的に消しておく必要があります。人間にはわからない微量な臭いでも、猫に嗅ぎ分けられるとトイレと認識してしまいます。この臭いを利用してトイレを認識してもらいましょう。
うんちの場合は、一旦回収して猫砂に入れてから処分しましょう。おしっこの場合は、おしっこを吸わせた砂を数粒トイレの猫砂に混ぜてあげれば臭いが付きます。
◆猫砂を活用
うんちは回収が簡単ですが、おしっこは雑巾やペーパーで丁寧に拭き取っていませんか?おしっこを吸わせたものは、かなりの量になってしまいますよね。毎回面倒になってしまうことも。
そんな時は、きれいな猫砂をまいて吸わせてしまいましょう。猫砂が水分を吸い取ったところで、後は臭いを消臭すればいいのです。
ただし、吸わせたまま放置しないでくださいね。まさしくその場が、次回からトイレになってしまいます。
◆消臭スプレーを活用
消臭はいろいろなスプレーが販売されています。エコな重曹やクエン酸など薄めたものも使っている方もいらっしゃいますね。
床などの色あせが心配ない場所の場合は、漂白剤を薄めたものも威力があります。漂白剤の場合は換気をしっかりしてお使いください。
猫のトイレのしつけについてのまとめ
猫のトイレのしつけははじめが肝心です。自分の排泄物の臭いがトイレだと認識するポイントを抑えておきましょう。
もし、粗相をすることがあったら原因を探して対処します。猫が安心して快適にトイレを使えるようにすることが一番大切です。粗相をしても、感情的にならず根気よく猫にトイレのしつけをしてあげましょう。猫はきれい好きです。自ら好き好んで粗相をするわけではありません。
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