- 1.猫にもニキビができる?できやすい場所は?
- 2.猫のニキビの症状は?
- 3.猫のニキビの原因は?
- 4.猫のニキビの治療法は?
- 5.猫のニキビの予防法は?
- 6.猫にもニキビができる?まとめ
1-1.黒いブツブツが見られたらニキビかも
1-2.猫のニキビができやすい場所
3-1.皮脂の過剰な分泌
3-2.ニキビダニによるもの
3-3.ホルモンバランスが乱れたため
3-4.アレルギーのため
3-5.ストレスで免疫力が落ちるため
3-6.不衛生なため
5-1.猫の食器をこまめに洗う
5-2.猫の食器を他のものに変えてみる
5-3.キャットフードを変えてみる
5-4.猫のストレスをなくす
5-5.猫を室内飼いにする
5-6.猫の体を定期的にチェックする
5-7.猫に健康的な生活をさせる
猫にもニキビができる?できやすい場所は?
ニキビとは、皮膚に生じる発疹のことです。猫にも、ニキビができます。
◆黒いブツブツが見られたらニキビかも
猫のニキビのできはじめの多くは、毛穴部分に黒いブツブツができます。毛穴が皮脂などで塞がれることで炎症を起こし、盛り上がったり、膿がたまったりすることもあります。
猫のニキビは、猫の種類、オスかメス、猫の年齢といったことに関係なく、どんな猫でもできます。特に皮脂の分泌の多い猫や、うまくグルーミングできない老猫などにニキビができやすい傾向があります。
◆猫のニキビができやすい場所
皮脂を分泌される脂腺がある部位にニキビができやすいため、次のような場所に多く猫ニキビが見られます。
・あご
・尻尾の付け根
・オス猫の陰嚢
飼い主さんがよく発見するニキビのできる場所は、猫のあご部分です。ニキビが化膿して炎症を起こした場合には、「ざ瘡」と呼ばれることもあります。
あごにできたニキビのできはじめは、パッと見たところでは、汚れやキャットフードがついたのかなと思う程度です。しかし、放っておくと、炎症を起こして化膿して、さらにあごを猫がかきむしることで傷になってしまうこともあります。
猫のニキビの症状は?
猫のニキビは次のような症状となります。
・毛穴が盛り上がり腫れる
・毛が抜ける
・かゆがって引っ掻く
・皮膚が硬くなる
・出血する
主に猫のあごにこのような症状が見られます。
◆黒いブツブツが広がる
黒いブツブツができた時には、キャットフードやホコリなどによる汚れに見えます。
毛穴が塞がれた状態をそのまま放置しておくことで、悪化して腫れてきたり、中に膿が溜まったりすることがあります。
また、ニキビ(黒いブツブツ)が広がって周りに脱毛が見られたり、毛色が変わって見えたりして、毛が抜けてくることもあります。
◆二次感染に要注意
猫が、ニキビによって違和感やかゆみや痛みを感じたりして、頻繁に掻くことで、皮膚に傷をつけてしまうことがあります。
傷になれば出血しますし、さらに炎症が広がったり、雑菌が入ったりすることで二次感染を起こすこともあります。
猫のニキビの原因は?
猫にニキビができる原因は、はっきりとわかっていませんが、次のようなことが理由だと考えられます。
◆皮脂の過剰な分泌
皮脂が過剰に分泌される毛根の部分に詰まってしまうことにより、皮脂を餌にしてバクテリアが繁殖してしまうことでニキビになると考えられます。
毛根部分に汚れがたまって皮膚が盛り上がって、バクテリアが繁殖し炎症を起こし、さらに悪化すると、盛り上がった皮膚の中に膿がたまります。
例えば猫のあごに黒いブツブツがあり、軽く拭いても取れない場合にはニキビの可能性が高いでしょう。
◆ニキビダニによるもの
ニキビダニは「毛包虫」とも呼ばれる、猫の顔に寄生するダニの一種です。バクテリアよりもはるかに大きい、体長2~3mmの細長いネコニキビダニによって皮膚炎がおきます。
あごだけでなく、顔まわりや首などが、脱毛したり赤くただれたりして、皮膚炎を起こします。
◆ホルモンバランスが乱れたため
去勢や避妊手術をすると、ホルモンバランスが乱れることがあり、皮脂が分泌されやすくなったり、免疫力が落ちてバクテリアが繁殖しやすくなったりして、ニキビの原因となります。
◆アレルギーのため
食べ物のアレルギーや、食器の材質が肌に合わないことによりアレルギーを起こして、ニキビができることがあります。
◆ストレスで免疫力が落ちるため
ストレスを感じて免疫力が落ちると、普段は抑えられているバクテリアの活動が抑えられなくなり、ニキビができると考えられます。
◆不衛生なため
猫の食器が汚れていたり、不衛生な場所で暮らしていたりすることで、猫の口周りやあごが汚れて、バクテリアが繁殖すると考えられます。
さらに猫が歳をとることで、グルーミングがうまくできなくなることが原因とも考えられます。
餌を食べたり水を飲んだりすることで、汚れた口周りやあごを綺麗にできず、バクテリアが繁殖しやすくなるために、ニキビができます。
猫のニキビの治療法は?
猫にニキビが見られた場合、どのように対処したら良いのでしょうか。軽度・中度・重度に分けてみてみましょう。
◆軽度の場合
黒いブツブツに気づいた時に、濡れたガーゼなどで力を入れずに拭き取りましょう。人肌程度にあたためたタオルで拭き取るという方法でも良いでしょう。
清潔にして、角栓などを取り除き、猫が持つ免疫力で治癒させるようにします。
歯ブラシなどを使いニキビを取り除く方法は、かえって傷をつけてニキビを悪化させる可能性があるので、やめておいた方が良いでしょう。
ニキビがなかなか取れない時には、無理にこすったり引っ張ったりしないで、獣医さんに診てもらいましょう。特にあごなどの口周りはデリケートなため、無理に取ろうとすることでニキビが悪化するだけでなく、猫も嫌な思いをします。
◆中度の場合
ニキビが中度の場合、悪化して腫れがあったり、脱毛したりしています。ニキビに触ると、かゆみや痛みで猫が嫌がったりするようになっていますので、早めに動物病院で獣医さんに診てもらうようにしましょう。
飼い主さんが自己判断で、ニキビを取り除こうとすると、傷になったり、かえって細菌が繁殖したりして、さらに悪化することもあります。
他の皮膚炎などの症状が出てくることもありますので、ニキビをいじらない方が良いでしょう。
また、人間用のニキビ薬は、絶対に使わないようにしましょう。猫にとってどのような中毒を起こすかわかりませんし、猫のニキビと人間のニキビは同じではないからです。
あごや口周りにできたニキビに薬を塗ると、猫が舐めてしまう可能性も高いので、塗らないようにしましょう。
◆重度の場合
ニキビが悪化して膿を持つことで膿皮症になったり、皮膚炎を起こしていたり、引っ掻くことで出血して二次感染を起こしたりしたら、できるだけ早く動物病院へ連れて行きましょう。猫の状態に応じて、飲み薬や、塗り薬などが処方してもらえます。
また、ニキビのほか、白癬など他の皮膚炎の症状が出ていないかなどを診察してもらい、適切な治療薬を処方してもらいましょう。
猫のニキビの予防法は?
猫ニキビを予防し、すでにニキビができている時にも悪化させないためには、次のような対策があります。
◆猫の食器をこまめに洗う
猫の食器が汚れているために、口周りに汚れがつき、バクテリアを繁殖させている場合があります。ニキビの原因と考えられるため、猫の食器はよく洗って使うようにしましょう。
菌の繁殖が抑えられると、猫自身の免疫力で菌を撃退できるようになり、猫ニキビが改善される場合があります。
◆猫の食器を他のものに変えてみる
猫が、アレルギーで皮膚炎を起こしている場合があるので、食器を変えてみると治ることがあります。
食器が作られている物質にアレルギーを起こすので、現在使っているものと違う材質で作られたものに変えてみましょう。
プラスチック製の食器では、細かいデコボコや穴があることがあり、バクテリアが繁殖しやすくなるので、ステンレスや陶器製のものに変えてみると良いでしょう。
◆キャットフードを変えてみる
キャットフードにアレルギーを起こしているか、フードが合わないということも考えられます。キャットフードを、穀物不使用にしたり、たんぱく質多めにしたりしてみてください。
動物病院で、アレルギーの検査をしてもらうこともできます。アレルギーの原因を特定するのは難しく時間もかかりますので、根気よく対応していく必要があります。
◆猫のストレスをなくす
猫が何らかのストレスを感じることで、免疫力が落ちて、ニキビができている場合には、ストレスを取り除く必要があります。
引っ越しや模様替えなどで、猫はストレスを感じることがあります。また、家族が増えたり、新しくペットが増えたりすることでもストレスを感じます。
どんなことで猫がストレスを感じているのかを突き止めて、改善してあげましょう。
◆猫を室内飼いにする
ニキビダニが原因でニキビができている場合には、ダニの予防をすることで、ニキビが改善されることがあります。
ニキビダニは、猫の皮膚に常在しているので、駆除を完全にすることは難しいと言えますが、被害を減らしたり軽度で済むようにしたりするために、ダニの予防は無駄ではないと言えます。
猫を室内飼いにすることに加えて、市販のダニよけ製品を使うか、動物病院で処方してもらうダニよけの薬を使用する、といった方法があります。
◆猫の体を定期的にチェックする
猫のニキビは、気をつけてみていれば、できはじめに気づくことができます。汚れていると思ったものが、毛穴のつまりであったり、皮膚が硬くなってきたものであったりして、ニキビができていることもあります。
早めにニキビに気づくことができれば、軽度のうちに対処できて、悪化することを防げます。
例えば、あごの毛穴が黒くなりブツブツしていたり、毛色が変わっていたりすると、ニキビとなっています。盛り上がって赤くなったり、膿を持ったりする前に、ぬるま湯で洗ったタオルなどで拭いて、清潔にしましょう。
毛穴につまった角栓が取れない時には、無理に取らずに、動物病院へ連れていって診てもらいましょう。
猫の体をチェックして、健康状態を定期的に確認することは、飼い主さんの義務であるとも言えるでしょう。
◆猫に健康的な生活をさせる
栄養バランスの取れた食事を与えて、新鮮な水が飲めるようにして、適度に運動をさせるといった、猫に健康的な生活を送らせることが、ニキビの予防につながります。
猫にもニキビができる?のまとめ
猫にもニキビができますが、命にかかわるようなものではありません。ただし、放っておくと悪化して、皮膚炎につながることもあるので注意が必要です。
また、猫にニキビができているのを発見しても、人間用の薬を塗ることはおすすめできません。
症状が軽いうちに動物病院へ連れて行って、適切な処理をしてもらいましょう。猫ニキビはあごにできやすいので、特にあごをチェックしてみてくださいね。
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