猫は地震を予知している?地震前に見られる猫の行動と愛猫のための地震対策

2020.06.05

猫は地震を予知している?地震前に見られる猫の行動と愛猫のための地震対策

地震大国とも呼ばれる日本、ニュース速報で地震発生のお知らせが流れたり、実際に揺れを感じるととても怖いですよね。大きな地震の時には、SNSでも飼い猫が怖がっている様子や、どこかに逃げてしまった猫の捜索願いをよく見かけます。猫の中には、動物の本能で危険を事前に予知する場合もあるようです。 この記事では地震が起きる前に見られる猫の予知行動、地震が起きた場合の飼い猫への対処法、地震に備える猫への地震対策についてご紹介していきます。

【目次】
1.猫は地震を予知できる?見られる行動は?
 1-1.猫が地震前に見せる行動は?
 1-2.すべての猫が地震の予知行動を見せるわけではない

2.猫が地震を予知できる理由とは?
 2-1.猫の地震予知に関する3つの可能性
 2-2.事前に地震に備えることが大切

3.地震が起きた時の様々な対処法は?
 3-1.猫がひどく動揺(パニック)している場合
 3-2.フードを食べなくなった場合
 3-3.水不足への対処法
 3-4.地震で怪我をした時の対処法

4.猫の飼い主が地震に備えてやるべき対策は?
 4-1.大きな家具の転倒対策をする
 4-2.小さな物の転倒対策をする
 4-3.本・食器の落下物対策をする
 4-4.キャットタワーの転倒対策をする
 4-5.猫の良くいるスペースには棚などを設置しない
 4-6.緊急時に備える対策

猫は地震を予知できる?見られる行動は?

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猫だけでなく動物の地震を予知する力は、電磁波を感知できるからと言われています。
しかし、電磁波の感知だけではなく、本能、いわゆる第六感で予知している部分が大きいのではないかという説があるそうです。

特に、猫は本能で地震の気配を感じる力が強いのではないかと言われています。

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◆猫が地震前に見せる行動は?

そんな本能の強い猫が地震を予知した時に見られる行動があります。必ず全ての猫が予知して行動を起こすわけではないのですが、実際に地震が起こる前に見られたという猫の異常行動を見てみましょう。

・家中を走り(歩き)回る
・外に出ようと必死になっている
・落ち着かない様子
・鳴き続ける
・背中の筋肉を痙攣させている
・高い場所に逃げる
・飼い主に攻撃的になっている

一例ですが、この様な異常行動が、実際に地震の前の飼い猫に見られたそうです。

◆すべての猫が地震の予知行動を見せるわけではない

実は私も二度、猫と震災を迎えた経験があります。

一度目は阪神淡路大震災の時、近くに住んでいた祖父の家で飼っていた猫はどこかにいなくなってしまいました。
ところが一週間ほど経ったある日、ひょこっと出て来たのです。どこかに行っていたというよりは、近くに隠れていたのではないかと思いました。

二度目の2018年の関西で起きた地震の時には、家で猫と過ごしていました。私の住む地域は震度5強ほどでした。
夢の中だった私は地震で目覚め、揺れが収まるまではベッドから動けずにいましたが、収まったらすぐにケージにいる猫を見にいきました。猫は背中をこんもりさせて、放心状態と言った様子で私を見ていました。
「怖かったね」と声をかけてケージから出し、しばらく撫でながら一緒に過ごすと落ち着いた様でした。

前日に猫が異常行動をとっていた記憶はなく、予知するかどうかは猫によるのだと思います。


猫が地震を予知できる理由とは?

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こういった行動を起こす理由は、本能や電磁波からの予知だと言われており、さらに詳しい推測もあります。

◆猫の地震予知に関する3つの可能性

猫が地震予知できる理由として、以下の3つの可能性が考えられます。

・人間や人間が作った計器では感知できない様な些細な揺れ、地下深い部分から始まる地震の揺れを猫が感知し予知している可能性
・地震による岩盤の割れ目から発生する静電気を感じて予知している可能性
・地震の発生による磁場の変化を感じて予知している可能性

いつもとは違う何かを予知して、落ち着きがなくうろうろしたり、鳴いて異常を知らせたり、危険を悟って逃げようとする行動を起こしているのかもしれません。

◆事前に地震に備えることが大切

もしこれまでの地震を経験している方で猫に異変を感じたことがある方は、猫が同じ様な異常行動をした際には地震を警戒してもいいかもしれません。

絶対に地震が来ると断定は出来ないですが、「もし今地震が来たらこうしよう」と考えることは大事だと思います。


地震が起きた時の様々な対処法は?

いくら飼い猫が地震を予知出来たとしても、何ヶ月も前からぴったり予測するわけではありません。地震はある日突然起きてしまうものです。人間も慌てますが猫もとても動揺していると思います。

この項目では、地震が起きた時の対処法について考えていきましょう。

◆猫がひどく動揺(パニック)している場合

地震の大きさに関係なく、地震が来た時の猫は大抵動揺しています。人間にとっては「これぐらいだったら大丈夫」も、猫には分からないのですから当然です。

飼い猫が動揺しているときは、安心できる環境を整えてあげましょう。
具体的には、優しい声で名前を呼んだり、「大丈夫だよ」と言ってあげたり、不安そうにすり寄って来たら優しく撫でてあげましょう。

ただし、警戒した様子の場合は、無理に撫でようとせずそっとしておいてあげましょう。家のどこかに隠れている場合も、猫が自分で大丈夫そうだなと判断するまでそっとしておきましょう。

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◆フードを食べなくなった場合

猫の中には、地震のショックで食欲がなくなってしまう子もいます。

病気などをしていない健康な猫の場合は、1日や2日は食べずとも大丈夫と言われているため、猫の気持ちが落ち着くまで待ちましょう。いつもの場所にフードを置いておくと、いつのまにか食べてくれるかもしれません。

食べなかったフードは衛生のために処分して、少し食べている様子が見られたら水分の補給も出来る缶詰などをあげましょう。

2日を経過しても食欲が戻らない時は、動物病院を受診しましょう。

◆水不足への対処法

大きな地震では、断水もよく起こります。猫用の水を買い置きしている場合は大丈夫ですが、水道水を与えている場合は断水が起こると困りますよね。

そこで、人間のミネラルウォーターを与えることになるのですが、硬水のミネラルウォーターはカルシウムとマグネシウムが多く、結石になる場合があります。
どうしても猫にあげる水がミネラルウォーターしかない場合は、軟水のものをあげてください。

軟水と硬水の見分け方ですが、ペットボトルの硬度の表示を見ると分かりやすいです。一般的には硬度が100mg/L以下だと軟水、301mg/L以上が硬水と言われています。日本の水は軟水が多いと言われています。

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◆地震で怪我をした時の対処法

地震が起きた時、落下物にぶつかったり、驚いて走ったり暴れてしまって怪我をしてしまう猫ちゃんもいます。

出血していた場合は、ガーゼなど清潔な布で圧迫して止血し、体の汚れは水で洗い流してケージなどに入れて安静にさせましょう。
また、骨折している恐れがある場合は、ケージに入れて安静にさせそっとしておきます。

通院ができる状態になったら、すぐに病院を受診しましょう。

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猫の飼い主が地震に備えてやるべき対策は?

突然やってくる地震ですが、大きな地震を経験する人も増え、地震対策をしている方も多いかと思います。

人間にとっての地震対策もたくさんありますが、飼い猫のために出来る地震対策もありますので、この項目では猫のための地震対策について見ていきましょう。

◆大きな家具の転倒対策をする

人間にとっても地震で脅威となるのが、家具の転倒や落下物です。猫にとっては人間よりさらに家具が大きな物となるので、家具の転倒を防止するのは大事です。

タンスなどの家具の転倒を防止するには、L字金具で家具と壁をネジで固定する方法、つっぱり棒で家具と天井を固定する方法、ベルトやチェーンで家具と壁を固定する方法などがあります。

壁や天井に穴を開ける必要があるL金具とベルトなどは、賃貸の家に住む方には難しいですが、ご自身の家に住んでいる方にはとても効果の大きい方法なのでおすすめです。

賃貸の家に住む方におすすめなのは、つっぱり棒など伸縮する器具を設置する方法です。中でも家具転倒防止用に作られている物が強力です。

また、よく見かけるポールタイプの他にも、ジャッキ型のタイプもあります。家具と天井の接する面が大きいので、より頑丈に固定することが可能です。

◆小さな物の転倒対策をする

小さな物の転倒対策には、ストッパーや粘着マットなどを用いるといいでしょう。

粘着マットは家電などの転倒防止に便利です。ジェルのような素材の物では、そのままテレビの裏に貼り付けるだけで全方向の揺れを軽減してくれます。

◆本・食器の落下物対策をする

次に落下物の対策も大切です。地震が起きた時に落ちてきやすい物として、本と食器があります。本も分厚い物だと猫にとって凶器となり、食器は落下すると割れるので、怪我の原因となってしまいます。

本棚の場合は、棚の下にストッパーをつけることで、壁側に棚を傾かせることができます。これにより本が外に飛び出しにくくなります。
さらに落下防止のテープを用いることで、本が落下するのを防ぐことができます。これは、図書館などでも用いられている方法だそうです。

手軽な方法だと、本棚の内側にヒートンを付け、紐をつけることで落下を防ぐこともできます。

食器棚の場合も本と同じ対策が有効です。その他には、食器の下に滑り止めマットを敷いたり、扉が付いている食器棚の場合は扉が開かないように紐を結ぶだけでも、地震の際に食器が落ちるのを防止できます。

◆キャットタワーの転倒対策をする

室内飼いの人などは、キャットタワーを置いている場合も多いかと思います。低めのキャットタワーの場合は、タワーの下に滑り止めや耐震マットを引いておきましょう。

これからキャットタワーを導入される方は、天井と突っ張れるタイプのキャットタワーだと地震の際も安心です。ただ、日々猫が激しく登り降りすると徐々にずれていくこともあるので、こまめなチェックが必要です。

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◆猫の良くいるスペースには棚などを設置しない

地震の大きさによっては、対策をしていても落下物や転倒が完全に防げるわけではありません。そのため、猫がよくいるスペースには棚などを配置しないように心がけましょう。

例えば、猫トイレ、ご飯置き場、猫ベッドなどの上には重いものや危ないものを置かず、安全な場所に配置しましょう。

◆緊急時に備える対策

地震が起きてしまってから必要となる愛猫用のグッズは、あらかじめ備えておきましょう。

避難時に必要となるのが猫用キャリーバッグです。どこかに避難する場合、持ち運びやすくしっかりとした作りのキャリーを用意しておくと安心です。

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避難場所では普段の猫用トイレではなく、キャリーの中で用を足すことになると思います。そのため、ペットシーツとゴミ袋、できれば持ち運びが楽な簡易トイレなども用意しておきましょう。

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フードや飲み水も緊急時のために備えておきましょう。特に医療用食など限られたフードしか食べられない猫ちゃんの場合は、緊急時に向けて少し多めにフードを買っておくと安心です。

フードは消費期限だけでなく、保管状態にも気をつけましょう。高温多湿な場所に保管していると、封を開けていなくても傷みやすくなる場合があります。

飲み水は対処法の項目でお伝えした通り、軟水であれば人間用のミネラルウォーターを緊急時に与えることができるそうです。

ただし、人間用の飲み水の確保も難しい場合や、猫が怖がって水分を摂りたがらないこともあるでしょう。そういった場合には、水分の多く含まれたフードを用意しておくと安心です。

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yurie

yurie

兵庫県出身。イラストレーター。猫のオリジナルキャラクター「ネコぱん」を描き、作家として活動しています。愛猫は6歳の雄猫プーアル。猫とは思えない直球な愛情表現で毎日べったり。お腹を上に向けてガニ股で寝る姿には毎度笑わされています。


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