【掲載:2019.01.09 更新:2024.05.31】
猫が病院を嫌がる理由
いざ、猫を病院に連れて行こう!と思ったとき、いつの間にかどこかに身を隠し、見つかるまい…とじっとしている猫ちゃんも多いでしょう。
重い病気でない限り、頻繁に病院に通院する機会は少ないはずなのに、なぜこんなにも猫は病院を嫌がるのでしょう。
以下のようなことが、猫にとってストレスのようです。
「猫は家に付く」という言葉があるように、猫は慣れ親しんだ場所を離れるとストレスを感じる場合がほとんどです。
初めて家に迎え入れた時や、引っ越しをした時など、猫が新しい空間に馴れるのに時間がかかった、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
頻繁に病院通いをしていない猫であれば、病院は猫にとって知らない環境となります。見知らぬ場所は怖くてストレスを感じてしまうのでしょう。
病院そのものはもちろん、病院に行くまでの道中で猫が感じる五感も、猫にとって未知のものとなります。
特に動物病院では、他の猫や犬、小動物などの他の動物の鳴き声やにおいもします。こちらもストレスとなりそうですよね。
過去に病院の治療で痛い思いをした場合には、問答無用で病院を嫌がります。
キャリーバッグを出しただけでも過去の嫌な思い出が呼び起され、逃げていく猫もいるでしょう。
慣れている子であれば連れて行く過程で苦労をすることは無くても、病院に一歩足を踏み入れた瞬間に鳴き出してしまう子も。
猫は慣れない環境だと、すぐに不安を覚えてしまいます。その状況で痛かったり怖かったりした記憶が蘇ってしまえば、病院を嫌がるようになってしまうのは仕方のないことだとも言えるでしょう。
病院に連れて行くことが確実になれば、猫も何かしらの不調を感じていることでしょう。そんな中で、いつもとは様子が違う飼い主さんを見てしまうと、猫自身も不安になってしまうのは当然です。
常に人とのコミュニケーションを欠かさない猫にとって、飼い主さんの不安や心配そうな態度は、不安を煽ってしまうだけなので気をつけましょう。
病院を嫌がる猫のストレス軽減法7選!
病院に連れて行くことが猫のストレスになってしまわないように、極力ストレスを軽減してあげる努力が飼い主さんには必要になってきます。
そこで、以下の7つのポイントに気を付けてみてください。
病院に行く時にのみキャリーバッグを出すようにしていると、キャリーバッグを出そうとしている状態を見ただけで逃げてしまうようになります。
普段からお部屋にキャリーバッグを設置して寝床として使ってもらうことで、キャリーバッグに慣れてもらいましょう。
警戒してなかなか使用してくれない場合は、中におやつを置いたり入った際におやつをあげたりしてみてはいかがでしょうか。
さまざまな種類の商品が販売されていますが、一番のおすすめはハードタイプのキャリーバッグです。
正面の他、上部にも扉が付いているものを選ぶと、猫が怖がって出てこない場合でもキャリーバッグに入ったまま診察が行えます。
また、自動車を持っていない飼い主さんはリュックタイプのキャリーバッグを選ぶと、徒歩や自転車での移動もしやすいでしょう。
家から動物病院への移動タイミングは、緊急の場合を除いて猫がリラックスしている状態の時にしましょう。
興奮している状態では、キャリーバッグに入ってもらうだけでも一苦労です。
また、興奮している猫を外に連れ出すと、それだけでもかなりのストレスとなってしまいます。
食後しばらく経ってからや、ひと眠りした後など飼い主さんから見た飼い猫のリラックスしている時間を見つけてみてください。
どうしても暴れる、興奮が収まらないなどの状態のときは、洗濯ネットに猫を入れてあげてください。
猫は元々狭い場所を好みます。洗濯ネットは猫の身体を包んでくれる役割を果たし、安心感して落ち着くこともあるそうです。最近では洗濯ネットに猫を入れたまま、診察をする病院も増えてきています。
そのため、洗濯ネットに猫を入れて、その上でキャリーバッグに入れて病院に行くことをお勧めいたします。
病院に連れて行くことが決まった際には、猫の不安を煽らないように、普段通りの接し方をしてあげましょう。そうすることによって、猫は安心した気持ちのまま病院へ行くことが出来ます。
例え何かを察して嫌がる素振りを見せたとしても、怒ることはせず、優しい気持ちで向き合ってあげてくださいね。
病院の待合室には、他の猫や犬などが沢山来院している場合もあります。他の猫や犬の存在を強く感じてしまえば、多大なストレスを感じてしまうことは否めません。
そのため、出来るだけストレスを軽減させてあげるためにも、キャリーバッグを覆えるタオルなどを用意しておきましょう。待っている時間は目隠しをし、優しく名前を呼ぶなどして、安心させてあげるのがポイントです。
電車やバスなどの他人がいる公共交通機関を使用する場合も、目隠しをしてあげるとよいでしょう。
恐怖や不安に駆られ、病院内でパニックになってしまう子も居ることでしょう。
そんなときこそ飼い主さんは落ち着いて、しっかりと話しかけてあげるようにしてください。猫にとって飼い主さんこそ唯一の味方であり、不安を軽減させてあげることの出来る要であるからです。
キャリーバッグを開けて撫でてあげたいところですが、逃げ出してしまうこともあるので、病院内では開けないようにしてください。
診察で呼ばれた際に、診察台に猫を乗せて診察を始める病院がほとんどだと思います。そのときに、なるべく飼い主さんは猫から見える位置に居るようにしてあげてください。
もちろん診察の邪魔になってはいけませんので、出来る限りで大丈夫です。
そして診察中も猫に声をかけて、安心させてあげてくださいね。
猫におすすめの動物病院の条件は?
猫を病院に連れて行く際に、連れて行く動物病院をしっかりと選ぶこともとても大切です。
◆動物病院も事前の下調べが大切
動物病院は自由診療となりますので、病院によって価格設定もまちまちです。ある程度の知識を持っていないと、高額な医療費を請求されることもあれば、低価格で雑な対応をされてしまったなどの声が飼い主さんから上がってくるのも事実です。
いくら猫と言え、かけがえのない命であり、大切な家族なので、信頼出来る病院に預けることが一番。
かかりつけの病院があるのでしたら、そこに通うことが一番良いですが、初めての受診の場合には、しっかりと病院の評判を確認してから来院しましょう。
◆動物病院を選ぶ時のポイント
こんな病院だったら安心出来る、というポイントをいくつか挙げさせていただきます。
・猫専用の診察室や待合室がある
新しい環境が苦手な猫にとって、病院に知らない動物がいる環境はかなりのストレスになります。特に犬などの鳴き声を気にする猫は多いでしょう。
現在では、犬などの他の動物とは別に、猫専用の診察室や待合室を設けている病院もあります。
・口コミでの評判が良い
今はネットである程度、病院の口コミなどを探すことが出来ます。病院を探す際には事前にネットで情報を集め、信頼出来る獣医師が居るかの確認をしておきましょう。
良い口コミの多い病院であればあるほど、「ここであれば安心して預けられる」という気持ちの後押しにもなってくれるはずです。
・価格設定や費用を事前提示してもらえる
保険が利かないこともある動物の診察代は、重い症状であればあるほど、いくらぐらいの金額を請求されるか飼い主さんには見当もつかないはずです。
体調ももちろん、金銭面が気になってしまうのは仕方がないことなので、事前に確認しておきましょう。
その際に「わかりません」「診察してからじゃないと答えられません」などの返答があるような病院であれば、受診するのを止めておいてください。
金額が明確でなくとも、飼い主さんの心配を察知してある程度のおおよその金額を提示してくれないような病院は、大切な命を預けることは出来ませんよね。
・飼い主さんに分かるように説明してくれる
病院に行って診察してもらう際に、飼い主さんにも分かりやすい言葉で症状を説明してくれる獣医さんは、信頼出来ます。
専門用語をやたら使ったり、知識が豊富でなく「わからない」などと返答したりする獣医さんは、動物を物として見ている可能性も高いです。
「命を守ってあげたい」と思ってくれるような獣医さんに、大切な愛猫は預けたいと思うのは当然のことですよね。
病院嫌いな猫のストレス軽減グッズ
別売りのハードキャリー用の目隠しカバーです。
病院の待合室や公共交通機関では、キャリーにかけて覆ってあげることで猫のストレス軽減になるでしょう。
メーカー | コジマ | 原産国 | 中国 | 材質・成分・素材など | ポリエステル |
洗濯ネットの代わりに使える猫ちゃん用ネットです。
チャックではなく巾着形式の入り口のため、閉じる時に毛を巻き込みません。
メーカー | コジマ | 原産国 | 中国 | 材質・成分・素材など | ポリエステル100% | サイズ | W57×H37cm |
猫が落ち着くフェロモンスプレー。
病院に行く前に、キャリーの中やタオルなどにスプレーしておくだけ。直接猫にスプレーはしないでください。
メーカー | セバジャパン | 材質・成分・素材など | 猫フェイシャルフェロモンF3類縁化合物:10%、エタノール:90% | 備考 | 人や猫の顔・体に直接スプレーしないでください。 |
まとめ
猫が病院を嫌がるのには、様々な理由があることが分かりました。
強制され、怖い思いをし続けてしまえば、猫はどんどん病院を嫌がるようになってしまうことでしょう。
普段からキャリーバッグに慣れさせ、病院内での猫への気遣いを怠ることがなければ、必ずストレスは軽減出来るはずです。
猫が不安なとき、猫を安心させてあげられるのは飼い主さんしか居ません。普段からコミュニケーションをとり、どんなときでも猫にとって絶対の味方でいてあげてくださいね。
– おすすめ記事 –
・【猫裏技】猫ちゃんと動物病院へ行くのがとっても楽になる「ちょっとした」技をご紹介します |
・猫と病院。連れていく前に確認すること、持ち物、動物病院の選び方 |
・キャリーバッグを嫌がる猫の対策!上手な入れ方・おすすめのキャリーバッグ6選をご紹介 |
・猫のストレスサイン8つ!ストレスが原因でなる病気とストレス解消法は? |