マンチカンの特徴は?
マンチカンの名前は、児童文学作品であるオズの魔法使いに出てくる、マンチキンという小人たちから来ていると言われています。
マンチカンの特徴は、次のようなものがあげられます。
◆マンチカンの短足
マンチカンといえば、何と言ってもその短足がいちばんの特徴です。
・子猫のようにかわいらしい短足姿
マンチカンはその短足な姿から、大人になってもまるで子猫のようなかわいらしさを持っています。
前足も後ろ足も短いのですが、特に前足のほうが短めです。また、短足のマンチカンは、体長と同じくらいの尻尾を持ちますので、とても目立ちます。
しかし、全てのマンチカンが短足なわけではなく、短い足を持つものは、マンチカン全体の20%~30%とされています。
・自然発生的に現れた優性突然変異
マンチカンの足の短さは、当初は病気の影響や障害ではないかと思われていました。
その後マンチカンの短い足は突然変異によるものであり、健康上に大きな問題はないと結論が出されました。
ただし、遺伝的な疾患である骨軟骨異形成を抱えていることは事実なので、関節の病気が発生する可能性は高めだと言われています。
・マンチカンの3種類の足の長さ
マンチカンの足は、中ぐらいの長さ、他の猫と変わらない長さと、3種類の足の長さがいます。
マンチカンの足の長さの種類は、短い方から「ラグハガー」「スーパーショート」「スタンダード」となっています。
足の長さが違っても、マンチカンであることに変わりはなく、足の長さ以外の大きな違いはありません。
・短足でも活発に運動する猫種
足が短いマンチカンでも、運動能力については他の猫と劣っているところはありません。
物理的に高いところに登れない、ジャンプできる高さが低いなどは仕方ありませんが、走ると以外にもとても速く、活発に動き回ります。
おもちゃにもよく反応し、猫同士でも追いかけっこなどをしてよく遊びます。
◆マンチカンは見た目が多彩
マンチカンのもうひとつの特徴としては、様々な毛色と模様があり、目の色も全てのものがいて、長毛も短毛も認められているということです。
これは遺伝子疾患のリスクを減らすために、他の猫種との異種交配が行われてきた経緯があるという理由があげられます。
色々な見た目を持つマンチカンがいることも人気のある特徴ですが、異種交配によってより健康な体を持つマンチカンが多いと言えるでしょう。
◆マンチカンの体型
マンチカンの体型は、筋肉質で引き締まった体を持つ小型のセミコビーですが、セミフォーリンに分類されていることもあります。
成猫のオスは3.0kg~4.5kgほどで、メスはさらに小さめの体をしています。
体高が世界一小さな猫として、2014年にギネスブックに登録されたマンチカンは、体高13.6cmであったということです。
マンチカンはしっかりした体つきになりますが、太りやすい傾向もありますので、食事の管理や適度な運動が大切です。
マンチカンの歴史は?
マンチカンの基礎となったと見られる短足の猫は、1940年代にイギリスやロシア、アメリカで発見されていました。
1980年代にアメリカで発見され、保護されたメス猫から産まれた子猫の半数が短足で、この子猫たちから繁殖が始まったのがマンチカンです。
ブリーダーのもとで繁殖が行われ、ニューヨークで1990年代に開かれたキャットショーで育種されたマンチカンが初めて展示された時には、その短足の姿から、免疫力の弱さや遺伝子疾患の可能性が指摘されました。
マンチカンの短足は遺伝子の突然変異によるとされていて、健康上の問題はないとされた後も、各地で発見された短足の猫たちとの繁殖が続けられ、近親交配の危険性が低下しました。
1995年には、国際的な血統登録団体のTICA(The International Cat Association)から新しい猫種として認定されています。
マンチカンの性格は?
マンチカンは人懐こく、明るく、遊ぶことが大好きで、とても活動的です。
他の生き物にも友好的で好奇心旺盛なので、飼い主さんはもちろんですが、他の家族の大人でも子供でも、一緒に飼っているペットとも良い関係を作れます。
子猫の頃は甘えん坊なところもありますが、大人になると1匹で留守番するのも問題ありません。
臆病な性格も持ち合わせているため、慣れるまでは慎重に相手をしてあげましょう。
マンチカンの迎え方、値段は?
マンチカンの迎え方は、ペットショップで購入する、ブリーダーさんから譲り受ける、さらに保護されたマンチカンの里親になるという方法があります。
◆ペットショップでの一般的なマンチカンの値段
マンチカンの値段は、短足と普通の足長のものとで違いがあり、短足のほうが値段は高くなっています。
足長のマンチカンの値段 5万~20万
ブリーダーさんから譲り受けるよりは、多少高めの値段となることが多いでしょう。また、珍しい毛色や人気の模様などの場合にも高くなります。
マンチカンは、他の純血種との交配で生まれたものはTICA(The International Cat Association)では認められていません。マンチカン同士か、雑種の猫との交配が認められています。
さらに、短足同士のマンチカンの交配も、遺伝疾患を防ぐために認められていません。
ペットの専門店コジマでの参考価格は、15万円~40万円程度となっているようです(2019年12月現在)。
◆ブリーダーでのマンチカンの値段
ブリーダーの場合でも短足と普通の足長のマンチカンとで値段に違いがあり、短足のほうが値段は高くなっています。
足長のマンチカンの値段 5万~15万
血統の良い、キャットショーでチャンピオンとなったマンチカンの子猫であれば、さらに金額が上がります。
また、大人の猫よりも子猫のほうが値段は高めとなります。
◆マンチカンの子猫と出会うには…
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◆マンチカンの里親になる
マンチカンが迷い猫や保護猫となっていて、里親募集されていれば、譲渡会などで見に行き、手続きをすることで飼うことができます。
保護猫などの里親になれば、マンチカンの生体代はかからない場合がほとんどです。
ただし、不妊手術代やワクチン代、その他病院代などは払う必要があるでしょう。里親募集をしている団体によって金額は違いますので、問い合わせしてみてください。
マンチカンの飼い方、注意点は?
マンチカンを飼う上で注意することには、どのような点があるでしょうか。
◆運動できる場所を作る
マンチカンは、足の短いものでも運動能力は他の猫と変わりません。特に、マンチカンによってはとても速く走るので、動けるスペースが広いといいですね。
マンチカンは足が短くても、胴が極端に長いというわけではないので、脊椎にはあまり問題が起こらないと考えられています。
ジャンプしたり、柱を登ったりするのも問題ありませんが、短足なタイプには、キャットタワーは低めのものを用意してあげた方が良いでしょう。
高い場所には階段やスロープを作り、高齢になった時には特に足や体に負担がかからないようにしてあげてください。
◆定期的に健康診断に行く
マンチカンは、異種交配がされてきたので、比較的健康な猫種であると言われています。
ただし、マンチカンは軟骨形成不全にかかりやすいと言われています。
軟骨形成不全とは、原因ははっきりとしていませんが、骨格が正常に発育しないために、身長や体長が小さいままで成長していく病気です。
また、アニコム損保が公表している「家庭どうぶつ白書2017」によると、マンチカンの寿命は11.2歳と一般的な猫の寿命よりも少し短めな傾向があるということです。
定期的に健康診断に連れて行き、異常がないかを診察してもらって、予防接種をしっかり受けさせるようにしてください。
参考)家庭どうぶつ白書2017
◆肥満に気をつける
マンチカンは基本的にはスリムな猫ですが、太りやすい一面もあります。
肥満になると、糖尿病になる可能性があるほか、足腰にかかる負担が増えるので、椎間板ヘルニアを発症する確率もあがります。
特に足が短いタイプのマンチカンは、普通の足の長さを持つマンチカンに比べて、ヘルニアになりやすいと考えられます。
普段から運動ができる環境を作る必要がありますが、キャットタワーなどは低めにして足腰に負担をかけないようにしましょう。また、走れるような広さのある空間と、猫じゃらしなどのおもちゃで遊べるような環境を作ってあげてください。
普段のフードは適切な量を与えるようにして、体重の確認をこまめに行ってください。
◆被毛の手入れをする
マンチカンには長毛もいますので、定期的にブラッシングをしてあげましょう。一方短毛種は被毛の様子を見て、お手入れをしてあげてください。
短足のマンチカンは、うまくグルーミングができない場合もありますので、飼い主さんは体をよく見て汚れがないかを確認してあげてくださいね。
マンチカンについてのまとめ
マンチカンはそのかわいらしい見た目から、とても人気のある猫です。
マンチカンは短足が特徴的な猫ですが、全てが短足なわけではなく、普通の足の長さや少し短い程度のものもいます。
足が短いものも、少し短いものから普通の長さのものまで、運動能力に大きな違いはなく、異なるのは足の長さだけです。
ただし、足の短いものは、普通の猫よりも足腰に負担がかかりやすく、高いところから飛び降りたりするのは得意ではないため、高いキャットタワーを使わないなどの配慮が必要です。
マンチカンは、ペットショップやブリーダーさんからも手に入れることができますが、保護猫を見つけて里親になるという方法もあります。
短足のいるマンチカンといっても、足の長さから、毛の長さ、毛色や模様、そして性格など、一匹一匹に個性があります。
マンチカンの個性を大切にして、大切に暮らしてあげてくださいね。
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