- 1.ノルウェージャンフォレストキャットの寿命は何年?
- 2.ノルウェージャンフォレストキャットの代表的な病気にはどんなものがある?
- 3.ノルウェージャンフォレストキャットの健康面で特に注意したいポイント4個
- 4.まとめ
2-1.ゴージャスな被毛が起因する「毛球症」
2-2.心臓の病気「肥大型心筋症」
2-3.厚手のモフモフが「熱中症」のリスクを生む
2-4.「糖尿病」にかかりやすいノルウェージャンフォレストキャット
3-1.その①:食事についての知識を持つ
3-2.その②:運動不足は健康の大敵。肥満に気をつける
3-3.その③:季節に合わせた温度調整で過ごしやすい環境にする
3-4.その④:被毛のケアは怠らない
ノルウェージャンフォレストキャットの寿命は何年?
ノルウェージャンフォレストキャットは、頼りがいのありそうな巨大な体が特徴的です。
寒い自然を乗り越えるために発達した厚い被毛で体全体が覆われていて、まるで防寒着のようにフワフワしているのも魅力のひとつ。筋肉質でたくましい風貌で、寿命も長そうに感じますよね。
「寿命はどのくらい?」とはあまり考えたくないかもしれませんが、愛しているからこそ、前もって知っておきたい情報と言えるでしょう。
ノルウェージャンフォレストキャットの飼育環境は多種多様です。100匹いれば、100パターンあるかと思います。それに、そもそも持っている体質や性格も寿命と関係してきます。
そんな個体差は当然のようにあるので正確なことは言えませんが、11~14年ほどがノルウェージャンフォレストキャットの平均寿命と考えられています。
「だいたい15歳くらいまで生きる」というのが猫全体の平均値。つまり、ちょっとばかり短命であると言えるかもしれませんね…。
しかし、“平均”ということは、それよりも長く生きるケースもあれば、短いケースもあるということ。「個体差だから…」と諦めるのではなく、健康的に幸せに生きてもらうために「飼い主がしてあげられること」を意識してお世話したいものです。
飼い主さんの心がけ次第では、大幅に寿命を伸ばすこともできるかもしれません。
ノルウェージャンフォレストキャットの代表的な病気にはどんなものがある?
ノルウェージャンフォレストキャットには、「かかりやすい病気」がいくつかあります。予防次第で防げるものもあれば、遺伝的に発症しやすいものも。
どんな病気にかかりやすいかを予備知識として覚えておくのも、とても大切なことです。
◆ゴージャスな被毛が起因する「毛球症」
ノルウェージャンフォレストキャットの被毛はとてもゴージャスな雰囲気を醸し出しています。しかし、そんな魅力が「毛球症」を引き起こしてしまうかもしれません。
・抜け毛を飲み込んでしまう
猫は、自分の毛をペロペロと舐めるグルーミングによって、身だしなみを整える性質があります。
グルーミングには、「体を綺麗にしたい」というほか、「体温を調節している」「緊張を和らげている」「不安を取り除いている」といういくつかの意味があり、猫にとっては日常的な行動です。
ノルウェージャンフォレストキャットは毛が長いので、グルーミングのとき、抜け毛を飲み込んでしまいがちです。その量が多いほど、猫のお腹のなかで「毛玉」となって溜まるので、それを防ぐための配慮が必要です。
・ボール状の毛玉が健康を害する
猫の口から入った抜け毛が、体内のどこかで毛玉になります。毛玉がどこにできるかによって異なりますが、消化器官内にできると「嘔吐する」「便が出ない」「お腹がパンパンに膨れる」と消化機能が失われ体調が悪くなります。
ひどくなれば、外科手術が必要になり、ノルウェージャンフォレストキャットに大きな負担がかかってしまうでしょう。
毛球症のリスクを防ぐには、こまめにブラッシングをしてあげることがポイントです。
◆心臓の病気「肥大型心筋症」
ノルウェージャンフォレストキャットの遺伝性の病気に肥大型心筋症があります。心臓の筋肉が分厚くなり、心臓のポンプ機能が正常に働かない状況です。
遺伝性の病気に関しては、予防は難しいものです。
・心臓の機能が衰える
肥大型心筋症になると、体全体へ送られるはずの血液量が減ることで、何らかの異変が表れます。呼吸がハアハアと苦しそう、運動後に疲労しているなど、呼吸しづらい様子が見られるでしょう。
呼吸困難になったときには、早期に病院へ行って適切な処置をしなければなりません。
また、さらに症状が進み血栓ができると、突然の麻痺症状が見られるケースもあります。失神することもあるので、いつもと違った行動や様子が気になったら、なるべく早く獣医師に相談すべきです。
・症状によって治療する
レントゲンや心電図、超音波により、「血流がどのくらいか」「不整脈が出ていないか」「血液の数値がどのくらいか」などが検査されます。それに応じて、薬やストレス管理などが行われます。
遺伝性なので予防法はなく、飼い主さんが早期発見するしかないでしょう。
◆厚手のモフモフが「熱中症」のリスクを生む
モフモフの厚い被毛で寒さへの耐性が強いノルウェージャンフォレストキャット。逆に、暑い時期には分厚い被毛が熱中症のリスクを生んでしまうようです。
・汗をかきにくい猫
「暑い」と感じたとき、人間は汗をかいて体全体から暑さを放出しています。でも、猫は「汗をかける場所」がごくわずか。そのため、なかなか暑さを放出できない体質なのです。
こんなとき、猫は体を自分で舐めて暑さをやわらげるのですが、体が大きなノルウェージャンフォレストキャットはそれも一苦労でしょう。そのため、室内でも熱中症にかかりやすい傾向にあります。
苦しそうな呼吸や嘔吐、下痢症状が見られます。ひどくなるとグッタリして明らかな異変が出ます。
・熱中症にならないための対策
ノルウェージャンフォレストキャットが不快な暑さを感じないように、室内は冷房でヒンヤリさせましょう。
また、モフモフの被毛に熱がこもりやすいので、頻繁にブラッシングをしてあげるのも対策のひとつです。
◆「糖尿病」にかかりやすいノルウェージャンフォレストキャット
糖尿病が頻発する猫種として、ノルウェージャンフォレストキャットの名前がよくあがります。一般的な猫よりも数倍も発症率が高いと言われています。
・糖尿病の症状とは?
インスリンと言うホルモンが正常に働かないため、血糖が増える病気が糖尿病です。多飲多尿が初期症状として見られるでしょう。
また、症状が進むと、「歩き方が変」「痩せる」「嘔吐や下痢」「意識もうろうとする」など、いつもとは違った様子が出てくるかと思います。
最終的には腎臓への影響が強まり、肝臓の疾患が合併症として現れます。それが大きなダメージとなり命を落とす原因になることもあるようです。
・肥満で糖尿病を引き起こしやすい
肥満は、糖尿病を引き起こしやすいと言われています。
たくさん食べるのに運動しないと、猫の体は太ります。ノルウェージャンフォレストキャットは大型猫なので、食べる量も当然多いです。
食べる量は変わらないのに運動量が減ると、「運動しない=カロリーが消費できない」で肥満になりやすいです。
ノルウェージャンフォレストキャットの健康面で特に注意したいポイント4個
ノルウェージャンフォレストキャットは自分で健康管理ができないので、飼い主さんが管理しなければいけません。
長く一緒に楽しい時間を過ごすため、特に注意したい健康対策について知っておきましょう。
◆その①:食事についての知識を持つ
ノルウェージャンフォレストキャットにとって、健やかな体づくりのために「食事」は欠かせません。まず、気をつけたいのが食事内容です。
大型のノルウェージャンフォレストキャットは成長期が長い猫種です。数年かけて成猫へ変化するので、成長期に必要な栄養素を含んだフードを与えましょう。
子猫期には、
・骨格や筋肉をつくる
・内臓が発達する
・美しい被毛が生える
・強い皮膚に鍛える
など、体ができあがっていきます。
特に、ノルウェージャンフォレストキャットのような大きな猫は、生後1年間の成長スピードが早いです。この時期に、体を作り出す栄養素が足りなければ、未発達で弱い体質になるリスクもあります。
単に食べさせればよいと考えずに、子猫の成長期を支えるバランスの良い栄養分が含まれた「良質なフード」を選んであげましょう。
また、子猫期はもちろん、成猫期になっても注意したいのは「体の大きさに合わせた食事分量」です。忙しいときには、なんとなく目分量で「このくらいでいいかな」とあげることがあるかもしれません。
でも、当然のことですが「多すぎれば肥満」「少なすぎれば栄養失調」のリスクが出てきます。
肥満になると、体重が重く関節への負担が増えてしまいます。栄養が足りないと、脱毛したり、元気がなくなったりと、良い事はありませんよね。
理想体重を維持し、健康でいられるように、1日の摂取すべきカロリーを確認してあげてくださいね。
◆その②:運動不足は健康の大敵。肥満に気をつける
ノルウェージャンフォレストキャットは、大型の猫です。ただ、大きければいいということではありません。
適度な筋肉量でたくましければ肥満ではありませんが、なかには運動不足により脂肪が増えて「太っている」という状態のこともあります。
そもそも食べたい欲求は強いので食事量は多めですが、運動しなければ肥満へと直結するでしょう。
関節の周りに適度な筋肉がついている体型だと、しなやかでスムーズな動きをしますが、脂肪ばかりだと動きづらくなるでしょう。関節に大きな負担がかかり、「動くのがつらい」という状態になり悪循環です。
キャットタワーを設置したり、家具の配置に工夫したりと、ノルウェージャンフォレストキャットが室内でも適度に運動できるような環境づくりをしてあげてくださいね。
また、標準的な体重よりオーバーしていればもちろん太っているかと思いますが、体高や体長、筋肉量とのバランスも重要です。ときどき体重をチェックしましょう。
◆その③:季節に合わせた温度調整で過ごしやすい環境にする
前述しましたが、ノルウェージャンフォレストキャットは暑さに弱い猫種です。「窓を開けているから大丈夫」「扇風機の風が涼しいから」と、人間を基準にして温度管理するのはよくありません。
室内の気温を28度程度に保ち、「寒すぎず、暑すぎず」の快適な状態にしましょう。部屋の空間の広さや日あたりで室温は変わるので、エアコンの設定温度ではなく、温度計を常備して「室温」をチェックするようにしましょう。
また、冬には暖房の効き過ぎに注意した方がいいでしょう。防寒着の役割を果たしているモフモフの被毛のおかげで、ノルウェージャンフォレストキャットは人間より「暑い」と感じやすい体質です。
暑すぎて具合が悪くなるケースもあるので、温度管理と脱水症状に注意してあげてくださいね。
◆その④:被毛のケアは怠らない
被毛にボリューム感があると、気品があって美しいノルウェージャンフォレストキャットです。でも、モフモフした被毛のなかに抜け毛が溜まると、毛球症や熱中症を引き起こすかもしれません。
蒸れて皮膚のトラブルの原因にもなるので、適切なタイミングでブラッシングしてあげましょう。
まとめ
大柄で健康そうに見えるノルウェージャンフォレストキャットも、「大きな体」「分厚い被毛」の管理状態が悪いと、不健康で寿命にも影響が出ます。今回お伝えした平均寿命は、おおよその目安でしかありません。
平均寿命よりも長生きしてもらいたいのであれば、飼い主さんの献身的なサポートがかなり重要です。ノルウェージャンフォレストキャットとのかけがえのない幸せな時間が続くようにするため、日々の健康管理を意識したうえで、楽しい暮らしをしてくださいね。
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