1.日本の猫島
1-1.田代島(宮城県)
1-2.式根島(東京都)
1-3.男木島(香川県)
1-4.佐柳島(香川県)
1-5.真鍋島(岡山県)
1-6.青島(愛媛県)
1-7.相島(福岡県)
1-8.深島(大分県)
1-9.湯島(熊本県)
1-10.竹富島(沖縄県)
2.猫島に行くときの注意点
2-1.ルールを守る
2-2.船の時間を必ず確認する
3.かわいいだけでなく課題もある
3-1.島民の高齢化
3-2.生態系の破壊
4.まとめ
日本の猫島
猫島に明確な定期はありませんが、住民よりも生息する猫たちの数が、はるかに上回っている島を「猫島」と呼ぶことが多いようです。
その中でも話題に上がることの多い、有名な猫島をいくつか紹介していきたいと思います。
◆田代島(宮城県)
猫島という言葉が定着する先駆けとなったのが、宮城県の石巻市に属する「田代島(たしろしま)」です。
人口が60人前後なのに対し、猫たちが130匹前後暮らしている島と言われています。
元々田代島では、ネズミを駆除する猫を島民が大事にしており、島の中心には漁業の守護神となる猫神様を祀った猫神社があることなどから、メディアなどで「猫の楽園」として紹介されるようになりました。
このようなことからも猫の天敵となる犬の持ち込みが禁止されており、猫が穏やかに暮らせる猫島であると言えるでしょう。
一般的に石巻駅からバスとフェリーを使って、アクセス可能となっています。
◆式根島(東京都)
東京都に存在する唯一の猫島と言われているのが、伊豆諸島を構成する島の一つである「式根島(しきねじま)」です。
島へのアクセスは大型客船やジェット船、飛行機などを選べるので、行き方に選択肢があるのも嬉しいですよね。
島内では自電車での移動が可能なので、のんびりと猫を探しながら観光を楽しめます。
式根島には子どもをさらう化け猫伝説があり、一時期は島から猫が1匹も居なくなったそうですが、ネズミ退治のために猫を飼い、化け猫が出ないように祈願するために「大王神社」と呼ばれる神社で猫神様を祀ったそうです。
猫の生息数がものすごく多いわけではありませんが、これらのことから猫島と呼ばれる所以となったのかもしれませんよね。
住所は東京都に属していますが、自然が豊かな島となるので、気軽に猫に会いに行くことのできる猫島となります。
東京・竹芝港、神奈川・横浜港より大型客船「さるびあ丸」乗船
東京・竹芝港、神奈川・久里浜港、千葉・館山港より高速船「セブンアイランド結」乗船
静岡・下田港よりフェリー「あぜりあ」乗船
https://shikinejima.tokyo/access/
◆男木島(香川県)
香川県高島市からフェリーに乗ってわずか40分で到着可能なのが、瀬戸内海に浮かぶ「男木島(おぎじま)」と呼ばれる猫島です。
動物写真家である岩合光昭さんが、島の猫たちを紹介したことをきっかけに、猫島としての知名度が上がりましたが、2016年に全頭の不妊手術を行ったことにより、猫の数が激減したとも言われていました。
アートの島として知られている男木島は、写真映えするスポットが多く、カメラ好きの観光客にも人気の島となります。
◆佐柳島(香川県)
瀬戸内海に浮かぶ島の中には、まだまだ有名な猫島が存在します。
香川県仲多度郡多度津町にある「佐柳島(さなぎしま)」は、高見島を経由してのアクセスが可能な島となっています。
人口が70人程度の小さな島となりますが「飛ぶ猫が撮影できる島」としても話題となりました。
それは堤防の切れ目をジャンプして渡る、猫の写真がSNSで拡散され、飛ぶ猫を目的に観光客が多く訪れるようになったと言われています。
◆真鍋島(岡山県)
岡山県にも瀬戸内海に面する猫島があり、それが笠岡諸島に属する「真鍋島(まなべしま)」です。
この島も人口よりも猫の数が多いとされているので、海外から観光に来る方も多くいらっしゃるそうです。
真鍋島へはフェリーを利用してアクセスしますが、毎週土曜日のみ、香川県の佐柳島まで行ける便があるそうです。
1日に2つの猫島を堪能することも可能ですので、猫好きとしてはたまらない島めぐり旅ができることでしょう。
◆青島(愛媛県)
数ある猫島の中でも特殊な猫島として知られているのが、愛媛県大洲市にある「青島(あおしま)」です。
長浜港からフェリーで青島へと向かいますが、1日に2往復運航のみなので、観光の際には事前の確認が必須となります。
無人島だった青島ですが、イワシがよく獲れるとのことで漁師が移り済んだことにより、有人島となりました。
島の人口はもともと少なかったようですが、2000年を過ぎた頃から猫の頭数が上回り、2019年の時点で人口が6人に減少したのに対し、猫は230頭前後であることが確認されたようです。
観光客にとっては夢の楽園のような猫島となりますが、現状問題が山積みとなっている猫島と言えるでしょう。
◆相島(福岡県)
玄界灘に浮かぶ「相島(あいのしま)」は、福岡県糟屋郡新宮町の猫島となります。
海外でも「猫が支配している場所」や「世界6大猫スポット」として紹介されたこともあり、島民とのんびり暮らす猫たちの姿が、海外の方には新鮮に映ったのかもしれません。
新宮漁港渡船場から船を利用して17分程度で到着する島ですが、島の形がハート型となっており、そのようなことからも人気のある猫島となっています。
西鉄新宮駅⇒相島渡船乗船場より町営渡船「しんぐう」乗船
https://www.town.shingu.fukuoka.jp/index.cfm/60,970,284,191,html
◆深島(大分県)
大分県佐伯市にある「深島(ふかしま)」は、大分市内から約1時間半で行けるリゾート地とも呼ばれています。
青い空と海といった自然を満喫できるので、猫を見に来る観光客だけでなく、マリンスポーツを楽しみに来る方も多いそうです。
人口約20名に対して、猫は80頭前後居るそうなので、猫とのんびり戯れたい方には、ぴったりの島と言えるのではないでしょうか。
◆湯島(熊本県)
人口よりも多くの猫たちが暮らしていると言われているのが、熊本県上天草市にある「湯島(ゆしま)」です。
江樋戸港からフェリーを利用して約25分で行ける島となり、人と猫との間にとてもゆったりとした時間が流れているといった、近年注目されはじめた猫島となっています。
猫を目当てにやってくる観光客のために、猫がたくさん集まるスポットには看板を立てるなどの工夫もされているので、初めての猫島訪問にもおすすめの島と言えるでしょう。
JR三角港駅⇒江樋戸港より定期船「昭和丸/菊盛丸」乗船
https://www.city.kamiamakusa.kumamoto.jp/q/aview/406/12887.html
◆竹富島(沖縄県)
観光スポットが多く美しい海に囲まれた沖縄にも、猫島と呼ばれる島が存在しています。
その場所は「竹富島(たけとみじま)」と呼ばれる、沖縄県八重山列島にある島となり、石垣島から高速船を利用した場合、10分程度で行ける沖縄の原風景が色濃く残る島となっています。
島の中で観光客が多く集まるコンドイビーチでは、たくさんの猫たちに出会うことができるそうです。
そしてここでしか体験できない、水牛車に乗って集落を巡るツアーなどもあるので、猫も沖縄も楽しみたい方に、おすすすめの猫島と言えるのではないでしょうか。
猫島に行くときの注意点
猫好きであれば一度は訪れてみたい猫島ではありますが、猫島に行く際にはいくつか気を付けなければいけない注意点が存在します。
どのようなことに注意して、猫たちに会いに行けば良いのでしょうか。
◆ルールを守る
猫島と通称で呼ばれているそれぞれの島々には、島独自のルールが存在していることがほとんどです。
基本的なルールとして挙げられるのは「観光客が持ち込んだエサは与えない」「ゴミは持ち帰る」「エサやりは決まった場所で行う」などです。
島民の方々は猫と共存して生活していますので、掲げられたルールをしっかりと守ることが、観光客としての最大のマナーとなります。
自分一人がルールを破ってしまえば、ルールを守って島に足を運ぶ方々や、島民の方々にも迷惑がかかりますので、決められたルールはしっかりと守るようにしましょう。
◆船の時間を必ず確認する
空港のない島では、船を利用して島へと向かうのが一般的ですが、島によっては船の運航数が極端に少ない場所もありますので、事前の確認が必須となります。
そのほかにも人数制限や、天候によって欠航となることもありますので、猫島への旅行を計画する際には、第一に島に向かうルートの確認をしてください。
また、島によっては宿泊施設や飲食店がない島もありますので、そのような島情報も事前に調べておくことをおすすめします。
かわいいだけでなく課題もある
猫島に訪れる観光客のほとんどの目的は、かわいい猫たちに会いに行くことだと思われます。
ですが猫が住みつく島には、たくさんの深刻な課題が残されているのが実情です。
猫島に足を運ぶ際にはしっかりとそのことも踏まえた上で、猫たちと向き合うようにしましょう。
◆島民の高齢化
どの猫島にも言える一番の課題は、島民の高齢化問題です。
島の住民だけでなく、全国各地で高齢化は問題視されてはいますが、島の高齢化が進み、その島に住民が居なくなってしまったら、猫たちはどうなってしまうのでしょうか?
島へと運航する船の船員さんが居なくなれば、誰が猫たちのお世話をするのでしょうか?
これらの課題は遅かれ早かれ、必ず訪れる問題となります。
無責任にかわいい猫を愛でるだけの観光客が、もっとも真剣に考えなければいけない問題と言えるのではないでしょうか。
◆生態系の破壊
猫島のように猫が莫大に増えるということは、必ず食糧難の問題が出てきますよね。
もともと優れたハンターでもある猫は、食べる物に困れば別の生物をエサとして捕獲します。
島には希少種の野生動物がたくさん生息していますので、それらの動物が獲物として対象になってしまえば、生態系の破壊が始まっていくことでしょう。
猫が好きな方であれば、猫が餓えることは辛くて見てられないと思うかもしれませんが、人間の都合で猫が爆発的に増えてしまったのなら、この問題は可哀相といった気持ちだけでは片付けられませんよね。
このような野生の猫(野猫)は、殺処分の対象となってしまうことがほとんどですが、小笠原諸島・奄美大島・天売島などでは、殺処分をせずに保護をして譲渡をする取り組みが行われているようです。
このような生態系破壊の問題は、猫島も例外ではないので、関心を持つことこそが、尊い命を守る近道となるかもしれませんよね。
まとめ
猫好きの方であれば、誰しもが一度は行ってみたいと願う、夢の楽園猫島。
日本には全国各地に猫島と呼ばれる島があり、島それぞれに特色がありますので、理想の猫島を探してみるのもおすすめです。
実際に島に訪れる際には、その島のルールを守り、猫たちと適切な距離を保つように心掛けましょう。
ルールを守れない方が出てくれば、観光客の受け入れが禁止されてしまう可能性も否めませんので、猫島訪問時は自分勝手な行動は厳禁です。
そして猫島には島民の高齢化問題、生態系破壊の問題などの課題も山積みなので、そのことを頭の片隅に入れた上で、猫たちと向き合ってあげてください。
実際にその土地を訪れてみないと、分からないことがたくさんあると思いますので、自分なりに猫島の魅力を感じ取りに行ってみてはいかがでしょうか。
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