猫とインコは仲良くなれる?一緒に飼うための工夫と準備、注意点

2021.09.02

猫とインコは仲良くなれる?一緒に飼うための工夫と準備、注意点

動物好きの方は、猫だけではなく、他の動物も一緒に飼いたいと思うことも少なくないようです。YouTubeなどには、猫とインコが仲良くしている動画もあり、自分も一緒に飼いたいと思うかもしれません。しかし、本来、猫はネズミや鳥などの小動物を獲物としていました。天敵と言える猫とインコは、同居できるのでしょうか?今回は、猫とインコを一緒に飼うために必要な工夫や準備、気をつけたいことなどをまとめました。

【目次】
1.猫とインコを一緒に飼うことはできる?
 1-1.不可能ではないが工夫が必要
 1-2.猫とインコが仲良くなるには
 1-3.できるだけ子猫・小鳥の内から
 1-4.一緒に飼える組み合わせ
 1-5.避けたい組み合わせ
 1-6.鳥を捕まえたことのある猫は同居できない
 1-7.猫と一緒に飼いやすいインコの種類
2.猫とインコを一緒に飼う準備
 2-1.複数部屋がある間取りで飼育しよう
 2-2.適切な飼育グッズを用意
3.猫とインコを一緒に飼うときの注意点
 3-1.猫と毎日おもちゃで遊ぶ時間を作る
 3-2.猫には餌を十分に与える
 3-3.一緒にいるときに目を離さない
 3-4.放鳥やお世話の時には細心の注意を
 3-5.インコの羽を残しておく
 3-6.無理に仲良くさせようとしない
 3-7.相性が悪い場合の対策
4.まとめ

猫とインコを一緒に飼うことはできる?

子猫

動物好きな方であれば、様々な動物を飼いたくなるのは自然な流れかもしれませんし、種の異なるペット同士が仲良く過ごす様子を見ると、多くの人が癒されるでしょう。近年は、YouTubeやテレビの動物番組で、様々な動物が種を超えて仲良くしている動画を目にすることも増えました。
では、気になる猫とインコは共存できるのでしょうか?

◆不可能ではないが工夫が必要

猫とインコを一緒に飼うことは、絶対に不可能というわけではありません。実際に、一緒に飼っている例があり、少ないですが猫とインコが仲良くしている例も存在します。
しかし、本来、肉食である猫は、ネズミや鳥などの小動物を獲物として狩りをしていました。つまり、猫にとってインコは獲物であり、食べるものです。一方、インコにとって、猫は捕食者であり、天敵です。
したがって、猫とインコを一緒に飼うなら、様々な工夫が必要になりますし、飼い主さんが細心の注意を払う必要があります。
まず、猫とインコを一緒に飼っても、必ず仲良くなれるものではないことは理解しておきましょう。

◆猫とインコが仲良くなるには

両者が仲良しになるには、

□猫がインコを獲物として見ていないこと
□インコが猫を怖がらないこと
□インコが大型ではないこと

がポイントとなります。
非常に噛む力が強い大型のインコは、猫が攻撃を受けた際に非常に危険になります。インコの種類にもよりますが、同居できる限度は中型までと考えてください。

◆できるだけ子猫・小鳥の内から

猫とインコが共存するためのコツは、できるだけ幼い子猫・小鳥(雛)のうちから同居させることです。
猫がインコを獲物と見做さないようにするためには、「社会化期」とされる生後3ヶ月までの期間に、インコに慣れさせておくことがカギとなります。猫は、社会化期に猫社会のルールを学びますが、この時期の猫は、様々な物事に慣れやすい柔軟性があるとされます。
一方のインコにも、社会化期があります。インコの社会化期は、生後6~8週間と言われています。この期間に人と十分に接すると、人に慣れ、精神的に安定したインコに成長します。この時期に猫がいて、インコの視界に入っていると、自然になじむことができると考えられます。

◆一緒に飼える組み合わせ

同居をスムーズにするには、できるだけ子猫・小鳥のうちからがいいことをお伝えしました。では、子猫と小鳥の組み合わせ以外では、一緒に飼うことはできないのでしょうか?
子猫と小鳥の組み合わせの次にリスクが少ないのは、インコを先に飼っていて、子猫を後から迎えるパターンです。
子猫の時から完全室内飼いで、おとなしい性格の猫が先住で、後からインコを迎える場合には、ややリスクが高くなります。
インコが先住で、保護猫以外の成猫を後から迎えるパターンでは、さらに危険度が高くなると考えましょう。成猫は、その性格が分からない分、リスクが高くなります。

◆避けたい組み合わせ

インコを先に飼っていて、後から保護猫や野良猫を迎え入れることは避けるべきです。
野良猫や保護猫は、その生育の過程で既に小鳥を食べるものと見做している可能性が高いので、インコを襲ってしまう危険性が非常に高くなります。

◆鳥を捕まえたことのある猫は同居できない

外に行く飼い猫は、飼い主さんにネズミや虫、鳥などをプレゼントしてくれることがあります。このような猫の場合、インコを獲物と見做す可能性が高いです。特に、鳥を捕まえたことのある猫にとっては、確実に獲物となります。
このような経験のある猫は、インコとの共存はできません。

◆猫と一緒に飼いやすいインコの種類

コザクラインコやボタンインコは、飼い主に非常によく懐くため、「ラブバード」とも呼ばれます。このため、新入りのペットを飼い主が可愛がることに抵抗感を持ち、ストレスで自分の羽を抜いてしまう「毛引き症」などの行為につながることが多いようです。これらのインコは、猫だけではなく、そもそも他のペットとの同居が難しいでしょう。
比較的気難しさがなく、嫉妬などによるストレスが少ないとされるのは、セキセイインコやオカメインコです。

●あわせて読みたい
オカメインコはどんなペット?特徴・飼い方・注意点  >>オカメインコはどんなペット?特徴・飼い方・注意点<<
記事はコチラボタン


猫とインコを一緒に飼う準備

セキセイインコ

ここでは、猫とインコを一緒に飼うために準備しておきたいことについて、ご紹介していきます。

◆複数部屋がある間取りで飼育しよう

同居が可能とはいえ、同じ部屋で飼うことは絶対に避けましょう。一緒に飼うには、両者の棲み分けが前提となります。
したがって、ワンルームや1Kなど部屋を分けることができない間取りの場合、一緒に飼うことはやめておいた方がよいでしょう。複数の部屋があり、それぞれに部屋を用意できる場合にのみ、同居させることができると考えてください。

◆適切な飼育グッズを用意

インコのケージや鳥かごは、頑丈で猫が壊したり開けたりすることができないものを準備しましょう。
また、インコ類は自分で勝手にケージから出てしまうことがあるため、出入り口は洗濯バサミなどでしっかりと留めておきます。ケージの扉を二重扉にしておくと、さらに安心です。
ケージや鳥かごが猫に見つかった場合でも容易にインコに触れることができないように、目の細かい金網を重ねておいたり、厳重にカバーをかけておいたりすることをおすすめします。


猫とインコを一緒に飼うときの注意点

一緒に飼うための準備が整ったところで、心がけておきたいことについても見ておきましょう。

◆猫と毎日おもちゃで遊ぶ時間を作る

猫とは、毎日おもちゃで遊ぶ時間をしっかりと取りましょう。
十分に遊んでいないと、インコをおもちゃと見做してしまう可能性があります。猫は遊んでいるつもりでも、インコがケガをし、それが致命傷になりかねません。

●おすすめ商品
フリフリしっぽ猫じゃらし デレデレ猫用  >>フリフリしっぽ猫じゃらし デレデレ猫用<<

あまえんぼうな性格のデレデレ猫ちゃんがじゃれてる姿にメロメロ!下のレバーを引いたら、フリフリ動くよ!しっぽの先端に鈴入り。

購入

◆猫には餌を十分に与える

十分な餌が与えられていれば、あえてインコを狩る必要はなくなります。
野生動物でも、お腹がいっぱいであれば、目の前に獲物がいても襲うことはありません。猫が狩りをする必要がないよう、お腹いっぱいにしてあげましょう。

◆一緒にいるときに目を離さない

お互いに仲良くしている場合でも、一緒に居させるときには、飼い主さんが目を離さないようにしましょう。
基本的に、両者は捕食者と獲物の関係です。大人しい子で、小さな時から慣れ親しんでいたとしても、いつ猫の狩りの本能にスイッチが入るか分かりません。飼い主さんの前ではおとなしくても、目を離した隙にインコを襲うこともあります。

◆放鳥やお世話の時には細心の注意を

インコなどの鳥類を飼う場合、ケージから出して部屋の中で自由にさせる「放鳥」を行います。
放鳥するときには、猫が部屋に入らないように徹底してください。また、家族が誤ってドアを開けたりすることがないよう、放鳥することをあらかじめ伝えておきましょう。
餌や水を交換したり、ケージを掃除したりといったお世話をする時にも、猫が入ってこないよう、インコが部屋から出ないよう、細心の注意を払いましょう。

◆インコの羽を残しておく

家庭でインコを飼うときには、高く飛べないように羽を間引くことがありますが、高く飛べないと、万一の場合に猫から逃げることができなくなります。羽は残しておくようにしましょう。
ただし、羽を残しておくと窓から逃げてしまうリスクが生じるので、放鳥やお世話の時には窓が閉まっていることを必ず確認しておきましょう。

◆無理に仲良くさせようとしない

せっかく一緒に飼うなら、できれば仲良くしているところを見たくなりますね。動画を撮影して、ネットにアップしたくなるかもしれません。
しかし、本来、捕食者と獲物ですから、無理に仲良くさせようとすると、思わぬ事故により、悲しい結末になる可能性があります。
相性が悪い場合や、猫がインコを獲物やおもちゃとして見ているような場合には、無理に近づけようとしないようにしましょう。

◆相性が悪い場合の対策

鳥かごやケージを見つけた途端に、飛びついて襲いかかろうとする猫もいます。ケージを攻撃されることが日常になると、インコには非常に大きなストレスとなります。猫が届かない場所に、鳥かごを設置しましょう。
猫は、大変優れたジャンプ力を持っていて、中には2m以上ジャンプする子もいます。また、カーテンをよじ登り、カーテンレールに上がってしまう子も多いです。鳥かごやケージを高い場所に設置しても、十分に安全とは言えません。
それぞれが暮らす部屋を完全に分け、インコの部屋には猫を絶対に入れないようにしてください。留守番時など、飼い主さんの目が届かないときには、ドアを開けられないようカギをかけたり、ドアノブの方向を縦にしておいたりしておくと安心です。


まとめ

猫とインコは、本来、獲物と天敵の関係です。したがって、安易に一緒に飼うことはおすすめできません。仲良しになれるとは限らないことを、理解しておきましょう。
万一、悲しい事故が起きてインコが命を落とした場合、厳しいようですが、飼い主さんの責任です。猫は、悪くありません。そのことを、肝に銘じておきましょう。
一緒に飼う場合には、必ず、それぞれの部屋を分け、猫がインコの部屋に入らないようにしておきます。できれば、子猫と小鳥のうちから飼うとよいでしょう。
猫もインコも、飼えば大切な家族です。家族を守れるのは飼い主さんだけですから、十分注意をしてあげてくださいね。



– おすすめ記事 –


・猫と金魚を一緒に飼いたい!同居のポイントは?他の小動物とはどうなの?
・猫とウサギ、モルモットは一緒に飼える?
・猫と一緒に暮らせる共生賃貸住宅とペット可物件の違いが知りたい!
・たくさんの猫と暮らしたい!多頭飼いは大変って聞くけど本当なの?


focebookシャア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。


記事に関するお問い合わせはこちら