1.猫がご飯中に隠すような仕草をする!
2.猫がご飯を隠そうとする3つの理由
2-1.ご飯が好きではない
2-2.ご飯を食べ終わった
2-3.ウンチと勘違いしている
3.猫がご飯を隠す仕草をした時の対処法
3-1.ご飯を変えてみる
3-2.ご飯を片付ける
3-3.トッピングをする
4.猫のフードの切り替え方
4-1.切り替えは少しずつ
4-2.給餌量を守る
5.まとめ
猫がご飯中に隠すような仕草をする!
眠ること以外は食べることが大好きな猫ですが、愛猫がご飯を食べているときに、フードが入ったお皿周辺を前足でカキカキし、隠すような仕草をしているところを見たことはありませんか?
猫の隠す仕草といえばトイレのあとに、オシッコやウンチを砂で隠すといった行動が一般的となりますが、ご飯中にそのような仕草をした場合、どのような意味が込められているのか気になってしまう飼い主さんは多いはずです。
家猫であれば食事スペースに砂などを置いておくことはないので、猫にとってはエア砂かけとなるわけですが、猫の気持ち的には隠したいといった想いが募っての行動と言えるでしょう。
もともと猫は野生の狩猟本能が色濃く残っている動物となり、家猫のルーツとも言われている「リビアヤマネコ」が暮らしていた環境が砂漠であることからも、排泄物は砂で隠すものという意識が、本能にインプットされていることが考えられます。
強いニオイを発する猫の排泄物は、そのまま放置しておけば獲物となる小動物や、敵となる野生動物に居場所を知られてしまいますので、砂で隠すことによって安全を確保していたとも言えますよね。
この猫特有の行為となる砂かけですが、自分の食べるご飯に対しても行う猫ちゃんが存在するのも事実です。
排泄物とご飯は対局線上にあるような気もしますが、猫はどんな気持ちでご飯を隠そうとしているのでしょうか?
猫がご飯を隠そうとする3つの理由
本来大好きなはずであるご飯を隠すような仕草である「エア砂かけ」をする猫ちゃんが存在しますが、すべての猫ちゃんが決まってそのような行為をするわけではありません。
しかし、そのような行動をする子が存在する以上、どんな気持ちで隠しているのか気になってしまいますよね。
実際にご飯を隠そうとする猫ちゃんの心理として、以下のような理由が考えられています。
◆ご飯が好きではない
ご飯を食べている最中にエア砂かけといった、隠す仕草を見せる猫ちゃんは、そのフードに対して不満を抱きながら食べている可能性があります。
猫は嗜好性の高い動物でもありますので、毎日同じフードを食べ続けていると、その味に飽きてしまうこともあり「また、このごはんか~…」と思われても仕方がないのかもしれません。
また、フードの切り替えをしたタイミングでも隠す仕草をする猫ちゃんは多く、そのフードが嫌いといった合図になっていることもあるので、ただの仕草として見逃ささないようにしましょう。
◆ご飯を食べ終わった
猫ちゃんの中には「ごちそうさま」の合図として、ご飯を隠すような仕草をする子が居るようです。
これも猫にとっては野生時代の名残となりますが、狩りが成功して獲物を食べきれないときには、ほかの敵に横取りされないためにも、砂の中に隠して保管していたとも言われています。
ちょこちょこ食いを好む猫ちゃんが多いように、後で美味しく食べるための仕草とも言えますので、特に心配は要りません。
しかし、猫は忘れっぽい性格のため、野生時代を生きていた猫たちは、そのまま忘れて掘り返すことはあまりなかったとも言われているようです。
たしかにたくさん砂が付いて時間の経過した食べ物は美味しくない上に、衛生的にも良くないので、食べなくて正解と言えるのではないでしょうか。
◆ウンチと勘違いしている
意外に思うかもしれませんが、本当にウンチと勘違いをして、ご飯を隠す仕草をする子が少なからず存在すると言われています。
猫の排泄物にはうまく消化ができなかったフードが混じっていることもあり、その排泄物のニオイとフードのニオイを、混同してしまうといった見解の研究者もいらっしゃるようです。
最近のフードにはグレインフリーの商品も多く、質の高い原料を使用したフードがたくさん販売されているので、勘違いしたとしても不思議な話ではありません。
せっかくのフードを排泄物と勘違いされてしまうのは、なんとも悲しいお話ではありますが、愛猫に美味しくご飯を食べてもらうためには、どんな工夫が必要となるのでしょうか。
猫がご飯を隠す仕草をした時の対処法
毎日の食事は猫の健康を管理する上でもとても大切となりますので、与えたフードは残さず食べてほしいと願う飼い主さんは多いことでしょう。
ご飯を隠す仕草をする猫ちゃんにはそれぞれの理由があり、その一つ一つを解決していくべきと言えますよね。
猫がご飯を隠す仕草をしたときには、どのような対策が効果的なのでしょうか。
◆ご飯を変えてみる
同じフードを与えていて、明らかに飽きていたり嫌っていたりする場合には、無理に与えようとはせず、別のフードに変えてみると良いかもしれません。
猫が諦めて食べることを待つことは簡単ですが、食べたくもないフードしかもらえない状態が続いてしまえば猫はストレスを抱えてしまい、それがきっかけとなって食欲不振に陥り、体調が悪くなってしまうことも否めませんよね。
飼い主さんと愛猫との間で、無意味な攻防戦を続けるよりも、別の方法を考えて実践した方がよっぽど効率が良いと言えますし、気持ち的にも健康で居られます。
フードの切り替えは徐々に行うことが鉄則ですので、そのことも考慮しつつ、好んで食べてもらえるフードに切り替えていくようにしましょう。
◆ご飯を片付ける
ちょこちょこ食いをする猫ちゃんが、ご飯を隠す仕草を繰り返すようであれば、残しておいても後で食べられないことを理解してもらうために、残ったご飯をすぐ片付けるようにすることも効果的です。
いつでも食べられる状態は猫自身にとっては魅力的ですが、一度口をつけたフードは菌が繁殖しやすく、暑い季節であれば傷むスピードも早くなります。
衛生的にもよくないので、フードの入ったお皿を出しっぱなしにする習慣があるようでしたら、まずはそこから見直してみてはいかがでしょうか。
◆トッピングをする
フードのニオイを排泄物のニオイと混同させている可能性がある場合には、フードを嗜好性の高い香りにすることによって、区別をつけられるようになります。
フードの切り替えが難しいようでしたら、フードにトッピングできるふりかけなどが販売されていますので、そのようなアイテムを上手に活用してみるのもおすすめです。
粉タイプや固形タイプなどのさまざまな形状の商品は、ペット用品を扱う量販店やネットショップなどでも購入できますので、愛猫が好みそうなフレーバーのトッピングを選ぶようにしましょう。
猫のフードの切り替え方
猫が食べる毎日の食事は、飼い主さんにとって健康の目安にもなりますので、ご飯を隠す仕草が見られたときは、すぐにフードの切り替えを試みる飼い主さんも多いことでしょう。
しかし、前述した通り、猫のフードの切り替えは徐々に行うことが鉄則です。
初めて切り替えを行うようであれば、以下の手順を参考にしてみてくださいね。
◆切り替えは少しずつ
猫のフードは一気に交換するようなことはせず、時間をかけて徐々に行うようにしてください。
今まで食べていたフードに、新たなフードを少量ずつ混ぜる形で、数日かけて切り替えていくのが理想的です。
急にフードを切り替えてしまうと、成分内容も変わってしまうので、お腹の調子が悪くなったり、吐いたりしてしまう子も居ますので、慎重に行うようにしましょう。
◆給餌量を守る
フードを切り替えた際に気を付けるべきなのは、商品に記載されている給餌量を適切に守るということです。
何も考えずに以前与えていたフードと同じ分量を与え続けてしまうと、栄養過多や栄養不足となってしまうこともあるので、必ず商品のパッケージを確認してから、1日に与えるべき給餌量の確認をしてください。
猫の給餌量は年齢や体重によっても異なりますので、年齢によるフードの切り替え時には、とくに注意するようにしましょう。
まとめ
猫は飼い主さんが想像もつかないような行動をとることがありますが、大好きなはずのご飯に対し、エア砂かけをして隠すような仕草をする子が多く存在することに驚きです。
しかし、そのような行動の裏には必ず、猫なりの考えがあって行動に移しているはずなので、飼い主さんはその気持ちを汲み取った上で、解決策を考えていかなくてはいけません。
優しく見守ってあげたい気もしますが、毎日の食事は猫の体調を管理する上でも大切となってきますので、この記事で紹介した対処法を参考にして、美味しくご飯を食べてもらえるような工夫をしてみてはいかがでしょうか。
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