イギリス原産の猫7種を紹介!イギリスは猫好きの国って本当?

2022.08.27

イギリス原産の猫7種を紹介!イギリスは猫好きの国って本当?

お洒落でスタイリッシュなイメージの強いイギリスですが、猫に対して寛容な国であることをご存知でしょうか? 動物愛護先進国の猫事情を拝見すると、日本はまだまだ動物愛護に対して発展途上国ということが分かりますが、だからこそ海外の猫事情を覗き見したくなってしまいますよね。 今回はイギリスが猫に対してどれくらい寛容な国なのか、イギリス原産の猫種には、どのような猫たちが居るのかを併せてご紹介させていただきます。

イギリスは猫好きの国って本当?

イギリスの街並み

日本に住んでいると他国の猫事情について、日常的に考えることはほとんどありませんが、動物愛護に関する法律が改正されるニュースを見るたび、日本はまだまだ遅れている国だと感じている方は多いのではないでしょうか。

その中でもイギリスは動物愛護の先進国と言われており、国民が猫に対して寛容な国としても知られています。

イギリスが猫に寛容と言われる理由は、以下のような事柄がきっかけになっていると考えられているようです。

◆世界で最初の動物福祉団体

こちらは猫に限ったものではありませんが、イギリスにはRSPCAという動物福祉団体があります。
1824年に立ち上げられた動物虐待防止協会で、世界で初めて立ち上げられた動物福祉団体です。その規模はイギリスの中でも最大です。
正式にはthe Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animalsという名前で、頭文字をとって「RSPCA」と呼ばれています。

イギリスの中でも、イングランドとウェールズを中心に活動を行っていて、ペットである犬猫に限らず、牛や鶏といった家畜の福祉活動にも力を入れているところが特徴的です。

ペットに対する意識が高い国では、酷い扱いを受けている犬や猫を見かければ、一般市民が通報することが当たり前のこととして認識されており、加害者はそれ相応の罪が科される仕組みとなっています。
RSPCAでは、保護が必要な動物の救助をはじめとして、犬や猫を飼育する上で困っている人への助言や、動物虐待の通報を受ければ適切に調査し対応したりと様々な活動を行っています。

劣悪な飼育環境下などから動物を救うために取り締まり、場合によっては起訴もできる、法的に機能している専門機関であることから、「アニマルポリス」と呼ばれています。

ポリスとはつくものの、あくまで非営利団体ですので、活動の資金は支援者からの寄付金で賄っているというのだから凄いですね。

また、RSPCAは世界で最初の動物福祉団体ですので、世界に動物福祉の考えを広めた大きなきっかけの団体ともいえます。
実際にRSPCAに習い、ニュージーランド動物虐待防止王立協会(RNZSPCA)やアメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)などが立ち上げられています。日本にも、非営利一般社団法人日本動物虐待防止協会(NipponSPCA)があります。

英語のページを見ることが難しければ、まずは日本の団体から調べてみるとよいかもしれませんね。

◆世界で最初の正式なキャットショー

世界で初めて行われた正式なキャットショーは、1871年にロンドンにあるクリスタルパレスにて開催されたものです。
イラストなどを描くアーティストとして活動している一方、動物愛好家で猫や家禽のブリーダーといても知られていたハリソン・ウィアー氏がこのキャットショーを企画しました。

それぞれの猫種に「スタンダード」を定めて行われたキャットショーはこの時が初めてで、このキャットショーをきっかけに世界にキャットショーの文化がより広まったと言われています。

◆GCCFという血統登録団体

新しい猫の品種が誕生したとき、登録団体による血統品種に関しての審査が必要となりますが、イギリスにも「GCCF(Governing Council of the Cat Fancy)」と呼ばれる猫血統登録団体が存在しています。

猫の血統書は人間で例えると戸籍のような意味合いを持ち、同一猫種によって誕生した猫なのかを証明するために、必要不可欠な証明書と言っても良いでしょう。

イギリスにはその査定が行われる団体が存在している時点で、猫に対しての関心が高く、寛容であることが分かりますよね。

自国で誕生した純血種が多いことや、動物愛護の精神がもっとも早く根付いたことにより、1910年にGCCFは正式に設立されました。

世界的に強い権威を持つ「CFA」や「TICA」といった団体には及びませんが、GCCFは英国最大の血統登録団体となり、英国内での権威性が非常に高いことからも、世界的に強い影響力を持つ組織として認識されているようです。

◆イギリスには猫の公務員がいる!?

猫好きが多いイギリスでは、猫の公務員が存在していることをご存知でしょうか。

俄かには信じがたい話ではありますが、昔から首相官邸では住み着いたネズミを狩ってもらう目的で、猫を雇うといった習慣が1500年代の初期からあったそうです。

1924年からは猫の公務員に「首相官邸ネズミ捕獲長」といった肩書が与えられ、正式に官邸で雇用されるようになりました。

人間と同じように給与をもらい、定期的な健康診断も受けているあたりは、さすがとしか言いようがありませんよね。

今後もどのような猫ちゃんがネズミ捕獲長として在籍するのか、イギリスの官邸から目が離せません!


イギリス原産の猫【短毛種】

イギリスは動物を強く愛する国ということが分かりましたが、イギリス生まれの猫はどんな種類がいるのでしょうか。

実はイギリスを原産国とする猫はたくさんいますので、この記事ではその中から短毛種、長毛種からいくつか紹介します。

◆スコティッシュフォールド

スコティッシュフォールド

日本でも大人気の「スコティッシュフォールド」は、イギリス原産のブリティッシュショートヘアーと、アメリカ原産のアメリカンショートヘアから誕生したハーフ猫となります。

もともとアメリカンショートヘアは、ブリティッシュショートヘアーが直径の祖先となっているため、さまざまな歴史をたどればスコティッシュフォールドは、イギリスの血を強く受け継いでいる猫とも言えるのではないでしょうか。

スコティッシュフォールドの最大の特徴は、可愛らしく垂れた折れ耳ではありますが、この特徴は固定された遺伝ではないため、折れ耳で生まれる個体は全体の20~30%とも言われています。

人間のことが大好きな猫種となり、愛らしい見た目と性格の持ち主だからこそ、ここまで人気が高いことにも納得です。

◆コーニッシュレックス

イギリスのイングランドが原産となる「コーニッシュレックス」は、スリムな体型にシングルコートの巻き毛が特徴的な猫種となります。

シルクのような肌触りの被毛を持つコーニッシュレックスは、日本ではなかなかお目にかかれない猫種となり、人懐っこくフレンドリーな性格をしていますが、落ち着いた環境を好む傾向にあるため、小さな子供が居ないご家庭におすすめの猫種です。

◆バーミラ

丸みを帯びた体つきの「バーミラ」は、シューデッドと呼ばれる美しい被毛の持ち主です。

被毛の根元が淡色なのに対し、毛先に色が付くといったグラデーションの被毛を持つため、目元はダークカラーの毛色で囲まれており、とても美しい容姿をした猫種としても人気が高いです。

落ち着きを持ちながらも茶目っ気のある性格は、すべての人々を虜にしてくれることでしょう。

1985年に血統登録された歴史の浅い猫種となりますが、存在感は抜群です!

◆マンクス

イギリスのマン島が原産国となる「マンクス」は、旧約聖書の「ノアの方舟」に登場する猫のモデルになったとも言われており、短い尻尾が特徴の猫種となります。

また、ウサギのように跳ね回るような歩き方をすることから、「ラビットキャット」と呼ばれることもあり、なかなか珍しい特徴を持ち合わせた猫種とも言えますよね。

島といった閉ざされた環境で誕生したこともあり、飼い主さん以外にはなかなか懐かないといった一面も持っているようです。

◆ブリティッシュショートヘアー

ブリティッシュショートヘアー

イギリス国内でもっとも古い猫種とされているのが、「ブリティッシュショートヘアー」です。

大好きな猫ちゃんも多いキャットフード、「シーバ」のモデルを務めている猫も、ブリティッシュショートヘアーの猫ちゃんとなり、不思議の国のアリスに登場する「チェシャ猫」も、この猫種がモデルになったと言われています。

ブリテッシュショートヘアーは短毛種の中でも、特に穏やかで優しい性格をしています。

外見では、ぽてっとした足と幅が広めな丸い顔が特徴的です。
丸みを帯びた顔と体は、一緒に居てくれるだけで癒しのパワーを与えてくれるほど、愛嬌が溢れていますよね。


イギリス原産の猫【長毛種】

続いて、イギリス原産の長毛の猫種を見ていきましょう。

◆ペルシャ

ペルシャ

ペルシャはイギリス原産の猫種の中でも特に代表的な種類です。

純血種の猫の中では最も古い種類の1つと言われていています。古代に書かれていた象形文字にペルシャのような猫がいることから、大昔から人間と生活していると言われています。実はっきりとした記録がなく、正確な起源はわかっていないようです。
「ペルシャ」が現在のイランにあたることからイラン原産であるという説もあるようです。

そんなペルシャはふさふさとした毛が特徴的な長毛種で、穏やかな性格をした子が多いです。

長毛種の中でもダブルコートといって被毛に厚みがあるので、お世話をする上では細めなブラッシングが必須になります。

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また、ペルシャは「ヒマラヤン」や「ミヌエット」といった、他の猫種の基礎にもなっています。
この2種類以外にもいますので、どの猫がどういう風に生まれてきたのか、気になった方は調べてみてくださいね。

◆ソマリ

ソマリ

「ソマリ」もイングランド原産の猫種となりますが、短毛種のアビシニアンから偶然生まれた長毛種の猫となり、アビシニアンの特徴を強く受け継いでいます。

1930年ごろからイギリスで見られるようになりましたが、正式な猫種として公認されたのは1960年ごろと言われているようです。

アビシニアンと同様に活発で明るい性格の持ち主ですが、大きな体格とは裏腹に、鈴の音のように澄んだ美しい声で鳴くのも特徴的で、見た目の可愛いらしさから日本でも人気の猫種と言えるでしょう。


まとめ

二匹の猫

海外では動物を人間と同等に愛し、動物愛護の環境が整っているペット先進国がとても多く、イギリスもこのような意識を強く持つ国だということが分かりました。

同じ命だからこそ大切にするべきだという姿勢は、まだまだペットに関して発展途上国である日本でも見習うべきだと言えますよね。

そんな猫にも寛容な国であるイギリスには、イギリス原産の猫種が多く存在しており、どの猫ちゃんたちも違った特徴を持っていてとても魅力的です。

これからもイギリスのペット事情には目が離せないため、気になった際には是非動向を注視してみてはいかがでしょうか。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。

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