1.短毛種の猫とは
1-1.性格・特徴
2.短毛種で代表的な猫種
2-1.アメリカンショートヘア
2-2.スコティッシュフォールド
2-3.ブリティッシュショートヘア
2-4.マンチカン
2-5.ロシアンブルー
2-6.アビシニアン
2-7.バーミーズ
2-8.コーニッシュレックス
短毛種の猫とは
猫は被毛の長さによって分類されますが、被毛が短い猫を「短毛種(たんもうしゅ)」、被毛が長い猫を「長毛種(ちょうもうしゅ)」と呼んでいます。
日本でもよく見かける日本猫(雑種)も、被毛の短い猫ちゃんが多いため、短毛種に馴染み深さを感じている方も多いのではないでしょうか。
短毛種は長毛種と比べてどんな特徴があるのか、どのような性格の猫ちゃんが多いのかなどを見ていきましょう。
◆性格・特徴
短毛種の猫は長毛種の猫と比べて、野生で暮らしていたころの本能や習性が色濃く残っていると言われています。
イエネコの祖先であるリビアヤマネコが短毛である通り、猫のもともとのルーツは短毛種であったと考えると、野性味を持った猫ちゃんが多いことにも納得ですよね。
そのため、警戒心が強くて活発な性格の子が多く、一匹でも生きられるようなたくましい性格の猫ちゃんがほとんどです。
人間と一緒に暮らすようになってからは、野性味が少しずつ薄れていき、人間に甘えてくれるようになった短毛種の猫ちゃんはたくさんいます。
それに比べて長毛種の猫は、品種改良を加えられることによって被毛が長くなったため、遺伝を受け継いだ両親(純血種)の性格を強く受け継いでいるようです。
もちろん個体によって性格は異なりますが、このような傾向が出やすいということを覚えておきましょう。
短毛種で代表的な猫種
短毛種にもさまざまな品種が血統登録されていますが、日本でも馴染み深くて代表的な短毛種をご紹介していきます。
◆アメリカンショートヘア
渦を描いたような美しい縞模様を持つ「アメリカンショートヘア」は、日本でも非常に人気の高い短毛種の猫ですよね。
血統書付きの猫ちゃんの中でも比較的入手しやすく、好奇心旺盛で活発な性格は猫好きの方をとりこにしてくれる、人懐っこくて飼いやすい猫種と言えるでしょう。
短毛種の中でも狩猟本能が強く残っている猫種となるため、飼育の際には室内でもたくさん運動ができる場所を用意してあげてください。
◆スコティッシュフォールド
折れ耳が可愛らしい「スコティッシュフォールド」は、アメリカンショートヘアと同じように日本でも人気の高い猫種となっています。
全体的に丸いフォルムをしている通り、性格も穏やかで柔らかい印象を持たせる短毛種です。
短毛だけでなく長毛も存在しますが、毛色と柄のパターンが多いため、理想の猫ちゃんを見つけやすいことからも、人気の猫種であると言えるでしょう。
◆ブリティッシュショートヘア
ずんぐりむっくりとしたまんまるフォルムが愛らしい、「ブリティッシュショートヘア」もさまざまな毛色が認められてはいますが、やはりビロードのような肌触りのブルーの毛色が人気です。
「シャルトリュー」といった猫種にもよく似ていますが、筋肉質でがっしりとした体格をしているため、ケガや病気にも強く健康的な猫種としても知られています。
マイペースな性格をしていますが、自立心が強く賢さを兼ね備えており、飼い主さんのことは好きだけど適切な距離感を好むため、べったりしすぎない関係性を好む飼い主さんに向いている猫種と言えるでしょう。
◆マンチカン
猫界のアイドルとも言える存在の「マンチカン」は、長毛種も存在していますが、最大の特徴となる小柄で短足といった容姿は、短毛種の方がイメージしやすいですよね。
マンチカンもさまざまな毛色や柄が認められており、同じ柄の猫は存在しないと言われているほど、バリエーションが豊富な猫種となるようです。
猫は警戒心の強い動物ではありますが、マンチカンはもとから人懐っこい子が多く、穏やかな性格の子であっても、好奇心が衰えないといった永遠の少年・少女のような猫となっています。
◆ロシアンブルー
飼い主に従順でとても大人しいイメージの「ロシアンブルー」ですが、日本でも人気の高い猫種となりますよね。
美しいアッシュブルーの被毛は、ずっと見ていても飽きないほど、美しい毛並みを持つ猫としても有名です。
そしてボイスレスキャットと呼ばれることがあるように、あまり鳴かない猫種となるため、集合住宅などでも比較的飼いやすい猫と言われています。
飼い主に従順なことからも、犬のように献身的な性格をしているため、猫らしくないと言われていますが、その性格も含めてロシアンブルーの魅力と言えるでしょう。
◆アビシニアン
「アビシニアン」は猫界のクレオパトラと言われるほど、洗練された容姿は美しく毛並みも絹のように滑らかで、たくさんの魅力が詰まった猫種となります。
美しさと野性味を持ったアビシニアンとなりますが、性格はとても人懐っこくて賢さも備え持っており、飼い主さんの言葉をしっかりと理解してくれるため、一緒に暮らしやすい猫種と言えるでしょう。
ただ、猫の特徴とも言える警戒心よりも、好奇心が勝ってしまう傾向があるため、テンションが上がってしまうといたずらばかりしてしまう子も多いようです。
◆バーミーズ
日本での知名度はそれほどでもありませんが、海外ではとても人気のある猫種なのが「バーミーズ」です。
ロシアンブルーと同じように、犬のような猫と言われている上におしゃべりが得意な猫ちゃんも多いため、一緒に暮らしているととても楽しい気分にさせてくれるような猫とも言えるでしょう。
飼い主さんと遊ぶことが大好きな猫ちゃんとなるため、一緒に居る時間を積極的に作れるような方に向いた短毛種の猫となっています。
◆コーニッシュレックス
短毛種の中でも珍しい縮れ毛を身にまとっているのが、宇宙から来た猫とも呼ばれている「コーニッシュレックス」です。
コーニッシュレックス特有のユニークな容姿は、見る者の興味をかき立ててくれることもあり、特別な魅力を持っている猫種と言えますよね。
鳴き声も小さくて穏やかな性格をしているため、非常に飼いやすい猫としても親しまれています。
短毛種の猫を飼う際のポイント
短毛種にもたくさんの血統種が存在することが分かりましたが、飼う際には共通して気にしておくべき、ポイントなどがあるのかも気になるところですよね。
短毛種と一緒に暮らす際には、どのようなことに気を付けておくべきなのでしょうか。
◆環境
短毛種の猫ちゃんは長毛種の猫ちゃんよりも、野生で生きてきた時代の習性や本能が強く根付いているため、活発で好奇心旺盛な性格の子が多いようです。
そのため、完全室内飼いであっても運動量が多く、ストレスを溜めないようにするためにも、十分に運動ができるスペースの確保や、1日の中で一緒に遊んであげる時間を設けるなどの配慮が必要と言えるでしょう。
一緒に生活をしていく中で飼い主側の生活リズムに合わせるというよりも、短毛種の猫ちゃんの性格に合わせるつもりで、寄り添いながら共存していくように心掛けてあげてください。
◆お手入れ
長毛種の猫ちゃんよりも短毛種の猫ちゃんは、被毛のお手入れが簡単なように思われがちですが、ダブルコートの猫ちゃんの場合は抜け毛が比較的多く、換毛期の影響を受けやすいため、飼い主さんが率先してお手入れをしてあげる必要があります。
猫自身のセルフグルーミングに任せっきりにするのではなく、日頃からブラッシングを行って毛並みを整え、汚れが目立つときはシャンプーなどをして、被毛の健康を維持してあげてください。
また、被毛が短い分紫外線の影響などを皮膚に受けやすいため、皮膚にダメージがかからないようなケアも、日頃から意識して行うようにしていきましょう。
まとめ
猫は被毛の長さによって、短毛種と長毛種に分類できますが、普段から見慣れている猫ちゃんのほとんどは、被毛が短い短毛種の猫ちゃんである場合が多いですよね。
さまざまな純血種の中でも、短毛種といった猫種が圧倒的に多く存在していますが、もともと猫のルーツは被毛の短いヤマネコである、リビアヤマネコが起源だと言われているため、被毛の短い猫を身近に感じる方も多いのではないでしょうか。
猫のルーツが野生で生活してきたヤマネコである以上、現代を生きる短毛種の猫たちが本能や習性を強く受け継いでいることにも納得できますし、そんな野性味溢れた性格の動物が、現世では異種となる人間と共存していると考えると、感慨深いものがありますよね。
短毛種の猫たちからは、そのような歴史を垣間見ることができるため、接する際にはどのような性格をしているのか、どのような特徴があるのかなどの観察をしてみるのも面白いですよ。
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