猫背というけど、猫は本当に猫背?原因と猫背から分かる猫の気持ち5つ!

2018.04.15

猫背というけど、猫は本当に猫背?原因と猫背から分かる猫の気持ち5つ!

背中が丸まっている人を「猫背」と表現することがあります。寒いときに体を前方に倒したり、パソコンのときに前かがみになったり…と、その背景はさまざまですが一般的には人間の姿勢の悪さを伝えるときに「猫背」という表現を使うことが多いような気がしますよね。それでは、名前の語源にもなっている「猫」は、実際には猫背と言われるほど姿勢が悪いのでしょうか? 今回の記事は、猫背に関していろいろとお伝えしたいと思います。

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そもそも猫背ってどんな状態のことを言うの?

猫背

ふだんから私たちは、猫背という表現をよく使います。猫背とは、主に「丸まっている背中の状態」を指すときに用いることが多いでしょう。

そもそも人間は背骨の一番上に頭を乗せています。頭は重いので、背骨だけで支えるのは難しく、周辺にある筋肉も使いながら、頭を保っている感じですよね。
しかし、その支える筋肉が弱まると頭の重さが負担となり、少し前かがみの姿勢になってしまうでしょう。

筋肉の力が弱まる高齢の人が猫背になっているのをよく見かけますが、最近では若い人にも猫背の人は多いです。
特に仕事や勉強で前かがみの姿勢が定着し、背中が丸まり「猫背」状態となっていきます。


猫が「猫背」になるメカニズムは体の構造にあった

猫背

人間を含めた動物は「骨」を土台にして、周辺にある筋肉の働きで体を動かしています。
2本足で歩く人間と4本足で体を支える猫の体の構造は異なる点が多いのですが、骨の本数は人間より多いのです。

猫背の猫が多いのは、体の構造にも理由があったようです。

◆人間より骨の数が多い

背中の中心にある「胸椎」は、人間が12本なのに対し、猫は13本あります。連動するようにある「肋骨」も13本と、猫は人間より骨が1本多いです。

猫の肋骨は体の全面にある「胸骨」と9本繋がっていて、人間と比べると、猫の胸骨はかなりゴツゴツとした感じがするでしょう。
人間は、背中と胸までの形状を断面で見ると平らに見えるのですが、猫は胸骨自体が細長くとがっている感じで、背中と胸の間の距離が長めです。

また、背骨の下にある腰の骨「腰椎」ですが、7本あり人間よりも2本多くあります。

つまり、猫の体は「胸椎」「肋骨」「腰椎」とすべて人間よりも骨の数が多いということになります。体全体の骨は約200本の人間に対し、猫は約244本と40本ほど多めです。

結果的に、背骨が長く骨と骨の繋がる「関節」も多いので、背中も曲げやすく「猫背」の体勢にしやすいのですね。

◆独立している鎖骨

人間は、頭を支えるために鎖骨と肩甲骨で「肩」と言われる部分があります。
しかし、猫ちゃんの肩は人間のように横に広がっておらず、いわゆる撫で肩状態です。

猫の鎖骨は肩甲骨とは繋がっておらず、首の根元にある小さな部分。そして、首の後ろにある肩甲骨は足の骨と繋がった状態で動きます。
「肩」がないので、頭さえ入れる部分があればスルリと通りぬけられ、柔軟な動きができるのです。

体の動きに合わせて背中を自在に曲げるので、猫背の姿勢になることも多々あります。


猫のスムーズな体の動きに深く関係している猫背

猫背

ふだんはのんびりと過ごすことが多い猫も「獲物を捕まえる」「走る」などの動く際には、かなり機敏な動きをします。

実は、猫の体のスムーズな動きと「背中の丸まり」は深く関係があります。体を動かすときに「敢えて猫背になる」という動作を加えることが、身体能力の高さと連動していたのです。

◆猫背にすることで衝撃を吸収している

関節が多く、動きに合わせて曲げたり伸ばしたりが容易な猫の背骨。
猫は高いところからジャンプするときに、背骨を丸め猫背状態になります。骨の形状を丸くすることで、一瞬でかかる衝撃をクッションのように吸い込み、ケガをしないような体のつくりになっているのです。そうすることで、ジャンプや着地のときの衝撃が一点に集中せずに分散する感じになるようです。

高いところからジャンプしてもケガをしない猫が多いのは、猫背のおかげだったのですね。

◆関節が多い体の構造をしているから

さきほどもお話ししましたが、猫は人間よりも「関節」が多い動物です。動きに合わせて関節を曲げ伸ばしが可能なので、日々の生活のなかで猫背になるシーンが多々あります。

関節が多く、いろんな動きに合わせてしなやかに伸縮できる背骨はまるで「弓」のようにも見えます。

猫の体が柔らかいのは、関節が多く、弓のように伸縮できる「背骨」も大きく関係していたのですね。

◆瞬発力を高めて身軽にするため

猫は獲物に襲い掛かるとき、相手を詰め寄るようにジワジワと近づいていきます。相手に近づくときは、気づかれないように、できるだけ低い姿勢となるように体を曲げて丸めます。
つまり「猫背」状態で攻め込んでいくのです。

背中を丸めた状態で攻撃する瞬間に、丸めていた骨を一気に伸ばしながらジャンプします。
これは、背骨を丸めることで「バネ」のような体の動きができるからなのです。猫背になることで、瞬間的なパワーを溜めこむことができます。

瞬間的なジャンプや攻撃ができるのは、バネのように伸縮できる背骨に秘密があったのですね。


加齢とともに猫背が常態となることもある

前項までにお伝えした猫背になる理由は、「ジャンプのときの瞬発力を高める」「着地のときの衝撃吸収」など、猫が体を動かすときに「敢えて猫背になる」というものでした。

しかし、年齢を重ねて「おじいちゃん猫・おばあちゃん猫」になると、常に猫背となってくる老化現象が見られることもあります。

◆猫の老化による変化

人間でも高齢となったときに丸い背中になっていることがありますよね。この場合は、「丸い背中」が通常の状態となり伸ばすことができません。
つまり、自由自在に「丸める・伸ばす」ができないくらいに、骨が変形してしまっている状態なのです。

体が柔らかく、身体能力が高い猫は、若いときにはアクティブに動く様子が見られるでしょう。特に、高いところへの昇り降りのジャンプは猫ちゃんの身体能力の高さからできることです。
しかし、シニア期に突入すると、関節炎が起こりやすくなり、猫背で動きが鈍くなる様子が見られます。

◆老化をかばうために猫背になる

背骨自体が曲がるというよりも、股関節や膝関節などによる足の炎症から「痛みをかばって猫背になる」というニュアンスが正しいのかもしれません。歩いたり走ったりするのは痛いので「寝ているのが楽」「座っているのが楽」と楽な姿勢で猫背となってくるのでしょう。

個体差があるので、すべての猫が加齢とともに猫背が常態となるわけではありませんが、ふだんから動くことが少ない太り気味の猫は足腰に負担がかかりやすく関節へのダメージが大きくなります。
加齢によって猫背になるのは足腰の痛みが原因のこともあるのです。

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ボディランゲージのひとつでもある「猫背」

猫背

猫の猫背をボディランゲージとして気持ちを読み取ることもできます。

それでは、猫が「猫背」になるときに込められている心理について紹介していきたいと思います。

◆猫の気持ち①「怖い…!」「怯えている」

何かに対して怯えている猫は、相手を刺激しないように自分を小さく見せる行動をとります。背中を曲げて猫背状態になっているなら、「相手に見つかりたくない…」と恐怖心を持っている時かもしれません。
体勢も低めで、地面にかなり近いスタイルになっています。なるべく自分を目立たせたくないので、いつもはピンと立っている耳も倒れてペタンと頭にくっついているかと思います。

また、背中の真ん中あたりの毛が立ち逆毛状態になることもあります。
地面に近い状態で体を小さく見せるように猫背になっているなら、何かに怖がっているサインなので気をつけて見守ってあげましょう。

◆猫の気持ち②怒っている、相手を威嚇している

猫は、相手を威嚇するときにも体を曲げ猫背になります。
威嚇気分で背中を曲げるときには、4本足をピンと立たせ自分を大きく見せようとします。しっぽもまっすぐ上に立たせて、恐怖で猫背になるときよりはかなり自信満々で強気な様子に見えるでしょう。

特に威嚇しているときには、「ウーッ」「シャーッ」などのような怒りの声を発しながら尖った前歯を相手に強調します。体と表情、声で強さをアピールします。また、威嚇表現のひとつである「逆毛」も見られますので、分かりやすいかと思います。
いつでも攻撃できるくらい気持ちが高まっている状態なので、目を合わせると猫の怒りがマックスになることも…。

こんなときに近づいたり、構い過ぎたりすると猫の怒りを誘うだけです。
目をそらしたり、その場を離れたりなどで、「こちらはケンカをしたくない」とアピールすることが大事です。猫ちゃんを落ち着けてあげましょうね。

◆猫の気持ち③飼い主さんと一緒に遊びたいという気持ち

背中が丸くなり猫背状態で、斜めにトントンッとリズミカルに走ることがあります。
この様子が見られるのは、特に子猫が多いです。変わった走り方はとてもコミカルに見えるかもしれませんね。

これは自分のなかでの楽しい気分が最高潮に達しているときに見られるようです。
「楽しいな」と気分が良い状態なので、遊びたそうなら一緒に遊んであげると喜ぶでしょう。

◆猫の気持ち④寒い…!

「猫はこたつで丸くなる~♪」という歌からもイメージが定着していますが、猫は寒くなると体を丸めます。猫の種類や体の大きさによって「寒さ」への耐性がかなり違いますが、猫は寒がりという特徴があります。

筋肉質な猫だとそれほどでもありませんが、スレンダーな猫や筋肉がなくなっている高齢の猫だと特に寒がりです。
寒くなると「猫背」を通り越して、「丸まっている」という表現の方がしっくりくるかもしれません。体が柔らかいので、足と頭をつけるほどに背中を曲げるでしょう。

こたつや布団、飼い主さんのそばなどで眠るようにして丸まるので「寒がっているんだな」という心理はかなり分かりやすいかと思います。
部屋の温度は大丈夫かチェックしてみてくださいね。

◆猫の気持ち⑤嬉しい、甘えんぼ気分のときにも猫背になる

愛猫とスキンシップをとっていると、なんとも言えない幸せ気分になりますよね。愛猫の方でも「飼い主さんに撫でられている」という心地良さを満喫しているかと思います。
撫でたときにウットリした表情で体を猫背にしているなら、「嬉しいな」「幸せだな」「もっと撫でてね」という気分の表れ。飼い主さんとしても嬉しく幸せな時間となるでしょう。

このように愛猫が幸せ気分に浸っているときには、「猫背+飼い主さんと触れあっている状態」なので分かりやすいかと思います。たくさん甘えさせてあげてくださいね。


まとめ

背中を丸めて座っている猫背状態の猫を見ていると可愛らしくて癒されますね。

人間の猫背というと「姿勢が悪い」「老けて見える」というマイナスイメージが強いですが、猫の猫背は「動きを俊敏にする」というプラスの意味合いが強いです。
人間と比べると猫は関節が多いので、バネのように伸び縮みさせ猫背になるのは、瞬発力を高めて素晴らしい動きにさせる機能も持ち合わせています。

また、「猫背」は猫の体の機能をサポートするだけでなく、ボディランゲージとして感情を読み取ることもできます。
その際には、背中を曲げる以外にも表情やしっぽ、声の出し方でいろいろと感情をアピールしているかと思うので、猫の感情に合った対応をしてあげてくださいね。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。

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