【獣医師監修】猫の巻き爪の放置は危険!切り方や予防法は?

2019.12.25

【獣医師監修】猫の巻き爪の放置は危険!切り方や予防法は?

愛猫の爪を定期的に切っていますか?愛猫は、爪とぎをよくしているでしょうか?爪を切らず、爪とぎをしない子は、巻き爪になってしまう可能性が高くなります。シニア猫は、爪とぎをしてもすぐやめてしまうなど、十分な爪とぎをしなくなりがちで、巻き爪になりやすいです。巻き爪を放置すると、肉球に刺さるなど健康に影響が出ます。 そこで、猫の巻き爪について、予防法や治療法と併せてご紹介します。

猫の巻き爪とは?

猫の爪は、内側に入りこむように伸びます。そのため、長く伸びると巻き爪になり、ひどい場合、肉球に刺さってしまうこともあります。

そこで、まず巻き爪について知ることから始めましょう。

◆巻き爪の症状

巻き爪とは、猫の爪が長く伸びすぎて内側に入り込み、また古くなった角質が剥がれず肥厚してしまった状態のことです。

巻き爪の症状は、内側に入り込んだ爪が肉球に刺さってしまうことです。深く突き刺さると出血し、放置すると化膿することもあります。

さらに、歩き方や関節に問題が出る可能性もあります。

◆巻き爪になる原因

巻き爪の原因の一つは、飼い主さんが爪切りを定期的に行っていないことです。完全室内飼いをしていると、爪が自然に削れて摩耗することがないので、伸びすぎてしまいます。

もう一つは、猫自身が爪とぎを十分にしていないことです。猫の爪は、何層にもなっています。爪とぎには、外側の角質を剥がして先端を尖らせる役割があるので、十分な爪とぎが必要です。

◆外猫は巻き爪にならない?

外猫は、木に登ったり、運動量が多かったりして、自然に爪が削れます。また、コンクリートやアスファルトの上を歩くことで、爪が摩耗していくので、爪が長くなりすぎることはありません。

外猫にとって、爪は狩猟をしたり、他の猫と喧嘩をしたりするための「武器」なので、よく研いでもいます。そのため、外猫が巻き爪になる可能性は低いと考えられます。

◆巻き爪を放置すると危険

巻き爪を放置すると、肉球に刺さってしまいます。肉球は、非常に敏感な場所なので、そこに違和感があるとストレスにつながります。

また、毛細血管が豊富な場所でもあるので、意外にたくさん出血してしまうこともあります。カーペットやカーテンに引っかかって、無理やり外そうとして爪が折れたり取れたりしてしまうリスクもあります。


巻き爪になりやすい猫の特徴は?

伸びた猫の爪

猫の巻き爪は、運動量が少なく爪の摩耗が少ない子や、爪とぎをあまりしない子がなりやすいです。

特に注意したいのは、シニア猫です。シニアになると、寝ていることも増え、運動量が減ります。また、爪とぎをあまりしなくなったり、上手くできなくなったりして、爪とぎが不十分な場合が増えます。

爪とぎをあまりしない子や、シニアになり、爪とぎをあまりしなくなったなと思ったら、巻き爪になっていないか、よく見てあげましょう。


猫の巻き爪の治療法は?

◆症状が軽い場合は自宅で

肉球に触れる程度や、少し刺さっている程度であれば、自宅で切ってあげるとよいでしょう。病院嫌いの猫は多いので、病院に行くだけでストレスになることもあります。

できるだけストレスを与えないために、自宅で切れる範囲であれば、家で切ってあげるのがベターです。

◆深く刺さっている場合は動物病院へ!

爪が肉球に深く刺さっていたり、出血するほど食い込んでしまったりしている場合に、自宅で切るのは大変危険です。動物病院に連れて行き、獣医さんにお任せしましょう。

その際に、獣医さんに正しい爪の切り方を教えてもらうとよいでしょう。保定の仕方、切り方、タイミングを教えてもらってください。

◆巻き爪の治療費

動物病院によって異なりますが、通常の爪切りの場合、おおむね処置料500円~1,000円+診療費(初診の場合初診料)です。

しかし、巻き爪の治療になると、処置料2,000円~5,000円+診察料となります。肉球が傷ついていたり、化膿していたりすると、その分の治療費も加算されます。

高いように思えるかもしれませんが、深く刺さっているような巻き爪の場合には、必ず動物病院に連れていきましょう。


猫の巻き爪の切り方は?

爪切りされる猫

巻き爪を予防するには、普段の爪切りが大切です。

◆猫の爪切りの基本

爪を切るときには、伸びて尖っている部分を2~3mm切るようにします。

猫の爪は、根本に神経と血管が通っているので、ピンクに見える部分を切らないように気をつけましょう。先端の透けている部分だけを切るようにすれば、神経や血管を傷つける心配はありません。

猫の爪の中の神経と血管は、爪が伸びると共に伸びます。長期間放置すると、爪を切るときに一緒に切らなければならなくなり、出血して痛みも伴います。
こまめに、定期的な爪切りをしてあげましょう。

爪が黒い子など、爪切りが不安な場合は、やすりで削ってあげるとよいでしょう。電動やすりを使えば、簡単に綺麗に研いであげることができます。ペット用の電動やすりが市販されているので、利用してみてください。

◆親指の爪も忘れずに!

猫の爪は、前足に5本、後ろ足に4本あります。

このうち、前足の親指は、他の4本とは少し離れた場所にあります。切り忘れてしまいがちですし、他の爪より若干切りにくくもあります。

他の爪と同様に爪切りすることを、忘れないようにしましょう。

◆巻き爪の切り方

巻き爪の切り方は、基本的には普通の爪切りとほぼ同じです。

ただし、猫が動いてしまうと、爪が肉球に深く刺さってしまう恐れがあります。できれば、2人で行うと良いでしょう。1人が抱っこして、もう1人が切るようにします。

1人で切らなくてはならない場合には、目隠しをしたり、洗濯ネットなどに入れたりして、猫が動かないようにしましょう。また、爪切り用の保定グッズを利用しても良いでしょう。

・爪切りの種類
ペット用の爪切りには、ギロチンタイプとハサミタイプがありますが、巻き爪になってしまうと、爪を穴に差し込むギロチンタイプは使えません。

爪を挟んで切るハサミタイプを使いますが、人間用の爪切りの方がより切りやすいです。

切れ味がよいものより、やや切れ味が悪い方が、肉球を傷つけたり爪を切りすぎたりする恐れが少ないので、おすすめです。

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・切り方
巻き爪周辺の抜け毛などを取り除き、巻き爪の真ん中あたりを爪切り用ニッパーなどで切ります。一気に切らず、外側から少しずつ潰すような感じで、切込みを入れるように切っていきます。

肉球に食い込んでいる爪を抜いて、出血した場合には、圧迫止血を行います。

傷口は、猫用の消毒液をつけたコットンなどで消毒してあげましょう。


猫の巻き爪の予防法は?

巻き爪になってしまってから切るのは大変です。さらに、重症になって治療となると治療費もかかります。

何より、猫に負担がかかるので、巻き爪になる前に予防をしてあげましょう。

◆こまめに爪を確認する

まず、こまめに爪を確認する習慣をつけましょう。個体差もありますが、半年以上爪切りをせずに放置すると、巻き爪になるリスクが高くなります。

基本的には1ヶ月に1回、最低でも3~4ヶ月に1回は爪を切りましょう。

爪切りの際、足を触られることを嫌う猫は多いので、決して無理をしないようにしましょう。一度にすべての爪を切ろうとせず、1、2本しか切れなくてもよいので、猫が嫌がる前に止めます。

何日かかけて全て切るくらいの気持ちで余裕をもって切ってあげた方が、猫も不安にならずに爪を切らせてくれるでしょう。

◆愛猫の気に入る爪とぎを置く

巻き爪のもう一つの原因は、爪とぎが不十分なことです。愛猫が爪とぎをしやすいように、お気に入りの爪とぎを置いてあげましょう。

爪とぎには、段ボール製や麻紐を巻いたものなどさまざま種類があります。また、床に置くタイプが好きな子もいれば、縦型の爪とぎで伸びをしながら爪を研ぐのが好きな子もいます。

愛猫の気に入る爪とぎを見つけてあげてください。

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ニャンコのツメみがき 3コパック

段ボール素材で、好きな場所に置ける爪とぎです。またたびの粉付きで、ストレス解消!

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ネオとぎグルーミングスタンド

目の細かな段ボール製で、爪に優しい爪とぎです。
30度の傾斜がついた幅広タイプで、滑り止めもついているので、元気な子や力の強い子にもおすすめです。

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クリーンミュウ つめみがき 両面麻タイプ 2個入

天然麻を使った、とぎカスの出にくい爪とぎです。
ストラップ付なので、横置きはもちろん、柱や壁に立てかけて、押しピンなどで固定して使うことができます。

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◆爪とぎ付きのキャットタワーを置く

キャットタワーを選ぶときには、爪とぎのついた商品を選んであげるとよいでしょう。巻き爪になりやすいシニア猫のためには、ロータイプのキャットタワーがおすすめです。

●おすすめのキャットタワー
Cat tree LED キャットステップ

高さが60cmと低いので、置き場所を選ばず、シニア猫にも優しいキャットタワーです。
爪とぎに3つのLEDライトが内蔵されていて、順番に光り、猫の興味を引きます。

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猫のおあそびポール お魚ファミリーロータイプ

高さが71.5cmとシニア猫でも登りやすく、魚のデザインのステップがかわいいキャットタワーです。
麻縄を巻いた支柱は、部品交換ができて経済的です。

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◆爪とぎマットを置く

ソファやカーペットで爪とぎをしてしまう子には、爪とぎマットを置いてあげるとよいでしょう。

●おすすめの爪とぎマット
商品名

丈夫なカーペット素材の爪とぎです。
重量があるので床に置いても安定しますし、吊り下げ用の紐付きなので愛猫の好きな場所に置くことができます。

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まとめ

室内飼いの猫は、外猫と異なり、自然に爪が削れて摩耗することがありません。そのため、飼い主さんが定期的に爪切りをしてあげましょう。

また、シニア猫は、運動量が減り爪の摩耗も減りますし、爪とぎをあまりしなくなったり上手にできなくなったりして、巻き爪になるリスクが高まります。
普段から愛猫の爪をこまめに確認して、巻き爪を予防してあげてください。

症状の重い巻き爪になってしまった場合には、必ず動物病院に連れていきましょう。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に14医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。

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