野良猫を保護したい!準備から捕獲方法、捕獲後に必要なことまで

2020.03.18

野良猫を保護したい!準備から捕獲方法、捕獲後に必要なことまで

猫を飼う手段には、里親サイトでの譲渡やペットショップで購入など様々な方法がありますが、野良猫を保護するのも一つのきっかけですよね。野良猫の中には人懐っこい子、警戒心の強い子がいますが、そのまま捕獲することは可能なのでしょうか?野良猫を保護したい場合の事前の準備や捕獲方法、保護後にすべきことなどについてご紹介します。

野良猫を保護したい時に確認しておくこと

野良猫

外の世界でたくましく生きている野良猫は、望んでそのような環境で生活している訳ではありません。そんな野良猫を是非とも保護したいと思っている、心優しい方は沢山いらっしゃることでしょう。

ですが野良猫も感情があり、一つの命を持った動物ですので、保護したいと思ったときに確認しておくべきことがあります。

野良猫を保護したいと思ったとき、まずはどんなことを確認すれば良いのでしょうか?

◆飼い猫や地域猫の可能性

外で生活している猫がすべて野良猫かと言ったら、必ずしもそうとは言い切れません。

首輪をしていなければ野良猫という決まりがないように、飼い猫でも首輪をしていない猫ちゃんは沢山いますよね。

野良猫なのに人懐っこい子がたまに居ますが、もしかしたらその猫ちゃんは飼い猫の可能性も高いです。中には迷子になったまま、そのまま野良猫と一緒に生活をするようになり、元の飼い主さんは必死に探している可能性だってありますよね。

他にもその地域で管理されている、「地域猫」の場合もあります。

不妊手術がされている地域猫であれば、耳の先が三角にカットされている場合が多く、中にはまだ手術がされていない地域猫の子も居るかもしれないので、どちらにせよ確認は必要と言えますよね。

トラブルを回避するためにも、事前に対象の猫が野良猫なのかを確認することはとても大切です。

飼い猫や地域猫かどうかの確認は、SNSや動物病院などで情報を収集することが出来ますので、保護したいと思ったら、まずはその猫の情報を調べるようにしましょう。

◆保護した後のことを考えておく

野良猫を保護したいと思ったとき、その気持ちが一時的なものではないか、自分自身への確認も必要となってきますよね。

野良猫を保護して、「やっぱり面倒だから飼えない」なんてことは、あってはならないことです。命ある動物を保護すると決めた時点で、最期まで面倒を見る覚悟がなければ、安易に保護したいなどと思うことは止めておきましょう。

野良猫を保護したら、自分の時間も猫に使わなくてはいけなくなりますし、お金もたくさんかかります。そして何よりもずっと健康で居てくれるという保証もありませんので、大きなケガや病気などを患ったときも、手放すことなく面倒を見る覚悟がなければ、猫を飼うべきではありません。

少しでも不安があるのなら、一時的な保護したいなどの感情で行動することは、野良猫に不幸を招いてしまう結果となってしまうので、別の方法で手助けすることを考えましょう。

一時預かりして他の飼い主を探すことなども出来るはずなので、自分に出来る範囲でやれることを精一杯することが望ましいです。


野良猫を保護したい時に準備するもの

猫が本当に野良猫だという確認が出来、保護したあとのプランが明確に出来ているのなら、その猫ちゃんを保護するための準備が必要になってきます。

人懐っこい野良猫でも、急に人に捕まえられた瞬間に、パニックを起こしてしまう可能性もありますので、保護の際には慎重に行動しなくてはいけません。

野良猫を保護する際には、どんな事前準備をして望めばいいのでしょうか?

◆捕獲器

人懐っこい野良猫であれば、捕獲はそこまで難しくありませんが、人懐っこくない野良猫を保護したい場合は、捕獲器を準備しておくと安心です。

捕獲器は動物病院や保護団体などでも貸出を行っている場合があるので、事前に問い合わせをしておきましょう。

猫は狭い場所を好む傾向にあるので、捕獲器の中にタオルなどを敷いて、寝床になるような工夫をしてみると良いかもしれません。そして外側もタオルなどで覆いかぶせてあげた方が、目隠しとなりますので警戒心が薄れるはずです。

捕獲器の中にフードやおやつなどを置いて、野良猫を誘き寄せてみましょう。

◆捕獲後に使うキャリーケース

キャリーケース

捕獲器で野良猫を保護する方法はそこまで大変ではないですが、いきなり扉が閉められてしまって、パニックになってしまう猫ちゃんも居ることだと思います。

気持ちを落ち着かせてあげるためにも、優しく声をかけてあげながら、キャリーに移動させてあげるのが理想的です。

キャリーケースは持ち運びに便利な、組み立て式の商品がおすすめです。

こちらの商品はダブルドアタイプもあり、開閉が楽に出来て使い勝手が良いですよ!

●おすすめ商品
キャンピングキャリー

シングルドアタイプ、ダブルドアタイプの2タイプ。ダブルドアタイプは上扉付きなので、ペットを楽に出し入れできます。
シートベルトに固定できるので、車での安全対策にもおすすめです。

購入



◆キャリーケースにかける布

布

外の世界で自由に暮らして居た野良猫にとって、キャリーケースに入るなどの経験はしたことがないはずですよね。

少しでも緊張を和らげてあげるためにも、キャリーを覆う大きめの布や、タオルなどを用意しておくと良いでしょう。

外の世界を見えにくくすることで、少しずつ落ち着きを取り戻してくれるはずです。

◆キャットフード

キャットフード

野良猫の唯一の楽しみでもある食事ですが、保護したあとは落ち着かせてあげるためにも、お腹を満たしてあげなくてはいけませんよね。野良猫を保護する前に、キャットフードをある程度準備をしておくようにしましょう。

保護した後にキャットフードの買い出しに行ってしまうと、野良猫は不安な気持ちのまま放置されてしまうことになってしまいます。

心細い気持ちの野良猫を一匹にしないためにも、必要な物は事前に用意しておくことが大切です。

◆ペットシーツ

ペットシーツ

野良猫を保護する際には、何かと汚れなどが気になることが多いです。それは野良猫が外で暮らして居たのですから、当然のことですよね。

それに中には保護されたときに、パニックのあまり嘔吐や排泄をしてしまう子が居ます。そんなときにも役立ってくれるのがペットシーツなのです。

汚れればそのまま捨てられますし、トイレの代わりとしても使用出来ますので、多めに準備しておくと何かと使えるアイテムと言えるでしょう。


野良猫を保護する方法

すべての準備を整えたら、下準備をしておいた捕獲器を設置することから始めましょう。

野良猫は人に慣れていない上に臆病な性格の子が多いので、まずは自分が安全な人間でエサを与えてくれる人間であるということを知ってもらわなくてはいけません。

少しでも自分に危害を加えてくる可能性があると判断されてしまえば、なかなか野良猫と距離を縮めることは出来ませんので、接触する際の距離感も大切になってきます。

野良猫を手間取らず保護したいのなら、以下の方法をお試しになってみてください。

①捕獲する場所を決める(トラブル回避のため私有地なら許可をとっておく)
②捕獲を決めた場所で数日間対象の野良猫にエサをあげる
③少し慣れてきたと感じたら捕獲器を設置する
④捕獲器の中にエサを設置する
⑤捕獲器に入ってエサを食べてくれるのを待つ

このような流れで、野良猫を保護するのが一番猫に負担をかけない方法となります。

少しでも無理矢理に保護する姿勢が伝わってしまえば、数日かけて保護する段取りが無駄になってしまうので、野良猫を保護したいと思ったのなら、常に慎重に行動することを心掛けてください。


野良猫を保護した後

病院で診察を受ける猫

無事に野良猫の保護が出来たのなら、今度は保護したあとのことを真剣に考えていかなくてはいけません。

野良猫を保護したことによって安堵感が生まれるかもしれませんが、まだやらなくてはいけないことがたくさんあります。命を預かっているという意識を強くし、最後まで責任を持って行動してあげてくださいね。

◆動物病院に連れていく

まずは何よりも、動物病院に連れて行って、その野良猫の健康状態を見てもらうことを最優先しましょう。外での生活が長いと、見た目は健康そうに見えたとしても、何かの感染症や病気にかかっている可能性が高いです。

保護先に先住猫が居る場合には、感染させてしまう恐れもありますので、現在の健康状態の確認は重要となってきますよね。

そして母猫の居ない子猫を保護した際には、数時間置きにミルクを飲ませて排泄の手助けをしなくてはいけません。子猫の面倒を見たことのない方でも、動物病院で育て方をしっかり教えてくれますので、どのような状況の野良猫を保護した場合でも、病院に連れて行くことが必要と言えるでしょう。

◆人間に慣れてもらう

もし自分が飼い主になる場合や、一時的な保護で預かる場合でも、人の居る環境に慣れてもらうことも必要になってきますよね。

野良猫はまったく別次元の場所に連れてこられている訳なので、恐怖と警戒心の中で相当なストレスを溜めてしまっているはずです。一刻でも早く、その状態から抜け出してあげる努力が必要になってきますので、猫と向き合える時間に費やす時間も増やさなくてはいけません。

野良猫の威嚇が続くのなら手出しをするのは危険ですが、その分おもちゃやおやつなどを用いてスキンシップを取ることは可能です。

根気強く優しく声をかけてあげることも出来ますし、まずはお互いが負担のかからない距離をとって、うまくコミュニケーションをとっていくようにしましょう。

◆野良猫のその後を考える

徐々に野良猫が人にも慣れてきたのなら、今度は譲渡のことも考えていかなくてはいけません。

里親がすでに決まっているのならそこまで考える必要はありませんが、これから里親を探す場合は、その人物が本当に最期まで責任を持って面倒を見てくれるような人なのか、見極めなくてはいけませんよね。

きっと保護している間に、その野良猫に対して情が移っているはずなので、手放すことも辛いと感じてしまうこともあるかもしれません。

もちろん自分自身がその野良猫を飼ってあげられるのなら、それが一番お互いにとって喜ばしいことだと思います。ですがそれは最期まで責任を持って面倒が見られるかを考えなくてはいけないので、時間と猫に使えるお金がないのなら、その猫を不幸にするだけなので安心出来る譲渡先を見つけましょう。

もし時間と猫に使えるお金があるのなら、自信を持ってその子と一緒に暮らしてあげてください。

元々野良猫ということもあるので、定期的な健康診断や、病気を患っているのなら保険の加入もおすすめいたします。

大変なこと以上に、猫は人間に幸せを与えてくれる存在ですので、愛情を持って野良猫から家猫として迎え入れてあげてはいかがでしょうか。


まとめ

猫好きの方なら野良猫を見ると、「保護したい!」と考えることがあるかと思いますが、野良猫の保護は様々な責任が付きまとってきます。

その場の思い付きだけで出来ることではないので、事前の準備やその後やるべきこともたくさんありますので、それらのすべてが可能な方でしか保護すべきではないのかもしれません。

思ったようにいかなかったから、途中で保護するのをやめて野良猫に戻すなんてことは、絶対にするべきことではないので、いかなる場合も責任を持って行動することが必要です。

譲渡先が決まっている場合や一時預かりが可能な場合、そして自分自身が飼い主になれる場合のみ、野良猫を保護してあげてください。

一時の優しさだけでは猫を幸せにすることは出来ませんので、常に責任を持って猫と向き合っていくようにしましょう。



– おすすめ記事 –

・野良猫を捕獲する前に知っておきたい注意点と子猫の保護方法
・保護した野良猫と仲良くなる方法8選!なつかない理由とは?
・捨て猫を拾ったらするべきこと5つ!保護してから里親を探すまでの方法は?
・成猫の里親になる5つのメリット!「大人猫は懐かない」は都市伝説!?


focebookシャア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


記事に関するお問い合わせはこちら