猫と遠方に移動するには新幹線が最適なのかをじっくり考えてみた!

2022.11.22

猫と遠方に移動するには新幹線が最適なのかをじっくり考えてみた!

猫と長距離を移動する予定があるときに、新幹線しか移動手段がないとしたら、飼い主さんは当日まで、不安でいっぱいになってしまうことかと思います。 ストレスを感じやすい猫を新幹線に乗せるためには、飼い主さんは愛猫の苦痛を最小限にするために、どんな準備をしておけば良いか、気になるところですよね。 ほかのお客さんに迷惑をかけないためにも、マナーはしっかりと守らなくてはいけません。 猫と一緒に新幹線に乗車する際には、どんなことに注意をすれば良いのでしょうか?

【目次】
1.猫との遠方への移動に新幹線を利用したい!
 1-1.猫は新幹線に乗せても大丈夫?
 1-2.飛行機と新幹線どちらが良い?
2.猫と新幹線に乗る前に準備すること
 2-1.早めにキャリーを購入して慣れさせる
 2-2.手回り品料金290円を準備しておく
 2-3.必要なものは前日までに揃える
 2-4.猫の体調管理もしっかりと
3.猫と新幹線で移動する当日には…
 3-1.時間に余裕をもって行動しよう
 3-2.新幹線に乗るまでもルールを守ろう
 3-3.周囲への配慮を忘れずに
4.猫を連れて新幹線移動をするとき、盲点になりがちなポイント
 4-1.移動時間・距離は家から目的地につくまでかかる時間・距離
 4-2.新幹線乗車駅へ移動中も手回り品料金が必要
 4-3.猫のために新幹線の座席を使ってはいけない
 4-4.ペットカートはNG
 4-5.おすすめの座席は車両の一番前
5.まとめ

【掲載:2021.10.14  更新:2022.11.22】

猫との遠方への移動に新幹線を利用したい!

新幹線

飼い主さんが引っ越しや仕事の出張などで移動する予定があるときに、猫と一緒に暮らしているのなら、長期的な移動であれば猫も一緒に連れていかなくてはいけません。

その際の移動手段が新幹線の場合、猫を連れて新幹線に乗っても平気なのか気になるところですよね。

果たして猫は、新幹線に乗っても問題ない動物なのでしょうか?

◆猫は新幹線に乗せても大丈夫?

私たちが普段から利用しているさまざまな公共交通機関ですが、料金を支払えば誰でも利用できますので、とても便利ですよね。

ですが基本的には人が利用する乗り物なので、猫のようなペットを同伴させても良いのか、疑問に思っている飼い主さんもいらっしゃることでしょう。

結論から言いますと、電車と同じように新幹線も、猫を連れて一緒に乗ることが可能です。

ただし猫を持ち込むことは可能ではありますが、鉄道会社により規約が定められていることがほとんどです。

利用する新幹線によって、条件も異なりますので、安心して愛猫と一緒に新幹線を利用するためにも、事前にルールを確認しておくようにしましょう。

◆飛行機と新幹線どちらが良い?

長距離の移動には、新幹線の他に飛行機という選択肢もあります。

移動先がどちらも選択するのが可能であれば、どちらが猫にとって負担が少ないか悩まれる飼い主さんも多いことでしょう。

乗車時間は、新幹線よりも飛行機の方が短く済むので、猫には向いているような気もしますよね。

しかし飛行機は新幹線よりも搭乗するまでに時間がかかりますし、離着陸時に大きな振動や音が鳴る上に、気圧の変化も体感することとなります。

その上、ペットは原則飼い主さんとは一緒に機内に搭乗することはできず、手荷物として別々に移動しなくてはいけないので、猫は多大なストレスを感じることになるでしょう。

2021年10月14日追記
北九州市の航空会社スターフライヤーは、国内線ではじめてのペットと同伴で機内に搭乗できるサービス開始に向けて、2021年10月に実証実験を行いました。
他の乗客に配慮した規定を作成の上、2022年に導入を予定しているようです。

飛行機を使用した移動の負担を考えると、長距離での移動は新幹線の方が猫にとって負担が少ないように思えます。

国内であれば新幹線を利用し、海外であれば飛行機を利用する、などと決めている飼い主さんも多いようですよ。


猫と新幹線に乗る前に準備すること

愛猫の負担を軽減し、安全に新幹線に乗せてあげるためにも、事前に準備しておくべきことがいくつかあります。

飼い主さんはどんなことを意識して、事前準備をしておくべきなのでしょうか。

◆早めにキャリーを購入して慣れさせる

新幹線にペットなどの動物を乗せる際には、「手回り品」扱いとなるので、手回り品の規約に従わなくてはいけません。

基本的には電車の規約と同じようなことが多く、縦・横・高さの合計が120cm以内のキャリーバッグ等にペットを入れ、ペットを含めた重さが10kg以内であれば持ち込みが可能となります。

<手回り品 持ち込める荷物 有料のもの>
小犬、猫、鳩またはこれらに類する小動物(猛獣やへびの類を除く)で、
・タテ・ヨコ・高さの合計が120センチ以内の動物専用のケースにいれたもの
・ケースと動物を合わせた重さが10キロ以内のもの
JR東日本公式ホームページより引用
キャリーのサイズ

ですので、普段使っているキャリーがあるのであれば、しっかりと長さや重さなどの確認をし、規約のサイズをオーバーしているのであれば、購入し直す必要もあります。

そして、キャリーバッグが苦手な猫も多いので、キャリーに長時間入っていることにも慣れさせてあげる必要があるでしょう。
新幹線に乗って移動する予定が決まった時点から、キャリーに慣れてもらうように訓練を始めてあげてください。

また、実際の移動の際は猫自身のにおいや飼い主さんのにおいがついているアイテムをキャリーに入れると安心します。
当日はいつも使っているブランケット、タオルを入れてあげてください。

◆手回り品料金290円を準備しておく

また、新幹線にペットを連れる際、手回り品料金が必要です。JR各社手回り品1個につき290円かかりますので、事前に用意しておくようにしましょう。
手回り品切符は乗車する駅の改札口などで、猫のいるキャリーバッグを見せて購入します。
2頭乗せる際、キャリーケースを2つ持ち込むことになると思いますが、その際は手回り品切符が2枚必要になりますので注意が必要です。

◆必要なものは前日までに揃える

新幹線に猫を乗せる際には、キャリー以外にも準備しなくてはいけないことがあります。

長時間の移動が決まっているのなら、猫のトイレや食事はどうすればいいのか、疑問に思っている方もいらっしゃるはずです。

新幹線に猫砂のトイレは持ち込むことができないので、キャリーの中にペットシーツを敷き詰めておく必要があります。

なので替えのシートが何枚かあると、安心できるでしょう。

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そして猫の食事は、新幹線内で与えることはできないので、喉が渇いたとき用の水の準備だけしておいてあげてください。

猫はあまり水を飲まない動物ではありますが、極度の緊張から喉が渇き、水分の補給ができないと、具合が悪くなってしまう可能性も高いです。

理想は新鮮な水と、注射器型やスポイトの給水器が望ましいので、事前に購入し、飲み方を教えておくと安心です。
水を飲ませるのが難しい場合は、ちゅ~るなどのスティック型で手早く与えられるウェットタイプのおやつがあると便利です。

また万が一に備えて、首輪やリードも準備して練習しておくと安心ですよ。
猫用とされているキャリーケースは、猫が飛び出さないよう様々な工夫が施されています。その中でもリードフックが搭載されているものは多いです。
突然の飛び出し、脱走を防ぐために首輪、ハーネス、リードの装着をおすすめします。

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◆猫の体調管理もしっかりと

愛猫を新幹線に乗せることが決まったのなら、当日までの体調管理も大切です。

体調が悪い状態で新幹線に乗せてしまうと、キャリーの中で長時間過ごすことや、慣れない環境に対して、さらに具合が悪くなってしまうこともあるからです。

新幹線の騒音や揺れに酔うこともありますし、緊張状態が極限まで達してしまうと、ストレスからよだれを垂らすこともあるので危険です。

新幹線の中で猫の体調が悪くなったとしても、すぐに動物病院に連れて行ってあげることはできないので、万全な状態で猫を新幹線に乗せることが望ましいでしょう。

そして当日は移動を開始する数時間前に食事を与えて、フードの吐き戻しをしないような気遣いも必要となってきます。

猫の健康状態を把握していても、飼い主さんに不安が残るようでしたら、動物病院で酔い止めの薬も処方してもらえますので、選択肢に入れておくのもおすすめです。

また、愛猫が病気を患っているようなら、無理に新幹線に乗車させるようなことをせず、別の方法を考えてあげるようにしましょう。


猫と新幹線で移動する当日には…

新幹線のプラットフォーム

いよいよ新幹線で移動をする当日は、愛猫を不安な気持ちにさせないためにも、事前準備をしっかりとした状態で迎えましょう。

当日はどんなことに気を付けて、愛猫と共に行動すれば良いのでしょうか。

◆乗車前のご飯は控えるのが吉

どんなに準備万端にしていても、新幹線での長距離移動において猫ちゃんのストレスを完全に取り除くことはできません。
慣れない移動に疲れ果て、乗車中にストレスや乗り物酔いでご飯を吐いてしまうことも大いに考えられます。
車内での嘔吐は猫ちゃんにとってつらいだけではなく、片付けをする飼い主さんの心の負担にもなります。

そのため、乗車前の朝ご飯は極力控えることをおすすめします。前日の夜、いつも通りのフードを与えて、当日の朝は水のみ与えるようにしましょう。
夜に移動される場合は、少なくとも5時間程前にはご飯を済ませておきたいですね。

低血糖や脱水が不安な場合は、2-3.必要なものは前日までに揃えるでもご紹介したように、すぐ与えられるおやつやお水を準備しておくと安心です。

◆時間に余裕をもって行動しよう

当日は時間と心に余裕をもって、行動するに越したことはありません。

時間に余裕がないと、うっかり忘れものをしてしまうなんてことがありませんか?

家まで取りに帰る時間もなければ、新幹線に乗った長い時間も不安な気持ちで過ごさなくてはいけないので、時間ギリギリの行動はおすすめできません。

そして時間に余裕がなく急いでしまえば、愛猫への気遣いも蔑ろになってしまうこともあるので、心にもどんどん余裕がなくなってしまいます。

焦って行動してしまえば、事故などに巻き込まれてしまう危険性もあるので、気を付けるようにしましょう。

◆新幹線に乗るまでもルールを守ろう

新幹線に猫と一緒に乗るということは、家の玄関から出た瞬間から、すでに移動は始まっています。

新幹線に乗るまでも、愛猫と一緒に行動しなければいけないので、ほかの人に迷惑をかけないような移動を心掛けなくてはいけません。

新幹線乗り場のある駅が最寄り駅であればさほど問題ありませんが、その場所にたどりつくまでに、電車やタクシーなどを利用するのであれば、それらの乗り物のルールも守らなくてはいけませんよね?

それらのことを踏まえた上で、各交通機関の規約を理解し、スムーズに移動できるように心掛けましょう。

●あわせて読みたい
猫と一緒に電車は乗っても平気?事前準備に必要なものとは?

家の中で過ごす時間が多い猫ですが、ときには外に出ることが必要なときもありますよね。 動物病院に連れていくときや引っ越し、実家への帰省など、猫を連れて外出しなくてはいけないこともあるでしょう。 そして目的の場所が遠方だったとき、利用する交通手段が電車のみだったら、猫も一緒に乗車することができるのか、疑問に思ったことのある方も多いことかと思います。 果たして、猫は電車に乗せても、問題がないのでしょうか?

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◆周囲への配慮を忘れずに

いざ新幹線に猫と一緒に同乗するところまできたのなら、目的地に辿り着くまで、周囲への配慮も忘れないようにしましょう。

とくに自分の席の周囲に座っている方々は、キャリーを持っている人が居れば、何かしらのペットが同乗していることに気付くはずです。

猫がまったく鳴くことなく、大人しく眠っていてくれるなら良いですが、ほとんどの猫ちゃんは初めての新幹線に動揺して、興奮状態になってしまうことでしょう。

猫ちゃんへの配慮ももちろん大切ですが、ほかの乗車客の迷惑にならないような配慮も大切ですよね。

すべての乗客の方々が猫好きとは限らないので、尚更でしょう。

愛猫が大きな声で鳴くようであれば、デッキへ移動して様子を見るなどし、落ち着くまで様子をみてあげてください。

手回り料金を支払っているからといって、マナー違反をして良いわけではないので、下車するまで気を抜かないようにしましょう。


猫を連れて新幹線移動をするとき、盲点になりがちなポイント

事前の準備も万端、猫のストレス軽減や周囲への配慮についても心得た飼い主の皆さんへ、最後に意外と忘れがちなポイントをお伝えします。
こちらのポイントを押さえている飼い主さんなら、新幹線での旅もきっと大丈夫です!トラブルなく楽しいお出かけになることを願っています。

◆移動時間・距離は家から目的地につくまでかかる時間・距離

例えば「新幹線に2時間乗車する」ということを重点的に考えていると、新幹線乗車駅までの旅路について準備不足になることも考えられます。
駅まで車で向かうのであれば、車に乗せる時の対策が必要になります。
最寄り駅まで徒歩20分、新幹線乗車駅まで電車で片道1時間かかるのであれば、乗り換えにかかる時間も含め大体1時間半は移動時間にプラスすることになりますよね。

当日は新幹線の乗車時間+移動時間猫と一緒に行動するということを念頭に置いて準備しましょう。

また、新幹線の車内よりも、駅構内の騒がしい環境が負担になることもありますし、季節によっては外気の暑さ・寒さの対策も必須になります。
そういったことも配慮しながらプランを組み立てるようにしてください。

◆新幹線乗車駅へ移動中も手回り品料金が必要

猫ちゃんを連れて新幹線に乗車する際、手回り品切符が必要というお話はしましたが、利用経路によっては新幹線乗車駅に向かう道中でも必要となる場合があります。
あらかじめ利用される鉄道会社・バス会社のWebサイトを確認してみましょう。

ペットの乗車に関する記述見当たらない場合は、ラッシュ時を避け、改札口で聞いてみることをおすすめします。

◆猫のために新幹線の座席を使ってはいけない

できるだけ猫に負担をかけずに移動したい、キャリーバッグを床に置きたくないなどの理由で、猫用に座席を確保しようとお考えの方もいらっしゃるかと思います。
しかし新幹線ではペット用に座席を確保・購入することはできません。
自由席・指定席、グリーン車、グランクラス問わずどの場合も不可能です。
新幹線は乗客1名に対し1席というルールが決まっており、先述のようにペットは手回り品として考えられるからです。
猫と一緒に乗車する際は、キャリーバッグは膝のうえや足元など、周囲に迷惑の掛からない場所に置いてください。

◆ペットカートはNG

ベビーカーのような見た目だからOKだと考えられることの多いペットカートですが、新幹線での利用はできません。
まず手回り品のサイズ規定をクリアしていないため、ほとんどの鉄道会社でNGとされています。
もちろん、駅の外ではペットカートを利用しても構いませんが、改札内では車内でキャリー部分と台車部分を外して持ち歩く必要があり、重量的にもかなりの負担になると思います。
そのため、おひとりで移動される場合は、始めからキャリーバッグを使用することを強くおすすめします。

◆おすすめの座席は車両の一番前

車両の一番前の座席は足元が広いので、その他の席に比べて床にキャリーバッグを置いても広々と使えます。
当然前列の人に配慮する必要もありませんし、デッキにもすぐ出られます。
しかしながら、車両の一番前の席は車両の出入り口に一番近い席です。
混雑時は人の出入りが激しいことも考えられるため、人の動きや物音に過敏に反応する猫ちゃんにとってはかえってストレスになることも考えられます。
猫ちゃんの性格も考慮して検討してみましょう。


まとめ

飼い主さんが愛猫と一緒に新幹線に乗る予定があるとき、どのようなルールがあるのかを知らないと、不安な気持ちで焦ってしまうものですよね。

猫と一緒に公共交通機関を利用したことのない方であれば、尚更ではないでしょうか。

長時間の移動は猫にとっても飼い主さんにとっても、負担がかかってしまうことに間違いありません。

だからこそ乗車の際のルールをしっかりと把握し、愛猫や周囲の方々に、迷惑をかけないように心掛けることが大切となってきます。

そして乗車の際に必要なことを、事前に準備しておくことこそがコツとなりますので、不安材料が残らないようにしておくことをおすすめします。

新幹線にまつわる不安要素は、SNSの投稿や、ねこに関する記事などを参考にし、自分なりに整理をして、移動当日を迎えるようにしましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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