雨の日に野良猫がいる場所は?
野生で生きている野良猫さんたちは、テリトリーの中で安全な場所をよく知っているようです。家で雨を避けられない野良猫は、いったいどこにいるのでしょうか?
◆雨の日の野良猫は車の下や軒下にいる
雨の日に野良猫がよく発見されているのは、車の下や家の軒下、ベランダなどが多いです。皆さんの家にもちゃっかりお邪魔しているかもしれません。
わたしが見た事があるのは、マンションのいちばん下の階のベランダです。同じテリトリー内にいる野良猫達は、みんな同じ事を考えているのかもしれません。何匹も一緒に同じ場所で過ごしていて、たくさんの猫が団子になっている姿を見てほっこりしたものです。
◆雨の日の野良猫は餌をくれる人の家にいる
雨の日になると、普段餌をくれている人の家や遊びに行ったことのあるおうちで雨宿りする野良猫もいるようです。
もし皆さんがいつも野良猫に餌をやっているようだったら、野良猫は餌をくれる優しい人の家なら追い出されずに雨をしのげると思っているかも。毎日餌をもらいに来る猫が、雨の日だけはちゃっかり自宅の一部分に居座っている事はないでしょうか?
TwitterなどのSNSでも、雨の日や寒い冬になると、いつのまにか家の中に野良猫が入ってきて暖をとっていた…なんて投稿が見られることがあります。
◆雨の日の野良猫は神社の軒下や資材置き場にいる
一方で警戒心の強い野良猫の場合は、人気の少ない落ち着ける場所で雨の日を過ごしていることもあります。
寝床の候補といえば、神社の軒下、資材置き場、使われていない倉庫などがあり、そういった場所を確保しつつ侵入者が入ってこないか、日に何度も見回りをします。
野良猫は自分のテリトリーを確保しながら、生活をしています。テリトリー=自分の生活圏ということになるので、その中に寝床や餌場を確保します。メス猫は餌場が豊富にあるかどうかでテリトリーを決め、その周り3.5倍ほどの範囲をオス猫が取り囲むようにテリトリーを保つ状況です。
毎日見かける野良猫がいる人、多くありませんか?実は、テリトリーの見回りの道順と時間帯が決まっていて、毎日同じ猫を見かけるのは、そういう状況だからなのです。
雨の日の野良猫の過ごし方は?
いつも野良猫に餌をあげたり、野良猫が家に通ってきている方は、雨が降ると猫の事が心配になるかもしれません。ちょっとぐらいの雨だったらいいのですが、大雨になってしまうと、野良猫がどんな風に過ごしているのか不安になってしまうでしょう。
◆雨の日の野良猫は基本的には活動しない
皆さんも雨の日の朝は、仕事に行きたくないと思ったりしますよね。猫も雨の日はちょっと憂鬱になってしまうようです。
猫は一日の3分の2を眠って過ごしているとも言われています。雨の日の猫はもっと多くの時間を睡眠に費やしていて、家猫は家の中でゆっくりと眠っている事が多いでしょう。それは野良猫も例外ではないようです。
野良猫も、雨の日はどこに行くにも濡れてしまうので、基本的には雨に濡れない場所で一日を過ごしています。野良猫は雨を避ける場所を見つける事ができたら、そこで眠っている事も多いかもしれません。
皆さんが何年も目にする野良猫は、外で暮らす環境に適した猫だと言えます。人間が心配してしまうような雨や風でも、意外と上手に身を隠しているのでしょう。
◆雨の日の野良猫は集団で過ごす
過酷な生活を強いられている野良猫は、時に集団生活をします。決まった場所に餌場や寝床がある場合、テリトリーはあるものの、生活圏が重複している猫は多いようです。
本来縄張り意識が強い猫なのですが、これも一種の対応能力なのか「背に腹はかえられぬ」の思いが勝り、他の猫との若干の距離を保ちつつ、共同生活をしています。
野良猫に一番怖いのは「寒さ」です。弱い猫は寒さで命を落としていきます。雨の日などは快適な寝床も限られるので、団子状態で寒さをしのぐほうが懸命です。
猫は順応性に優れているので、意にそぐわない状況だったとしても、快適に暮らせる方法を常に選びます。いつも顔を合わせている猫たちは、雨の時は休戦協定を結んで、一緒に暖を取って過ごすことで、生き残る事ができているのかもしれません。ふだんは喧嘩している相手同士でも、一緒に暖を取って過ごしているのかもしれませんね。
外で過ごしている野良猫たちは、雨になる前から緊急避難場所を探しておいて備えているのでしょう。
雨の日の野良猫のためにできることは?
◆野良猫の寿命は飼い猫に比べて短い
野良猫は生き残るための本能が発達していて、どんな天候でも自分を守れる場所を探す事ができます。でも、弱い猫は過酷な環境で命を落とす事も多いでしょう。
飼い猫の寿命はどんどん上がっていて、今は平均で15~16歳程だとも言われます。それに対し、野良猫の平均寿命は4歳程だとも言われています。野良猫の中には、子猫の時に環境に適応できなくて、命を落としてしまう子もたくさんいるでしょう。
可哀想だと思う方も多いと思いますが、野良猫の世界は弱肉強食です。強い者が生き残り、弱い者は死んでしまうのです。
◆野良猫のために雨をしのげる場所を用意する
野良猫の事が心配になってしまう方は、自分の所有地内であれば、野良猫が雨を防げそうな場所に段ボールや毛布を置いたりするとよいでしょう。
ご近所さんの迷惑にならない範囲で餌をやったり、家の一部を貸してあげることで、お気に入りの野良猫さんも長く生きていけるかもしれません。
ただし、無責任にただ餌をあげることは、周囲の人の迷惑となることもあり、結果として野良猫を不幸にさせてしまうことに繋がりかねません。
野良猫の面倒を見たい場合は、保護することや地域猫として世話をすることを視野に入れ、責任をもって行動するようにしましょう。
まとめ
雨の日の野良猫は、濡れないように雨を避ける事ができる場所に隠れています。車の下や人間の家の一部で過ごしている事が多いようです。また、雨の日に野良猫が心配で家に入れてあげているうちに、野良猫から家猫になってしまった方も多いようです。
雨の日の野良猫の過ごし方としては、無駄な体力を消費しないように雨を避けられる場所で寝ている事が多いでしょう。雨の日の野良猫の行動を観察した事がない方は、よく見てみると意外な場所に野良猫が隠れているのを発見できるかもしれません。
ただ、雨の日は野良猫も静かに過ごしたいはず。野良猫を見つけてもそっと見守るようにしてあげてくださいね。
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