猫は「ペットロス」になるのか?
猫にとってのペットロスとは、すなわち「仲間の死」。猫が仲間の死を理解できるかどうかという点については、様々な見方があります。
「理解して悲しみ、落ち込んでいる」という人もいれば「動物の猫にそんな感情は無い」、という見方もあります。また猫を飼っている頭数によっても反応に違いがあったり、猫に共通する「死を目の前にした時にとる行動」が見られたりと、猫のペットロスについての見解は様々に分かれるようです。
①猫は仲間の死を理解している説
「一緒に飼われていた猫が亡くなったら、もう一方の猫の様子がおかしくなった。」という体験をした飼い主さんは少なくないようです。
「同じお皿でご飯をあげていつも仲良く半分ずつご飯を食べていた猫に、一匹分だけご飯を入れてあげたところあきらかに足りないはずなのに律儀に必ず半分残していた」というお話や「亡骸の傍に寄り添って寝ている」「いつまでも相方を探している」「精神的に不安定になって夜中に暴れたり粗相をするようになった」「急に甘えん坊になった」など、明らかに愛猫が死や別れを理解しているのでは?と感じざるを得ない飼い主さんは多いようです。
②猫にペットロスは無い説
一方で「今までとても仲良しだったのに、亡骸のにおいをちょっと嗅いだだけで後は無関心だった」「特に変わらない」「ちょっと警戒していたがすぐ忘れた」という猫も少なからずいるようです。
それを聞くと「猫は動物なのだから人間と違って複雑な感情は無い」という説も頷けます。あるいは「単にいなくなった、どこかへ行った」と思っているだけで「死」という概念を理解していないのかもしれません。
飼っている猫の頭数による?
飼っている猫の頭数によってもかなり反応は違うようです。
例えば、2匹飼っていたうちの一匹が亡くなった場合、明らかに猫は「いつもいるはずの相手」がいなくなります。そうすると一緒に遊んだり、気を紛らせる相手がいなくなるので、それが飼い主さんに向いて飼い主さんは「いつもより甘えてきている」と感じる事になるかもしれません。
ですが、飼っている頭数が多ければ多いほど、亡くなった猫の代わりになる猫がいるので、特別に仲が良かったわけでなければ仲間の死には気づきにくくなるという可能性があります。
猫の亡骸を見た時の猫の反応
昔の迷信で「猫に死体を見せるな」という言葉があります。「化け猫が死体を操る」という言い伝えがあったからだそうですが、猫は確かに仲間の亡骸を見ると共通した様子を見せるようです。例えば「ちょっとだけニオイを嗅いで近づかなくなった」「シャー!と威嚇した」「亡くなる2日前から警戒して近づかない」など感傷的とは程遠い、どちらかといえば攻撃的な反応をみせる猫が多いようです。
じつはこれは、猫が自分の身を守るためにとる行動。自然界では弱った動物は他の動物の餌食になってしまうので近くにいるのは危険です。それに弱った個体は何らかの危険(病気や寄生虫など)を持っているかもしれませんので、それを本能的に感じて自分が生き残るために死に近づいた者を近づけまいとしているのかもしれません。
一見冷たく感じるかもしれませんが、厳しい自然界に属する動物達はそれだけ「生きるという事に真剣」なのです。
まとめ
大切な猫ちゃんが亡くなって悲しいのは飼い主さんも同じ。ですが亡くなった猫ちゃんの為にも、今生きて側にいる猫ちゃんをうんと可愛がってあげましょう。寂しがりの子には新たに友達を迎えてあげたり、飼い主さんが亡くなった猫ちゃんの分まで元気な猫ちゃんと遊んであげましょう。
また、飼い主さん自身も少しずつでも気分をリフレッシュできる事を探してみましょう。
そうして前向きに取り組んで笑顔で過ごしてもらう事こそ、亡くなった猫ちゃんの願いに違いありません。
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