猫が威嚇する時の特徴は?
◆全身の毛を逆立てる
猫が威嚇している時は、頭を低くし、背中を丸めて背中の毛を逆立てます。これは、威嚇している相手に自分の姿を大きく見せようとしていることと、防衛の姿勢を取っているためだといわれています。
そして、背中だけでなく尻尾もブラシのように膨らみます。尻尾を左右に激しく振っている時は猫が不快に思っている状態です。また、恐怖心から尻尾をお腹の下に入れて背中を丸めたりもします。
◆シャーっと声を出して威嚇する
威嚇している時の猫の表情は、目を見開いて睨むようにじっと見つめます。耳を後ろにペタンと倒している時は不快に思っている状態です。猫によって様々ですが、猫パンチをしてくる猫もいます。
そして、牙を剥き出しにして大きな声で「シャー」と鳴いたりします。この威嚇する時の「シャー」という鳴き声は、猫がヘビを真似したものだといわれています。
ただ、性格によっても威嚇する行動は変わってきます。元々神経質な猫や人見知りの猫はちょっとしたことで、牙を剥き出しにしたりすることもあります。のんびりとした性格の猫は、ビックリしても微動だにしないこともあります。威嚇の仕方も猫それぞれです。
飼い主さんは飼っている猫がどういう性格の猫なのか、どんな時に不快に思っているのか、どんな風に威嚇するのかをしっかりと確認しておいたほうがいいでしょう。
猫の威嚇の原因はいろいろ…
猫が威嚇行動をする原因はいろいろあります。
◆恐怖や敵意を感じたとき
猫が恐怖心を抱いた時に突発的に威嚇することがあります。
急に大きな音がしたり、人の大きな声で猫はビックリして「シャー」と鳴くことがあります。敵意を感じている時、猫はいきなり攻撃をすることはありません。まずは、威嚇によって相手を遠ざけようとします。
◆縄張りに入られたとき
猫は自分のテリトリーをとても大切にする動物です。突然知らない人や他の動物が自分の縄張りに入ってくると本能的に威嚇行動をします。
多頭飼いをしている場合、先住猫が後から来た猫に威嚇をするときは縄張り意識からだといわれています。
◆弱みを抱えているとき
何らかの弱みを抱えている猫は、防衛のために威嚇することがあります。
猫は病気やケガをしていると、その痛みやストレスから「シャー」と鳴く場合があります。これは、自分の身を守るために威嚇していたり、母猫の場合は、子猫を守るために威嚇行動をします。
◆飼い主さんに反感をもっているとき
飼い主さんが意識してなくても、猫にしてみたらとても不快な行動をしている場合もあります。
飼い主さんが猫の威嚇の原因を作ってしまうことも少なくありません。例えば、嫌がっているのに構い続けたり、抱っこをしたりすると威嚇されることもあります。
何もしていないのに突然、威嚇行動が増え始めたら病気やケガをしている可能性があるので、動物病院で獣医師さんと相談するのもいいでしょう。
また、妊娠中や出産後の母猫は、子猫を守るためにとても神経質になっています。必要以上に子猫を触ったりしないほうがいいでしょう。妊娠中や出産前後の母猫が安心できる生活環境をつくってあげましょう。
猫が威嚇したときのしつけはできる?
猫に威嚇をされた時はどうしたらいいのでしょうか。
◆まずは威嚇の原因を特定する
猫の威嚇行動や攻撃がおさまらない場合は、まず猫が何に対して威嚇をしているのかという原因を特定してあげなければいけません。猫の威嚇の原因となるものを生活環境から省いてあげましょう。
猫が何かしらストレスを感じている時は威嚇が続くことがあります。飼い主さんができることは、猫とのスキンシップをとることや猫の居心地のいい場所を作ってあげることです。他に、去勢・避妊手術をすることによってホルモンバランスが変わり威嚇をしなくなることも少なくありません。母猫が威嚇行動をする場合は、むやみに子猫に近づいたり、触ったりしないことです。
◆威嚇する猫に対する対処法
原因が見当たらなく、それでも威嚇行動がおさまらない場合は威嚇をしないようにしつけることができます。しつけをするポイントは「驚かす」「無視する」です。
〈驚かす〉
猫が威嚇行動をした時に大きな音で驚かせます。両手をパン!と叩いたり、霧吹きで水を顔にかけたることなどをします。驚かせる方法で猫がビックリすることで、威嚇をやめてくれます。この猫を驚かせる行動を何度か繰り返していくことで、猫は威嚇や攻撃が通じないということを学びます。
〈無視する〉
猫が威嚇行動をした時に飼い主さんは猫と目を合わさずに無視するという行動をとってください。威嚇行動は飼い主さんに構って欲しくて行う猫もいるので、飼い主さんに威嚇しても反応がないと猫がわかると威嚇行動をやめてくれるケースが多いといわれています。
「驚かす」「無視する」という行動で、猫の高ぶった気持ちを落ち着かせることができ、威嚇もおさまることが多いです。猫も人を怖がっているから威嚇している場合が多いので、人がどこかに行けば猫も自然と落ち着きます。
一方で、猫の威嚇に対して大きな声で怒ったり、飼い主さんが怖がったりするのは逆効果なのでやめた方がいいでしょう。猫が自分の威嚇や攻撃が効いていると学んでしまいます。そうすると威嚇を繰り返すようになってしまいます。
最後に…
猫が威嚇や攻撃を安易にしてくることはありません。猫もできればケンカなどは避けたいと思っています。猫が威嚇や攻撃をしてしまう原因を飼い主さんが見つけてあげることが1番です。
しつけをする上での注意点ですが、猫が何もしていないのに、驚かせたりするのはやめてください。逆に猫が警戒心や恐怖心から威嚇や攻撃をしてしまう可能性がでてきます。飼い主さんは、猫の性格をきちんと把握し、しつけるポイントを抑えておきましょう。
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