1.春は子猫の季節?
1-1.猫の繁殖期と発情期は?
1-2.猫の発情期は日照時間に左右される
2.子猫だけを見かける理由は?
2-1.理由①親猫とはぐれてしまった子猫
2-2.理由②捨て猫である
3.子猫を拾ったらするべきこと7つ!
3-1.子猫を拾ったら①身体を暖める
3-2.子猫を拾ったら②動物病院を受診する
3-3.子猫を拾ったら③家主に相談する
3-4.子猫を拾ったら④食事を与える(離乳させる)
3-5.子猫を拾ったら⑤トイレを準備する
3-6.子猫を拾ったら⑥排泄を手伝う
3-7.子猫を拾ったら⑦迷い猫ではないか調べる
3-8.先住のペットへの病気の感染に注意!
4.子猫を拾ったけど飼えない時は?
4-1.飼えない時の対処法①里親募集をする
4-2.飼えない時の対処法②動物ボランティア団体に相談する
【掲載:2020.04.15 更新:2023.03.15】
春は子猫の季節?
春になると、外でも子猫を見かける機会が増えます。それには、猫の繁殖期と発情期が関係しています。
◆猫の繁殖期と発情期は?
早めの猫では、生後5ヶ月頃から初めての発情期が来るといわれています。
猫の繁殖期は1月~9月といわれていて、初めての発情期を迎えた後は、年に2回の発情期のピークを迎えます。
まずはメス猫の発情期が2月~4月にかけて、次に6月~8月にピークを迎え、それに誘発されてオス猫も発情期を迎えます。
◆猫の発情期は日照時間に左右される
猫の発情期には日照時間が大きく関係しており、日照時間が長く暖かい季節の方が、子猫の生存率が高まるためだといわれています。
猫の妊娠期間は2ヶ月ほどと言われているので、2月~4月の繁殖期で妊娠すると、春頃に子猫が生れます。
このため、春は子猫を見かける機会が増えるのです。
子猫だけを見かける理由は?
普通なら母猫や他の兄弟猫と一緒にいるはずの子猫。しかし、中には1匹だけで道路のそばをさまよっている子猫もいます。
なぜ子猫だけを見かけることがあるのでしょうか?
◆理由①親猫とはぐれてしまった子猫
生まれたばかりの子猫は、まだ目も見えずヨチヨチと歩き、親猫に運ばれたりして生活を送っています。
しかし、生後2週間頃からは目も見える様になり、自分でどこかに行こうとして、母猫や他の兄弟猫とはぐれてしまうことがあるようです。
猫は一度に2匹~6匹ほど子猫を産むため、そのうちの子猫が何かに興味を惹かれて歩いて行ってしまうと、親猫は気づかずに移動してしまいます。
そして、そのまま親猫も子猫を探し出せず、子猫を諦めてしまうということです。
◆理由②捨て猫である
悲しいことに、人間によって捨てられた猫は今でもたくさん見かけられています。
中でも子猫が生まれやすい春先になると、「避妊手術をしていなかった」「子猫までは飼えない」と言った理由で捨てる人や、子猫を拾ったけどどうしていいかわからず、動物病院や保護猫施設に置き去る人もいます。
子猫を拾ったらするべきこと7つ!
不安そうな子猫を見かけると、力になってあげたいですよね。もし子猫を拾ったらどうするべきなのか、ご紹介していきます。
◆子猫を拾ったら①身体を暖める
子猫は寒さにとても弱い生き物です。春先といっても朝晩は冷えることもあり、屋外で子猫を拾った場合には、身体が冷えて低体温症を起こして入ることもあります。
体温の低下は体力の低下にも繋がるので、子猫を拾ったらまずは暖かい環境を作ってあげることから始めましょう。
簡単な方法では、子猫が入るぐらいの小さめのダンボールに、タオルやブランケットなどを敷いてあげます。寒さがひどい場合には、湯たんぽやお湯を入れたペットボトルなどをタオルにくるみ、中の温度を上げてあげてください。
◆子猫を拾ったら②動物病院を受診する
外で過ごしていた子猫であれば、寄生虫がお腹にいることがあります。寄生虫は栄養失調や下痢の原因となるので、寄生虫の検査をしてもらいましょう。
その他にも、身体の健康具合や、できれば猫エイズの検査などもできるといいでしょう。
また、外で発見した子猫であっても、野良猫ではないことがあります。
動物病院に行くとマイクロチップが装着されているかどうかを調べてもらえます。飼い主さんがマイクロチップを子猫に装着していた場合は、飼い主さんの情報を調べてもらえます。
◆子猫を拾ったら③家主に相談する
賃貸の家に住んでいる方で、ペットがOKかどうか分からない場合は、子猫を家で保護していいかを家主さんに相談しましょう。
飼い主が見つかるまで、里親が見つかるまでの短期間だと思っても、飼えない状況で猫を保護するとトラブルの原因ともなってしまいます。
◆子猫を拾ったら④食事を与える(離乳させる)
すぐに飼い主が見つからない場合や、里親探しをする場合は、その間拾った方が子猫を育てていかなければいけません。
– 離乳前の場合 –
動物病院を受診した際に体重が400g未満であれば、その子猫はまだ離乳していない子猫だと思われます。
離乳していない子猫の場合は、猫用のミルクを人肌ぐらいの温度に温めて与えましょう。
猫用ミルクは哺乳瓶に入れて与えます。生後10日までの子猫であれば1日4回程度ミルクを与える必要があります。哺乳瓶でうまく飲めない子猫には、スポイトや針のない注射器(シリンジ)で与える方法も良いでしょう。
この時、人間用の牛乳は、猫用とは成分が違い子猫に与えると下痢の原因となるため、与えないでください。
– 離乳後の場合 –
子猫の体重が400g以上であれば、離乳している子猫だと思われます。また、保護している間に離乳の時期を迎えることもあるでしょう。
離乳した子猫には、離乳食などの子猫用のフードを与えましょう。
子猫は生後1ヶ月ぐらいから離乳し始めると言われています。
離乳し始めに固形のフードを与えると下痢になってしまう恐れがあるので、鶏のささみや白身魚などを温め、食べやすいように潰して与えましょう。温める際は電子レンジを使用すると簡単です。
子猫の離乳に適したフードも売っているので、こういったフードを利用するのも便利です。その際は、総合栄養食と書かれた子猫用のフードをあげてください。
すぐに離乳食に切り替えられるわけではないため、猫用ミルクも補助として与えながら、子猫の様子を見て少しずつ切り替えて行きましょう。
フードについて自信がない場合は、動物病院で何をあげたら良いか相談するといいでしょう。
◆子猫を拾ったら⑤トイレを準備する
まずは簡易的でもいいので、子猫のトイレを用意しましょう。
猫のトイレに必要なグッズには、トイレをするために入る「トイレケース本体」、排泄物を隠すための「猫砂」、おしっこを吸収するための「トイレシーツ」などがあります。
余っている猫用トイレや猫砂があればそれを使用します。トイレをすぐに準備できない場合は、子猫が入れる大きさの容器に、細かく裂いた新聞紙などを入れてあげましょう。
この時、ダンボールなど紙製のものをトイレに応用する場合は、ポリ袋やビニールシートなどを敷くようにします。
また、他のペットを飼っていてペット用のトイレシーツがある場合は、トイレシーツをひとまずのトイレとしましょう。子猫が排泄する際は、トイレと決めた場所でする用にしてあげてください。
◆子猫を拾ったら⑥排泄を手伝う
離乳前の子猫など、子猫によっては自分でうまく排泄が出来ない子もいます。親猫がいれば子猫のお尻を舐めて排泄を促してあげていますが、保護した猫の場合は、人間が排泄を手伝ってあげる必要があります。
人間が子猫の排泄を手伝う場合は、タオルやコットンなどをぬるま湯で湿らせたり、ウェットシートを使って、子猫のお尻を優しく拭きましょう。こうすることにより刺激となって、排泄を促すことが出来ます。
◆子猫を拾ったら⑦迷い猫ではないか調べる
動物病院で子猫にマイクロチップがないと分かったとしても、拾った子猫が迷い猫である可能性があります。
子猫を保護した近くの、保健所や警察署に迷い猫の届け出が出ていないか確認しましょう。
◆先住のペットへの病気の感染に注意!
先住の猫や犬など、他のペットを飼っているお宅は、子猫をペットから隔離して保護しましょう。
ペットが子猫に危害を加えてしまう事もありますし、子猫が病気を持っていると移ってしまう可能性があるからです。
子猫を拾ったけど飼えない時は?
弱っている子猫を外で見て、つい放って置けずに保護する事もあると思います。そのまま一生飼ってあげられたら子猫にとっては幸せな事ですが、保護してもどうしても飼えない事もあるでしょう。
例えば、賃貸の家であれば、家主さんの許可が下りない事や、先住ペットとの折り合い、他の家族から反対されたり、家族が猫アレルギーで飼えないと言う事ももちろんあります。
そのように、飼えない状況になった場合にとれる方法をいくつかご紹介します。
◆飼えない時の対処法①里親募集をする
現在はインターネットがあり、里親募集の方法も多様化してきました。
しかし、インターネットは多くの人に募集を認知してもらえる反面、虐待目的などの心無い人の手に子猫が渡ってしまう事もあります。
まずは、友人や知人の間で、里親になれる人がいるかを探してみるのがいいと思います。次に、動物病院などに張り紙や募集の紙を置かせてもらうのもいいでしょう。
それでも見つからない時は、SNSなどインターネットを利用して募集をする方法もあります。これは上述の通り、猫に対して心無い人の目にも募集が触れてしまうリスクがあります。
インターネットでは里親募集の場を提供しているホームページもあり、トラブルが起きにくいように規約を設けているところもあります。知らない方に譲渡する場合には、安心して譲れる方かを見極める事も重要です。
◆飼えない時の対処法②動物ボランティア団体に相談する
なかなか新しい飼い主さんが見つからない場合には、動物ボランティア団体などに相談する方法もあります。保護猫をメインに活動している団体もあるので、一度相談してみましょう。
里親が見つかるまでは、保護した方が母親代わりとなります。責任を持って里親が見つかるまでお世話をしてあげましょう。
まとめ
子猫を拾ったら…
→身体を温める
→動物病院に連れていく
→家主に相談する
→食事を与える
→トイレを準備する
→排泄を手伝う
→迷い猫の届け出がないかを確認する
→先住ペットから隔離する
子猫を拾った場合にすべきことについて、ご紹介してきましたがいかがでしたか?
私が実家にいる頃飼っていた猫は、母が学生時代に自宅の物置小屋で拾った子猫だったそうです。おそらく親猫とはぐれて不安そうに鳴いていたところを保護し、その後20年の猫(人)生を謳歌してくれました。
猫との生活は大変なこともありますが、それ以上に大きな幸せをもたらしてくれます。
もし拾った子猫を飼えるのであれば、ぜひその猫ちゃんと素敵な猫ライフを送ってくださいね。
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