- 1.猫がまたたびを好きな理由は?
- 2.猫にまたたびを与える効果は?
- 3.猫のまたたびの種類・使い方は?
- 4.またたびの危険性、与える時の注意点は?
- 5.キウイにもまたたびと同じ効果がある!?
- 6.まとめ
1-1.またたびとは?
1-2.猫はまたたびに含まれる成分に反応している!?
1-3.またたびに反応しない猫もいる?
2-1.またたびの効果①発情期などのストレス解消
2-2.またたびの効果②気分転換
2-3.またたびの効果③リラックス効果
2-4.またたびの効果④爪とぎなどのしつけ
2-5.またたびの効果⑤ご飯や水への食いつきをあげる
3-1.粉末タイプ
3-2.液体タイプ
3-3.またたびの実
3-4.またたびの枝
3-5.またたびの葉
5-1.キウイはまたたびの仲間
5-2.キウイの木や葉により反応する
5-3.猫にキウイを与えてもいい?
猫がまたたびを好きな理由は?
ご存知の通り、猫はまたたびが大好きです。その匂いを嗅ぐと、酔っ払ったようになってしまいます。猫にとってまたたびはお酒や媚薬みたいなもので、興奮状態になるのです。
それでは、猫がまたたび好きな理由をご紹介していきましょう。
◆またたびとは?
またたびは、マタタビ科マタタビ属の植物で、夏前になると白い花を咲かせ、別名「夏梅」と呼ばれています。日本や朝鮮半島の山地に自生していて、人との関わりは平安時代からあります。
またたびの実は塩漬けにして食べたり、果実酒として楽しんだりされていて、生薬としてはリウマチなどに効果があると言われています。
◆猫はまたたびに含まれる成分に反応している!?
猫はまたたびが大好きですが、好きと言っても食べるわけではありません。またたびに含まれる「マタタビラクトン」「アクチニジン」という成分に反応しているのです。
このマタタビラクトンとアクチニジンは、猫の性フェロモンと似た成分の構造をしています。これが媚薬のようなものと言われる理由です。
猫の上顎の奥には「ヤコブソン器官」というフェロモンを受容する器官があります。ヤコブソン器官は他の猫の匂いを嗅ぎ分けたり、匂いを追いかける時に使われる器官で、微量な成分でも感知することができます。
このため、またたびの匂いを嗅ぐと性フェロモンの匂いだと勘違いしてメロメロ状態になってしまうんですね。
◆またたびに反応しない猫もいる?
またたびは約8割の猫が反応を示すと言われていますが、子猫や妊娠中の猫にはほとんど効果がありません。また、去勢や避妊済みの猫も反応が薄まるでしょう。
猫以外の動物では、ライオン、トラ、ヒョウなどがまたたびで酔った状態になることが確認されています。どうやらネコ科の動物には効果があるようです。
猫にまたたびを与える効果は?
猫にまたたびを与えると、くねくねしたり、攻撃的になったり、うっとりしたり、甘えてきたりしますが、個体によって示す反応は様々です。
またたびには、どのような効果があるのでしょうか。
◆またたびの効果①発情期などのストレス解消
発情期などで外から猫の鳴き声が聞こえてくる場合、外に出られない飼い猫はストレスを感じることがあります。
そんな時、またたびを与えることによって、ストレスを解消することにつながります。
またたびに含まれる成分は、猫の性フェロモンと似ているので、性的に興奮させる効果があります。
またたびの効果の持続時間は20分程で、市販のものを少量与えた場合は、少し気持ちよくなるぐらいの効果です。
◆またたびの効果②気分転換
またたびは猫の中枢神経を刺激して、いわゆるハイな状態にします。人間で言うところのお酒を飲んで気持ちよくなった状態ですね。
そのため、元気がない時や機嫌が良くない時の気分転換になる効果もあります。
◆またたびの効果③リラックス効果
少量のまたたびを上手に使えば、猫にリラックス効果を与えることができます。
「猫の麻薬」という表現もありますが、依存性はありません。効果を活かして猫のストレス解消や食欲増進、老化防止、しつけなどに利用するのが一般的です。
◆またたびの効果④爪とぎなどのしつけ
またたびは、爪とぎなどのしつけに使用することもあります。
爪とぎにまたたびの粉末やスプレーを吹き付けることで、猫が爪とぎを認識し、爪とぎをしてほしくない場所での爪とぎを防ぐことができます。
◆またたびの効果⑤ご飯や水への食いつきをあげる
夏バテや老化などで猫の食欲が下がっている場合、少量のまたたびをフードに混ぜることで、興味を持たせることが期待できます。
また、水分補給をさせたい時に水に混ぜることも有効です。
猫のまたたびの種類・使い方は?
またたびはペットショップで市販されていて、いくつかの種類があります。
粉末タイプのものが最も効果が高く、次に液体、実、枝の順に効果が弱くなり、葉の効果が一番低い傾向にあるようです。
それぞれの状態によって使い方が異なるので、順に説明していきましょう。
◆粉末タイプ
ペットショップでよく見かけるのは粉末タイプです。
粉末タイプのものは猫の爪とぎに付属していることが多いですね。このため、爪とぎの場所をしつける時に利用するのが一般的な使用方法です。
また、食欲がない時にフードに少量ふりかけると、食欲不振が改善することもあります。
粉末タイプはまたたびの中でも効果が高いので、最も利用しやすいでしょう。
◆液体タイプ
液体タイプのものは、またたびから抽出したエキスで作られています。
液体タイプの使い方も基本的には粉末タイプと同じです。しつけや食欲増進に利用することができて、飽きてしまったおもちゃにスプレーを吹きかけると興味が復活することもあります。
匂いのみを対象物に付けられて、飼い主さんにとっては便利なグッズです。
水分が蒸発してしまうと興味を示さなくなるので、しつけの際には何度か吹きかける必要があります。
◆またたびの実
またたびの実は乾燥させた状態で市販されています。
実をそのままの状態で与えると、丸呑みしてしまい開腹手術になる恐れがあるので、注意が必要です。
猫に与える場合は、包丁やナイフなどで削って少量ずつ与えるのが安全でしょう。
効果は少し気持ちよくなる程度だと言われています。
◆またたびの枝
またたびの枝は、粉末や液体に比べて効果が薄く、猫が全く興味を示さない場合もあります。しかし、興味を示さなくてもおもちゃとして使用できますね。
枝を噛んで遊ぶことで老化防止につながるとも言われています。
◆またたびの葉
葉は乾燥させた状態で市販されていて、おやつとして与えるのが一般的です。
乾燥葉のため屑になっている場合がありますが、フードにふりかけとしてかけると敏感に反応する猫の場合は、ご飯への食いつきが良くなります。
またたびの危険性、与える時の注意点は?
またたびには猫をリラックスさせたり、食欲を増進したりと様々な良い効果があります。
しかし、良い効果があると言っても、与えすぎは猫の体にとって良くありません。これに関しては人間がお酒を飲み過ぎると良くないのと同じです。
猫への危険性をきちんと理解しておきましょう。
◆与えすぎは危険!?
またたびを与えすぎると、猫の健康に悪影響を及ぼす危険があります。
与える量が多すぎると、中枢神経が麻痺して呼吸困難に陥ってしまったり、痙攣を起こす危険があります。成分に過剰に反応する猫は、最悪命を落とす危険性もあるので、与えすぎには注意が必要です。
愛猫がまたたびにどのくらいの反応を示すかわからないので、初めて与える時はパッケージに記載してある使用量を守り、少しずつ与えましょう。
◆目の届くところで与える
中枢神経を刺激しているので、猫の判断力が低下した状態になります。高いところから落ちて怪我をするなどの危険があるので、またたびは目の届くとことで与えましょう。
また、猫が勝手に触れないように保管場所にも注意が必要です。
またたびは、容量を守れば猫にとって害はなく、愛猫とのスキンシップを深められます。賢く使って猫との絆を深めましょう。
キウイにもまたたびと同じ効果がある!?
猫がフルーツを食べるイメージはあまりないかもしれませんが、キウイが好きな猫は意外と多いです。これは、フルーツのキウイにもまたたびと同じ効果があるからです。
またたびとキウイの密接な関係についてご紹介します。
◆キウイはまたたびの仲間
実は、キウイもマタタビ科マタタビ属の植物で、猫がメロメロになるまたたびの仲間なのです。
キウイは、マタタビ科マタタビ属のシナサルナシをニュージーランドで品種改良したものなので、またたびと同ようにマタタビラクトンとアクチニジンが含まれています。
◆キウイの木や葉により反応する
市販のキウイに含まれるマタタビラクトンは微量で、敏感な猫でないと反応を示しません。
特に大きく反応するのは、去勢前のオス猫です。キウイの実よりも木や葉に反応し、キウイ農家では、毎年キウイの木の周りを猫が囲んでしまう「猫害」が発生しているそうです。
◆猫にキウイを与えてもいい?
猫にキウイを与えても害はありませんが、やはり与えすぎは禁物です。キウイとまたたび含まれるアクチニジンは、アレルギーを引き起こす危険があります。アレルギーを持っている猫にとっては危険な食べ物です。
キウイを初めて与える場合は様子を見ながら少しずつ与え、食べた後の観察も怠らないようにしましょう。
まとめ
猫の大好きなまたたびについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
またたびと言ってもその種類によって使い方や効果が違います。一緒に暮らしている猫と、またたびの相性によっても選ぶべき種類は変わってくるでしょう。
我が家の2匹のオス猫たちはあまり反応しませんが、粉末タイプにだけは興味を示しました。
また、猫にリラックス効果をもたらすまたたびには危険な一面もあります。猫も人間も過剰摂取が良くないのは同じですね。適切な量を守って猫の健康を管理してあげるのも飼い主としての大事な責任です。
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