猫の流し目とは?
◆流し目ってどういう状態をいうの?
流し目とは、顔を動かさず、目だけでこちらを見てくることを言います。
猫は首がよく動くので、何か音がしたり、興味を惹かれることがあると、基本的には顔ごとこちらを見てくるものです。
ただ、中にはリラックスしている時などに飼い主さんに呼びかけられると、顔を向けずにチラッと目だけを向けて反応する猫ちゃんがいます。これが、流し目の状態です。
◆流し目をする猫ちゃんたち
こちらの猫ちゃんは、ちょっと面倒臭そうにこちらを流し目していますね。あまり顔を動かさず、カメラを見ているようです。
こちらの猫ちゃんは、「なぁに?」と言わんばかりの流し目です。
見たよ#猫流し目 pic.twitter.com/QgVf3ueOSL
— 案山子 (@buriki082) 2018年1月31日
こちらの猫ちゃんは、前にTVで放送されていた広瀬すずちゃん主演ドラマ「anone」の告知ツイートに対しての流し目だそうです。完璧な流し目ですね。
上で紹介した猫ちゃんたちも、どの子もとっても可愛いと思います。
猫の流し目はどんな時に見られる?
猫は、特に意味もなく面倒臭いからという理由で流し目している時が多い様ですが、流し目をする時には、何かしら意味がある事もあるです。
では、この流し目、一体どういう時に見られるのでしょうか?
◆疑惑がある時
飼い主さんに対して、何か疑惑を持っている時にすることが多いようです。
例えば、猫カフェなどで自分の知らない匂いを付けて帰ってきた時に、「どこに行ってたの?」と疑惑を抱いている時、流し目をしたりするようです。
◆恐怖や不安を感じている時
病院など慣れない場所に連れて行った後など、疑惑と同じように、飼い主さんに対し不信感…まではいかないとしても、こうして流し目をする事があるようです。
◆警戒している時
大きな音や来客など、苦手な事があると、警戒心などで流し目になる事があるようです。
警戒心の強い猫ほど、流し目をする傾向にあるみたいですね。
◆考え事をしている時
疑惑や警戒をしながらも、何か考え事をしている時もあるようです。
目は逸らすけど、耳だけはこっちに向けて情報収集していることもあります。その時、しっぽが動いていたりすると、考え事をしている可能性が高いんだとか。
◆寝ぼけている時
ウトウトしている時などに、飼い主さんに呼ばれて「何か用?」というような表情で流し目をする事があるようです。
ちらっとこっちを見て、またすぐに寝てしまう猫もいますよね。また、起きぬけで流し目になっている猫もいるようですよ。
◆自慢している時
お気に入りの場所にいる時や、飼い主さんの膝の上でくつろいでいる時、まるで「ドヤ顔」をしているような表情で流し目する事もあるようです。安心や嬉しさも表現されているようですよ。
猫たちが流し目をする時って、こういう時が多いんですね。
不安や疑惑、警戒などあまり良くない時にすることが多いようですが、リラックスしている時にも見られるようです。愛猫には、リラックスしている状態で、流し目して欲しいですね。
猫の流し目の意味は?
どんな時に流し目をするのか、というお話と多少被りますが、猫の流し目の意味には以下の事が挙げられるでしょう。
・疑惑や不安、警戒など、あまり良くない意味で流し目する
・安心しきって、寝ぼけていたり自慢していたりという意味で流し目する
・病気の可能性
大まかに言うと、この3つが挙げられると思います。
◆疑惑や不安、警戒
疑惑や不安、警戒などは、猫へのストレスにもなりますから、正直あまり良くないですよね。
でも、飼い主さんにも事情があるでしょうから、そういう原因を作らない、というのも難しそうです。掃除機やドライヤーの音ですら、反応してしまう猫もいますからね。
◆安心
安心していてする流し目は、特に心配はいらないでしょう。こういう時は、めいっぱい愛情を注いであげましょう。
◆病気の可能性
病気の可能性、これが一番心配ですよね。流し目だと思っていたのが、病気だった、という事もあるようなので、飼い主さんが気を付けて見てあげると良いかもしれませんね。
流し目する時に考えられる病気は?
流し目をする時、というよりも流し目に見える時と言った方が良いのかもしれませんが、流し目をする時に考えられる病気についてご紹介します。
◆流し目しているような病気「斜視」
猫が流し目になる理由のひとつに「斜視」という病気が挙げられます。人間にもこの病気を抱えて暮らしている人はいますよね。
斜視は、目が見たい方向と違う方向を向いてしまっている状態です。生まれつきの遺伝の場合もあれば、ある日突然斜視になった、なんて事もあるようです。
斜視には、外を向いている「外斜視」、内を向いている「内斜視」があります。特に、シャム系の猫は遺伝的に斜視になりやすく、シャム系の猫には「内斜視」が多いそうです。
斜視は、室内飼いの猫で、猫自身の生活に歩行困難などの不自由がないようであれば、特に手術などは考えなくても良いようです。
ただ、今までした事なかったのに、急に流し目するようになったなど疑わしい場合は、すぐに病院に連れて行ってあげて下さい。歩行困難など不自由がある場合は、手術という事になるそうです。
◆流し目にみえる「瞬膜」
猫の目には「瞬膜」という内瞼があり、それが出てきてしまって流し目に見える場合もあります。これは、耳の病気や風邪をひいてしまっていたり、体調が悪い時に出てきてしまうそうです。
健康な猫は、普通の場合常に瞬膜が出るという事ありませんので、こういう場合も、なるべく早く病院に連れて行ってあげましょう。
猫が目をそらす時はどんな意味があるの?
流し目などで猫と目が合った後、スッと目をそらされることがあります。この行動には、どんな意味があるのでしょうか。
◆争う気はないという気持ちの表れ
猫と目が合った!と思ったら、逸らされた…という経験ありませんか?これは、猫が「あなたと争う気はないですよ」という意思表示なのです。
本来猫がお互いに目を合わせるのは「やんのかコラ」とケンカを売っている時が殆どです。目を逸らすというのは、「争う気はないです」と一歩引いている状態なんですね。
◆猫がカメラを苦手な理由
猫には、カメラ目線が苦手な猫もいますよね。これは、カメラが大きな目に見えていて、やはり「あなたと争う気はないですよ」と目をそらすという行動をとることがひとつの理由だと言われています。
ちなみに、猫の視力は人間より悪く、6mくらいの距離でぎりぎり相手を見分けられる程度です。動体視力や暗闇での視力は人間よりも優れていますが、停止しているものを見分けるのは苦手なようです。
愛猫を写真に収めたい時は、猫を怖がらせない工夫が必要です。
例えば、カメラを猫の目線に持ってくる時、声をかけてあげながら写真を撮るとうまくいくことがあります。一度試してみるのも良いかもしれませんね。
◆目を合わせる時は「要求」の意味の場合も
飼い猫で相手(飼い主や同居猫)を信頼している場合、または親子や兄弟の場合は、目を合わせてもケンカにはなりません。猫も意外とアイコンタクトを使用しているのです。
こういう時、猫は相手に何かを求めていることになります。例えば「ご飯はまだ?」とか「トイレが汚れていいて嫌だよ」とか。
愛猫があなたをじっと見つめている時は、きっと何かして欲しいことがあるのかもしれません。よく観察して、何を求めているのか考えてみましょう。
まとめ
猫の流し目についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?可愛く見える猫の流し目ですが、こんな風に色々な意味が含まれているんですね。
リラックスしている時などに見られる流し目には問題ありませんが、斜視のような症状の場合は注意した方が良いでしょう。流し目に限らず、ちょっとでも普段と違うなと思ったら、かかりつけの病院に連れて行ってあげる必要があります。
安心して連れていけるかかりつけの病院があると、飼い主さんも安心ですし、猫のストレスも軽減されると思います。
ライター名/はれはる
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