1.様々な模様が魅力的!白黒猫とは?
1-1.白黒猫の種類は3パターン
1-2.白黒猫の様々な愛称
2.白黒猫の模様が生まれる仕組みは?
2-1.猫の被毛を白くする働きのある遺伝子を持つ
2-2.色素細胞が移動する説が有力
3.白黒猫とハチワレ猫との違いは?
3-1.ハチワレ猫は白黒猫だけじゃない
3-2.白黒猫にはハチワレ模様以外も多くいる
3-3.縁起がいいと言われるハチワレ猫
4.白黒猫の性格は?
4-1.白猫と黒猫の性格
4-2.白黒猫の性格2パターン
4-3.白黒猫は攻撃性が強いという傾向も
5.白黒猫がいる猫種4選
5-1.マンチカン
5-2.スコティッシュフォールド
5-3.ノルウェージャンフォレストキャット
5-4.ターキッシュバン
6.SNSで有名な魅力いっぱいの白黒猫たち
6-1.八の字眉の模様をもつ猫「サム」
6-2.アゴに黒い模様がある猫「板野」
6-3.立派なヒゲをもった猫「ハミルトン」
6-4.胸元にハートを持つ猫「ゾーイ」
様々な模様が魅力的!白黒猫とは?
白黒猫といっても、その模様は猫によって様々なものがあり、個性的な模様が白黒猫の魅力のひとつとなっているようです。
◆白黒猫の種類は3パターン
白黒猫は、全身における白色が占める割合によって、「ローグレード」「バイカラー」「ハイグレード」の3つに分けられます。
バイカラー:白の割合が40%以上60%未満
ハイグレード:白の割合が60%以上
白と黒の分量により、黒が多い猫は「黒白猫」と呼ばれることもあります。
◆白黒猫の様々な愛称
ホワイトがどのように現れているかによって、白黒猫の愛称とも言える呼び名があります。代表的なものをご紹介します。
【タキシード】
タキシードを着たように、顔や首、胸元、腹部分にホワイトが入った模様の白黒猫のことです。タキシードは特別な日に着用しますので、タキシード模様の猫はなんだか気品がある雰囲気ですね。
【ミトン】
白い手袋と靴下をつけているように、四肢の先にホワイトが入った模様の白黒猫です。丸い猫の手や足先が白いと、とてもかわいらしい印象を受けます。
【マスク&マントル】
顔の下部分、胸元、お腹と手足部分にホワイトが入った模様の白黒猫です。白を基調とすると、黒いマスクを着けて、黒いマントを羽織っているように見えるためにこのように呼ばれます。
【キャップ&サドル】
ホワイトを基本とすると、頭の上部分、背中、尻尾が黒くなっている模様の猫です。黒い部分が、キャップをかぶって背中にサドル(鞍)を乗せたように見えるためにこのように呼ばれます。
【ハーレクイン】
ハーレクイン(Harlequin)とは、フランス語で道化師を意味するアルルカン(Arlequin)を英語読みしたものです。道化師は斑点模様の衣装を着ていることから、猫の模様もホワイトを基本として、体や尻尾の所々に黒い被毛がある白黒猫です。
【マグピー】
マグピーとは、カササギという体長50cmほどの鳥のことで、黒色の体に羽根先と首からお腹周り部分の白が鮮やかな模様をしています。白黒猫の模様としては、体の大部分が白で、所々に黒い部分があります。
【バンパターン】
ターキッシュバンという種類の猫がこのパターンの模様のため、このように呼ばれます。バンパターンの白黒猫は、ホワイトを基本とすると、耳の付け根近くと尻尾に黒い色が入った模様です。
白黒猫の模様が生まれる仕組みは?
なぜ猫に様々な白黒模様が出るのでしょうか?
◆猫の被毛を白くする働きのある遺伝子を持つ
白黒猫の被毛のタイプは、「ホワイトスポット」と呼ばれます。
パイボールドは、白色と有色の2色からなる被毛を持つ猫のことですが、ホワイトスポットは「白黒のパイボールド」とも呼ばれ、黒い被毛の一部に白が入った模様のことです。
ホワイトスポットに関係する遺伝子は、部分的に猫の被毛を白くする働きをします。
◆色素細胞が移動する説が有力
なぜ白い模様が現れるのかについては様々な説がありますが、色付きの被毛を生み出す色素細胞が移動し、その後の分裂増殖が抑制され、猫の模様が決まることがわかっています。
猫は、胎内で皮膚が形成される時に、色素細胞が移動して模様ができ、この色素細胞はランダムに移動と増殖を繰り返しています。
この色素細胞の数が全体を埋めるには足らないので、色素細胞が行き渡らなかった部分が白い色になり、これがランダムに現れるため、決まったパターンではない様々な白黒猫が生まれるという説が有力です。
白黒猫の白い部分は、体のほんの一部に現れることもあれば、体の大部分に現れることもあり、個体によって様々です。
白黒猫とハチワレ猫との違いは?
ハチワレ猫は、額から左右の目にかけて模様が分かれて現れている猫のことで、どんな色や柄の猫でも「ハチワレ」と呼びます。
◆ハチワレ猫は白黒猫だけじゃない
ハチワレ猫は、白黒の色が代表的ですが、他の毛色や模様が入っていたりしても、八の字に割れていればハチワレと呼びます。
つまり、ハチワレと呼ばれる猫の中に、キジトラもいれば白黒の猫もいるということが、白黒猫とハチワレ猫との違いになります。
◆白黒猫にはハチワレ模様以外も多くいる
日本ではキジトラ柄に続いて2番目に多くいる柄がハチワレ猫だとされていて、中でも白黒の色が多くを占めています。ちなみに模様の意味を指すハチワレ猫は、血統書付きも雑種の猫も、どちらでも多く存在しています。
白黒猫にはハチワレ猫の確率がとても高いですが、ハチワレになっていない模様の白黒猫も存在します。顔の片方だけが黒かったり、頭の上部分だけが黒かったりするものもいて、白黒猫は必ずしもハチワレだけではありません。
◆縁起がいいと言われるハチワレ猫
ハチワレという名前の由来は、猫の額の部分の柄が、漢字の八の字の形に割れていることから来ています。
ただ、ハチワレは漢字で「鉢割れ」と書くことができるため、頭=兜が割れるという意味になるので、縁起が悪い模様だといわれていたこともありました。
その後、漢字の八の字の意味で捉えれば、八は末広がりで、次第に広がって栄えていくという縁起の良い意味とのため、縁起の良い猫とされるようになりました。
白黒猫の性格は?
猫の性格は、猫の毛色と少なからず関係があると考えられます。被毛の色を決定している遺伝子は、神経伝達物質の生成に関わっているとされますので、毛色と性格には何か関係がある可能性があります。
◆白猫と黒猫の性格
例えば、白猫は、色素が欠乏しているので、紫外線に対して皮膚や目が弱いため、日光が出ている間は活発に行動できません。
そのために夜の暗いうちに行動することが多く、臆病で神経質な性格だと判断されやすいことになります。
黒猫は、たくさん猫がいるところや人間の多いところで友好的に暮らす行動が多いという研究結果があります。
このことから、黒猫は社交的で人懐っこく甘えん坊という性格だと判断されることが多くなります。
◆白黒猫の性格2パターン
白黒両方の色がある白黒猫は、この毛色からくる性格の傾向から行くと、次のようになります。
【白が多い白黒猫の性格】
臆病で神経質、警戒心が強いといった可能性があります。
【黒の分量が多い白黒猫の性格】
人懐っこくて甘えん坊、社交的であるといった可能性があります。
◆白黒猫は攻撃性が強いという傾向も
アメリカで行われたアンケートの結果から、白黒猫は攻撃性が強いという傾向があるとも言われています。
例えば動物病院に行った時に獣医さんに対して攻撃的であるとか、普段の生活でも触ろうとした時に攻撃的であるといった回答が得られたそうです。
もちろん、白黒猫の全てが攻撃的な性格をしているわけではありません。
猫の性格は、毛色の影響は受けている可能性がありますが、その他にも、親猫の性格、育ってきた環境などの影響も受けるので、毛色のみからはっきりと決まった性格を持つと言えるわけではないのです。
白黒猫のどちらの毛色が多いかを見て、行動パターンから、白黒猫の性格を予想してみると面白いかも知れません。
白黒猫がいる猫種4選
日本猫の白黒は雑種ですが、純血種の白黒もいます。中でも有名なものを4種ご紹介します。
◆マンチカン
足が短めでよちよち歩く姿がかわいらしい猫です。この短足はマンチカン全体の30%ですが、遺伝子の突然変異と言われています。
マンチカンには、あらゆる毛色と被毛の長さがいて、すべてがマンチカンの猫種として認められています。
◆スコティッシュフォールド
人気がとても高く、丸い顔に折れ曲がった耳が特徴的な猫です。折れ耳になるのは全体の30%ほどで、生まれた頃にはどの子猫も耳は立っており、折れるものは成長していくにつれて折れていきます。
毛色は単色で白、黒、レッド、クリーム、グレー、そしてタビーやシェーテッドといった模様入り、そしてこの毛色と白との組み合わせがあります。
もちろん黒と白の組み合わせもありますので、白黒のスコティッシュフォールドがいるということになります。
◆ノルウェージャンフォレストキャット
ノルウェーが原産とされ、寒い冬を生き抜くために長毛で大柄となった、たくましい筋肉質の猫です。被毛はダブルコートで、皮脂で薄く覆われているため、脂や水をはじくようになっています。
被毛の色はブラック、ホワイト、グレーがあり、ブラウン、シルバー、グレー、レッド、クリームのタビーがいて、これらの薄い色のパターンもあります。そして白との2色の毛色(バイカラー)がありますので、白と黒の組み合わせも存在します。
◆ターキッシュバン
ターキッシュバンはトルコ東部のバン湖周辺に古代から存在したとされている猫で、数が少なくとても希少とされる猫です。
被毛の長さはミディアムロングですが、頭部と尻尾以外は白であるという模様が一番の特徴です。
頭部と尻尾の有色の部分は、ブラック、ブラウン、クリーム、グレー、レッドなどの色とそのタビー、まだら模様があります。他の部分は白になりますので、白と黒の組み合わせももちろんあります。
SNSで有名な魅力いっぱいの白黒猫たち
◆八の字眉の模様をもつ猫「サム」
まるで眉毛のような黒い模様を持つこの白黒猫は「サム」です。困っているかのような八の字の下がり眉がかわいいと話題になっています。
◆アゴに黒い模様がある猫「板野」
口元の下の模様が個性的なこちらのブリテッシュショートヘアは「板野(Banye)」です。目がまん丸でいつもビックリしたような表情に加え、口元の模様のおかげでまるで「オーマイガー」といっているかのような表情が人気です。
◆立派なヒゲをもった猫「ハミルトン」
白い口髭を持ったハミルトンは、世界一クールな猫と呼ばれており、Facebookでも10万を超えるいいねがついています。
◆胸元にハートを持つ猫「ゾーイ」
姉妹の猫であるゾーイとイジーで、ゾーイには胸元に大きなハートマークがあります。Instagramでは、ゾーイのハートマークがはっきり見えている写真に人気があるとのこと。
白黒猫のまとめ
白黒猫は、日本猫としてはとても多く、ハチワレ模様になっているものもたくさんいます。さらに白黒猫に多いとされるハチワレは、縁起の良い猫でもあり、幸せを呼ぶ猫とも言われます。
白黒模様の出方はランダムなため、様々で個性的であるのと同様に、その性格もまた様々なものがあり、猫それぞれの個性を楽しむことができます。
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