1.小さい猫の特徴・魅力とは
1-1.「小さい猫」の基準
1-2.小型猫にも種類がある
2.大人になっても小さい猫種5選
2-1.世界最小の猫「スキフトイボブテイル」
2-2.小型猫として最も有名な「シンガプーラ」
2-3.短足が特徴的な「マンチカン」
2-4.長毛の短足猫「ミヌエット」
2-5.子羊のようなふわふわの小型猫「ラムキン」
4.小型猫を飼う時の注意点とは
4-1.狭い隙間や足元に要注意!
4-2.いたずらからの事故にも危険が
4-3.小型猫の肥満に気をつけよう
【掲載:2019.08.26 更新:2023.03.26】
小型猫の特徴・魅力とは

◆「小さい猫」の基準
小さい猫と呼ばれる猫たちに明確な基準はありませんが、一般的に平均的な成猫よりも身体が小さい種類の猫を「小型猫」と呼びます。
一般的な成猫の平均体重が約3~5kgといわれていますので、一回り体の小さい『成猫になっても体重が約2~3kgぐらいにしかならない猫』のことを指す場合が多いです。
ちなみに、大型猫の平均体重は約4~8kgで、小型猫に比べて4倍以上になることもあります。同じ猫でも種類によって体格や体重がいろいろありますね。
◆小型猫にも種類がある
実は小さい猫と呼ばれる猫種は、「自然に発生した種類」と「人為的に作られた種類」があります。
例えば、長い間「世界最小の猫種」といわれていたシンガプーラは、もともとシンガポールで野生の猫として暮らしていた「自然に発生した種類」であり、現在イエネコの中で最も小さいと言われているスキフトイボブテイルは、シャム猫を品種改良して生まれた「人為的に作られた種類」なのです。
また、身体が小さい理由が「そのような種類だから」という訳ではなく、ホルモンの異常によって子猫が成長と共に大きくならない「小猫症(ドワーフキャット)」という珍しい病気が原因で小さいままなケースもあります。
こちらの記事では、大人になっても小さい猫を紹介します。
それでは早速、小さい猫の代表的な5種を見てみましょう!
大人になっても小さい猫種5選
◆世界最小の猫「スキフトイボブテイル」
スキフトイボブテイルは家庭で飼育できる猫の中で、世界最小の猫種です。
トイボブという愛称で親しまれています。
トイボブはロシア原産の猫です。始まりは1980年代にメコンボブテイルのブリーダーがシャムのような見た目でありながら短い尻尾を持つ、2匹の野良猫の交配をしたことでした。人為的に作られた猫の種類として2011年にドイツのWCF(World Cat Federation)に認められた、比較的新しい猫種と言えます。
スキフトイボブテイルは名前に「ボブテイル」とついている通り、尻尾が短いのが特徴でもあります。
そんなスキフトイボブテイルの成猫の平均体重は、オス猫は約2kg、メス猫は約1.7kgとかなり小さい身体をしています。成猫になっても変わらず身体が小さいです。
人懐っこく社交的な性格で、知らない人や他の猫などに出会ってもストレスを感じることは少ないといわれており、環境の変化にも早く慣れることができます。猫ながらにして犬のような活発さを持っている為、飼い主さんが遊ばないとストレスがたまってしまうことがあります。
◆小型猫として最も有名な「シンガプーラ」

小さな妖精とも言われている「シンガプーラ」は、その名の通りシンガポール原産の猫種で、自然発生の純血種としては「世界最小の猫種」といわれています。
アビシニアンの自然交配によって誕生したシンガプーラは、元々下水溝でネズミを捕りながら生活をしていたことから「ドレインキャット」とも呼ばれています。
シンガプーラの成猫の平均体重は、オス猫は約2.7~3.5kg、メス猫は約2.2~3kgと平均的な猫の種類よりもはるかに小さいのが特徴です。
小さくて華奢に見えるシンガプーラではありますが、筋肉質でバランスも良く、運動能力に長けています。
美しい見た目だけでなく、優しく甘えん坊で好奇心が旺盛な性格ですが、神経質な部分もあり、環境の変化にはストレスを感じてしまうこともあります。神経質なので多頭飼いはできるだけ避けましょう
◆短足が特徴的な「マンチカン」

日本でも人気の高い「マンチカン」は、短足がかわいらしい品種としてご存知の方も多いことでしょう。
マンチカンは、英語で「小さい人」を意味する「munchkin(マンチキン)」から名付けられたといわれています。
2014年には世界一小さい体高の猫として、アメリカのカルフォルニア州で暮らすマンチカンの「ピクセル」が体高が13.5cmでギネスに登録されたこともあり、小さい猫としての認識が強い猫種と言えます。
実はマンチカンは足の短い猫種という訳ではありません。産まれてくるすべてのマンチカンが短足というわけではなく、実は全体の2割程度しか短足の子はいません。
そのようなことからも、さまざまなルールのもと交配が行われているようです。
マンチカンの身体は丸みを帯びていて、長い尻尾をもっています。大きな耳と丸い頭で全体的にアンバランスなところがマンチカンの特徴です。
マンチカンの成猫の平均体重は、オス猫は約3~4kg、メス猫は約2~3kgです。筋肉質な身体で体格がしっかりとしています。
とても明るく好奇心旺盛な性格で、社交的でもあり、多頭飼いに適している猫の種類です。とても飼いやすい猫なので、初めて猫を飼う人にはおすすめです。
◆長毛の短足猫「ミヌエット」
ミヌエットは、マンチカンとペルシャ、ヒマラヤン、エキゾチックショートヘアなどの猫を掛け合わせた猫の種類です。
「ナポレオン」という名前で親しまれていましたが、2015年に「ミヌエット」に猫種名を変更しました。
ミヌエットは、マンチカンのように短い足と、ペルシャのような美しい被毛をもっているのが特徴です。
ミヌエットの成猫の平均体重は、オス猫は約3~4kg、メス猫は約2.2~3.4kgです。小さい身体をしていますが、筋肉質な体格なので、運動不足になると肥満体型になってしまうこともあります。
性格は、マンチカンの好奇心旺盛な性格と、ペルシャの甘えん坊な性格が合わさっています。しかし、マイペースな一面もあるので、必要以上に抱っこなどをするとストレスを感じてしまうことがあります。
◆子羊のようなふわふわの小型猫「ラムキン」
ラムキンは、マンチカンとセルカーレックスを掛け合わせた猫の種類です。
猫の血統登録機関のTICA(The International Cat Association)だけではなく、小型猫専門の登録機関のTDCA(The Dwarf Cat Association)の公認も受けています。
マンチカンのような短い足とセルカーレックスのような巻き毛の被毛をもっているのが特徴です。ラムキンという名前は、羊のような巻き毛から「子羊」という意味があります。
ラムキンの成猫の平均体重は、約1.8~4.1kgです。小さい身体をしていますが、細身で筋肉質な体格をしています。
ラムキンは、穏やかで明るい性格をしています。社交的でもあるので、小さな子どもや知らない人や他の猫などに出会ってもストレスを感じることは少ないといわれています。
また、必要以上に鳴くことがないため、マンションなどでも飼いやすい猫種と言えるでしょう。
小型猫を飼うメリットは?
小型猫は、小さいままで大きくならないのが特徴です。小型猫には、以下のような共通する性質があります。
・成猫の平均体重が3kgぐらい
・鳴き声が小さい
・人懐っこい性格の猫の種類が多い
・遊ぶのが大好き
・短毛種が多い
・人為的に作られた猫の種類が多い
小型猫は身体が小さいため、ご飯の量が少なくて済み、ご飯の値段のことを考えるととても経済的です。
また、鳴き声も小さく、体重も軽いので飛び降りた時などの音も小さいです。住んでいる近所やマンションによっては、猫の鳴き声や暴れている音が気になる人もいますが、小型猫なら音などで近所に迷惑をかけることはないでしょう。
小型猫を飼う時の注意点は?
小型猫は身体が大きくならないので、いつまでもかわいらしい猫というイメージですが、大きくならないが故にデメリットもあります。
◆狭い隙間や足元に要注意!
小型猫は体が小さいので、狭い隙間に入ってしまうことがあります。そのため、飼い主さんが気づかない所に入ってしまい、出て来られないということが起こります。
また、飼い主さんが足元にいる猫に気づかずに踏んでしまうという危険も考えられます。
危険そうな場所には、猫が入らないように物を置くなどの対策し、猫の存在に気を配るようにしましょう。
◆いたずらからの事故にも危険が
小型猫は、好奇心旺盛な性格の猫種が多く、運動神経も良いので、室内での様々な事故につながる危険性があります。
例えば、お湯を張ったお風呂に入っておぼれてしまったり、家電などのコードにいたずらして感電してしまったり、ドアの隙間から外へ脱走してしまったりする可能性が考えられます。
小型猫に限ったことではありませんが、室内での事故につながらないよう注意するようにしましょう。
◆小型猫の肥満に気をつけよう
小型猫を飼う時は、生活習慣に気をつけなければいけません。特に小型猫は、体重管理がとても大切です。ご飯をあげすぎることで、肥満になってしまうことがあります。
体が小さい分、一般的な猫に比べて食事量も少なく、小型猫の体重に合わせてフードを用意する必要があります。
大切なのは猫の食事と運動です。飼い主さんが一緒に遊んであげること、猫が運動できる環境を整えてあげることが必要です。ご飯を摂取した分消費することはとても大切なことです。
小型猫のご飯(キャットフード)は、総合栄養食となっているのでご飯(キャットフード)だけで十分に栄養を摂れています。運動はそこそこに、嗜好品であるおやつを小型猫に毎日あげ続けると肥満などの原因になります。
与える量や頻度には十分に気を付けて、楽しくコミュニケーションをとっていきましょう。
まとめ
大きくならない猫の種類についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
成猫になっても2~3kgぐらいの小型猫は、いつまでも子猫のような姿が魅力的です。
ただ、大きくならない種類だからこそ、様々な体調管理も必要になってきます。小型猫の体調管理は飼い主さんがしっかりとしてあげないと、病気や肥満になってしまうことがあります。
まずは、小型猫の標準体重を知りましょう。小型猫の種類によって標準体重は変わります。標準体重を知ることで、ご飯の量など調整が必要になってきます。
飼い主さんは小型猫が元気で楽しい時間を過ごしてあげるようにしましょう。
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