靴下猫とは?
靴下猫とは、まるで白いソックスを履いているかのような特徴的な柄を持った猫のことを呼びます。
身体にはしっかりと別の毛色が生えているのに、足元だけ靴下を履いているかのような模様は、とっても不思議ですよね。
ソックスを履いているかのような靴下猫には、どんな模様があるのか挙げてみましょう!
◆足袋タイプの靴下猫
変わった模様ですが、ポピュラーな靴下猫と言えるのが、足先だけが白い靴下猫です。見方を変えれば、まるで長袖を着ているかのような模様が特徴的です。
前足だけが靴下を履いているようになっていたり、後ろ足だけが靴下を履いていたりする模様が可愛いです。
◆ソックスタイプの靴下猫
靴下猫と呼ばれるようになった、代表格的な模様なのがソックスタイプの靴下猫です。
足袋タイプよりも白い模様が広くなり、足の真ん中あたりまでの靴下を履いているかのような模様が魅力的。
白いソックスが煌びやかな学生のような、優等生感を醸し出す模様です。
◆ハイソックスやニーハイタイプの靴下猫
膝や肘の関節まで、もしくはそれより上まで白い模様があるのが、ハイソックスやニーハイソックスを履いているかのような靴下猫です。
ハイソックス模様は前足に多く見られますが、ニーハイソックス模様は後ろ足によく見られるそうです。
さらに、全ての足にこの長い靴下模様が入っていたら、かなりレアなのです!
この模様も見方を変えれば、ワンピースタイプの水着を着ているようにも見えるので、可愛らしいですよ!
◆指先だけ白い靴下猫
指先だけ白く、まるで萌え袖の女の子のような模様の靴下猫。ぷくぷくした指先だけが白いので、靴下とは言い難いかもしれませんが、この模様も靴下猫と猫好きには認識されている模様なのです。
模様のバランスによって足長効果まで得られそうな模様なので、猫のスタイルが良く見えることでしょう。
◆アシンメトリータイプの靴下猫
両方の足に丈の違うソックスを履いたかのような模様の靴下猫は、遺伝子的にも一番生まれやすい模様と言えるでしょう。
一見アシンメトリーに見えてお洒落ですが、見ようによっては丈の違うソックスを履いてしまったかのような、おっちょこちょいなイメージも持ち合わせています。
遊び心まで持ち合わせているようにも見えるので、見るだけで和ませてくれる模様と言っても良いでしょう。
靴下猫のいる猫の種類4選!
残念なことに靴下猫が必ず生まれるという種類はほとんど存在しておらず、偶然に期待するしかないのですが、中には高確率で靴下猫が生まれてくる種類もいます。
靴下猫のいる可能性が高い、猫の種類をご紹介していきます。
◆黒猫
日本猫である黒猫には、靴下猫が多く生まれます。
様々な遺伝子が組み合わさって模様は決まるので、色素細胞が足元まで届かなければ、必然的に白いソックスを履いたような猫が生まれやすいのです。
ハチワレやブチなどの模様の子にも、靴下猫は多く見られます。黒いボディに白いソックス模様の猫であれば、どこからどう見ても靴下猫としか言いようがないほど、可愛らしい模様ですよね。
◆茶トラ
こちらも日本猫の種類ですが、茶トラの中でもまるどら(白色が全くない茶トラ猫)や茶白の猫に、ソックスを履いた模様の個体が生まれることがあります。
元々茶トラの毛色は淡い色合いなので、身体の色が濃い靴下猫よりはインパクトに欠けてしまうかもしれません。
しかし、淡く優しい色合いの毛色だからこそより優しい印象を持ち、優しく甘えん坊な茶トラにはピッタリな模様とも言えますよね!
靴下猫の中でも人気の高い種類の猫と言えるでしょう。
◆キジトラやサバトラ
黒猫や茶トラと同じように、白い毛色がこの2種類の猫にも混ざって生まれてきやすいです。
濃い茶色や黒色の縞模様が入っている身体に、真っ白なソックスを履いている模様は、なんだか特別感まで感じてしまいます。
黒猫と同様、ソックス模様がとても目立つので、いかにもな靴下猫を探すのなら、キジトラやサバトラから見つけるのが良いかもしれません。
足先だけが白かったり、はたまたハイソックスのように広い範囲に模様が入っていたりすると、何とも言えない可愛さにキュンとしてしまうことでしょう。
日本猫は里親サイトなどで譲渡されやすい種類でもあるので、靴下猫に拘るのなら様々なサイトを見比べて探してみても良いかもしれませんね。
◆スノーシュー
その特徴的な靴下模様が名前の由来となった猫種もいます。
1960年代のアメリカで生まれたスノーシューは、その名の通り白い靴下を履いたような模様を持った猫の種類です。シャム猫とアメリカンショートヘアーが掛け合わされた品種となり、足の先が白い模様が特徴的な猫となります。
しかし、スノーシューの最大の特徴である足先の白い模様は劣性遺伝であるため、生まれてくる確率が高いとは言えど、安定した出現が難しいともされています。
ただ、劣性遺伝と言っても劣った遺伝子を持っているという訳ではなく、模様が表れにくい形質の遺伝となるので、繁殖への努力が報われた靴下猫と言っても良いでしょう。
どうしても靴下猫を飼いたい!などの強い要望があるのでしたら、海外のブリーダーに連絡を取ることをお勧めします。
靴下猫の靴下が白い理由は?
◆靴下猫の靴下の色は「白色」
一言で靴下と言っても、人間の履く靴下には沢山の色があります。でも、靴下猫の模様にはなぜか白色ばかり。
猫の毛色を考えると、ソックス部分が茶色や黒色などの猫も生まれてくるのが自然だとは思いませんか?
実は、ソックス部分が白いのには、しっかりと理由があるのです。
◆白色の靴下の理由は「色素が先端まで届かないから」
猫の毛色や模様は、背中側から徐々に身体の先端の方へ広がっていきます。
例えば、4本足で立ったままの猫に、上から墨汁などの黒い液体を垂らしたとしましょう。そうすると、液体は背中一面に広がり、液体が届かない部分の足先は白くなるという仕組みなのです。
ちなみに、猫の毛色は背中が濃く、お腹は薄い色合いをしていますよね?背中から広がった模様が、お腹まで届いていないからなのです。
この猫の毛色や模様の仕組みを考えれば、なぜ靴下猫は全て白い靴下を履いているような模様なのか、納得がいくことだと思います。
◆まれに黒い靴下猫もいる?
しかし、中にはまれに、黒いソックスを履いたような猫も存在します。
猫は鼻の周辺や頭の上、尻尾には黒い色が出やすいと言われているようです。猫の種類によっては、その部分の黒い個体が存在し、その場合は足の先端も黒くなることが多いです。
しかし、この黒いソックスを履いたような模様は、特殊な遺伝子から出る模様となるので「靴下猫」ではなく「ポインテッドカラー」と呼んでいます。
ポインテッドカラーの代表的な種類の猫と言えば、シャム猫やバーマンなどが挙げられるでしょう。
ちなみにこのポインテッドカラーの猫に「足先のみが黒い靴下猫は現在存在していない」と言われています。ポインテッドカラーの猫の場合、足先以外のどこかの体の部位にも、必ずカラーがあるということです。
もし「足先のみが黒い靴下猫」がいたとしたら、新種の猫として扱われることでしょう。
白いソックスではなく、どうしても黒いソックスを履いた猫を飼いたいのでしたら、ポインテッドカラーの猫を探してみてはいかがでしょうか。
まとめ
世の中には様々な模様をした猫が沢山いますが、ソックスを履いているような猫が存在していることに、やはり面白さを感じてしまいますよね。
そして私たち日本人にとって身近な存在である、日本猫に多く、ソックスを履いたような模様の猫が生まれるのも魅力的な存在だと思わせてくれました。
国によっては不吉な模様とも言われ、はたまた鍵尻尾の猫同様、幸福の象徴とも言われている靴下猫。
猫の先祖であるキジトラ模様のヤマネコが家畜化し、野生で生きなくても安心して暮らせるようになってきたことと同じく、毛色にも白色が混じってきたと言われています。
元々白い毛色を持つ猫は、天敵に狙われやすく、自然界で子孫を残すまでに至らなかったのです。
そのような深い歴史を考えると、やはり靴下猫は幸福の象徴と言える模様なのではないでしょうか。
単色でもミックスでも、どんな模様でも猫が可愛らしいことに変わりはありません。もしこの不思議な白いソックス模様の猫に出会えたのなら、とても幸運なことであると言っても過言ではありませんよね。
野良猫を見た際にもこの靴下猫のことを頭の片隅に置いておくことによって、猫の見方もまた違うものになってくるかもしれません。
出会えたのならその幸運にあやかるためにも、おもいっきり可愛がってあげてくださいね!
– おすすめ記事 –
・靴下猫の靴下がみんな「白い」ワケ。Twitterで話題の「ふくまる」から見る猫の毛色の不思議 |
・白黒猫の種類は3パターンに分かれる!?性格やハチワレ猫とのちがいは? |
・猫の模様はなぜそれぞれ違うの?珍しい模様の猫が生まれる理由は? |
・【面白ねこ雑学】幸運のかぎしっぽと呼ばれる尾曲がり猫!その原因は長崎にある!? |