茶トラ猫の性格、特徴は?メスが少ないって本当?

2022.10.18

茶トラ猫の性格、特徴は?メスが少ないって本当?

オレンジ色の縞模様が目を引く、明るい毛色の茶トラ猫。茶トラは日本猫の代表格であるトラ猫の中でも、とても人気のある種類です。茶トラの特徴として、「他の猫よりもでかい」「メス猫が少ない」などが挙げられます。なぜ、茶トラは他の猫よりもでかく、メス猫が少ないのでしょうか。 今回は、茶トラの特徴や性格など、多くの魅力を徹底的に解説します!さらにこれから茶トラの猫と一緒に暮らそうと思っている方にも、お役立ち情報満載です!

【目次】

【掲載:2020.12.28  更新:2022.10.18】

猫の模様の基本!?「トラ猫」は魅力がいっぱい!

茶トラとサバトラとキジトラの比較画像

茶トラ猫と聞いてまず思い浮かべるのは、茶色い毛色をイメージする方も多いかと思います。実はトラ猫にも種類がいくつかあり、大きく分けて3つに分けられます。

◆「キジトラ」と「サバトラ」

主に茶色い毛色をした猫は「キジトラ」といい、すべての猫の基本の毛柄はキジトラ柄となります。一方、キジトラ柄の遺伝子にグレーやシルバーの毛色を構成する遺伝子が入ると「サバトラ」となります。

どちらのトラ柄も、黒の縞模様が入っている毛柄となります。

◆オレンジ色の毛色を持つ「茶トラ」

この柄にオレンジ色の毛色を作る遺伝子が入り、毛並みに濃いオレンジ色の縞模様が入った猫を「茶トラ」と呼びます。

これらの茶トラの鼻や肉球は、きれいなピンク色をしている事が多く、まれに鼻が茶色い猫も見られます。瞳は黄色がかったゴールドの暖色系です。


茶トラ猫の模様の種類は?

草原にいる茶トラ猫

茶トラ猫にも種類があり、その種類も3つに分かれています。

◆茶トラ猫の模様①まるどら

茶トラ猫の種類は色の配分によって分類され、全体的にオレンジ色の毛色に濃いオレンジ色の縞模様が入っている茶トラ猫の事を「まるどら」といいます。

まるどらにはあごにだけ白い毛が生えている猫も多く、しっぽの先の毛色が薄いのが特徴です。

◆茶トラ猫の模様②茶白

まるどら模様を基本とし、白い部分が入った毛並みの茶トラを「茶白」と呼びます。
顔の下半分が白くなったハチワレ模様や、お腹の部分が白く、まるで靴下を履いているように足先が白い猫も見られます。

◆茶トラ猫の模様③白茶

茶白よりも白い部分が多い毛並みの茶トラ猫を「白茶」と呼びます。
頭部やしっぽ、足先などにオレンジ色の毛柄が入る事が多く、オリジナル感のある毛柄が特徴的です。

以上が茶トラ猫の柄の種類となります。
毛色と併せてとても柔らかい印象を受けるので、この柔らかい雰囲気からも茶トラの人気の強さがうかがえますよね。


茶トラ猫は他の猫よりもでかい?

見つめる茶トラ猫

茶トラ猫が好きな人や、茶トラ猫を飼っている人なら、一度はこんな疑問を持った事はありませんか?「なんだか、茶トラってでかい?」と。

もちろん、でかい猫の代表的な猫種「メインクーン」「ラグドール」ほどでかい訳ではありませんが、日本猫の中ではダントツにでかいと思っている人も少なくはないはずです。

ではなぜ、茶トラ猫はでかいというイメージが定着しているのでしょうか。

◆茶トラ猫はオスが8割

茶トラ猫の性別は「オスが8割である」といわれています。

茶トラ猫にオスが多い理由には、遺伝子が関係しています。
猫の毛の色を決める遺伝子は性別が決まる性染色体の「X」染色体の中にあります。
性染色体は両親からひとつずつ受け継ぎ、この性染色体がメスは「XX」オスは「XY」となります。

オスはこの片方のX染色体の中に、茶色の毛並みを作る遺伝子「O」がある場合に茶トラ柄となるのです。
一方でメスは、二つのX染色体の中の遺伝子の組み合わせによって「OO」、「Oo」、「oo」の三パターンがあり、茶トラ柄になるのはこのうち「OO」の場合のみとなります。

こういった遺伝子の関係から、茶トラ猫の約8割はオスが生まれてくるのです!
まるどらに関しては約9割と、かなりの高確率でオスが生まれます。

猫のオスはメスより骨格がしっかりしていて身体もでかいので、オスが多い茶トラ猫はでかいと言われるようになったのです。

◆性格的にでかくなりやすい?

茶トラ猫にはオスが多いので、猫のオスに見られる甘えん坊でおっとりした性格が見られます。
そんな甘えん坊な茶トラ猫に、おねだり上手にご飯をせがまれてしまったら、かわいくてあげちゃいますよね。

食べすぎて太ってしまうことや、おっとりした性格で運動量が少ないなどの理由も、茶トラ猫がでかいと思われる所以になっているようです。

まるっとしたシルエットの猫はとてもかわいいですが、肥満は病気の元となります。適度な運動を心がけて、太らせないようにしましょう。


メスの茶トラ猫は少ない?

上記で説明した通り、茶トラ猫にはオスが多く、メスが生まれてくる可能性は低いことは確かです。
かといって非常に珍しいと言われている三毛猫のオスほど珍しいかと言ったら、そこまでではありません。

自由奔放な茶トラ猫のメスを飼いたい場合には何か方法があるのでしょうか?

◆遺伝子的に可能性が低い

正直なところ、狙ってメスを生ませることはかなり難しいです。遺伝子の組み合わせによって条件が揃わない限りは、狙ってメスが生まれる可能性は低いのです。

茶トラ猫の全体の約2割がメスという確率ですが、約1割未満のまるどらに関しては、メスが生まれる確率はなんと2万分の1の確率だと言われています。

◆メスの茶トラに出会えたら奇跡

茶トラ猫のメスは、出会えたら奇跡!ぐらいの感覚で居た方がいいかもしれませんね。

ちなみに三毛猫のオスが生まれる確率は3万分の1と言われているようです。
三毛猫のオスが生まれるには先ほど説明した性染色体Xと、その中にある毛色を決める遺伝子が関わっています。

このように性別によって生まれにくい模様があるため、メスのまるどらにはあまり会える確率が大きくはありませんが、三毛猫のオスよりは確率も高く稀に飼っている人も見られます。

これから茶トラ猫のメスと暮らしてみたいと考えている方は、こまめに里親情報のチェックをしたり、譲渡会に足を運んでみるのもいいかもしれませんね。

近年では珍しい猫が居る猫カフェも増えてきているので、茶トラ猫のメスが居る猫カフェを探すのもオススメですよ。


茶トラ猫の性格は?

キャットタワーで遊ぶ茶トラ猫

茶トラ猫は、その特有の毛色やピンク色の鼻や肉球からもうかがえるように、とっても穏やかで甘えん坊の猫が多いです。日本猫の中では、ダントツの性格の良さからも人気があるのがよくわかります。

では、メスとオスの茶トラ猫の性格にはどんな違いがあるのでしょうか?

◆茶トラ猫は甘えん坊な性格

まず茶トラ猫のオスメスともに共通しているのは、甘えん坊なところです。自ら歩み寄ってきてくれるので、初めて猫を飼う方にもとても飼いやすいのが特徴です。

猫を飼うのにあたって、誰しもがやってみたい行為が「抱っこ」だと思いますが、茶トラ猫に関しては抱っこを嫌がることはほとんどありません。むしろ自ら抱っこをせがんでみせたり、膝に乗ってきたりと常に人間にべったり依存している印象です。撫でてもらえれば、グルグルと喉笛を鳴らし、嬉しさもしっかり癒しの音にのせて表現してくれます。

警戒心も薄く、人懐っこさで来客者にも自ら近づいて甘えにいくので、そこでも茶トラ猫にメロメロになってしまう人が続出してしまうようです。

猫は自分勝手で薄情だと思っている人の概念を壊してくれるような、猫界の救世主ともいえる性格が茶トラ猫の魅力なのです。

◆オスの茶トラ猫の性格

オスの茶トラ猫の性格は、活発で友好的な半面、小心者で怖がりな一面もあります。

遊ぶ事にも常に一生懸命で、元気いっぱいに部屋を走り回ったりして見ていて飽きません。
飼い主さんがおもちゃで遊んでくれるのが、何よりも大好き!たとえ飼い主さんが先に疲れて根をあげてしまっても、口でおもちゃをくわえて飼い主さんの前まで持っていき、遊んでくれるまでじっと待っている、などの忍耐強さも持ち合わせています。

高齢になってもその好奇心は衰える事なく、常に元気な姿を見せてくれます。

また、元気な半面、小心者な部分も見られます。ちょっとの物音で過剰にびっくりすることや、仲間同士の喧嘩も嫌います。

何事も穏便に済ませて、のんびりした生活を望んでいるのかもしれませんね。

◆メスの茶トラ猫の性格

茶トラ猫のメスはオスと違い、とてもマイペースです。自分のペースを掴むのがうまく、オスほどかまってちゃんでもありません。
このような事を書いていると、冷たくて面白味がないのかな?と思うかもしれませんが、一人暮らしの方や共働きの方と暮らすのにとても適した性格をしていると言ってもいいでしょう。飼い主さんが家に居ない時間は、独りの時間を愉しむ術をしっかり知っているのです。

その分飼い主さんが帰ってくれば、思いっきり甘えてくれるのでこのギャップもメスならではの魅力です。

◆猫の性格は環境によっても変わる

このようにオスとメスで性格に違いはありますが、どちらにも捨てがたい魅力がありますよね。

もちろん猫それぞれに個性があるので、全部が上記に当てはまるとはかぎりません。育ってきた環境やこれから育てていく環境によっても性格は変化していくので、お互いがうまく共存が出来るような環境づくりをしてあげる事が大切です。


茶トラ猫の飼い方は?

茶トラ猫を飼うことをお考えでしたら、まずは家の環境や茶トラ猫の性格を改めて考えてあげましょう。

◆茶トラ猫とを飼うための環境

茶トラ猫と一緒に暮らすにあたって、まず自分の家が猫を迎え入れるに最適な家なのかを判断しましょう。近年では、賃貸でもペットと一緒に暮らせる家も増えてきています。
命を預かるという意味でも、一生面倒を見る覚悟で受け入れ態勢もしっかりしたいですよね。

まずはある程度の部屋の広さ、気分を紛らわすためのおもちゃや爪とぎ、安心出来る場所を確保してあげて下さい。そして清潔なトイレと水も忘れずに。

◆茶トラ猫はさみしがり

茶トラ猫は他の日本猫よりもダントツで甘えん坊です。そのため、家をしょっちゅう空けている方には、はっきりいって向いていません。
飼い主さんと同じ空間で傍にいたいという気持ちが強いので、あまりにも長い時間独りで居続けるとストレスを感じやすくなります。

◆ストレスを溜めさせない

猫にとってのストレス発散は、飼い主さんにかまってもらう事と食べる事が主です。過剰な食事の摂取や、我慢をさせる事によって病気にもかかりやすくなってしまいます。

ペット保険に入っていない場合、動物には保険が利かないので費用もかかります。常に健康面にも気遣ってあげる必要があります。

◆同居人が居ると安心

家に居る時間が少ないけど、どうしても茶トラが飼いたいという方は、お友達を作ってあげましょう。
警戒心が薄いので小さなお子様が居る家庭や多頭飼いにも向いてますし、異種の動物と一緒に暮らしても仲良くしてくれます。

茶トラ猫は愛情をあげた分だけ、目にわかるほどの愛らしさで気持ちを返してくれます。まさしく初心者向けといっても過言ではない、初めて猫を飼う方にもぴったりな種類なのです。

●あわせて読みたい
【猫の多頭飼い】喧嘩やストレスを防ぐために準備!相性の良い・悪い組み合わせは?

猫を飼っている人が一度は憧れる多頭飼い。もふもふの猫団子や、並んで座る愛らしい姿を想像すると、いてもたってもいられなくなりますね。「もう1匹、飼いたいなぁ」と里親サイトをのぞいてみたり、ペットショップの猫を眺めてみたり。
でもちょっと待ってください!多頭飼いは慎重に考えて実行に移さないと、猫同士の相性が悪くて喧嘩になったり、ストレスをかけてしまうこともあるのです。猫の多頭飼いがうまくいくコツをまとめてみました。

記事はコチラボタン


茶トラ猫まとめ

茶トラ猫の気になる部分をまとめさせていただきました。

トラ猫の中でも人気のある茶トラ猫の魅力は、見た目も中身もほっこりの、人間に寄り添って一緒に生活してくれるスタイルにあるのではないかと、改めて実感しました。
ツンデレのイメージが強い猫ですが、甘えん坊という一面を持ち合わせている茶トラ猫は、まさしく初心者にぴったりな猫と言えるでしょう。

室内で飼う場合には、しっかりとリラックスが出来るように環境を整えてあげて下さいね。

茶トラ猫はこれから猫を飼ってみたいという方に、是非オススメさせていただきたい種類です。大切なパートナーとして、これ以上ない幸福を与えてくれると思いますよ。



– おすすめ記事 –

・サバトラってどんな猫?性格や特徴、キジトラとの違いは?
・キジトラってどんな猫?性格や特徴、サバトラとの違いは?
・猫の柄・毛色は24種類!模様によって性格がちがうって本当?
・雑種の猫の種類8選!日本で一番多い雑種猫の性格や魅力を大解剖!


focebookシャア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


記事に関するお問い合わせはこちら