あなたは大丈夫?知らずに陥る猫依存症

2019.01.15

あなたは大丈夫?知らずに陥る猫依存症

猫好きな人にとって、猫と一緒に生活できるのは幸せですよね。しかし、大好き過ぎるがゆえ、猫ちゃんのことばかり考えていませんか?知らないうちに陥っているかもしれない「猫依存症」についてまとめてみました。

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猫と人間の関係について

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◆猫と暮らす人の数が増加中の現代

家で飼うペットの代表的な動物と言えば、犬か猫ではないでしょうか。「犬派」「猫派」なんていう論争が起こるほど、2大ペットとして定番となっています。

かつては、飼育数は犬の方が多かったものですが、最近では猫ブームの影響もあって、猫の魅力が再認識されています。猫を飼いたいと思う人も多くなり、実際にペットとして飼われている猫の頭数も増え始めています。

ある調査によると、飼育されている猫の頭数は950万頭ほどにものぼり、ついに犬の飼育頭数を上回っているのだとか。

犬と違って部屋のなかだけで飼うことができる猫ちゃんは、一人暮らしや年代の高い層にも受け入れられやすいため、飼育数が増加している要因なのかもしれませんね。

◆猫に対する気持ちは家族の一員

現代の猫の飼い方は、かつてのイメージとは違ってきています。ペットというよりも「家族」に近い気持ちで接している飼い主さんがほとんどではないでしょうか。

「ウチのペットが…」という言い方よりも、「ウチの子が…」と言う飼い主さんも多いかもしれませんね。一緒に暮らす猫への愛情が、かなり深いものになってきているのが分かります。

ただ、愛情を注ぐあまり、知らず知らずのうちに「猫依存症」になっている人も…。

◆猫依存症はペットロスの要因に…

家族となった猫を愛するのはもちろん素敵なこと。ただ、その度合いが強く“猫依存症”と言われる状態になると、自分の生活に悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。

将来的にペットロスに陥る要因にもなるので、猫依存症については知っておくべきでしょう。


猫依存症ってなに?

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言葉を素直に受け取るとおおよそのイメージが掴めると思いますが、「猫のことしか考えられない」「頭の中心が愛猫」という状態が猫依存症です。

片思いの人や恋人のことを思い浮かべているような感じで、仕事中も愛猫の様子が頭から離れません。
とにかく猫に会いたいので、仕事が終わったらすぐ自宅に直行。友達から遊びに誘われても「うちの子が待っているから」と断ってしまうケースもあります。

また、現実的に恋人を作ってデートを重ねるよりも、「愛猫と過ごしているときが幸せ」と自分のプライベートな時間はすべて猫ちゃんのために使っている猫依存症の人もいます。

家族である猫のことを考えるのは大事ですが、猫依存症の人の生活は自分の生活を犠牲にしてまでも「猫に尽くす」というイメージです。

ただ、猫依存症の人は「猫と一緒にいる=自分の幸せ」と思っているので、自分の生活を犠牲にしている感覚はいっさいありません。知らず知らずのうちに、猫依存症になっているのかもしれませんね。


私はどうなの?こんな人は猫依存症になりやすいかも

猫が好きだからといって必ずしも猫依存症ではありません。猫と接する時間、自分の時間を上手く使い分けられているかと思います。

ただ、今はそうでなくても猫依存症予備軍の人もいるかもしれません。

いくつか、猫依存症になりやすいケースをあげてみたので、「自分はどうなのだろう?」とチェックしてみてくださいね。

◆ケース1:猫と自分だけの暮らしをしている

猫は完全室内で飼えるので、一人暮らしの人がペットとして迎えるのにはハードルが低めです。そのため、独身の人が「一人で暮らすのは寂しい」という気持ちから飼うパターンも多いでしょう。

当然、家のなかには自分と猫だけという状態。他に人間がいないかあらかもしれませんが、猫に対して「○○ちゃん…今日はこんなことがあったよ」などと話しかけているときもあるでしょう。

このように、他に家族がいない一人暮らしの人が飼うケースは、猫が「いて当たり前」の大きな存在になり、それが依存度を高めているのかもしれません。

◆ケース2:猫はペットではなく「家族だ」という思いが強い

近年は、ペットを飼う人の多くは「家族の一員」と言います。そのため、「飼っている」という言い方には少し抵抗があるという人も多いでしょう。

他人から「猫を飼っているの?」と聞かれたときに、「飼っているのではない!」とちょっとカチンとした気持ちになっている人も猫依存症になりやすいかもしれません。

◆ケース3:愛猫を我が子だと思っている

「猫は家族だ」という気持ちを通り越して、「子供」として扱っている人も猫依存症になりやすいでしょう。

子供のいない夫婦で猫を飼っていると、つい我が子のように感じてしまうかもしれませんね。友達と話しているときにも、ついつい子供の話をするように愛猫の話をしてしまっていることもあるでしょう。

子供のように愛するのは悪くはありませんが、猫には猫の性質があります。人間の子供とは違う点を理解しておきたいものです。

◆ケース4:自分の時間は削って愛猫と遊ぶ

猫のこと以外に興味が持てなくなるのも猫依存症です。

仕事が終われば、家に直行するのが当たり前の生活。同僚や友達から飲み会に誘われても「愛猫が待っている」という気持ちから断るという猫依存症の人も多いでしょう。

そんなときに、「飲み会にはすごく行きたいけれど…猫が待っている」という気持ちならば、猫依存症とは言わなくてもいいでしょう。

しかし、「猫と過ごしている時間の方が楽しいから飲み会には興味ゼロ」という心理ならば、猫依存症の可能性が高いです。「猫さえいればいい」という気持ちなので、そもそも友達と遊ぶことへの興味がなくなってしまっています。

◆ケース5:寝るときは愛猫と同じ布団

猫と寝るのは温かいですよね。ふわふわした感じが、優しく心を癒してくれます。特に、冬には湯たんぽのようにお互いを温められますね。

でも、いつも猫と一緒に寝ているとそれだけ依存度が高まります。


どうして猫依存症になってしまうのかを考えよう

猫に対して「溺愛」とも言える愛情を注ぐと、依存症になってしまうようです。

仕事や恋愛などで心に大きなダメージがあると、「その寂しさは猫を愛することで埋めよう」と依存度が高くなる傾向にあります。大きな失恋をすると、「また誰かと付き合っても傷つくだけ」と次の恋愛には前向きになれないものですよね。

そんなときに、真っ直ぐな愛を向けてくれる愛猫がいると、それだけで満足するのではないでしょうか。

人間と違って猫は裏切ることがないので、それが猫への依存度を高めてしまうのかもしれません。


猫依存症が影響を及ぼすこととは?

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猫依存症になれば、自分の生活はさておき“猫中心”というスタイルが日常的になります。自分を愛猫家と言っておきながら、「飼えなくなった」と途中で飼育をリタイアする人もいるので、猫に対して深い愛情を捧げる方が素晴らしいことかと思います。

ただ、やはり生活の中心が「猫」になってしまうと、今後の自分の人生に影響をもたらしてしまうかもしれません。

◆今後の人生に影響を及ぼす可能性

特に注意したいのは、自分のプライベートや仕事、趣味などを持たずに猫依存症になっている人。

恋人を作らずに、猫と過ごしてばかりの人もいるかと思います。精神的な癒しは猫が与えてくれるため、わざわざ恋人を作る必要性を感じないという気持ちなのでしょう。

ただ、将来的に結婚を望んでいるならば、異性にも目を向けるべきではないでしょうか。何年も経ってから気持ちが変わって「恋人を作りたい」と思っても、年齢的に厳しくなったり、周囲に独身の人がいなくなったりなど、晩婚になるリスクも。

また、一人暮らしの人の多くは、「仕事をしながら猫を飼う」というスタンスですが、実家暮らしで猫依存症になると、「自分が働かなきゃ」というプレッシャーがそれほどなく、猫との時間を費やすために仕事を辞めるというケースもあるかもしれません。

特に、職場の人間関係でつまずくと、「人間と付き合うよりも裏切らない猫と接している方が楽」という気持ちになるのではないでしょうか。

しかし、長らく猫とばかり関わっている先には、現実社会でますます人間関係を築きにくくなる結果が見えます。将来的に仕事をしなければならない状況になったとき、再就職が難しくなかもしれません。

「恋人を作らない」「仕事を辞めて猫との時間を作る」など、重度の猫依存は今後の人生に大きな影響を及ぼします。

猫との時間も大切にしつつ、自分の趣味や仕事にも情熱を注げるくらいの距離感が大切です。

◆お互いに依存し合うのは猫にとっても大変

猫依存症というと、「人間が猫に対して強い思いを持っている」と捉えがち。しかし、人間側の一方通行的なものではなく、猫依存症の飼い主さんと暮らしている猫は、人間への依存心が高まります。

飼い主さんの方が「猫のため」と依存すると、猫側も「飼い主さん!飼い主さん!」と依存。つまり、お互いが依存し合うため、猫ちゃん側にも影響が出てくるのです。

飼い主さんが常に近くにいるという状況が定着するため、留守番をする機会が減ります。
飼い主さんと離れるのがストレスなので、急に留守番をさせられると「鳴きっぱなしになる」「体調を崩す」「飼い主さんの後を追うしぐさをする」などの行動が見られることも少なくありません。いわゆる「分離不安」です。

また、猫のなかには「飼い主さんがべったりしてくるのがイヤ」と拒否反応を示すケースもあるでしょう。これもストレスのもと。

愛猫は家族であって所有物ではないと自覚し、「一匹の存在」として猫の気持ちも尊重してあげましょう。愛猫の方は、実は「一人になりたい」と思っているときがあるのかもしれません。

●あわせて読みたい
猫の「分離不安症」とは?原因や対策について

ペットとして大人気の猫は、多くのご家庭で人間と一緒に暮らしている動物です。言葉が話せないので、飼い主さんが心身ともに配慮してあげることが必要ですが、意思疎通が難しく心の病気を抱えてしまうこともあります。
猫の神経系の病気に「分離不安症」というものがありますが、どんな症状なのか、原因や対策についてお話ししていきたいと思います。

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◆ペットロスとも深い関係がある

愛猫が最期を迎えるなんて考えたくありませんよね。目を逸らしたい事実ですが、寿命の短い猫は人間よりも先に亡くなります。いつも一緒にいた愛猫の死は、ひとことでは言い表せないくらいの悲しみです。

しかし、愛猫はいつか亡くなります。猫依存症に陥っていると、猫がいなくなった後にはペットロスの症状が出てくるでしょう。「ごはんも食べたくない」「生活を送る気力がない」「とにかく生きていくのがつらい」など、精神的にも肉体的にも滅入ってしまうのがペットロスです。

猫依存症の人にかぎらず、猫を愛していればペットロスの症状は少なからず起こるもの。ただ、依存度が高い人は、今まで猫中心の生活ばかりしてきたため、今後の生きがいが見つけられません。

ペットロスを防止するためには、猫への依存度を小さくすることがいいのかもしれませんね。

いつかは訪れる猫との別れですが、大切な愛猫との思い出を胸に前向きに生きていけるように、依存し過ぎずに愛情を注いであげましょう。


まとめ

一見クールな猫でも、大好きな飼い主さんへは愛情を見せてくれます。疲れたとき、悲しいとき、嬉しいとき…、いつでもどんなときも近くにいてくれる素敵なパートナーです。

ただ、生活が“猫ちゃん一色”に染まるほど、猫依存症になるのは今後の人生にも影響が出る可能性があります。

「自分には猫しかいない」という気持ちではなく、ほかのことにも目を向けながら気持ちにゆとりを持ち、愛猫との暮らしを幸せなものにしてみてくださいね。



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・大切な愛猫のために「ペットの終活」を考えてみませんか。


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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。


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