猫用レボリューションとは?
レボリューション(正式名称:レボリューション6%)は、犬と猫を内部と外部から守る、スポットタイプの寄生虫駆除・予防薬となります。
殺虫剤ではないため、猫に投与しても安全なところが嬉しいですよね。
レボリューションの開発・販売元であるゾエティス社は、世界で一番大きい動物のための製薬会社となり、飼い主が安心出来て大切な家族(猫)が健康で在り続けるために、様々な薬の開発を行っているそうです。
家族である猫を守るためにも、是非レボリューションは知っておきたい駆虫薬の一つであると言えるでしょう。
何より猫用レボリューションの凄いところは、類似品と比べても駆除・寄生予防対象の寄生虫の数が多いことが挙げられます。
一回の投与で4種類の寄生虫(フィラリア・回虫・ミミヒゼンダニ・ノミ)に効果を発揮するので、猫用レボリューションを推奨する獣医師さんが非常に多いのも納得です。
猫用レボリューションは、ファイザー社により開発された、マクロライド系の駆虫薬であるセラメクチンが主成分となっています。このセラメクチンは、フィラリアの幼虫も低濃度で死滅させてしまうほど、高い効果が得られるという研究結果を出しています。
猫用レボリューションの効果は?
駆虫薬として寄生虫の駆除や予防に効果を発揮する猫用レボリューションですが、どのような猫に対して必要性が高いのか知っておきたいところですよね。
猫用レボリューションが日本で効果の許可を得ているのは、以下の通りです。
・回虫の駆除
・ミミヒゼンダニの駆除
・ノミ成虫の駆除
・ノミ卵の孵化阻害及び殺幼虫作用によるノミ寄生予防
◆フィラリア(犬糸状虫)の寄生予防
感染症で人間にも恐れられているのはフィラリアです。犬糸状虫とも呼ばれるフィラリアは、蚊が媒体して心臓に寄生する、乳白色のそうめん状のような細長い寄生虫となります。
猫に寄生すると食欲不振や呼吸困難を起こすことが多く、急速に衰弱していき死に至ることもある恐ろしい感染症と言えるでしょう。
猫用レボリューションには、このフィラリア(犬糸状虫)の寄生予防の効果が期待できます。
◆回虫の駆除
回虫は腸管内に寄生し、腸内の栄養を食い尽くしていきます。そのため、下痢や嘔吐を繰り返し、消化不良の原因となって発育不良になることも。
回虫に感染されている母猫が子猫を産むと、母乳を通して子猫にも感染してしまいます。
猫用レボリューションには、この回虫の駆除の効果が期待できます。
◆ミミヒゼンダニの駆除
ミミヒゼンダニは簡単に感染するので、外に出る子や多頭飼いをしているご家庭では注意が必要です。
外耳炎の原因にもなり、黒く乾いた耳垢が溜まっている場合は、感染を疑いましょう。また、激しい痒みを伴うので強く掻きむしってしまい、傷が出来たり毛が抜け落ちたりします。
猫用レボリューションには、ミミヒゼンダニの駆除の効果が期待できます。
◆ノミ成虫の駆除/ノミ卵の孵化阻害及び殺幼虫作用によるノミ寄生予防
ノミも同じように、外部から感染することがほとんどです。
ノミは猫の血液を吸血しますので、大量に寄生されてしまうと貧血を起こし、毛艶も悪くなります。また、ノミの唾液に反応してアレルギーを引き起こすこともあり、瓜実条虫の媒介も担っているので二次感染が起こる可能性があります。
猫用レボリューションには、このノミ成虫の駆除、そしてノミ卵の孵化阻害及び殺幼虫作用によるノミ寄生予防の効果が期待できます。
猫用レボリューションが必要なケースは?
猫用レボリューションは、特に以下のような場合に必要となることがあります。
・外と家の出入りが自由な猫
・猫の体にノミがいた
・子猫(生後6週齢以降)を飼うことになった
全ての猫に寄生虫に感染してしまうリスクは存在しているので、猫用レボリューションを使用して予防しておくことこそが、猫の安全を守ることに繋がると言えるでしょう。
特に野良猫など外にいた猫を家に迎え入れる際は、寄生虫に感染しているケースが多く考えられます。そのため、動物病院で検査を受けた上で、猫用レボリューションの投与を相談しましょう。
また、猫の体にノミが居た場合や家でノミを見た場合にも、猫用レボリューションの検討をおすすめします。
ペットショップやブリーダーから猫を譲り受ける際は、事前に駆虫薬を投与している場合もありますので、一度確認してみましょう。
猫用レボリューションの種類、投与方法は?
◆猫用レボリューションの種類
現在駆虫薬である猫用レボリューションには、4種類の寄生虫駆除が可能な「レボリューション6%」、マダニ駆除の効能も新たに加わった「レボリューションプラス」の2種類が販売されています。
レボリューションプラスには、有効成分に新たにサロラネルを使用し、従来のイソオキサゾリン系化合物に比べて、ノミには10倍、そしてマダニには3倍の殺滅効力を示しました。
マダニは肉眼で確認することもでき、一度猫に寄生すると皮膚に噛み付いたまま血を吸い続けて肥大化します。必ず動物病院で処置しなくてはいけないので、非常に厄介です。
猫用レボリューションの最大の効果を期待したいのなら、レボリューションプラスを購入すると良いかもしれませんね。
レボリューションの効果は1ヶ月間持続するので、投与頻度が月1回を超えないように注意しましょう。
◆猫用レボリューションの投与方法
猫用レボリューションは、投与方法もとても簡単です。
②駆虫薬の先端にキャップを押して穴を開ける
③猫の首元(後ろ)周辺の毛を皮膚が見えるまでかき分ける
④毛をかき分けて駆虫薬の先端を皮膚に当てる
⑤駆虫薬が空になるまで2、3回押し潰す(逆流することがあるので押し潰したまま猫から離す)
猫用レボリューションは皮膚から速やかに吸収されていきますが、投与後は駆虫薬の効果を減少させないためにも、投与後2時間はお風呂などに入れないようにしてください。
猫用レボリューションの購入方法、値段は?
猫用レボリューションの購入する場合は、動物病院や通信販売などで入手可能となります。また、猫用レボリューションの値段は子猫と成猫によって、多少値段も変わるそうです。
こちらは通信販売で猫用レボリューションを1箱(3本入)購入した際の値段の目安となります。
・レボリューション 成猫用(2.5~7.5kg以下)→3,700円前後
では、動物病院の場合はどうでしょうか。
・レボリューション 成猫用(2.5~7.5kg以下)→1,500円前後
このような値段設定の動物病院が多いようです。
しかしこれはあくまで1本投与した際の値段設定ですので、定期的に使用を続けたいのでしたら、通信販売で購入した方がお得に購入することが出来るでしょう。
通信販売で購入する際には、必ず動物用医薬品店舗販売業許可証の許可番号の掲示などを行っている業者を選ぶ様心がけましょう。
猫用レボリューションの注意点は?
寄生虫の駆除や予防にとても優れている猫用レボリューションですが、使用の際に注意しなくてはいけない点もいくつかあります。
猫にとっても飼い主さんにとっても安全に使用出来るように、猫用レボリューションを使用する際は以下の点に注意しましょう。
◆初めて使用する際は動物病院で
猫用レボリューションを初めて使用する場合は、動物病院で投与してもらうようにしましょう。
猫によっては暴れたり、体質的に合わなかったりすることも考えられます。
そのような場合にも動物病院でしたらすぐに処置をしてくれますし、何より投与の仕方や駆虫薬の使用方法などを事細かに教えてくれることでしょう。
一度しっかりと獣医師から使用方法を聞いておくことによって、通信販売でレボリューションを購入した際に安心して使用出来るようになります。
◆投与後は触らない
猫用レボリューションを滴下した後は、投与部位が乾くまでは触れないように注意しましょう。
特にご家庭に赤ちゃんや小さな子供が居る場合は、猫に触れないように隔離しておく必要性が高いです。人間に付着しそれを猫が舐めてしまうと、嘔吐やよだれが止まらないなどの副作用が出る場合もあるので、気を付けましょう。
◆免疫が落ちているときには使用しない
明らかに猫の体力が落ちていると感じたときには、レボリューションの使用は避けた方が良いでしょう。
多数の寄生虫がいる状態での使用や、拾ってきたばかりの子猫などは、弱っていることが多いです。その状態でレボリューションを使用してしまうと、副作用を引き起こしてしまうこともあり、大変危険です。
少しでも異常が確認出来るのなら、体力が戻ってから投与するようにしましょう。
まとめ
猫にとって感染症は、最も身近で最も予防が必要とされる病気です。完全に室内飼いだからといっても感染経路は無数にあるので、対策をしておくに越したことはありません。
大切な家族である猫を守るためには、飼い主さんがしっかりと駆虫薬を用いて予防をする必要性があると言えるでしょう。
値段も気になるところですが、猫用レボリューションを初めて使用する際には動物病院に受診し効果を実感した後に、通販で購入してみてはいかがでしょうか。
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