1.猫のウェットフードとは?
1-1.猫用フードの水分含有量による分類
1-2.ウェットフードの特長
1-3.ウェットフードのタイプ
2.ウェットフードの与え方
2-1.ウェットフードは主食にもなる
2-2.総合栄養食と一般食の違いに注意
2-3.猫の食欲がない場合にも活躍
2-4.色々なフードを食べられるようにしておこう
3.猫にウェットフードを与える際の注意点
3-1.猫にウェットフードを与える際の注意点
3-2.放置しない
3-3.歯石がつきやすくなる
3-4.与えすぎには注意
猫のウェットフードとは?
まずは、猫のウェットフードの特徴を、ドライフードとの比較も交えて紹介していきます。
◆猫用フードの水分含有量による分類
猫のフードは、水分含有量が10%以下のドライフードと、それ以上のウェットフードに大きく分けることができます。
さらに、水分含有量の少ない順に、ドライフード<セミモイスト・ソフトドライ<ウェットフードの4タイプに分けられます。
セミモイストは、水分含有量25%~35%の発泡させていないフードで、ドライフードより柔らかいです。
ソフトドライは、セミモイストを発泡させたフードで水分含有量は25%~35%、セミモイストより柔らかいです。
ウェットフードは、水分含有量が75%~80%となっています。
◆ウェットフードの特長
猫は、元々あまり水を飲まない動物です。
水分含有量の多いウェットフードは、食事から水分を補給できる点でドライフードより優れています。
また、ドライフードより嗜好性が高いのも特長です。
さらに、缶詰など少量の製品が多く、新鮮な食べ物を好む猫に適しています。
そのほか、高タンパク質・高脂肪・低炭水化物と猫の食性に合っていること、味の種類が豊富なことも特長と言えるでしょう。
缶詰などの密閉容器なので、未開封なら長期保存ができます。
また、関節の健康維持に役立つ成分が含まれている、食物繊維やビタミン類が多く含まれている、食の細い猫のために少量で高カロリーを摂れるものなど機能性のあるウェットフードもたくさん存在します。
そういったプラスアルファの効果を期待してウェットフードを活用する方も多いです。
◆ウェットフードのタイプ
猫のウェットフードと一口に言っても、中身の形状や容器は様々です。
ここでは、猫用ウェットフードの形状別に特徴をご紹介します。
1.フレークタイプ
フレークタイプは、素材をそのままフレークにしたようなウェットフードで、食べ応えや満足感に優れています。
原材料は魚系が多く、容器はほとんどが缶詰です。
素材の香りや味わいが残っていて食いつきはよいですが、総合栄養食ではない製品が多いので注意が必要です。
その分、値段が比較的安く、種類も豊富です。
2.パテタイプ
パテタイプは、ペーストやムースタイプのウェットフードで、容器はアルミトレイの製品が多いです。
原材料は様々な肉や魚が数種類ミックスされていることが多く、嗜好性が高くなっています。
パテタイプには総合栄養食が多く、主食として与えることができます。
また、柔らかくてお湯に溶かしやすいので、子猫の離乳食やシニア猫の食事、自力で食べられない場合の強制給餌にも使えます。
パテタイプのウェットフードで薬を包むと、薬の苦手な猫にも飲ませやすいです。
3.スープ・シチュータイプ
大きめの素材を煮込んだタイプや、とろみをつけたスープタイプのフードで、容器はパウチのものが多いです。
ウェットフードの中でも一番水分含有量が多く、水分補給に適しています。
嗜好性がよく、種類も豊富ですが、総合栄養食ではないものもあるので注意が必要です。
1食分がパウチになっている製品は、お出かけに持っていくのにも適しています。
ウェットフードの与え方
◆ウェットフードは主食にもなる
ウェットフードは種類も多く、嗜好性が高いことから、主食というよりおやつや特別な時の「ごちそう」のイメージが強いですが、主食として与えることもできます。
歯が悪い猫や口内炎で口が痛いときなどには、ウェットフードを主食としてあげるといいでしょう。
ドライフードをポロポロこぼしてしまうようなシニア猫も、ウェットフードを主食にしてあげましょう。
◆総合栄養食と一般食の違いに注意
総合栄養食がほとんどであるドライフードに対し、ウェットフードは総合栄養食と一般食が混在しています。
総合栄養食とは、フードと水だけで生命を維持できるよう、猫に必要な栄養バランスを満たしているフードのことで、猫の毎日の食事には総合栄養食を与える必要があります。
一方、一般食は、「栄養補完食」「一般食」「副食」などと表記されたフードで、これだけで猫に必要な栄養を満たすことはできません。
トッピングやおやつ、副食として与えるようにしましょう。
◆猫の食欲がない場合にも活躍
ドライフードより嗜好性が高いので、猫の食欲がないときには、ウェットフードを普段のドライフードに混ぜたりトッピングをしたりするとよいでしょう。
総合栄養食であれば、ウェットフードだけを与えることもできます。
◆色々なフードを食べられるようにしておこう
シニアになったり病気になったりすると、それまで食べていたフードを食べなくなったり、療法食を食べなければならなくなったりします。
また、災害時には、普段食べているフードが手に入らなくなることもあります。
そういう場合に備えて、普段から色々なフードを食べられるようにしておくといいでしょう。
ウェットフードは嗜好性が高いため、それだけしか食べなくなる猫もいますので、できるだけドライフードと一緒に与えるようにしましょう。
猫にウェットフードを与える際の注意点
◆開封後はなるべく早く消費する
ドライフードは開封後も常温で1ヶ月以上保存できますが、開封後のウェットフードは傷みやすいので、なるべく早く使いきるようにしましょう。
残ったウェットフードはラップで包めば、冷蔵庫で数日、冷凍庫で1ヶ月程度、保管することができます。
保管したウェットフードを与えるときには、人肌程度に温めてあげましょう。
開封した缶詰に使える蓋が市販されているので、冷蔵庫で保管する場合に利用してもいいでしょう。
◆放置しない
猫は本来、少しずつ何度にも分けて食べる動物なので、置き餌にしている飼い主の方も多いです。
しかし、ウェットフードは傷みやすいため、置き餌には向いていません。
食べ残しは、すぐに片づけて放置しないようにしましょう。
◆歯石がつきやすくなる
ウェットフードは水分が多い分、歯垢がつきやすいのが欠点です。
猫の場合、歯垢は数日で歯石になり、歯周病となります。
歯周病は、心臓病など内臓の病気を引きおこすこともあります。
ウェットフードを主食として与える場合には、歯石がつかないよう、歯のケアを習慣にしましょう。
◆与えすぎには注意
高タンパク質・高脂肪のウェットフードは簡単にエネルギーを摂取できるので、食の細い猫には向いていますが、健康な猫に与えすぎると肥満になる恐れがあります。
また、一般食のウェットフードを与える場合には、その他のおやつ類と合わせて、一日に必要なカロリーの2割以内にしましょう。
猫のウェットフードおすすめ10選
おすすめの猫用ウェットフードを、一般食と総合栄養食に分けてご紹介します。
◆一般食おすすめ3選
厳選した素材をうまみたっぷりのだしで仕上げたウェットフードです。
開けやすく、捨てやすいレトルトパウチタイプです。
素材と天然水だけで作りました。添加物は使用していません。素材本来の味わいでカラダにやさしいウェットフードです。寒天入りは食物繊維豊富でぜりー状でパウチから取り出しやすく、つるんとしたのどごしも味わえます。パウチタイプなのでごみの処理もラクチン!
使い切りサイズのモンプチ・ミニパウチシリーズの中でも、プチリュクスはご褒美やトッピング向けで、35gという少量タイプです。
厳選されたマグロやカツオのフレークが、かつお出汁仕立てになっています。
味と愛猫の年齢から選べる18種類のラインナップです。
「少しだけ、だから贅沢」と謡うだけあり、「偏食の猫でも、これだけは食べてくれる」という口コミが多いフードです。
◆総合栄養食おすすめ7選
1.ニュートロ キャット デイリーディッシュ
パテタイプと、ざく切りタイプがあります。
主原料は高品質の肉や魚で、猫本来の食性に合っており、嗜好性の高いフードです。
内容量は1つ75gですが、37.5gずつの小分け容器になっていて1食ずつ使い切ることができることが、口コミでも評価されています。
パテタイプはチキン&エビなど、ざく切りタイプはチキン&白身魚などそれぞれ6種類あり、愛猫の好みに合わせて選ぶことができます。
2.MiawMiawグレービー
お魚とお肉のおいしさが詰まった素材を濃厚なグレービーソースでからめた総合栄養食。お部屋で暮らす愛猫の心の健康維持に配慮して「a-iペプチド」を配合。「ツナ」「ほたて」「サーモン」「ビーフ」の4種の素材から選べます。
3.カルカン パウチ
好評な2種類の味のセレクション。まぐろ入りかつお、かにかま入りまぐろは、厳選された素材をカルカン特製だしで煮込み、ジューシーなゼリー仕立てにしました。1歳以上の猫に必要な栄養素がバランスよく含まれた総合栄養食です。
4.ロイヤルカナン インスティンクティブ グレービー
「インスティンクト」とは「本能」という意味です。
「猫が本能的に求める真の栄養バランス」と謡うだけあり、いろいろなランキングで上位に入っているフードです。
「グレービー」は「肉汁」のことで、柔らかなフードにとろりとしたソースが絡んでいます。
他に、「ローフ」(ソーセージ)と「ゼリー」という食感の違うタイプもあるので、ローテーションしてもいいでしょう。
かつおの赤身肉を使用した総合栄養食です。様々なフレーバーで猫ちゃんのお気に入りが探せます。
缶入りのタイプのものや、少量ずつ与えられるパウチのものもあります。<総合栄養食>
銀のスプーン三ツ星グルメのパウチシリーズは『ジュレタイプ』『とろみタイプ』『フレークタイプ』『ポタージュ』のさまざまな食感のバラエティ豊かな総合栄養食パウチです。フレーバーもたくさんあるので飽きやすい猫ちゃんにおすすめです。
最適なカロリー設計と栄養バランスで、活発で元気な毎日の健康維持をサポートする総合栄養食。なめらかで柔らかい新食感で、歯やあごの弱いネコちゃんでも食べやすいウェットフードです。
着色料不使用・発色剤不使用の無添加タイプなので、添加物が気になる飼い主さんも安心して与えられます。
まとめ
猫のウェットフードについて、ご紹介しました。
ウェットフードは水分含有量が高く水分補給にもなりますし、嗜好性が高いので食欲が落ちた時の食事にも適しています。
また、種類が豊富なので、愛猫の好みに合ったウェットフードを見つける楽しみもあります。
総合栄養食と一般食の違いに気を付けて、主食にしたりトッピングやおやつにしたりと、使い分けましょう。
ウェットフードの特長や与え方の注意点を参考に、愛猫の食事に上手に取り入れてあげてください。
きっと、愛猫の食生活がより豊かで楽しいものになるでしょう。
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