アメリカンショートヘアのしつけは難しい?性格を知ってコツをおさえよう

2020.02.14

アメリカンショートヘアのしつけは難しい?性格を知ってコツをおさえよう

愛くるしい表情で人懐こいアメリカンショートヘアは、大人気の猫種です。家族に迎えたいと思ったときに気になるのは、しつけのことですよね。しつけのコツをおさえるため、性格についてじっくり見ていきましょう。

【目次】

アメリカンショートヘアの特徴

アメリカンショートヘアの子猫

出典:ペットの専門店コジマ

アメリカンショートヘアは、世界中で人気のある猫です。魅力的な特徴について、いくつかピックアップしてみました。

◆「アメショー」という愛称で大人気

アメリカンショートヘアというよりも「アメショー」というとピンとくる人も多いのではないでしょうか。

日本では人気が高く、人気ランキングによく名前があがります。誰もが一度は見かけたことがある猫種と言えるかもしれません。

アメリカンショートヘアは、短毛種ですっきりとした被毛で丸いフォルムが特徴。性別や個体差にもよりますが、平均的には3~6キロ程度で、ちょっと筋肉質です。

極端に小さくもなく、かと言って大きいわけでもない、家庭で一緒に暮らすペットとしては、ちょうど良い中型サイズの猫ちゃんと言えるかもしれませんね。

◆元気いっぱいで丈夫な体

今はペットとして大人気の愛玩猫ですが、かつてのアメリカンショートヘアと言えば、ネズミハンターでした。昔は「ネズミを狩る」というワイルドな作業をさせるための存在だったのです。

動きが素早い小さなネズミも、運動神経のよいアメリカンショートヘアの手にかかれば、逃げ場を失うほど…。ネズミ捕獲能力は、当時の人々にとっては感心するほどでした。

穀物を常備している農家はもちろん、一般家庭のネズミ退治目的でも飼育されていたのです。

そんなネズミハンター時代の作業本能は今でも体に根付いています。パワフルな好奇心と機敏な動きに長けた元気いっぱいの猫ちゃんです。

今では「ネズミを捕獲してもらおう」と思って飼う人はいませんが、アメリカンショートヘアには「狩猟をしたい」という本能が奥底に秘められているのかもしれません。

家のなかでも、ちょっとしたものにも興味を示し、あっちこっちに動いていることもあるでしょう。細やかに動いている様子も、可愛らしいですよね。

運動量が多いためか、「運動が苦手」「運動神経が鈍い」という猫よりは、体が丈夫です。運動神経が良いので、ケガも少なめでしょう。

◆見た目のバリエーションがある

日本で人気があるのは、アメリカンショートヘアのなかでも「シルバークラシックタビー」という銀色の被毛をベースに黒い模様の個体です。模様が入ることによって、見た目の印象がアクティブにも見えますよね。

この人気色以外にも、アメリカンショートヘアの被毛のバリエーションは多いです。他の色が混ざっていないような単色の「ソリッド」、2色以上の毛色で構成される「バイカラー」「キャリコ」など、毛色の構成のバリエーションは多彩。

さらに、模様の入り方も個体差により見た目のイメージが異なります。

代表色はシルバー系ですが、そのほかブラウン系、ブラック系、レッド系、チョコレート系、クリーム系…と、ベースとなる被毛色はたくさんです。それぞれの個性ある見た目を楽しめることでしょう。


アメリカンショートヘアの性格とは?

アメリカンショートヘア

次に、アメリカンショートヘアがどんな性格なのかを見ていきましょう。

◆遊びが大好きでヤンチャ系

アメリカンショートヘアは、ハンター気質があるため「遊ぶこと」が大好きです。特に、ネズミや獲物を連想させるような小さな動くものには敏感。獲物に見立てたおもちゃを見せると、すぐさま興味を示してくるでしょう。

それまでおっとりと寝そべっていたのに、「それは何?!」と遊びに付き合ってくれるかと思います。

猫との遊ぶ時間が好きな飼い主さんには、ぴったりな猫ちゃんです。毎日のコミュニケーションタイムを楽しく過ごせることでしょう。

◆素直で社交性が高い

ネズミハンターとして飼育されていたので、人間との共存は案外上手です。人慣れしやすいので、人間の家庭でペットに迎えるのはそれほど苦労しません。

初めて猫を飼うというケースでも、家族に迎えたときにアメリカンショートヘアの順応性の高さに満足するかと思います。

社交性があるので、興味を持った人間やものには近づくことも。見知らぬ来客があっても、「恥ずかしいから」「緊張するから」というように、どこかに隠れることもあまりありません。「こんにちは~!」とでも言いたげに、人がいる空間でウロウロ様子を伺っていることもあるでしょう。

◆多頭飼い・子どもとの関係も良好

人気猫種であることからも分かるように、アメリカンショートヘアは飼いやすい性格をしています。人間に対してだけでなく、ほかの動物たちに向けてもフレンドリーな接し方をしてきます。社交性が高いので、多頭飼いもしやすいでしょう。

同じ空間にいるとなれば仲間として上手く接してくれることが期待できます。「世渡り上手」という表現がぴったりかもしれませんね。

ただ、相性がいいか悪いかは「相性」も関係してきます。多頭飼いする前の相性チェックはした方がいいでしょう。動物たちが、ストレスなく、お互いに共生できるように、飼い主さんが見極めてみてくださいね。

また、人懐こい性格のため、人間の子どもとの相性も◎。子育て中の家庭へも、スムーズに馴染んでくれることでしょう。

◆適度に距離感を保とうとする

明るく元気いっぱいですが、人間との距離は取ろうとします。人が好きという社交性の反面、抱っこは苦手のコが多く、飼い主さんが抱っこしようと近づくと、空気を察して一目散に逃げるなんてこともあるようです。

ちょっとマイペース派ですが、一緒にいるうちにその適度な距離感も心地良くなってきそうですね。


アメリカンショートヘアにも可能なしつけ

アメリカンショートヘア

アメリカンショートヘアは、好奇心旺盛で人懐こい性格のため、人間がしつけとして教えることも、結構すんなりと覚えてくれるでしょう。飼い主さんの教え方にもよりますが、「しつけが難しい」と嘆くこともあまりないようです。

どんなしつけをしていったらいいでしょうか。

◆トイレを教える

通常、野生の猫は、「おしっこをする・ウンチをする」という行動をお母さん猫から教わります。しかし、ペットとして人間の家にやってくれば教えてあげられるのは飼い主さん。家族に迎えたらトイレを教えてあげましょう。

・トイレの場所は静かな場所がよい
まずは、猫にとって「トイレは安全な場所だよ」と感じてもらうことが重要です。

「音がうるさいテレビの横」「家族が出入りするドアの隣」など、人が何度も行き来するところにトイレを設置すると「気になる」「ここではしたくない」と失敗する原因になるかもしれません。

猫がリラックスして排泄できるように、部屋の端など静かで落ち着ける場所をセッティングしてあげましょう。

・排泄のシグナルを見逃さない
猫へのトイレのしつけのベースとなるのは、「トイレに行きたそうな仕草を見極めること」です。

猫は、排泄したくなると、うろちょろと落ち着きがなくなります。そこで、「トイレはここにしようね」と誘導してあげるといいでしょう。

アメリカンショートヘアは、人懐こくて頭が良いので、飼い主さんが教えてあげると学習してくれます。

・綺麗なトイレにしてあげる
そもそも猫は綺麗好きなので、トイレはいつでも清潔にしてあげましょう。

・排泄中にじゃまをしない
排泄中に声をかける、近づくなど、排泄中に猫の気が散る行動はNGです。「ゆっくり排泄できる」「ここなら安心」と思ってもらえるまで、排泄中はそっと見守ってあげてくださいね。

◆噛み癖をしつける

子猫の頃は、甘える延長で手を噛まれることもあるかと思います。いわゆる「甘噛み」というもので、猫は軽く噛んでいます。

飼い主さんへの愛情表現や好奇心から噛んでいるかもしれませんが、ヒートアップすると「痛い」ものです。甘噛みが「本噛み」になってケガをする前に、しつけで止めさせるようにしましょう。

・「噛まれたら去る」でしつける
遊んだりコミュニケーションを取っているときに噛んでくるのであれば、噛まれた瞬間に遊びをピタッと止めましょう。そして、無言で去ります。

一度では成功しないかもしれませんが、「もしかして自分が噛んだから無視された」と何度か繰り返すうちに学習するかと思います。

◆爪とぎ場所を教えよう

猫は爪とぎをする動物です。だからと言って放置していると、壁や床がボロボロになってしまいます。早めに爪とぎのしつけをした方がいいかもしれません。

・どうして猫は爪とぎをする?
猫の爪とぎは、自分で身だしなみを整えているわけではありません。「暇だ~」と退屈しのぎのケース、「ストレスが溜まる~」と居ても立っても居られないケース、「爪が気になる~」と伸びすぎた爪に違和感をおぼえているケースなどがあります。

また、「楽しくてどうしよう~」と嬉しさMAXで、思わずガリガリと爪とぎを始めることもあるでしょう。

・爪とぎOKな場所を設ける
猫にとって「ここは爪とぎしやすいな」というお好みがあるものです。しかし人間にとっては、「ここをガリガリ傷つけられたくない」ということもあります。

壁や床の代わりに、猫の爪とぎグッズを設置してあげるのがおすすめです。猫が爪とぎしそうな気配を察知したら、爪とぎしてもOKなところを教えてあげましょう。

一回でも爪とぎできれば、「自分のニオイがついている」ということに安心してくれます。

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子猫を迎え入れると、その純粋無垢な可愛さから、毎日の生活を華やかに彩ってくれることでしょう。ですが、右も左も分からない子猫には、飼い主さんが様々なしつけをしてあげなくてはいけません。「爪とぎ」もしっかりとしつけをしないと、家の中が大惨事になってしまいます。出来ることなら早目のうちからしつけておきたい子猫の爪とぎは、どのように教えて覚えてもらうのがベストなのでしょうか?

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アメリカンショートヘアのしつけのコツについて

もの覚えが良い猫種なので、「しつけがしやすいはず」と期待してしまうかもしれません。ただ、過度な期待をし過ぎるあまり、飼い主さんの感情をぶつけてしまうと、愛猫との関係が壊れる原因にもなります。

次のような、しつけのコツをおさえておきましょう。

◆体罰式でしつけるのはダメ

しつけができるまでは、猫はいろいろと失敗します。だからと言って、猫の体を叩くような体罰式しつけはNGです。

叩かれることで一時的に悪いことを止めたとしても、その後に抱くのは人間への不信感。これまで築き上げた“絆”が一瞬にして崩れることも考えられます。

何回言っても猫が失敗することもあるかもしれません。でも、感情にまかせて手をあげるのは止めましょう。

◆長時間叱り続けない

言葉が通じない猫にとって、長い説教は意味がありません。賢いアメリカンショートヘアだとしても、飼い主さんが長時間叱っている意味については理解できないものです。

それよりも、「長く飼い主さんに威圧されている」と勘違いし、飼い主さんを怖い存在として認識してしまいます。体罰と同様に、長時間の叱責は猫の心身的負担になるだけなので避けましょう。

◆一度で覚えなくても大丈夫!根気よくしつけよう!

トイレのしつけ、甘噛みのしつけ、爪とぎのしつけなど、人間の生活のなかで覚えてもらいたいことはたくさんあります。言葉が分からない猫にとって、一回で覚えるのは難しいことです。

ただ、アメリカンショートヘアとの間に愛情から成立した信頼関係ができていれば、飼い主さんが何度も根気よく教え込めばスムーズに吸収していくはず。「根気」と「愛情」で、楽しみながらしつけていきましょう。


まとめ

ネズミハンターとして人間のそばで生活していた歴史もあり、アメリカンショートヘアは人懐こく社交性が高い猫ちゃんです。そもそも頭が良いので、しつけは難しくありません。

ただ、「すぐに覚えるはず」と猫ちゃんまかせに期待し過ぎないようにしましょう。

場所を覚えるときは「根気よく」、失敗が続いても体罰はNGで「優しく」と人間側でも気をつけるべきことがたくさんあります。「失敗したことにイライラする」よりも、「成功したときの喜び」を思いながら猫にしつけをしていくと、しつけが苦しくなく、猫の成長が楽しみにもなるかもしれませんね。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。

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